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センシティブな作品

増援輸送作戦!地中海の戦い

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ぞうえんゆそうさくせんちちゅうかいのたたかい

合同会社EXNOA(DMM GAMES)のオンラインSLG『艦隊これくしょん』の期間限定イベント

概要

「増援輸送作戦!地中海の戦い」とは、合同会社EXNOA(DMM GAMES)のオンラインSLG『艦隊これくしょん』の期間限定イベントである。

過去の作戦は全海域一括開始、あるいは前段・後段の二段階に分けての開始という形が取られていたが、今回は1海域ずつ順番に開放されるという多段階開放スタイルとなった。2021年8月20日未明(21日深夜)前段第一海域開放、同22日昼に同第二海域開放。後段第三海域については同31日開放。9月28日終了。

仕様

全3海域、札は7枚。

札名称出撃可能海域
第一特務艦隊E-1-1
地中海艦隊E-1-2、E-1-3
第二特務艦隊E-2-1
H部隊(Force H)E-2-2・E-2-3、E-3-2
X部隊(Force X)E-3-3
Z部隊(Force Z)E-3-1、E-3-4
第10潜水戦隊E-3ギミック

新システム

本イベントでは幾つか新システムが実装されている。

基地航空隊「前進」

特定のゲージを破壊後、基地航空隊の出撃基点が次のボスに近い位置へと「前進」し、それに伴って各マスへの必要航続距離が変化する。E-2とE-3に実装。

これによって足の短い機体でも活躍する余地が出てくるが、一方でこれまでと同じ編成では出撃させられないマスも出てくるため、提督としては頭を使う必要がある。

機動部隊(航空)友軍

友軍艦隊の新仕様。E-3第二ボス直前のMマスに限るが、友軍要請の状態で出撃することで友軍機動部隊による支援攻撃を受けられるようになる。

ステージ

前段2海域、後段1海域の全3海域。

前段作戦

ステージ海域開放日海域作戦名難易度
E-12021年8月20日アレクサンドリア沖/クレタ島沖MA3作戦☆8
E-22021年8月22日地中海/マルタ島沖/ティレニア海カラブリア岬沖海戦☆13

後段作戦

ステージ海域開放日海域作戦名難易度
E-32021年8月31日ジブラルタル沖/地中海/マルタ島沖増援輸送!ペデスタル作戦☆17

新艦娘

突破報酬2隻、ドロップ2隻。

  • 迅鯨型潜水母艦2番艦「長鯨」:E-1で邂逅可能。
  • Conte di Cavour級戦艦1番艦「Conte di Cavour」:E-2の突破報酬として入手可能。
  • 丁型海防艦15番艦「第三〇号海防艦」:E-3で邂逅可能。
  • Illustrious級航空母艦2番艦「Victorious」:E-3の突破報酬として入手可能。

新アイテム

  • 大口径主砲「305mm/46 連装砲」:E1甲・丙作戦突破報酬(★+2) / Conte di Cavour初期装備
  • 大口径主砲「305mm/46 三連装砲」:E1甲・乙作戦突破報酬(★+2) / Conte di Cavour初期装備
  • 大口径主砲「320mm/44 連装砲」:Conte di Cavour改初期装備
  • 大口径主砲「320mm/44 三連装砲」:Conte di Cavour改・nuovo初期装備
  • 高角砲「65mm/64 単装速射砲改」:Conte di Cavour nuovo初期装備
  • 艦上戦闘機「Corsair Mk.II」:Victorious改初期装備
  • 艦上戦闘機「Corsair Mk.II(Ace)」:E3甲(★+2)・乙作戦突破報酬
  • 艦上戦闘機「試製 陣風」:E3甲作戦突破報酬
  • 艦上攻撃機「Barracuda Mk.II」:E2甲(★+2)作戦突破報酬 / E3乙(★+1)・丙作戦突破報酬
  • 艦上攻撃機「Barracuda Mk.III」:E3甲(★+2)作戦突破報酬
  • 艦上偵察機「Fulmar(戦闘偵察/熟練)」:E1甲(★+2)・乙作戦突破報酬
  • 陸上攻撃機「SM.79」:E1甲(★+2)作戦突破報酬 / E2乙(★+2)・丙作戦突破報酬
  • 陸上攻撃機「SM.79 bis」:E2甲(★+2)作戦突破報酬 / E3乙(★+1)・丙作戦突破報酬
  • 陸上攻撃機「SM.79 bis(熟練)」:E3甲作戦突破報酬
  • 上陸用舟艇「大発動艇(II号戦車/北アフリカ仕様)」:イベント期間中限定任務『【地中海拡張作戦】北アフリカ作戦』達成報酬(甲・乙作戦でのみ達成可)

新規BGM

#でリンク先へ転送

  • E1/E2作戦海域BGM「スエズ運河を抜けて」 #
  • E1道中戦BGM「抜錨!アレクサンドリア」 #
  • E1ボス戦/E2道中戦BGM「地中海艦隊の激闘」 #
  • E2ボス戦/E3道中戦BGM「夏の弩級」 #
  • E3作戦海域BGM #
  • E3ボス戦BGM #

この他、E3の第1~第3各ゲージボス戦では既存の曲が再使用されており、第1ゲージボス戦では『西方再打通!欧州救援作戦』後段作戦海域ボス戦の「地中海の戦い」、第2ゲージボス戦では同イベント最終作戦海域ボス戦の「鎮魂の大西洋」、第3ゲージボス戦では「夏の弩級」が流れる。

その他

難所祭りの前段作戦

今回のイベントは全3海域であり『比較的小規模』とあらかじめアナウンスされていた。

しかし、いざ始まってみるとその実態はプレイヤーの想定する「小規模」とは大きくかけ離れており、

  • ゲージ数の総数はE-1/E-2が3本(合計6本)、E-3が4本の合計10本であり、攻略に中規模以上のイベントと遜色ない労力を要した
  • それぞれの敵編成も厄介で、E-1から重巡夏姫戦艦夏姫重巡ネ級改がボスマスに登場。さすがに昨今の姫級と比べれば型落ちと言えるが、改二艦や特効艦の起用を検討せねばならないほどには強力であり、戦力や資源を温存してのスムーズな攻略が困難であった
    • さらにE-1のギミックマスでは泊地水鬼、E-2ではギミックマスに集積地棲姫Ⅱ バカンスmode(後述)、第2ゲージボス戦に港湾夏姫Ⅱと、陸上型の強敵が複数鎮座。それぞれ特効効果の特徴が異なるため闇雲に装備を積んで攻略できるものではない(編成や装備の流用が困難である)うえ、高難易度においてはこれらのマスで複数回S勝利を取らなければならない
  • E-2の序盤から悪名高いナ級Ⅱが登場。空母夏姫・ネ級改によりただでさえS勝利が見込めない中、このナ級Ⅱを含むA勝利すら困難な編成を時として相手にしつつ、E-2-1専用札であまり戦力を割けない状況で輸送を完遂せねばならない
  • E-2最終局面は取り巻きに空母夏姫やネ級改、ナ級Ⅱといった面々が揃い、最終海域と比べても遜色のない編成となっている

…など、各海域がいずれも長期戦のうえ序盤から特性の違う敵が続々登場し、そしてそのどれもが強敵ばかりであった。

前回、前々回のイベントでは「詰まる難所が少ない、攻略しやすい前段作戦」の評価が高かったわけだが、本イベントに関しては最初から難所揃いであり「後半に備えて戦力を温存し、装備の質でゴリ押し/カバーできる」ような場所はほとんどなかったと言ってもよい。

このため、手間に比して小規模基準しかない報酬の少なさ・札の数・ゲージ数・敵の強さのどれを見ても割に合わないという批判や怒りが一部のプレイヤーから寄せられる事となった。

蛇足ながら、そもそも事前にアナウンスされる規模数については海域数のみである傾向が多く、『艦これ』の各イベントの規模を見てみると「敵艦隊がそこまで強くない」「海域数≒ゲージ数」という観点での『小規模詐欺でない小規模イベント』の方が実は少数派だったりもする(3海域以下および3ゲージ以下の両方を満たすイベントともなると『迎撃!霧の艦隊』と『桃の節句!沖に立つ波』しかなく、前者は敵艦隊がさほどの脅威でなかった一方で初期のイベント故にそもそも難易度選択はおろか基地航空隊弾着観測射撃も存在せず完走すらできないことが普通にあり得たイベントであり、後者はそもそも1海域しか存在しなかった一方で多くの報酬と引き換えに数々の任務(菱餅)をこなさねばならずミニとは何だったのかと皮肉られたイベントである)。

集積地棲姫の逆襲

本イベントにおいては全海域において集積地棲姫Ⅱが登場する

この為、対地戦及び対地戦力の充実は非常に重要なファクターとなった。

ただ今回の集積地棲姫は一部個体がⅡ バカンスmodeとなっており、甲だとその耐久が実に4800に及び、そのうえ装甲も高め(225)、さらに回避が高く対地攻撃をかわされてしまう事も多い為、生半可な装備では倒し損ねてしまい、気持ちよく燃やす事ができないケースが多発。

加えて、高難易度でのS勝利が任務やギミックで複数回要求される為、ワンパンで吹き飛んでダメージ量を見るという『ダメージコンテスト』要員から一転、なかなか当たらない上に当たっても今までのようにワンパンで沈まない為最終的に対地の手数が不足する、というギミック解除や報酬獲得を阻む厄介な強敵と化した。

さすがに乙以下ではこれほどの難敵とはなっていないものの、こと甲作戦に挑むプレイヤーにとって今回の集積地棲姫は、最上改二特揚陸艦といった特殊な艦娘を起用するなどしてこれでもかと対策を取らねば倒す事すらままならない難敵であり、単なる強敵と化してしまったことを残念がる声も見られる事に。

ネタキャラ同然のこれまでの扱いが悪過ぎたと言われればそれまでとはいえ、ケタ違いの耐久はワンパンできるから許されていたようなものだった為、普通の強敵としてのポジションを確立することは、ある意味では望まれていなかったのかもしれない…。

再来、夏の欧州の悪夢

E-3-2においては4年ぶりに欧州棲姫が再登板した。

前回に匹敵する凶悪な道中を引っ提げて

道中には毎度おなじみの潜水新棲姫、さらには空襲を抜けた先のボス前に先制雷撃持ち(甲難易度のみ)の重巡ネ級改Ⅱ夏mode2隻およびヲ級改単縦陣で待ち受けている。

前回の道中とて相当な難関であり、単縦陣の駆逐棲姫を含む水雷戦隊、先制対潜攻撃などで対策ができなくもない潜水新棲姫(当時は東海が未実装)、航空戦力を対空射撃で枯らせば棒立ちにならなくもない空母夏姫、砲撃しかしないものの最大3隻で現れる戦艦夏姫と取り巻きのPT小鬼群、という怒涛の姫ラッシュであったが、いずれも多少なりとも弱点が存在しある程度の対策が可能であった。

しかし今回道中に現れるネ級改Ⅱはそうした弱点が見当たらず無力化が困難なばかりか、砲撃は勿論先制雷撃も166という驚異的な雷装値を伴っており(生半可な高速戦艦…どころか大和型でも大破しないことを祈るしかないほどの威力)、命中精度も非常に高い。

これが2体、加えてヲ級改まで出現するマスとあっては複数が大破し艦隊司令部施設が意味をなさないケースも珍しくない。さらにボスマスも取り巻きにネ級改やナ級後期型Ⅱがおり基地航空隊はそちらに回すほかないというおまけつき。

結果、ボス戦での装備特効が期待できる空母が主戦力の空母機動部隊では先に砲雷撃を行う第2艦隊の被害が拡大しやすく、かといって第1艦隊から攻撃する戦艦が主戦力の水上打撃部隊では空母による特効効果が期待しづらいうえ砲撃が二巡して被弾率自体も上がることになり、どちらにしてもボス前のネ級改Ⅱが攻略上最大の壁と目された。

この為、甲難易度においては最適な攻略法が補強増設応急修理女神の使用、という割と身も蓋もないものとなるに至った。当然ながらこれらは課金要素(1隻あたり、補強増設分の500円+女神分の500×n円。nは使用数)である為、財力に余裕がなければおいそれと用いられるものではない(ただ、補強増設に関しては恒久的に効果があるので、仮にクリアできずじまいという望まぬ結果となっても一方的に損をする事はないとフォローさせていただく)。

挙句の果てには、索敵判定がボス前ではなく最大の大破ポイントであるボス前の手前にある事、ボス戦で夜戦よりも昼戦の空母達の働きがカギになる事から第2艦隊は捨て艦で固めてしまうという本末転倒な攻略方法まで出てきてしまった。

これらを用いないならば当然、大破しない方が稀な場所で膨大な試行回数を重ねる事になるのは避けられないのだが、道中戦が少ない中での大破とあっては疲労も溜まりやすく、効率良く試行回数を重ねることも困難である。

この対策を取ろうにも取りようがない八方塞がりのボス前ゆえに、無傷の状態から大破を量産されて引き返しを余儀なくされるか轟沈を出してでも進むかしかなく、理不尽でつまらない、という声まであがる始末。

あまりの難度ゆえに、のちにこのマスにも友軍艦隊(後述)が来るようになったが、ネ級改を倒すには到底威力が足りず(そもそも航空戦でネ級改を排除する事自体よほどの大特効でもかからない限り現実的でなく、甲難易度にて苦戦するプレイヤーの「先制雷撃を撃たれる前に大破or撃沈」という要求を既存のシステムで満たすのはいずれにせよ不可能に等しかったと思われる)、それどころか駆逐艦を倒すことで直後の航空戦にて軽巡ツ級の対空カットインの発動率を上げてしまうという落とし穴まで発覚。ボス戦のため強友軍を呼べるようにすると問答無用で現れ高速建造材を余計に消費してしまう仕様も相まって「詫び空襲ならぬ詫び対空カットイン」「これでは高速建造材を持っていかれるだけ」などと言われる有様で、結局この問題を解決するには至らなかった。

唯一の救いは、ボスマスに辿り着きボスに攻撃さえできれば撃破はそこまで難しくない、ということであろう。実際、第1艦隊に潜水艦を入れボス戦にて欧州棲姫や軽母ヌ級の砲撃を封じるデコイ戦術、さらに艦娘や艦載機の特効効果など、ボス戦自体の攻略法はある程度確立されている。もっとも、故にこそ上述の進撃方法が編み出されてしまったとも言えようが…。

…ちなみにここまでの凶悪ぶりにもかかわらず、恐ろしいことにこれはタダの前座でしかない。

まさかの全難易度札制限、"Force H"の罠

本イベントにおいては出撃制限(札)の仕様についても不満が集まった。

実はE-3の乙以下(及び甲のクリア後)においてはE-3-2で使用する「Force H」札の艦娘が含まれていると、スタート位置がE-3-3以降とは別方向に向いてしまう為、そもそも最終ボスまでたどり着けなくなるというトラップが存在していたのだ(難易度「甲」では例年通り、クリアするまではそもそも出撃自体ができない)。

つまり今回は実質乙以下でも札制限が存在するという事になる。

さらに間が悪い事にこのForce H札は、あのネ級改が混じる敵を相手に対地戦闘を行うE-2-2及び前段作戦最終局面たるE-2-3と共通であった。

これにより「最終海域は乙以下で挑むからE-2で特効艦や主戦力をありったけ投入しよう」と考えイベントに挑んだ一部のプレイヤーがE-3最終局面で最悪の場合詰んでしまうという問題点が発生してしまったのである。

ましてや今回のイベントは欧州イベントであり、ネルソンを筆頭とした欧州艦に特効が付く戦いである。こと今回に関して札制限がもたらす影響が多大であることはもはや語るまでもないだろう。

「後出しじゃんけん」との不満や怒りの声、乙以下においても制限が存在している事への落胆の声などがあがるのにさほど時間がかからなかったのは言うまでもない。

第2海域解放時に「Force Hに出撃した艦娘は、最終海域の最終局面に出撃できません」などのアナウンスが予め行われていれば、この悲劇は防げていたことだろう…。

友軍艦隊の仕様拡張

本イベントでも、イベント期間後半になると友軍艦隊が実装された。これまで友軍が戦闘を行うタイミングは夜戦開始時で、来援するのも戦力ゲージのボスマス限定だったのだが、今回は「道中マスにも来る」「輸送ゲージのボスマスにも来る」「昼戦開始前のタイミングで来る」という新たな試みがとられた。なお、いずれも特定のマス限定であり、友軍全般にこの仕様が適用されたわけではない。そのため、ボス戦の友軍は基本的に従来通り夜戦開始時のみである。

道中マスについては、前述した、集積地棲姫が登場するギミックマスや重巡ネ級改が登場するボス前の救済措置とされる。後者については、先制雷撃より前に行われる航空戦前のタイミングで空母機動部隊の友軍が攻撃を行う。

こうした新たな友軍は、攻略の大きな手助けになると期待する提督たちがいる一方で、「今後、友軍で切り抜けることを前提とする非常に強力な敵艦隊を道中マスに置けるようになるのでは」と戦々恐々とする声も決して少なくない。

もう一つの戦いの結末

本イベント開始以前(というかひとつ前のイベントより前)からアーケード版にて発令!「艦隊作戦第三法」が進行していたが、新型コロナウイルスが猛威を振るった影響で拡張作戦開始が予定より大きく遅れた結果、1週間程とはいえ作戦期間が完全に重複する事態となった(8月29日で終了)。

どうにか同イベントが終了にこぎつけ提督たちが安心したのも束の間、期間限定ドロップイベント「うき〇亭」が間を置かずに開始。兼任提督にとっては、ブラウザ版の本イベントをこなしながらそちらのイベントにて水着艦娘を入手すべく通常海域を巡る、というなかなかの過密日程となっている。

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