南無、天満大自在天神。仁王倶利伽羅小天衝!ゆくぞ、剣轟抜刀!伊舎那大天象!
概要
- ランク:A→A+
- 種別:対人宝具
- レンジ:2~20
- 最大捕捉:1人
剣轟抜刀。二刀流のままそう泰然と構え、
小天衝=相手の気勢を削がんと剣気にて威圧してから、
大天象=渾身の一刀を繰り出す武蔵の最終手。
背後に浮かぶ仁王はあくまで剣圧によるもの。
武蔵がまだ体現していない『空』の概念、『零』の剣の具現と言える。
対人宝具と言っているが、その本質は対因果宝具。
あらゆる非業、宿業、呪い、悲運すら一刀両断する仏の剣。
『究極にまで、これ以上ないというぐらいにその存在を削り落として、それでもなお残る”何か”』
無二と言われる究極の一。
そのさらに先にある0=「 」の概念。
この座への到達を、天元の花は求め続ける。
彼女の「天眼」は未来視にも近い能力を持つ魔眼の一種であり、これを使って無数にある未来を見、その中にたった一つでも勝利の可能性があればそれを手繰り寄せ、それ以外の未来を全て無かったことにしてたった1つに限定してしまう事で無理やり勝つというとんでもないもの。
その性質上、複数の未来を全て使い同時に具現化させる性質を持つ佐々木小次郎の「燕返し」と真逆の技であり、燕返しと正面から拮抗し得る。
宝具使用時に彼女が口にする「天満大自在天神」とは神仏習合思想のもと神格化された菅原道真(天神)の号で、シヴァの異名の一つ「イーシュヴァラ」が単独の神として仏教に取り入れられたもの。宮本武蔵は左右両手で鏡文字に書いた「南無天満大自在天神」を墨書きを奉納し、自在天に帰依している。
続く「倶利伽羅」とは不動明王が持つ剣の名であると共に不動明王の別名で、不動明王はシヴァが仏教に取り入れられたもの。史実の武蔵が『五輪書』を書いた霊巌洞の表にある霊巌禅寺(現:熊本県)には、武蔵作と伝わる不動明王像が保管されているが、そのポーズは光の刀を握る武蔵と同じ八双の構えである。
最後の「伊舎那天」はシヴァの異名の一つ「イシャーナ」が単独の神として仏教に取り入れられたもの。宮本武蔵が一乗寺下り松の決闘を切り抜けた後に隠れ潜んだ東寺に、伊舎那天像が祀られている。
ちなみにリザードマンだったり髭サングラスだったりする時空における武蔵は、精神世界に強力な不動明王像を投影し、精神攻撃を仕掛けてきた魔術師をぶった切っている。
東京魔人學園などでも、二天一流の奥義が仁王像を投射して敵を攻撃拘束したのち、剣士自身は闘気の刃で相手を切り裂くという非常に似通った演出が成されていた。
こちらの場合、奥義を伝授したのが女性の宮本武蔵(女性の体に降霊させられてるだけではあるが)という点も似ている。
おそらくこれらが宝具モチーフだと思われる。
ゲーム上において
Fate/Grand OrderおよびFate/Grand Order Arcade
カードの種類はBuster。
性能は「自身の宝具威力アップ(1ターン)〈オーバーチャージで効果アップ〉&敵単体に超強力な攻撃(Lv.1~)&敵単体の強化状態を解除」。
オーバーチャージ(NP200%以上or宝具チェイン2順目)で宝具威力UPの効果が底上げ出来るので、宝具チェインの順番次第で驚異的な火力を叩きだす。そこを無視して敢えて〔宝具BB→EX〕とBuster&Braveチェインで叩きのめすのもアリだろう。
強化解除も特に高難易度クエストで効果を発揮する。
1.5部3章「屍山血河舞台下総国」をあるところまで進めると、彼女の剣は遂に『空』へと至り、宝具の演出とセリフが変化する。なお、アーケード版では実装当初から変化後の演出=開眼済み。
その演出は是非、諸君の眼で見て頂きたい。(なお、該当クエストをクリアしていない場合でも、クリア済みのフレンドが所持する武蔵を使用すれば演出を見ることができる)
更に同章のクリアと最終再臨が済んでいれば強化クエストが開放され、クリアする事で基礎威力と宝具威力アップの倍率及びOC段階毎の上昇率が強化されると共に【敵単体に超強力な〔アルターエゴ〕〔ムーンキャンサー〕特攻攻撃】へと変化する。この強化によって、彼女の宝具威力はエルキドゥの「人よ、神を繋ぎ止めよう」を抜いて特攻なしであれば全サーヴァント中トップ(※)のポテンシャルを得るに至った。
特にアルターエゴは現状敵側にいると攻撃で優位が取りにくいクラスであり、元々防御で優位が取れるのもあって有用性が高い。
2022年元日より実装されるアーケードにおいては、強化後の性能・かつ開眼後の演出となっている。
※現在は3つ目のアペンドスキルが解放された状態でバーサーカーに対して使用した時、と言う条件付き。
Fate/Samurai Remnant
本作においても、バーサーカーとして参戦した武蔵の宝具となっており、雑記帳の説明もそっくりそのまま同じだが、本作における宝具の立ち位置の関係上、範囲内全ての敵を巻き込む必殺技として扱われる他、
- ランクがAのまま
- 英霊剣豪七番勝負を経た後、異聞帯へ行く前の時系列=設定上奥義開眼後ではあるが、後述の都合か最後のカットインに相当する演出がない
という差異がある。また演出全体でみても、「元々の二刀を納刀せず仁王を現出させる」「仁王の剣の振るい方やエフェクトの入り方に微妙な違いがあり、カメラワークも異なる」「FGO及びFGOACでは抜き身だった空の刀に鞘以外の装飾があるほか、刀身の樋も異なる」「同じく八相の構えから斬り下ろしていた空の刀による最後の一撃が、右後ろの空間から抜きざまに斬り抜く形になっている」など、独自の演出が盛り込まれており、見応えは十分。
余談
他にも仁王倶利伽羅ローテーションや、伊舎那ハイテンションと聞こえなくもない。
なお、正式な詠唱は「剣轟抜刀」であり、剣豪が抜刀するとは表記しないので注意。