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概要編集

島根県仁多郡奥出雲町にあるJR西日本で、1934(昭和9)年に木次線の駅として開業した。木次鉄道部管理の直営駅である。

雲南市及び木次線の代表駅である。


1916年(大正5年)10月11日に簸上鉄道として開業し、後の1932年(昭和7年)12月18日に国鉄木次線が開業。

1934年(昭和9年)8月1日、簸上鉄道が国鉄木次線に編入され国鉄単独駅になる。


駅の愛称編集

当駅の愛称は「八岐大蛇(やまたのおろち)」である。

以下は駅にイラストとともに設置されている説明文である。ただし、一部読みを補っている部分がある。


八岐大蛇編集

木次の町を流れる斐伊川(注:ひいかわ)流域には、大蛇伝説がたくさんあります。

「湯村の天ケ淵(注:あまがふち)は、大蛇が住んでいた淵」、「西日登の印瀬(注:いんぜ)にある壷神さんは、大蛇が飲みほした酒壷」、「里方の八本杉(注:はっぽんすぎ)は、大蛇の角を埋め、そこに杉の木を植えたもの」と伝えられています。


以下は駅に設置されている3つに分けられた神話の詳説である。文末口調の不統一等は原文ママである。


素戔嗚尊と奇稲田姫との出会い編集

素戔嗚尊(注:すさのおのみこと)は、高天原(注:たかまがはら)から出雲の国の鳥上の峰(船通山)に天降(注:あも)り、簸(注:ひ)の川のほとりまで来た時、悲しみ泣いている声を聞きました。

その声の方を訪ねていくと、翁(注:おきな)と媼(注:おうな)が一人の姫を真中において泣いていました。

素戔嗚尊が訪ねていわれるのに、「お前たちは誰か。どうしてこんなに泣いているのか」と。翁は「私はこの国に住んでいます。名は脚摩乳(注:あしなづち)といい、妻は手摩乳(注:てなづち)といいます。この姫は、私共の子で、名は奇稲田姫(注:くしいなだひめ)といいます。泣いているわけは、以前私共には八人の娘がありました。毎年八岐大蛇のために呑まれました。今この娘が呑まれようとしています。しかしのがれる方法もありません。それで悲しんでいるのです」と話したそうです。


素戔嗚尊の八岐大蛇退治編集

素戔嗚尊は、奇稲田姫を助けるため、八岐大蛇退治を決意し、脚摩乳・手摩乳に、「八塩折(注:やしおり)を造り、その酒を盛りて待てよ」と言われ、八つの壷に八塩折の酒を入れて待っていました。

そのうちやはり大蛇がやってきた。頭と尾がそれぞれ八つあり、目は赤酸漿(注:あかほおずき)のようである。松や柏が背中に生え、八つの山・八つの谷の間に広がっていた。

酒を見つけると、頭をそれぞれの壷に入れて飲んだ。やがて酔って眠ったので、素戔嗚尊は、腰にさしていた十握(とつか)の剣をぬいて、ずたずたにその蛇を斬った。

尾を斬るときに剣の刃が少し欠けた。そこでその尾を裂いてごらんになると、その中に一つの剣があった。素戔嗚尊がいわれるに、「これは、不思議な剣である。私はどうして私物にできましょうか」といって、天照大神(注:あまてらすおおみかみ)に献上された。剣の名は天(あま)叢雲剣(注:むらくものつるぎ)である。

現在は、草薙剣(注:くさなぎのつるぎ)として皇位の継承として歴代の天皇が受け継いできた三種の神器の一つである。



素戔嗚尊の奇稲田姫との結婚編集

素戔嗚尊は八岐大蛇を退治して奇稲田姫を救い結婚の約束をされた。そして結婚によい所を探されました。ついに須賀に着かれ、そこで、「ああ、私の心はすがすがしい」といわれました。そして、そこに宮を建てられました。そのとき素戔嗚尊は「八雲立つ、出雲八重垣、妻ごみに、八重垣つくる、その八重垣を」と口にされました。これがのちに言う三十一文字(注:みそひともじ)、五・七・五・七・七という日本初の恋歌でありわが国の和歌のはじめと言われています。


駅構造編集

相対式2面2線の地上駅。

元は単式1面・島式1面の複合2面3線の駅だったが、2006年(平成18年)に3番のりばの一部線路が撤去され、使用を停止している。

1番のりばと2番のりばは構内踏切で連絡している。


乗り場路線方向方面備考
1木次線上り宍道方面一部2番のりば
2木次線下り出雲横田備後落合方面

利用状況編集

  • 2017(平成29)年度の1日平均乗車人員は149人である(国土数値情報より)。

利用状況比較表編集

年度乗車人員
1984年(昭和59年)度323人
1994年(平成6年)度225人
2000年(平成12年)度252人
2008年(平成20年)度182人
2009年(平成21年)度171人
2010年(平成22年)度171人
2011年(平成23年)度173人
2012年(平成24年)度172人
2013年(平成25年)度168人
2014年(平成26年)度149人
2015年(平成27年)度146人
2016年(平成28年)度145人
2017年(平成29年)度149人

隣の駅編集

種別←宍道方面当駅備後落合方面→
おろち号出雲大東駅木次駅日登駅
普通南大東駅木次駅日登駅

関連タグ編集

木次線 八岐大蛇 松江自動車道 国道54号 島根県内の駅一覧


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