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我田引鉄

がでんいんてつ

鉄道路線及び駅の誘致を行う行為。名前の由来は「我田引水」の捩り。
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概要編集

鉄道路線や駅の誘致はその経緯で他者(自治体・市町村等々)に実害が及んだ場合が多く、実害が無い事例は全国的に見ても稀。


ただし、これは別の理由で出来た駅がある地域に対するレッテル貼りとして本記事の名称が使われる事もとても多い。(後述)


他者に不利益どころか廃止・値上げ等の改悪を一方的に押し付けた事例編集

言うまでもなく絶対にやってはいけない行為である。



第三者による漁夫の利編集

近接する2つの駅が特急停車駅争奪の我田引鉄を繰り広げている間に調停案として第三者となる全く別の駅が漁夫の利を掠め取った事例もある。

  • 最も有名なのが北陸本線の(作見信号場→)加賀温泉駅であり、争奪していた大聖寺駅と動橋駅は共倒れする格好となった。

事業者側と誘致する側の双方が得をし、且つ他者に実害が(ほぼ)及ばなかった編集

これが我田引鉄の理想形なのだが、残念ながら全国的に見てもレアケース。

  • 阪神本線鳴尾駅
    • 阪神電気鉄道が武庫川-甲子園に線路を敷設する際に鳴尾村が最寄駅を設置する交換条件付きで土地を無償提供した事で当時資金難だった阪神にとって初期投資が抑えられ、阪神と鳴尾村の双方が得をする結果となった。
    • 元々武庫川-甲子園は直線的にする予定だったが、鳴尾駅へ寄り道する線形になったのはこの為。幻の高速新線「第2阪神線」はこの付近を直線的な線形にする予定だったが計画凍結で実現せず。
    • 我田引水の記事にある、福岡県熊本県の県境における土地と利水権の交換と似た要領である。

  • 参宮急行電鉄(現・近鉄山田線)
    • 昭和初期に開通したこの路線は伊勢中川駅から伊勢市駅にかけて地元の誘致が行われた。
    • 鉄道省参宮線明治時代に流行った鉄道忌避論が原因で、当時の伊勢街道沿いの地元の反対で集落から離れた場所に線路を敷設する羽目になり、地元が鉄道空白地帯と化した。後年、その自治体が鉄道の有用性を再認識し、参急を誘致するに至った。現に参急が伊勢街道に並行する線形がその証左。
    • 近鉄が現在に至るまで三重県で圧倒的なシェアを保つようになったキッカケの1つと言えよう。

風評被害編集

現状では「我田引鉄」の名称がレッテル貼りの手段として、積極的に悪用される有り様である。


  • JR東日本中央本線岡谷-塩尻
    • 辰野駅を経由する旧線「大八廻り」は前述の阪神鳴尾駅付近とよく似た、大きく南へ寄り道する線形である。
    • これは建設当時のトンネル技術が未熟だった為であり、断じて我田引鉄目的ではない。当該区間は後に長大トンネルによる直線的な線形の新線で短絡された。

関連タグ編集

我田引水 独占 改悪 風評被害

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我田引水 がでんいんすい

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