1953年2月13日生まれ。東京都葛飾区出身。
2009年5月26日没。享年56歳。
概要
1976年、筒井康隆を論じた評論『パロディの起源と進化』で商業デビュー。
1978年には、『ぼくらの時代』で第24回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてデビューした。
小説家としては「栗本薫」、評論家としては「中島梓」の名義を使い分けており、一人二役の擬似対談が企画されたこともある。
生涯で執筆した本は約400冊。1年間に新刊20冊という事もあった。
100巻以上にもおよぶファンタジー小説『グイン・サーガ』がライフワークであり、個人で書かれた作品では実質上"世界最長の小説"だったが、栗本の逝去により130巻で未完になった。
やおいの草創に深くかかわった作家の1人であり、BL雑誌の始祖「JUNE」誌では長年にわたり「小説道場」(中島梓名義)という読者投稿小説コーナーを担当していた。この道場から巣立ったプロ作家も多い。また自身も同誌に連載をもっていた(ちなみに挿絵は吉田秋生などが担当していた)。なお、栗本の小説における同性愛傾向は、森茉莉(森鴎外の娘)の影響と言われる。
自作の二次創作で同人誌も発行しており、リアル"公式が最大手"であった。
スーパー戦隊シリーズの熱心なファンでもあった事が、評論「わが心のフラッシュマン」で語られている。
いわゆる「あとがき作家」の先駆者の一人でもある。
1970年代以後に生まれた人にとっては、小説家というより「『象印クイズ ヒントでピント』の女性解答者チームのリーダー」(中島梓名義)としての方が認知度が高いかもしれない。
作品
小説
伊集院大介シリーズ
ぼくらシリーズ(探偵・栗本薫)
夢幻戦記
六道ヶ辻
終わりのないラブソング
レクイエム・イン・ブルー
バサラ
緑の戦士
お役者捕物帖
トワイライト・サーガ
今西良・森田透ブランチ
矢代俊一シリーズ
評論
文学の輪郭
道化師と神
ベストセラーの構造
小説道場
コミュニケーション不全症候群