概要
ミネベアミツミは、長野県御代田町に本拠を置く機械部品メーカー。
1951年、満州から引き揚げた満州飛行機製造の関係者により、ミニチュアサイズのボールベアリングを製造する「日本ミネチュアベアリング株式会社」として設立された。
1981年、社名を「ミネベア株式会社」に変更。
2017年、ミツミ電機株式会社を子会社化し、社名を「ミネベアミツミ株式会社」に変更。
主に軸受けや小型モーターなどを製造している。
軸受けは同社の看板製品で、外径30mm以下の小型のものは世界シェアの60%を誇る。
特に精度と耐久性が要求されるハードディスク用のものも供給しているほか、世界最小のボールベアリングを開発するなど技術力も非常に高い世界的なメーカーである。
銃器製造事業
Pixivやその手のマニアの間では、銃器のメーカーとして認識されている。
元々銃器は手掛けていなかったものの、1975年に新中央工業を合併し、銃器製造分野に参入した。
拳銃などの小型の火器が殆どで、自衛隊以外の公官庁にも供給している。
自社開発のものは自衛隊向けの「9mm機関けん銃」と、新中央工業が開発しミネベアに引き継がれた警察向けの回転式けん銃「ニューナンブM60」。
ライセンス生産品は、自衛隊向けの「9mm拳銃(SIG P220)」。
他だとS&W社が製造した警察向け「M360J"SAKURA"」にグリップやランヤードリングを追加するカスタマイズ作業などもしている。
新中央工業
新中央工業は、遡ると帝国陸軍技術中将 南部麒次郎が興した「南部銃製造所」が源流である。
後に中央工業と名を変えて、拳銃などを製造した。
終戦とともに、GHQによって武器の製造が禁じられるが、1957年に「新中央工業」として復活。
自社で開発した、回転式けん銃「ニューナンブM60」は日本警察の制式けん銃となった。
一方で、新中央工業となってからの自社開発の銃は前述の「ニューナンブM60」以外はパッとせずに、すべて埋もれてしまった。
自衛隊向けの口径9mm自動式けん銃「ニューナンブM57A」や、同じ弾薬を使用した短機関銃「ニューナンブM66」は制式採用はされず、輸出もされなかった。
警察機関向けに、比較的小型の自動式けん銃「ニューナンブM57B」も作られたが、”お巡りさんの腰の大砲”となる事は叶わなかった。
どうでもいい話
ミネベアで製造された銃にはNMBの刻印が入るが、NAMBUの略号ではなく、Nippon Miniature Bearing の略だそうである。
関連タグ
ミネベアミツミFC:サッカーJFLの企業チーム。2022年に親会社の本田技研工業からホンダロックの株式を買い取り買収、社名を「ミネベア アクセスソリューションズ」に変更。そのためチーム名もホンダロックSCから現名称に改称した。