レオパルドン(キン肉マン)
れおぱるどん
次鋒レオパルドンいきます!!
「キン肉星王位争奪編」に登場した超人。ビッグボディ率いる強力チームの次鋒。背中に背負った大きな砲塔と左手の砲身が特徴。
名前の由来はドイツ語で「豹」を表す、西ドイツ軍の戦車レオパルトからと思われる。
強力チームのメンバーは全体的に粗野な言動の者が多い中、レオパルドンは一人称が「私」(感情が昂ると「オレ」に変わるが)、口調も基本的に敬語で会話するなど冷静で知的な印象。戦車の超人らしく軍人としての振る舞いなのだろうか?
戦車の超人ではあるが「試合に実弾を持ち込まない」という信念を持ち、そのため数々の砲撃技も圧縮空気やリング上にある物から生成した弾丸を撃っている。
「調和の神編」では、かつてビッグボディから「チームの要になれ」と言われた程、チーム随一の突進力を持つことが判明。後述するマンモスマン戦でレオパルドンが一撃で倒された際、ビッグボディが絶句したのも無理はなかったのだと言える。
キン肉星王位争奪編
対戦相手であるマンモスマンの必殺技「ノーズフェンシング」によって串刺しにされ、ほんの数コマ、わずか1ページで秒殺され何の技も出さないままの退場となった。
作中の台詞も、
「次峰レオパルドンいきます!」
「グオゴゴゴ」
「ギャアーッ!」
と、たったの3つ(しかも内2つは叫び声)しかない。
胸を正面からまともに貫かれたが、急所の心臓は外れ、一命は取り留めた。
作者公認のファンブック「キン肉マン 特盛」では、入院中に大将のビッグボディが瞬殺された件にコメントを求められたがノーコメントとしていた。
彼もまた読者の応募ハガキから誕生した超人なのだが、そのかませ犬どころの騒ぎじゃない出オチっぷりに、逆にネタキャラとして人気が出てしまった。人気投票「超人総選挙2013」では、なんと16位(同じやられ系キャラとして有名なジェロニモやウルフマンより上)を獲得した。
なお、どう見ても登場から入れても30秒もかからず終わっている(アニメ版ではリングインして10秒程でぶっ倒れている)にもかかわらず、後のラーメンマン対モーターマンの試合(試合時間37秒)が「王位争奪戦最短(当時)試合」となっているが、ゆでなので気にしてはいけない。
後述の『ダウンタウン』で明かされた後付では、本当に一瞬でやられたが、ゴングがなる前に終わってしまったため試合時間が計測されていないという設定らしい。
カラーリングはアニメでは赤色だったが、漫画やゲームなどの媒体では緑色として描かれている。
また、アニメ版では両腕とも素手になりリングシューズを履いていた。
調和の神編
強力チームの仲間であるゴーレムマン、キャノンボーラー、ペンチマンが超神ランペイジマンに敗れた後、一足遅れて再登場を果たした。
顎がシャープになり、ブーツを履く、パンツにあった3つの+マークは中心の1つだけになるなど容姿が若干変わった。胸にはマンモスマンにつけられた傷の跡が残っている。
マンモスマンとの戦闘で1秒も持たずに敗北した屈辱を自虐しつつも、己の名誉よりもビッグボディとチームの名誉を傷つけたことを悔やみ、ダメージの残るビッグボディに代わっての試合を直訴。
そして、かつて同様にビッグボディの「つぎ次鋒でろ!」の号令を再び受け、「次峰レオパルドン行きます!」の決め台詞と共にランペイジマンに挑む事となった。
ランペイジマンは、かつてのマンモスマンの「ノーズフェンシング」を想起させる「パニッシュメントエングレイバー」で攻撃してくるが、同じ轍を踏むことなくランペイジマンの初撃を回避。ついに0.9秒の壁を破った。
左腕の砲身を容易く折り曲げられたり、大技を受けて深手を負うなどやや押され気味な試合展開に持ち込まれつつ、必殺技を多数披露して超神相手に善戦。戦車超人としての意地を見せた。
次々と必殺技を放つレオパルドンだったが、ランペイジマンへ決定打は与えられず、自身のパワーを逆に利用されるなどして手痛い反撃を受けてしまう。しかもランペイジマンからは、レオパルドンがプロレス勝負でありながら砲弾を使った技ばかりを多用することを皮肉られ、「愚者超人」と罵られる。
それでもなお食らいついて善戦するも、余力を残していたランペイジマンの前には刃が立たず、最後は大技「タンクシューター」を放つも抜けられてしまう。そして石柱に頭を叩きつけられて頭部に致命傷を負い、トドメとばかりに追い打ちのパニッシュメントエングレイバーで胸を抉られた。
満身創痍を通り越しているはずのレオパルドンだったが、リング外まで飛ばされながらも最後までリングから降りまいとロープを掴み、なんとかリング内に踏みとどまる。だが既に肉体が限界を越えていたため、ついに力尽きてダウンしてしまう。
しかし、ランペイジマンは技の威力を抑えることで、レオパルドンをワザと生かしていたことが判明。ビッグボディの知る「カピラリアの欠片の所在」を聞き出すための人質として利用されてしまい、要求を飲まなければ肉体をバラバラに引き裂かれる危機に陥る。
ビッグボディの足を引っ張る自身の不甲斐なさを嘆くが、ビッグボディがランペイジマンにタックルを食らわせ、その隙に「メンバーの罰は、チームの大将自らが下す」という名目で飛び蹴りを受け、そのままリング外のゴーレムマンにキャッチされる。結果として、またも完敗ではあったものの先の王位争奪編の無様なイメージは払拭できるほどの堂々とした戦いぶりを見せ、同様に今回も辛うじて一命だけは取り留めることとなった。
ターンバックルクーゲル
瓦礫を背中の砲身に吸い込む技。石の欠片を放っていると誤解されがちだが、実際は吸収技。先述の通りレオパルドンは試合に実弾を持ち込まないため、後述の「地獄の砲弾」を放つ際の砲弾の材料にするための前動作としての技。
地獄の砲弾
背中の砲身から放つ渾身の一発。ターンバックルクーゲルで吸い取ったものを砲弾として作り変えて放つ。十字形の顔がロックオンサイトになっており、正確無比の一撃を放つ。派生技としてあえてロックせず連射速度を優先した「地獄の砲弾 乱れ撃ち」もあるが、弾切れが早いという欠点も存在。
2021年に行われた「伊右衛門 特茶」のコラボレーションにおいてまさかの特茶ケルセチンゴールド大使に就任。
主役を差し置いて大抜擢され、レオパルドンの紹介も含めたPVが作られている。
他にもストーリー仕立てのWEBムービーが二本作られたり、レオパルドン自身が特茶の宣伝をするツイッターアカウントが作られるなどしていた(現在は両方公開、運営停止となっている)。
僅か1ページの出番しかなかった彼がここまでの活躍を見せることとはだれが予想しただろうか。
2012年にCS日テレプラスで放送されたキン肉マン放送開始記念特番「夢の対決でゴーファイト!スペシャル」という、夢の対決の結果をゆでたまごの嶋田先生に判定してもらうという番組の中で、嶋田先生は「本当は強い」「『次鋒レオパルドンいきまーす!』と宣言したためにマンモスマンに奇襲された」などと答えているため、本当に実力を出したら強いらしい。
ちなみに対戦相手はスペシャルマンで、判定はレオパルドンの勝ち。
2014年にTBS系列で放送された「水曜日のダウンタウン」で、FUJIWARA原西孝幸の「レオパルドンよりも一瞬で殺されたものなどいない説」での嶋田先生のインタビューによれば、「超人だから人間よりずっと早く動ける」「マッハのスピードだから」ということで、マンモスマンには0.9秒で殺されたらしい。言うまでもなく、キン肉マンシリーズ最短撃破時間であろう。
しかしこのレベルですら、番組の秒殺ランキングでは2位だった(1位は大相撲・1993年春場所の旭道山vs久島海で、0.8秒とのこと)。
上記の通り、この0.9秒がそのまま作中に取り入れられている。
余談だが、『チャージマン研!』第19話のジュラル星人(1.5秒、4位)や『バキ』212話の郭春成(2秒、5位)、『ウルトラセブン』第1話のクール星人(4.5秒、7位)などもランクインしていた。
ちなみにMCの浜田は最初にレオパルドンを見た時に「めっちゃ強そうやん、身体デカいし!」と述べている。
- 「レオパルドンが当選した清水君はゆでたまご先生から表彰状を贈呈されて同級生に見せたらしいが、結果はあの短い出番だったため、運動会では毎度次鋒にされるなど同級生に散々いじられまくった」という俗説が流れている。ただしこれはネットの書き込みが由来であり、信憑性は薄い都市伝説レベルの話である。
- 完璧超人始祖編ではアスタリスクという超人が登場したのだが、回想シーンで展開が早かったとはいえ「登場から退場まで3コマ(出番は2コマ)」「セリフ一切無し」「一撃で退場」と圧倒的なスピードで倒されたため、一部でレオパルドンと共にネタにされた。
- 超人レスラーでありながら砲撃を使用する戦闘スタイルをランペイジマンに揶揄されていたが、カピラリア七光線を放つプリズマンの「レインボーシャワー」を始め、マグネットパワーで生み出した「サンダーサーベル」を放つネプチューンマン・ネプチューンキング・サイコマン、腰の「プラネットリング」や「アポロンダイナマイト」を放つプラネットマンなど、超人プロレスで飛び道具を使用する超人は複数存在している。裏を返せばランペイジマンはだからこそ超人を見下しているとも言える。