概要
著者 | 蘇我捨恥 |
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イラスト | 四季童子 |
レーベル | ヒーロー文庫 |
既刊 | 13巻(2024年現在) |
コミカライズ版
著者 | 蘇我捨恥 |
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イラスト | 氷樹一世 |
レーベル | 角川コミックス・エース |
既刊 | 10巻(2024年現在) |
2011年4月、オンライン小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載を開始。
Web版は『異世界迷宮で奴隷ハーレムを』だったが、書籍化とコミカライズ版では今のタイトルに変更される。
ゲームだと思っていたら異世界に転移し、そこで奴隷ハーレムを築きながら迷宮を攻略していく物語。
いつもの異世界ものとは違う点は主人公がダンジョンなどで苦戦したり、奴隷がどんなものなのかなどの世界観の描写されているためやや血生臭いリアル向けな作品になっている。もちろんエロも豊富。
そして、2022年7月よりテレビアニメが放送。
制作会社はイヤーンなシーン定評のあるパッショーネ。
作品の性質上、性的描写と残酷描写が多く含まれるため、テレビ放送や動画配信によって台詞や画面に規制がかかる事もあり、
- 放送倫理に対応する形で「絵」と「音声」に規制がかかる「TV放送ver.」
- 一部の「絵」にのみ規制がかかる「ハーレムver.」
- 規制を突っぱらった「超ハーレムver.」
の三バージョンがある。
放送局はTOKYOMX、AT-X、BS11以外に奈良テレビ放送。それ以外に7月中旬から6話まで段積み放送形式でびわ湖放送(設備メンテナンスの関係で休止日あり)、この手の作品では非常に珍しいテレ玉(びわ湖放送と同様に段積み放送形式)で放送される。
あらすじ
世の中に絶望してネットの世界を浮遊していた加賀道夫が、突然異世界に飛ばされていく。
しかもボーナスポイントを振ったおかげで最強の男に生まれ変わった道夫は、美少女のハーレムを築き、迷宮を攻略していく。
主な登場人物
本作の主人公。ゲームの初期化をした途端に異世界に召喚された少年。17歳。
アラン(CV:三宅健太)
ベイルの町で商う奴隷商人。51歳。
道夫とは最初の村で起きた事件で捕まえた男を犯罪奴隷として売却したことが縁で色々と関わることになる。
極めて良識的(良心的ではない)な人物であり、道夫にとって彼と会えた事は一番の幸運であったと言える(この世界の常識を教わる、ロクサーヌを買うように勧める等)。
なお、アニメ版のEDは道夫とアランが担当しており、読者を騒然とさせた(後述)。
ヒロイン
詳細は個別記事を参照。
16歳のドワーフ。ミチオの2人目の奴隷。
生まれつき老齢ドワーフの特徴である細い耳を持つ…つまり異世界基準では実年齢よりかなり老けており、非常に格安で購入された。
奴隷として売られた理由は、大怪我を負った兄の薬代を賄うため。兄は家族の大黒柱であり、幼妹と弟のために自ら身売りを志願している。
知識欲が旺盛で休日は図書館で迷宮の情報を仕入れており、パーティーの知恵袋。
「鍛冶師」の道を目指して断念した過去があるが、ミチオに買われた後に晴れて転職に成功。武器防具の製造、融合を担当している。戦闘での得物は槌もしくは槍。
実はとても髪が長い。そのため二つに纏めた髪が慣性でおかしな揺れ方をする。
コミック7巻の表紙を独占することに成功しており、ファンアートの数はロクサーヌに次いで多いという強者(人気的な意味で)。
猫人族の少女。当初は共通語であるブラヒム語覚えておらず片言で話す。
お魚大好き。奴隷として売られた理由も禁漁区で魚を捕ったという自業自得なものである。
ジョブは「海女」→「暗殺者」。
竜人族の女性。ジョブは「竜騎士」で体力と防御力に優れる。
エルフの女性。元セルマー伯爵家の長女。
父がクーデターで処刑され、自身も継承権剥奪のために無理やり奴隷に堕とされたという5人の中でも屈指の悲惨な境遇の持ち主。
ただし一方的な反乱ではなく、父が貴族の責務である迷宮討伐を怠っていたためでもある。ルティナにはたまったものではないが。
ジョブは「魔法使い」。
魔物
モンスター。撃破すればドロップアイテムを落とす。
- スローラビット
体長50cmぐらいの毛に覆われた白いウサギの魔物。
人に向かって来ない上に、動作も素早くない事から比較的戦いやすい分類である。それでも村人だと数人がかりで、尚且つ長時間かけて倒す必要がある。
撃破するとウサギの毛皮を落とす。
キーワード
- 異世界移住支援サイト(仮)
自殺支援サイトにリンクが貼られていたサイト。行き先として希望する異世界のタイプや初期スキル選択などブラウザゲームの初期設定にしか見えないが、全部ガチで転移後に適用されるためいい加減に設定すると確実に死ぬという罠サイト。
事実「鑑定」「キャラクター再設定」「攻撃時にHPとMP回復する強い剣」「転移魔法」を所持している道夫ですら、ロクサーヌ加入前には命の危機を経験している。
- ブラヒム語
作品世界で普及している言語で、地球で言うところの英語に相当すると思われる。尚、日本語そのまんまである。ブラヒム語を話せるということは相当の教育を受けた証として1つのステータス扱いになっている。
- 奴隷制度
異世界モノでよく出てくる制度だが、この作品では所有者に課せられる義務や奴隷税など細かいところまで設定されている。
また冒険者も奴隷を常用する理由も『後ろから刺されない忠実な仲間を得るため』と理にかなっている。もちろんアレのためでもあったりする。
なお、奴隷への食事や寝床を用意する義務があり、主人が死亡すれば奴隷も基本的に殉死するようになっている。万が一主人から逃げ出した奴隷は盗賊となる。
ちなみに道夫は「好ましいとは思えないが司法制度にまで組み込まれている以上、個人が口出しできるわけがない」というスタンスを当初は取っていた。
インテリジェンスカード
異世界ものでいう身分証明書。左手首に呪文を唱えるとカード型で出てくる。
賞金首を討伐したこと証明しギルトから賞金を受け取るために必要となる。
手首からカードが取り出せるため盗賊を殺して手首ごと切ってカードがある手首だけをギルドに持っていくという荒業もできる。
ロクサーヌを得るために盗賊にその行動をして騎士団などに捕まらないか道夫は怖気づいてしまったが何もなく換金ができた。
- ジョブとスキル
この世界では「その人が行動した内容に応じたジョブとスキルが自動取得される・複数セットすることが可能」というシステムが採用されている。道夫が納屋でサンダルを拝借した際は「盗賊」が自動取得された。尚、この世界の住人はこの「仕様」を知らず、各ギルドや専用の神殿で転職した際に得たジョブだけを持っている・転職できなかったら才能が無かったとされる状態で、インテリジェンスカードに記載されるジョブ名は正確には1stジョブということになる。
「再設定」を持つ道夫はFF5にように状況に応じて自身や仲間のジョブの複数設定や変更ができる他、取得条件を見つけるための試行錯誤が可能。
- 「盗賊」と「英雄」
道夫が意図せず取得してしまったジョブで、周囲にバレると命の危険すらあるリスク要因でもある。推測される取得条件はそれぞれ「人の物を盗む」「多数の人命を単独で守り切る」。
「盗賊」はバレるとマズいことは道夫も最初からなんとなく分かっていたが、「英雄」に関しては特殊な事情があり、セリーからその話を聞いたときは冷や汗ものであった。
- MP
魔法を使う際に消費する「マジックパワー」であるとともに「メンタルポイント」でもあるらしい。MPを消耗すると気鬱状態になり行動と思考に大きく支障をきたすためHPと同様、数値管理が必要。
- 迷宮
いわゆるダンジョン。様々な規模の物が世界各地に存在する。中に入って死んだ生命体を養分にしているとのことで、広義で言うと生物にあたる。
「浅い階層から順にモンスターの強さと出現個体数が増していく・指定した階層に直接行ける」などゲームじみたところがある。
モンスターが落とすアイテムは資材と食材がメイン。ただし宝箱の中身は落命した先人達の持ち物だけである。
- 道夫の家
街のド真ん中に迷宮があるクーラタルの近郊にある借家。
前の借主によって大規模リフォームされているのだが、その内容が水洗トイレと大家が困惑するほど広い水場というもので、道夫は水場を浴室として利用している。読者からは「前の借主も異世界人だったのでは」と疑われている。
アニメ版EDについて
タイトルは『紳士の取引60万ナール』。
前述したように八代拓と三宅健太が歌唱。
ファンクなメロディとロクサーヌ購入の下りをモチーフとしたトンチキな歌詞が話題になったが、かなりの数の人が冒頭部分を聞いただけで『ハナビラ音頭』や『お願いマッスル&マッチョアネーム?』と同じ雰囲気を感じ取った。
尚、歌詞だけ見るととても良い物を買うことしか言っていない。コンプライアンスに配慮したのだろうか。
関連タグ
不徳のギルド:アニメ放送終了後の秋クールに放送されたファンタジー×お色気要素の作品。