そのうち全ては我々のもの…。フフフ。
カード効果
レアリティ | SR |
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コスト | 水/火/自然文明(8) |
カードタイプ | クリーチャー |
種族 | アンノウン |
パワー | 8000 |
能力 | このクリーチャーまたは自分の他のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある他のクリーチャーを1体選んでもよい。そうした場合、その2体はバトルする。 |
W・ブレイカー |
概要
DMR-03『エピソード1 ガイアール・ビクトリー』で登場した純アンノウン。
自身または自分の他のクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンにある他のクリーチャー1体を選ぶことができ、その2体を効果バトルさせる能力を持つ。
事実上、自分のクリーチャーは登場時にそのクリーチャーよりパワーの低いクリーチャーを1体破壊できる。もちろん、同パワーでの相討ち、スレイヤーでの道連れ、といった使い方も可能。
このクリーチャー自身も、登場時に7500火力とほぼ同等の効果をもたらす。
バトルに勝つことで発動する能力を持ったクリーチャーとは、言わずもがな非常に好相性。
相手のターン中に出すことができるシノビや革命0トリガーとも相性が良い。
クリーチャー以外のカードでも、《無敵城シルヴァー・グローリー》等の味方クリーチャーに「すべてのバトルに勝つ」能力や、スレイヤーを付与するカードと組み合わせても良いだろう。クリーチャーを出せば、ほぼ確定の除去も発動するという凶悪極まりない状況になる。
バトルに勝つ事でサイキック・クリーチャーを出せる《紅蓮の怒 鬼流院 刃》とのコンボは、【紅蓮ゾルゲ】と呼ばれ、手軽かつ強力、そして理不尽な即死コンボとして暴れ回ったことで有名。詳細はリンク先を参照。
結果、このクリーチャーと《紅蓮の怒 鬼流院 刃》は2012年8月11日にプレミアム殿堂超次元コンビに指定されることになり、【紅蓮ゾルゲ】は表舞台から姿を消したが、2017年1月30日の殿堂解除によって再び使用することが可能となった。
DMRP-05期のチャンピオンシップでは3位入賞を果たしており、古豪の意地を見せている。DMRP-07期には優勝も果たしている。
2019年7月1日に《ヴォルグ・サンダー》がプレミアム殿堂となった為、ライブラリアウトを狙った戦術は取れなくなった。一方で「P'S覚醒リンク」が登場したことで、《唯我独尊ガイアール・オレドラゴン》に加えて《激竜王ガイアール・オウドラゴンP'S》もワンショットキル戦術に組み込めるようになった。ワールド・ブレイカー持ちの3体リンク獣が並ぶ様は圧巻である。
しかし、現在は《紅蓮の怒 鬼流院 刃》が絶版状態であるため、【紅蓮ゾルゲ】を一から組むのはかなり難易度が高く、加えて【紅蓮ゾルゲ】の弱体化もあり、現在では玄人向けのカジュアルデッキという位置づけになっている。
それでも依然として優秀なループパーツであることに変わりはなく、現在も新たな構築が模索されている。代表的なものに《ジョギラスタ・ザ・ジョニー》や《八頭竜ACE-Yamata》を使ったループデッキが存在する。
背景ストーリー
覚醒編終盤からエピソード1中盤にかけて、エイリアンやハンター、一部のΖ一族などを操り戦争を引き起こした黒幕。
当初はエイリアン王家に『リヒャルト』という偽名を使って執事として取り入り、秘密裏にアンノウンを指揮して王妃と姫を暗殺しようと誘拐。その後、マザー・エイリアンの逃亡と、彼女がプリンプリンを超獣世界に逃がすのを許していたことを見るに、暗殺に成功せずとも王家を分断することで《エイリアン・ファーザー》の平常心を乱せると睨んでいたようだ。
執事の立場を利用し、不安に駆られるファーザーに「王妃と姫は超獣世界の住民によって誘拐された」と吹き込んで彼を焚きつけたことで、エイリアン軍は王妃と姫の捜索および報復戦争として超獣世界へ進攻。パンドラ・スペースと超獣世界の全面戦争を引き起こすことに成功する。
しかし、リュウセイらカミカゼ突入隊がパンドラへの潜入調査中に、逃亡していたマザーと遭遇したことで事態は一転。パンドラ大戦の真相と姫の行方がハンター陣営へ伝えられ、《若頭 鬼流院 刃》主導の下、ハンターによるプリン姫の捜索が開始される。
プリン姫はリュウセイによって発見、保護されるも、これを察知したゾルゲは再び戦争に介入。執事として築き上げた信頼を利用してプリン姫を直接暗殺しようと目論み、リュウセイ達ごと瀕死の重傷を負わせることに成功するが、リュウセイ・ウコン・サコンが「プリンを助けたい想い」と「ゾルゲへの怒り」を糧に《星龍王ガイアール・リュウセイドラゴン》へ覚醒リンクして復活。
これには流石のゾルゲも手も足も出ず、三人の怒りを込めた一撃の前に倒された。
デュエル・マスターズ_プレイスでは、《戦攻妖精クルメル》などのフレーバーテキストにて「扇動のアンノウン」という二つ名が明かされている。
パラレル・マスターズ
このように、覚醒編から続く戦乱の元凶の一人だが、DMEX-18『20周年超感謝メモリアルパック 裏の章 パラレル・マスターズ』にて、「無数のカレーパンに囲まれて幸せそうなゾルゲ」というシュールなイラストが描かれた呪文、《「カレーパンを食ってやるぜぇ!」》が収録された。
また、《「カレーパンを食ってやるぜぇ!」》のフレーバーテキストでは、「リヒャルト氏はカレーパンを何よりも好み、隠れて永遠に食べていた」というコミカルな一面がパンドラ王家に伝わる歴史書に記されていたことが語られている。
DMEX-18はかつての環境デッキやデザイナーズコンボ等のメタ要素を、クリーチャーたちの知られざる物語として再構成することがコンセプトのパックであり、これは上記の【紅蓮ゾルゲ】コンボにおいてカレーパンの匂いがするカードがループパーツに組み込まれていたことに由来する。
王来篇
ディスペクターを生み出していた黒幕によって《爆竜トルネードシヴァXX》と電融させられ、《偽爆電融ゾルネードシヴァ》の材料にされてしまう。
ゲンムエンペラーと対峙し、あらゆる罠を仕掛けてゲンムエンペラーを自滅させようとするも、関係ないとばかりに突撃してきたゲンムエンペラーに全ての罠を無に帰され、そのまま翼の一撃で両断されると、続け様に更に細切れにされてしまい、再生する間も与えられずに敗北した。
余談
名前の元ネタはソ連軍のスパイ、「リヒャルト・ゾルゲ」だろう。米ソとの関係が悪化しつつあった当時の日本で諜報活動を行っていたが、日本政府に捕縛された協力者が自白したことで彼も警察に逮捕される。自分が諜報員であることは認めず、海外メディアからも「何かの間違いではないか」という釈放を求める同情の声が上がった。しかし一方で、日ソの関係悪化を危ぶんだソ連政府からは「ゾルゲなどという諜報員はいない」と半ば見殺しにされており、ゾルゲ自身も後に取り調べの末自供し、刑事裁判で死刑判決を受けて処刑された。その悲劇的な最期から「ソ連と日独の戦争を防ぐために尽くした英雄」とも呼ばれている。
この点では、戦争の動向を探るのではなく、火種を生むためにスパイ活動を行っており、超全集E1の背景ストーリー解説で「社会のダニ」とまで呼ばれていたこのクリーチャーは元ネタとは対照的である。
ちなみに、「リヒャルト」という偽名はコロコロGに掲載された背景ストーリー漫画が初出。漫画上では用例があったものの、カード上で正史として語られたのはこのクリーチャーが初めて。
担当イラストレーターはクロアチア在住の海外絵師のFilip Burburan氏。MTGや初期のデュエマを思わせる写実的でクリーチャー然とした不気味なイラストが特徴。描画ツールはなんと油絵である。
イラストでは青・赤・緑のトリコロールの体色に、火文明の機械的な手、自然文明の野性的な身体と、それぞれの文明の特徴が表れている。
カレーパンが好物なのはデュエプレでも同じなようで、コスト踏み倒しで出すと「カレーパンはどこかな?」というボイスが流れる。
また、シティバトルでは切札勝太が使用しており、「本来は悪役側のカードを主人公が使用する」という珍しい構図が生まれている。
当然ながら勝太はE1~E2時代共にアンノウンを使用していなかったが、勝太もカレーパンに目が無いことで有名であり、ゾルゲを切り札にしていたのは、このカレーパンキャラという共通点が理由だと思われる。
関連タグ
偽爆電融ゾルネードシヴァ:《爆竜トルネードシヴァXX》との電融ディスペクター。
伝説の禁断ドキンダムX:ゾルゲと同様に本来は悪役側のカードだが、こちらも勝太が別個体を切り札として使用している。
天罪堕将アルカクラウン:こちらはアルカディアス王家に取り入り、内部から崩壊させようと目論んだ闇道化。種族に記載されていないが、アンノウンの尖兵の一人であったことが公式より明言されている。