概要
軽量二脚型AC「ヴァルキュリアC」を駆るランカーレイヴン。名の由来についてはこちらを参照。
レイヴンとしてのランキングはハスラーワンに次ぐ第2位で、一部から「強化人間への転換手術を受けている」とも噂されている。
乗機ヴァルキュリアCは軽・中量級のパーツと高出力のブースターを組み合わせた機動性重視の構成で、レーダー機能付きのパーツを持たない。武装もスナイパーライフルと肩のスラッグガンの2つのみでブレードを持たず、近・中距離戦ではスラッグガンで散弾を撒き、遠距離戦ではスナイパーライフルによる狙撃を行う。
プレイヤーが外観からわかる範囲で本機のアセンを再現しても、諸々の要因により非常に扱い難い機体にしか仕上がらないのだが、本家ヴァルキュリアC(……に限らず、NPCが乗るAC全般)の使用パーツはプレイヤーが入手できる通常のものと性能が全く異なり、プレイヤー機が受ける様々な制約を無視して戦える。違法改造仕様となっている。その理由として……
- 命中時に小型ミサイル並みの衝撃を発生させ、標的の足止めが可能
- マシンガンの如き連射速度を持つ上に弾切れを起こさない
- 弾は至近距離以外ではバラけるものの1発あたりの威力が高く、3発しか当たらなくてもKARASAWA以上のダメージが出る
……等々、先述したブレードを持たない、キャノン武装故の発射姿勢を取る等々の隙こそ残っているが、それらを補って余りあり過ぎる程にブッ壊れ性能に仕上がっており、一部のプレイヤーからは『鬼スラッグ』『チートスラッグ』『違法改造スラッグ』などと呼ばれている。そのため、中距離での瞬間火力に限れば設定上は格上のはずのナインボールすら凌駕し、プレイヤーがうかつに接近戦を挑むと愛機が身動き一つ取れないまま、APを削られながら宙を舞う様を眺めるハメになる(前述の性能のインパクトからか、次回作にてこの違法改造スラッグガンに近似した性能の新パーツ『WC-SPGUN』が実装され、更に勁文社から出版されたACPPの攻略本では『WC-SPGUN』に対し “前回ヴァルキュリアCが使っていたのはこの武器かもしれない” と言及されている)。
作中ではストーリーが中盤にさしかかる辺りで出現するミッション『市街地襲撃』にのみ登場。同ミッションは依頼文だけ読むと「雑魚を相手にしつつ町中で暴れ回るだけで報酬がもらえる」(稼ぐには報酬額が高めの標的を効率よく壊していく必要があるものの)楽なミッションであるため、これまで使っていなかったアセンや武器を試したり、制限時間を考慮して防御力を無視した速度重視の構成で挑んだ初見者も多い。そしてミッション完了まであと少しの折りに、アーマード・コア初の対ランカーAC戦に驚く間もなく『チートスラッグ』でハチの巣にされる状況は、ある意味ではAC定番の『騙して悪いが』の一種かもしれない。こうした経緯から、ゲーム開始直後の『レイヴン試験』と並び多くのレイヴンにとってトラウマとなった。
尚、同ミッションはプレイヤーが3分間撃墜されなければ達成扱いになり、ロスヴァイセは残り時間が50秒を切るまで現れないため、ロスヴァイセの相手をせず時間切れまで逃げ回るのも可能(高いビルの上に逃げるのが定番)。ただし、ここでヴァルキュリアCを撃墜しておくとランキングからロスヴァイセが消え、代わりにプレイヤーのランクと達成率が上昇する。
もし初回プレイでロスヴァイセを倒したいのなら、『市街地襲撃』と同時期に出現する『燃料倉庫襲撃』でKARASAWAを回収した後(使わずに売って別の高火力武器に買い換えるのもアリ)、ビルの屋上やモノレールのトンネルなどに陣取って、スラッグガンの有効射程外から攻める戦法が比較的無難とされている。
没設定として黒髪ストレートの女性としての設定画が設定資料集に掲載されているが、あくまで「没設定」なのでゲーム中では彼女自身についての言及はない。
再登場
後に『アーマード・コア ネクサス』のレボリューションディスクにも初代『アーマード・コア』のミッションを再現したシナリオ「市街地襲撃」で再登場。
ただし、機体名がヴァルキュリアになっているため、こちらが正しい機体名称かもしれない。
愛機・ヴァルキュリアのスラッグガンは連射性こそ落ちているものの衝撃力の高さは健在で、被弾時の熱量も非常に高い為、接近戦を挑むのは自殺行為に等しい。
「警備システム攻撃」では追尾爆弾迎撃の最中に援軍として現れるが、結局こちらに攻撃を仕掛けてくる。
前述のスラッグガンは使用せずスナイパーライフルをメインに使うが、そのスナイパーライフルの威力はやはり通常のものよりも威力が高められており、こちらが足場が悪い場所での戦いを強いられているのを嘲笑うかのように、空中を浮遊しながらスナイパーライフルによる強力な一撃を的確に叩き込んでくる。
初代『アーマード・コア』では無言だった彼女だが、このミッションで初めて口を開くようになる(それでも発言自体は少ないが)。
余談
警備部隊と共に都合よく現れたロスヴァイセだが、どうやらある勢力がリークしたと思われる。
次作に関連性を感じさせるAC『ブリュンヒルデ』を駆る上位ランカーのレイヴン『ペイルホース』が登場する(こちらはストーリー上のセリフは一切無し、想像に委ねられる)。