概要
ポジションは捕手、右投右打。
履正社高校、明治大学を経て2015年ドラフト2位で阪神タイガースに入団。
2017年シーズン以降、正捕手の梅野隆太郎、同じく捕手の原口文仁とポジション争いを続け、梅野に次ぐ2番手捕手として定着している。
出場機会こそ少ないが、出場すれば捕手としての役割を正捕手並に果たす等、戦力としても得難い存在であるが、それ以上にチームのムードメーカーとして非常に素晴らしい存在で職人的、あるいは企画部長的役割を果たしている。
以下に彼が中心となって行ったイベントを列挙する。
彼が中心となっておこなったイベント
・誕生日を迎えた福留孝介に自作のバースデーケーキをプレゼントする。この時ついたあだなが「パティシエ坂本」
・外国人選手とコミュニケーションをとるため、中3時に英検準2級を取得するほど得意な英語に加えてスペイン語をマスターする。2021年3月27日の試合前の円陣ではこの語学力を用いてスペイン語が母語であるジェフリー・マルテの「僕がホームランを打ったらこのポーズをみんなでやってほしいんだ」を通訳し、チームメイトに広めた。これがマルテのホームラン儀式・ラパンパラである。
・MLBナショナルリーグ西地区のサンディエゴ・パドレスのホームランメダル(swag chain) に着想を得て「虎メダル」を作成。ホームランを打った選手の首に他の選手が虎メダルをかける「虎メダル贈呈式」はホームラン儀式の一つとなり、チームメイトやファンからも高評価を得ることとなる(パドレスのメダルは真ん中のロゴが回転する豪華な仕様だが、こちらは瓶の蓋に鎖を通して金色に塗り、真ん中にタイガースのロゴワッペンをつけただけの制作費3000円、制作時間2~3分のハンドメイド感満載のもの。※1)(虎メダルおひろめは2021年7月2日の試合前の円陣)
・福岡ソフトバンクホークスに移籍した中谷将大のために「ありがとう中谷 頑張れ将大」と書かれたハチマキを着用して練習に臨む。
・中谷と交換で福岡ソフトバンクホークスから移籍してきた二保旭のタイガース初先発試合では七夕が近かったこともあり「二保さんが勝てますように」と書かれた短冊をベンチに飾る(この試合では勝ち負けつかず。二保のタイガース初勝利は後半戦第2戦)
・井上一樹ヘッドコーチの50歳の誕生日にバースデーケーキと金色のアブローラーを自作、プレゼントとした。
・侍ジャパンから帰ってきた青柳晃洋にちょんまげカツラと「バースデーソングシンガー」と書かれたタスキを贈呈する。青柳はそれらを着用したままチームメイトの前であいさつを行った(慣れない中継ぎ起用と国際統一球に苦しみ、思うような結果を出せなかった青柳を元気づけるためと思われる)
・2021年8月15日の試合前の円陣では佐藤輝明の新人三振数記録更新の「表彰式」を行う(本来は不名誉な記録だが、表彰することで彼の持ち味であるフルスイングをチーム全体で応援すると改めて目に見える形に表す意図があったと考えられる)
・2021年ファン感謝デーでは2日後に53歳の誕生日を迎える矢野燿大監督のサプライズバースデーケーキ製作で、バウムクーヘンを2つずつ縦に並べて「88」(矢野の背番号)にしようとする等のプロデュースを行った。(しかしこの試みは小野寺暖がバウムクーヘンの一つにキウイをはめ込んだことにより失敗してしまう)
この他、ベンチやロッカーでは気配りや目配りを欠かさず、また後片付け等の雑務も積極的にこなし、その上で先述の通り出場機会があれば正捕手並の活躍をする等チームメイトからの信頼が非常に厚く、2021年ファン感謝デーで行われた「キャプテン総選挙」(※選手間による投票で翌年のキャプテンを選出する試み)では、予備選挙を共に勝ち抜いた大山悠輔、近本光司を相手にしながらも58人中36票という圧倒的な支持を得て2022年のキャプテンに就任した。
2023年は当初は梅野で固定する岡田監督の方針から控えに回っていたが、梅野が打率2割を切る絶不調に陥ったことに加え、4/8に新規加入した大竹耕太郎とバッテリーを組むと一気にブレイクし、村上頌樹、伊藤将司らが先発の際にマスクを被って5月の快進撃の原動力となった(しかも列挙したこの3人は全員二ケタ勝利を達成)。
その後、夏に梅野が死球の怪我で離脱、今季絶望となると、以降はほぼスタメンマスク固定され、梅野の離脱の穴を見事に埋め、阪神を優勝、日本一に導いた。
その功績から、シーズン終了後はゴールデングラブ賞も受賞し、一気に阪神の人気選手へと躍り出ることとなった。
※1:日刊スポーツweb記事「佐藤輝明表彰状に3000円メダル…「虎の仕掛け人」坂本が語る舞台裏と狙い」