ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

コ ノ 怨 ミ 、 晴 ラ サ デ 置 ク ベ キ カ―――!

概要

丑の刻参りとは本来の意味としては、丑の刻(現在の約午前1時から約3時までの間)に京都貴船神社岡山の育霊神社等に参拝し、祈願成就を行うための願掛けの言葉で……有った。

だが、徐々に祈願成就の呪い(まじない)ではなく、相手を呪うためだけの儀式に言葉が転用され、現在に伝わっている。

元々人形を使った呪術は古くから日本にも伝わっており、奈良時代などの古い時代から既に人形に釘を打ち込む呪術の形式は知れ渡っていた。

その呪術が陰陽道橋姫伝承などと結びつき、現在の姿の丑の刻参りの姿になったのは江戸時代からといわれている。

その形式

一般的には白装束をまとって下駄を履き、頭にの角の様にロウソクを立てて、藁人形五寸釘を打ち込む姿だけのイラストがおおいがそれでは不十分であり、儀式として成立しない

正しくは顔を白粉で塗りたくり、頭には五徳を被り、その上にロウソクを乗せるので最低でも3本以上必要である。

また、下駄は一本歯にしなければならず、胸元には魔よけの鏡、懐には護り刀を備え、口に櫛を加えた姿をすることで完成である。

後は呪いたい相手に見立てた藁人形を神社のご神木にあて、五寸釘を頭、または心臓部に一心不乱に呪いを籠めて誰にも見られないように打ち付けるだけである。

藁人形に呪いたい相手の髪の毛血液、皮膚があればより効果が現れるといわれている。

ただし、この丑の刻参りを見られた場合は呪っていた術者本人に呪いが跳ね返ると言われているため、もし目撃されたら目撃者を始末しなくてはならない。そのための護り刀である。 

怪談の題材として

現代怪談にも度々登場する題材であり、主人公が丑の刻参りを目撃してしまい、術者に追いかけられるという話がよくあるパターンである。しかしながら、シチュエーションは帰り道や、修学旅行、肝試しなど多岐に渡るように、結末も異なる。見たなぁ?というタイトルでも知られ、丑の刻参りではなく、墓を荒らしていた妖怪や人間というパターンもある。

結末について

  1. 助かったと思ったら…⇒トイレなどに逃げ込み、やり過ごしたと思ったら天井に術者がこっちを睨んでいたという結末。その後主人公がどうなったかまでは語られないことが多い。これとは別の怪談ゾンビ看護師も似たような結末で終わる。
  2. 助かる⇒主人公は助かり、術者は呪詛返しで死ぬというパターン。

ただし

確かに呪いの行為と相手の死の因果関係を科学的に証明出来ないため、直接は殺人罪に問われる事はない。

だが現実世界でこれをやろうものなら、神社への不法侵入(下記詳述)・御神木へ釘を打ち込んだ器物損壊などで警察の御用になるのは明白である。

2022年の実例として、ウクライナ侵攻への抗議としてプーチン大統領の顔写真を貼った藁人形を神社の御神木に打ち付ける事件があったが、容疑者は不法侵入で逮捕された。デイリー新潮(リンク先はタブロイド紙の記事だが、地上波TVでも報道されていた)

服装などは上記にある正式な作法に則っておらず、犯行時刻も真っ昼間と儀式としては杜撰そのものだったようだ。

儀式を見られたからといって、目撃者に襲い掛かれば当然殺人未遂の現行犯で逮捕される。

また、呪いたい相手に呪った事が解るように振る舞った結果、脅迫罪が適用されたケースもある上、知らされた相手が気に病んでうつ病でも発症すれば傷害罪に問われるし、儀式の様子をネットで晒せば名誉毀損…等々、様々な罪に問われる可能性がある。民事訴訟の被告になる線も充分有り得る。「直接手出しをしてないからセーフ」は通らないのだから、最初からやらないのが身のためである。

お釈迦様も「呪いを実行したら地獄へ落ちる(意訳)」と仰っている。

他人を呪おうという時点で、霊的・宗教的なものを信じているのだから、お釈迦様の言葉の重みは判ってもらえるだろう。それでもというなら、それなりの覚悟をもってやるべきだが、

人を呪わば穴二つという諺にもあるとおり、相手だけでなく自分も不幸にしてしまうので全くオススメできない。ダメ、ゼッタイ。

また、先述の「丑の刻参りの正式な作法」を見てもらえばわかる通り、かなりの奇抜で禍々しい異様な出で立ちになるのがおわかりだろう。しかもそれらを完璧に遂行するのは実に困難でありこれそのものこそが呪いである。本当に恐ろしいのは呪いよりも誰しもの心の奥底に潜む闇である事を常に心掛けておきたい。

pixivでは

伝承となった橋姫をイメージしたイラストや、ヤンデレ状態のキャラの心情を表すイラストが多い。

でも後者はあくまでネタとして割り切ってくれぐれもまねしないようにしよう。ダメ、ゼッタイ。

関連タグ

丑三つ時 夜叉 神隠し

オカルト ホラー 呪い 呪怨 呪詛

ヤンデレ ヤンギレ シャドーボクシング 人形遊び

橋姫 宇治の橋姫

パイロットのリュウギャグマンガ日和の登場人物。少年誌のキャラにもかかわらず丑の刻参りにのめり込み闇堕ちした。ギャグとは言えあまり笑えない。

危険な好奇心:ネット上で流れている怪談。交通事故で家族を失った中年女性が事故の原因を作った加害者を呪い殺す為に丑の刻参りをしていた処を見てしまった小学生達の恐怖体験を描いた話である。

釘崎野薔薇呪術廻戦の登場人物。丑の刻参りを戦闘に活かす事のできる数少ない例の1人。

首塚ツバキ:鬼ごっこをモチーフにしたゲームチェイスチェイスジョーカーズの登場人物。オニ(捕まえる立場)の姿になると五寸釘ならぬ五十五寸釘で攻撃する。

チグサ(ボンバーガール):攻撃した相手に藁人形を付与して、少しずつダメージを与えるスキルを持つ。

コメント

コメントが未記入です

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る
  • スーパーオカルト・妖怪大戦

    VS丑の刻参りの女(地獄先生ぬ~べ~)

    「#37 丑の刻参り の巻」より。本作における妖怪よりも恐ろしい人間の一人です。 こういうキャラが相手だとカルラ舞うとのクロスオーバーが捗ります。
  • 丑の刻覗き

    窓際部署に左遷され、皆に無視され続ける存在感の薄い『俺』の楽しみは、丑の刻参りを息を潜めて覗く事だった。 ※この小説はフィクションです
  • 嫌いなあの子を呪う話

    同じ大学内に通う綺麗な女子、阿蘇野に私は高校時代、虐められていた。 阿蘇野を友人が綺麗だと言った。 高校時代の恨みが忘れられない私は阿蘇野を呪うことを決意する。 創作です。
  • 薬師の異常な愛情

    浴衣と西瓜と五寸釘

    猛暑の折り、涼し気な西瓜柄の浴衣を着た瓜実顔の美人女将が営む居酒屋に出会った私は、その居酒屋に熱心に通い始めた。
  • 危機迫って、鬼気迫って

    丑三参りの可能性。 テーマ「夜」の140字トライアル
  • しちゅぼ纏め

    ヤンデレ藁人形が呪い殺した筈の元カノの姿で迫ってくる話

    男もすなるしちゅぼといふものを、私もしてみむとてするなり。 という事で、最近ヤンデレ書いてないのでリハビリも兼ねてシチュボ始めました。たぶんヤンデレ9割看取られ1割書くかどうかだと思います。 無いとは思いますが、動画などで使用する際は一声おかけくだされば私が見に行きますので、なにとぞご協力をお願いします しかしつべやニコ動では違うユーザー名を使っているので誰にも気づかれないでしょうが(笑 ※最後の台詞はお好きなほうを読んでくださって構いません。両方やって重ねてもアリかもです。 知らぬ人の為に解説 『厭魅』 資料が恐ろしく少なく正確な事は言えないが、ものすごく簡単に言ってしまうなら厭魅とは、『相手にそっくりな物を使って呪う』という呪いの一種である。 ネットの辞書などではそのまま呪い殺す事を指す言葉として紹介されるが、これは本来の意味とはややズレたものと考えて良い。そうなったのは恐らくこの厭魅という呪法が物凄く汎用性が高いからではないかと思われる。 本編で登場した呪いは『丑の刻参り』だったが、これが『相手の写真』『藁人形(人の形をしたもの』を使って呪うという点から厭魅の一種であると言える。日本以外の国で言うなら、ブードゥードールを用いた呪いもこの厭魅と基本思想は同じと見ていいだろう。 類似したものとして、フレイザーという人類学者の提唱した『類感呪術』というものがあり、こちらはWikipediaに記事があるので興味があったら読んでみると良いかもしれない。 ↓厭魅について記された貴重なサイト http://www5d.biglobe.ne.jp/~miya_mk/box/oka/oka_002.html

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

丑の刻参り
26
編集履歴
丑の刻参り
26
編集履歴