発令!「捷三号作戦警戒」
はつれいしょうさんごうさくせんけいかい
発令!「捷三号作戦警戒」とは、合同会社EXNOA(DMM GAMES)のオンラインSLG『艦隊これくしょん』の期間限定イベントである。2022年2月22日深夜(23日未明)に前段作戦が、3月5日深夜(6日未明)に後段作戦が、それぞれ開始された。4月1日終了(当初は3月30日の予定だったが、期間中に発生した地震や接続障害の影響で2日延長された)。
全体的に末期戦がモチーフであり、最終海域のモチーフはB-29による初空襲たる八幡空襲である。
全5海域、札は8枚。
札名称 | 出撃可能海域 |
---|---|
南西方面艦隊 | E-1、E-2ギミック、E-4ギミック |
第三十一戦隊 | E-2 |
連合艦隊 | E-3-1、E-3-3、E-5-2 |
輸送部隊 | E-3-2 |
第十六戦隊 | E-4-1、E-4-3 |
シマ船団護衛 | E-4-2 |
遊撃部隊 | E-5-1 |
決戦艦隊 | E-5-3 |
超重爆による基地空襲
最終海域E-5の基地空襲は、昼ではなく夜間に、従来の機体ではなく超重爆が襲来してくるのだが、迎撃の方法がこれまでの基地空襲とは異なる。
基地航空隊を防空に設定しておくのは同じだが、戦闘画面に入る前に、画面左側から超重爆が飛来してくる様子が映し出され、発進指示のボタンが表示される。
この時、「敵大型機編隊、八幡地区方面に向かう!」という表示が出るのだが、この表示の「八幡」の辺りに超重爆の1機目が来たタイミングでボタンを押すと「Perfect」判定となり、防空部隊が全て迎撃に向かう。
タイミングがずれるにつれて、「Good」・「Bad」という判定になり、迎撃に向かう部隊数が減っていく。
ボタンを押さなかったり、防空に設定している部隊がない場合は、一切迎撃しない。
本イベントの新規実装艦娘には、新装備を持参する娘は存在しない。
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なお、最終海域に関わる艦娘たちに因んでか、一部の曲(上記6曲のうち4曲目以降)の主旋律は、楽曲『月夜海』のサビ部分をアレンジしたものとなっている。それぞれ曲調が大きく異なっており、聞き比べるのも面白いかもしれない。
報酬装備の入手性の是正
今回のイベントは、報酬としてもらえる装備に関して、全体的に難易度別の差が少なく、入手性もよくなっている。
改修値が少し違うだけで同じ装備を入手できたり、報酬装備自体に恒常的な入手手段があったりといった具合である。
特に甲と乙の間でその傾向が強く、報酬だけを見れば、甲に挑戦する意義が全体的に少ないイベントとなった。
(全てというわけではなく、最終海域E5には、常設入手手段のない「HF/DF + Type144/147 ASDIC」が甲限定報酬にある。ただしこれも前回イベント『海上護衛!本土近海航路の防衛』のE2甲作戦にて入手できたもので、その海域自体の攻略もかなり容易であった。)
また、本イベントでは前回に引き続き、以前のイベントで報酬だった装備(例:『開設!基地航空隊』にて実装された「三式戦 飛燕(飛行第244戦隊)」)の再入手の機会が設けられた他、本イベントで新規実装となった報酬装備も、本イベント終了時には、全て常設入手可能な既存装備からの改修更新で手に入るようになっている(ただし、この時点での更新には、本イベントの新規艦娘が必要)。
イベントの報酬として実装される装備は、
- 特に高難易度限定の装備は、イベントの難易度選択にも大きく影響を与えるような強力なものも多い
- 全体的に、イベント終了後の入手手段が長い間実装されない
といった理由から、艦これが批判を浴びる一因でもあるため、その批判に対する1つの答えとして示された形となった。
歴戦の甲提督からは物足りないとの声も聞かれた一方、気兼ねなく低めの難易度を選択できるため、特に歴の浅い提督やイベントの時間を捻出しにくい提督には、比較的好意的にみられている。
一方、イベント終了後の新規任務では、「キ102乙」を「キ102乙改+イ号一型乙 誘導弾」に機種転換する任務が実装されたのだが、甲報酬たる★+3のものしか持たないままこれを達成すると甲で突破した証である「改修値★+3」が引き継がれずに消えてしまう(=ただでさえ少ない甲突破の優位性がさらに減ってしまう)という問題も報告された。
もっとも、近年実装されている工廠系任務では、特定の装備と引き換えに別の装備が手に入る場合、失われる装備の改修値は基本的に引き継がれないため、仕様通りではある。
鎮まる「呪いの御札」の力
最終海域E5では、第3ゲージが出現すると編成によってスタート地点や到達できるマスが変化する仕様が存在する。ここまでは従来通りだが、本イベントでは、一定の編成条件を満たせば第1・第2ゲージで既に出撃させた艦娘が含まれる場合でも第3ゲージボスに向かうことが可能となった。
前年の夏イベント『増援輸送作戦!地中海の戦い』では「第2ゲージに起用した艦娘が含まれると第3・第4ゲージに出すつもりの編成が問答無用で第2ゲージボスに向かい、第2ゲージにて起用した扱いになってしまう」ことが問題とされたことから、そこからの改良が図られたものと思われる。
また、クリア後の出撃制限も緩和されており、従来までも、最終海域をクリアした後は、最終海域への出撃に限りお札による出撃制限が撤廃されていたが、今回は全海域で出撃制限が撤廃されるようになった。
2期初の日本艦のみのイベント
また、今回は新規実装艦が全て日本艦のみで構成されており、新規の海外艦は実装されなかった。これは『捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(前篇)』以来であり、2期で初めてである(新規の海外艦が実装されなかった前例には『桃の節句!沖に立つ波』があるが、此方はそもそも新艦娘自体が実装されていない)。
WW2世代の日本艦はもはや信濃くらいしか目玉になり得る大型水上艦が残っていないと言われるほどに枯渇しているのもあって、新規実装艦も大半が既存艦型の駆逐艦、完全新規の山汐丸も補給艦扱いの特設護衛空母(初期運も大鳳に匹敵するほど低い)である事から、戦力的な強化はあまり望めないラインナップとなっている。
その分既存海外艦のドロップは非常に充実しており、特にIowaが7人以上も手に入る事が報告された(ちなみに、史実のアイオワ級戦艦は6隻計画で実際に建造されたのは4隻である)ほか、再入手の手段が存在しなかったVictoriousやAtlantaのドロップも初めて解禁された。
ようやく掘りが可能となった事から、プレイヤーからは高く評価されている(掘れば出るとは言っていない…)。
ついに飛来「銀翼の要塞」
新敵機である深海空超要塞のモチーフは、言わずと知れたあのB-29である。
今回はイベントモチーフ通り中国方面(中国の成都にB-29の基地があり、そこから八幡に飛来した)から飛来したようだが、絶対国防圏が陥落すれば東京大空襲や例のアレの悲劇がまた引き起こされる事であろう。
…しかし、そんな悲壮な背景に対して夜間空襲のサーチライトをライブ演出としてコラージュ素材に使うという剛の者もまた現れていたりする(誰が呼んだか、『サタデーナイトフィーバー』なる通り名まで付いてしまった)。
一方、音量をオフにしていると画面を見続けなければ重爆来襲に気づけない、(その是非はさておき)ながらプレイがやりにくくなったといった不満の声や、ゲームテンポのさらなる悪化を指摘する声も出るなど、実用面での課題もまた明らかになった。
さらに、超重爆空襲でも被害を受けるのは結局自身の基地や資源であり、根底は従前の空襲とほとんど変わっておらず、ギミック解除時を除いて攻略状況にも何ら影響しないものであった。この為、従前のセオリー通り「ギミック以外では八幡は見捨てて基地はボスや道中に向けてしまった方が手早くボスを倒せるため、結局は(自分の)被害が広がらない」と結論付けられる事にもなった。
このように「ゲーム目線では基本見捨てた方が効率的である(結果、演出によるゲームテンポの悪化だけ目立ちするのでギミックの存在意義自体が疑問視される)」という非情かつ本末転倒な判断に至ってしまう、ある意味倫理的な問題も発生している。
極論「広島に核が落ちようが報酬艦が手に入るなら問題ない」という結末にも至りかねないわけであり、今後の改善や改修に期待したいところである。
因みに、防空の手順は上述した通りなのだが、マップ上に浮かぶ「八幡」の表示の真北には済州島が存在しており、八幡空襲のため飛来したB-29をこの島のレーダー基地が捕捉した史実があったりする。なお実際にはB-29は島の北側を飛行しているほか、レーダーも西北西方向でこれを捕捉しており、クリック位置それ自体は特に史実とは関係がない。
そんな状況で…
アーケード版でもミニイベント「海上護衛作戦」が実施され両立している提督は2020年春の悪夢の再来に悩まされる羽目になっている。幸い態と敗北→撤退すれば難易度が下がる仕様が救いか。
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