期間限定イベント海域とは、合同会社EXNOA(DMM GAMES)のオンラインSLG『艦隊これくしょん』のイベントの一環である。
※本記事は第一期イベント記事の長大化に伴い、第二期開始(2018年8月)以降に開催されたイベント海域について記載している。
概説
※1. 期間限定イベント海域の概説については、期間限定イベント海域を参照してください。
※2. 通常海域で展開されるイベントについては、秋の秋刀魚祭り・菱餅・主計科任務・艦隊"南瓜"祭りを参照してください。
本記事では「『艦これ』二期実装」に伴い、それ以降のイベント概略について列記していく。
1期イベントとの違い
1期イベントとの違いとして
- 1海域に複数の出撃制限がかかる海域が存在している
- 複数のゲージが存在する
- 全ての海域に異なる出撃制限がある
というイベントが多めの傾向にある。
1期イベントにおいては「最終海域においては全艦娘が制限なく出撃可能」というのが通常で、むしろ出撃できないのが例外的なものであったが、2期ではそのセオリーが存在しない。
これにより(特に乙以上では)1期イベントでは可能だった「最終海域は全艦娘出撃による総力戦(=最終海域一歩手前までの戦力を考慮すればよかった)」ができず、1期以上に戦力の充実が重要視されるようになった。
この仕様により、虎の子のフィニッシャーが最終海域まで出番が回せず、苛立ちを募らせるプレイヤーもいるとかいないとか…。
また、複数ゲージである方が多くなったことやミニ~小規模でもギミックや任務が面倒なものや海域難易度自体が高いものが頻繁に出てきた結果「規模詐欺」「労力が割に合わない」といった不満もまた出ている。
なお、たびたび勘違いされがちであるが、運営が事前に告知している『規模』は、基本的に『海域(マップ)数』であるという事を心得よう。
(小規模ならE3までであり、同様に中規模ならE5まで、大規模はE6以上となる)
『難易度』や『ゲージ数』とは一切比例していない(「小規模イベント」の基準が1海域1ゲージで札もない時代の難易度が比較的低かった『迎撃!霧の艦隊』だったのがそもそもの元凶といえよう。ちなみにだが、3海域で3ゲージだったイベントはこのイベントしかない)
この認識差があってかは不明だが、難易度が低いという意味では「文字通りの小規模」と称する事になった。
実装イベント
※太字の新規艦娘は海域突破報酬として実装された艦娘。
抜錨!連合艦隊、西へ!
期間 | 2018年9月9日~10月10日 |
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史実 | セイロン沖海戦、ライン演習作戦 |
新規艦娘 | 岸波、神鷹、Maestrale、Gotland、Nelson |
追加仕様 | ネルソンタッチ |
新規敵艦 | 潜水新棲姫バカンスmode、集積地棲姫バカンスmode、泊地水鬼バカンスmode、護衛独還姫、船渠棲姫、戦艦仏棲姫バカンスmode、欧州水姫 |
艦隊これくしょん第2期最初のイベントで、HTML5移行後初となる晩夏イベント…のはずが、HTML5移行後の不安定な環境から開始日が8月31日から9月7日にさらに延期され、ついに初秋イベントになってしまった。
台風21号の影響による停電の影響が尾を引いていた状態に追い打ちをかけるように、イベント開始前日未明に北海道胆振東部地震が発生。
一時期北海道全域が停電に見舞われた為、それを鑑みて翌8日への延期(実際にはメンテに時間が掛かり9日早朝となった)と本来のイベント期間2週間+αから3週間+αへの延長が決定された。
また終了は10月5日と一旦はアナウンスされたものの、台風24号による広域停電の影響により10日までに再延長、とうとう期間は1ヶ月を超えた。
このように外的内的要因にさんざんに振り回されたイベントとなった。
一方イベントの内容はクリア後のみ使用可能のネルソンタッチを除けば特に新しい要素もなく、オーソドックスなものとなった。しかしこれは対潜戦・対陸戦・PT対策など今までの数多の要素を駆使しなければクリアできない歯ごたえのあるイベントであったことも意味している。
また札も多く、前段作戦は3海域、後段作戦は2海域の全5海域ながら各海域の札はすべて異なり、さらに最終海域は2種類の札という、計6枚の札を要求される厳しいものとなった(ただし最終海域で札制限を受けるのは甲のみで、乙以下は第4海域までの札も含めすべて出撃可)。
また後段以降は舞台が17年夏に続く欧州ということもあり、ドロップ艦に欧州艦が多数配置された。しかしその一方でルート固定要員にも欧州艦が多数要求された。
邀撃!ブイン防衛作戦
期間 | 2018年12月26日~2019年1月22日 |
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史実 | ビラ・スタンモーア夜戦 |
新規艦娘 | 峯雲、早波、Johnston、日進 |
追加仕様 | 敵側レーダー射撃、艦隊・基地連携防空 |
新規敵艦 | 駆逐ニ級改、深海雨雲姫、深海日棲姫 |
規模は小規模。
一方で、甲乙作戦ではかなりがっつりした戦いとなるとも明言されており、実際に最終海域でも出撃制限がかかる。
基地航空隊はE-2ラバウル//中部ソロモン海域から連携可能。
実装される予定の「最新鋭の水上機母艦」を描くのはbob氏である事が運営から明言され、最終海域突破の暁にはその日進が報酬となった。
多数の特効艦と水上電探の装備数が鍵を握るイベントとなり、史実で関連した艦娘のほとんどにダメージ特効が付加され、特に関連深い艦娘に特効倍率が高めに設定された。
水上電探の装備数でルート固定が左右されるようにもなっており、不足するとルートから逸れたり、レーダー射撃マスへ送られて痛手を負うことになる。
本イベントの簡易呼称は、既に冬イベ2018があるのと本作戦期間は2019の方が長いという理由から、便宜上「冬イベ2019」と呼称すると公式からのアナウンスがあった。
そしてイベント史上最悪最長の外部からのサーバー攻撃に晒されたイベントともなり、イベント中一週間以上に渡る断続的な攻撃的アクセスに、流石の運営も「流石に頭にきました」と遺憾の意を表明し、警察庁の連携に打って出ている。
なお、次回イベントが5月開催である事が確定した為、本イベントが平成最後の期間限定イベント海域となった。
発動!友軍救援「第二次ハワイ作戦」
期間 | 2019年5月21日~6月25日 |
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史実 | 真珠湾奇襲、AL作戦、坊ノ岬沖海戦 |
新規艦娘 | 石垣、八丈、Giuseppe Garibaldi、Fletcher、Colorado |
追加仕様 | 支援却下/強力友軍支援要請 |
新規敵艦 | 軽巡ツ級flagship、北方棲妹、太平洋深海棲姫 |
令和改元後初の期間限定イベント海域。
規模は「中規模」、作戦は「if作戦」。前段作戦3海域、後段作戦2海域。
当初開催期間は6月11日前後までの3週間+α予定だったが、6月特有の目立った連休のない日程と、友軍艦隊の無い状態では超難関と化したボス編成ゆえの早期攻略組の苦戦を鑑みてか、6月になって早々に2週間の延長を決定した。
その友軍艦隊に、高速建造材(通称:バーナー)を消費することでより強力な艦隊を召喚できる「強力友軍支援要請」が登場。当時にこれまで死にコマンドだった母港画面の『友軍艦隊』から、友軍艦隊の要請の可否と強力友軍の登場の可否を設定できるようになり、自発的な難易度の調整も可能になった。
ただし友軍そのものは、これまで通り運営からの実装告知が無ければ派遣されない。
第2海域の甲作戦は熾烈な空襲に晒される上に正規空母級0で戦わなければならない為、「下手な後段作戦・最終海域以上の難易度」とも称される難易度である一方、大型艦建造限定であった大和のドロップと坊ノ岬沖海戦の参加艦艇による特効が報告されており、坊ノ岬沖海戦がモチーフになった可能性が極めて高い。
事実、戦力ゲージの航路は坊ノ岬沖海戦において第二艦隊が取った、取ろうとしていた航路と完全に一致する事が明らかとなっている。
E-3以降はif作戦としてハワイ奪還を目指し、北方に囮部隊を派遣しつつ、ハワイ諸島と敵中枢に進攻する。
南雲機動部隊とアメリカ出身の艦娘が特効対象となるほか、Nelsonや長門型の特殊カットインでどれだけ敵陣の僚艦を蹴散らせるかが勝利の鍵となった。
E-3では海防艦石垣とソ連出身の艦娘、E-4ではアメリカ出身の艦娘がドロップし、特にFletcherはE-4でしかドロップがないため、彼女らを狙って突撃するも難易度の高さに阻まれ、甲種勲章を断念する提督も多く、最終海域での丙難易度選択者も過去最多となった。
欧州方面反撃作戦発動!「シングル作戦」
期間 | 2019年8月30日~9月30日 |
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史実 | ブルターニュ沖海戦(?)、アンツィオの戦い(シングル作戦)、他 |
新規艦娘 | 御蔵、Grecale、L.d.S.D.d.Abruzzi、Janus |
追加仕様 | 高高度作戦可能な重爆の空襲とその邀撃、緊急泊地修理 |
新規敵艦 | 深海地中海棲姫、アンツィオ沖棲姫 |
前段作戦2海域、後段作戦1海域。
通算3度目となる欧州方面作戦にして、初めて道中のインド洋での作戦を一切挟まず最初からヨーロッパが舞台となるイベント海域。しかも過去のイベントとは逆の大西洋からジブラルタル海峡を経て地中海に入る経路を取っている。
また、初の連合国側目線(シングル作戦)がモチーフのイベントである。
その性質上、開始前の段階では明確に史実艦と目されるのはジャーヴィスたった1隻のみ(米英の巡洋艦は全て、駆逐艦は大半が艦これ未実装の為)であり、かなり予想が立てづらいイベントとなった。結果的には米英独伊艦に特効があるという形で落ち着いている。
敵側の新型爆撃機「深海空要塞」(B-17かB-29がモチーフと見られるが、史実においては後者は太平洋戦線にしか投入されていない為直接の元ネタは前者と見られる)は高高度爆撃機であり、一部の戦闘機(秋水、Me163)でなければ迎撃に不十分という特性があり、乙以上ではこれらを用いた攻略が前提となる。
新規艦娘の中には、台湾をベースに活躍する新規参加絵師の手による艦もおり、A士氏描く御蔵が実装された。
進撃!第二次作戦「南方作戦」
期間 | 2019年11月30日~2020年1月14日 |
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史実 | 蘭印作戦(H作戦)、第三次ソロモン海戦 |
新規艦娘 | De Ruiter、Perth、Houston、神州丸、平戸、秋霜、Atlanta |
追加仕様 | 友軍の対潜攻撃 |
新規敵艦 | 軽巡ヘ級改、重巡ネ級改、バタビア沖棲姫、潜水棲姫改、空母棲姫改、防空巡棲姫 |
運営アカウントによる2019年11月14日のツイートにおいて、秋イベの作戦海域について
- 蘭印方面に艦隊を展開する南方作戦
- 初動作戦海域においては第八駆逐隊も奮戦予定
との情報が示された。この事から、作戦のモチーフとなるのは日本海軍と米英蘭豪連合軍(ABDA艦隊)が交戦したバリ島沖海戦・スラバヤ沖海戦など蘭印作戦(H作戦)での海戦がモチーフとなるのではないかと予想されていた。ここまではほぼ正解だったのだが、後段作戦はその流れでセイロン沖海戦という予想が大勢を占めていたところをまさかのアイアンボトム・サウンドでの第三次ソロモン海戦。一貫してほぼ同じ艦が活躍し続けた作戦群であるにもかかわらず札は全マップで異なる(ただし最終海域で札制限を受けるのは甲のみで、乙も制限無しで出撃可能ではあったが)という仕様のため、札の配分にいつも以上に苦しめられるイベントになった。また、史実的に空母はほとんど出番がなく、水雷戦隊主体のマップが大勢を占めた。
新艦娘『"GL"とも呼ばれた上陸用舟艇母船』(神州丸)の声優は『艦これ』初参加の豊口めぐみ氏であると事前にアナウンスされていた。
新艦娘の声優がイベント開始前に発表されるのは『艦これ』においては異例であり、2013夏イベント『南方海域強襲偵察!』開始前に大和のCVが竹達彩奈氏と明かされたり、第肆回「艦これ」観艦式にて2017年秋イベント『捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(前篇)』報酬の涼月のCVが藤田咲氏と明かされりした程度である。
秋イベという触れ込みであったが結果的には2年連続の年またぎとなった。また度々の延長も手伝いイベント期間は46日に達し、これまでのイベント期間の最長記録(2019春の35日)を大幅に更新することになった。
桃の節句!沖に立つ波
2020年2月27日に運営twitterより翌日に予定されているメンテナンスに併せて「ミニ期間限定海域」を開始する事が予告された。桃の節句の菱餅イベントと併せて開催される。
当初は2月28日開始予定だったものの、折から国外からの飽和接続によるサーバ攻撃が続いている関係でサーバ群抗堪性向上作業を行う事となり開始時期も延期される事となってしまった。
「ミニ期間限定海域」の名に偽りなく、1海域しかない初の期間限定海域で、新規実装艦娘もない。これは『艦これ』のサービス開始以来史上初となる。
また甲難易度含め出撃制限はない。札なしは実に2016年冬イベント・出撃!礼号作戦以来、2期イベントでは初の事である。
では簡単だったのかと言えば決してそんなことはなく、1海域にゲージが3本あり、特に3本目は道中の編成が強力で、甲ではボスマスにたどり着くこともままならない程。海域がいくつであろうが難易度には関係ないと言うことを改めて思い知らされるイベントであった。
また、このイベントの最大の難所は同時進行する菱餅任務群であったと言っても過言ではない。「試製甲板カタパルト」や「ネ式エンジン」といった重要アイテムが手に入るため是非ともクリアしたいところであるがウィークリー任務をこなすための前提任務で「当イベの最終ボス艦隊に4回A勝利以上」する必要があったり、激レア艦であり今イベのタイトルにもなっている沖波を近代化改修しなければならなかったりと難関がズラリと並んでいた。
侵攻阻止!島嶼防衛強化作戦
期間 | 2020年6月27日~8月27日 |
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史実 | キ504船団、沖縄方面輸送、ローズエンド作戦、伊号輸送作戦、スカベンジャー作戦、南太平洋海戦、他 |
新規艦娘 | 薄雲、迅鯨、伊47、第四号海防艦、松、Helena、有明、屋代、South Dakota、Hornet |
追加仕様 | 潜水艦搭載電子兵装の増設スロットでの装備運用 |
新規敵艦 | 駆逐ナ級後期型Ⅱ、重巡ネ級改Ⅱ夏mode、深海千島棲姫、集積地棲姫Ⅱ夏季上陸mode、五島沖海底姫、駆逐林棲姫、軽巡棲姫Ⅱ、南方戦艦新棲姫、南太平洋空母棲姫 |
2020年5月5日に運営twitterより作戦開始が予告されたイベント。前段作戦が6月26日のメンテナンス後に、後段作戦が7月11日に開始された。新艦娘の実装数は過去最多の10隻となった。海域数こそ2期では初であるが過去にも実績がある7海域(前段作戦4海域、後段作戦3海域)であるが、ゲージの数は輸送ゲージ4と戦力ゲージ11の計15本、しかも1本1本も長く、攻略に相当の時間を要する最大のイベとなった。期間は丸々2ヶ月(62日)におよび、これまで最長の2019秋の46日を大幅に更新した。後段部分だけでも48日あり2019秋を超えているほどである。札は各海域で別、さらに最終第7海域では3枚の計9枚におよび、とうとう色分けに限界が来て第7海域の3枚は全部色が同じという紛らわしい事態になった(ただし最近の大規模イベのご多分に漏れず最終海域で札制限を受けるのは甲のみで、乙も制限無しで出撃可能であった)。そもそも運営も前段部分は梅雨イベ、後段部分は夏イベと呼び名を変えており、事実上2つのイベントを同時に行っているという考え方であったようなので当然とも言える。
難易度は甲では非常に高いものになった一方、乙以下では拍子抜けするほど簡単という評価に落ち着いている。もっとも、甲でなければ手に入らない装備や、第4海域では家具の報酬もあったため、そう簡単に割り切れるものでもなかったことだろうが。それよりも問題だったのは膨大なギミックとゲージの長さ、そして5人もの新ドロップ艦の掘りにより攻略に非常に時間が掛かったという点である。2ヶ月という膨大な期間ですら短いと感じた諸氏も多いことだろう。
ただ、今イベは甲のゲージ破壊こそ困難であったが削りはそれほど難易度が高くなかった。それはつまり掘りが非常に容易ということであり、また過去の強力なレア艦の掘りスポットが随所に散りばめられていたことも相まって屈指の掘りイベとなった。特に第3海域は過去に入手しづらかったレア潜水艦が高確率で掘れ、掘れたばかりの潜水艦のレベリングも容易というパラダイスであった。戦後に多数の潜水艦を海没処分した場所がモチーフのマップがそのようになったというのはなんとも皮肉なものである。
護衛せよ!船団輸送作戦
期間 | 2020年11月28日~2021年1月13日 |
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史実 | 第2次シルテ湾海戦(MG1作戦)、北極海戦線(バレンツ沖海戦、PQ17船団)、フィリピン戦線(マタ30船団、多号作戦) |
新規艦娘 | Scirocco、Sheffield、Washington、竹 |
追加仕様 | 寒冷地装備&甲板要員、敵連合第一艦隊からの開幕雷撃、通常海域での新春任務とのリンク |
新規敵艦 | 戦艦新棲姫、深海竹棲姫 |
前段は毎年恒例の欧州方面作戦。元々は例年通り夏イベとしての実施が計画されていたものであるが、春イベ中止に伴い上述の内容の梅雨イベ・夏イベ開催へと変更になった事から、今年は秋イベとしての実施という形になった。月刊コンプティーク2020年10月号の時点で既に梅雨イベ・夏イベに比べて「もう少しキュッとシンプルな形で構築中」と言及されており、後に11月21日の運営twitterから海域数4海域(前段作戦3海域、後段作戦1海域)、新艦娘実装数4隻(海域ドロップ・突破報酬ともに2隻ずつ)であるとのアナウンスがなされている。
なお、後段作戦は公式に「冬イベとなる【後段作戦】」と称されており、事実上前回同様秋イベと冬イベの2つのイベントを同時に行っているという事になっていたようである。
難易度は、運営の「もう少しキュッとシンプルな形」という言葉の通りかなり低めであった。秋イベであるE1~E3までは。その一方冬イベであるE4はギミックも多く、そしてギミックをすべて解いたとしてもボスの最終編成は非常に強力で、夜戦突入時に第一艦隊が一隻も沈んでいないのが日常茶飯事という有様。ただしボスへの特効は強力で、特効艦のカットインが刺さりさえすれば大ダメージは必至であったため、そういう意味ではシンプルであったとは言える。また友軍も非常に強力であり、友軍がゲージを割ったという事例も多く、本隊が中破大破だらけで通常なら到底勝ち目がない状況からでも友軍頼みのゲージ破壊のチャンスが十分にあった。そのため自艦隊は囮で、友軍が本隊だったという意見も。また、道中の難易度はそれほど極端に高くなかったため、特定の艦を艦隊に入れる縛りプレイは、ゲージ破壊は友軍頼みにすればいいためやりやすかったようである。
期間は3年連続の年またぎとなった。今後は恒例化していくのであろうか。また今回は、毎年恒例の新春任務にE2・E3の最終ボスを(空母/水母/潜母/補給艦)から3隻入れた艦隊で倒すという任務が含まれていた。その一方E4に出撃から空襲マスが連続する箇所があり噴進砲の使用で空母系のレベリングが容易に可能であったがゆえにE4札を付けてしまい、E2E3任務要員の空母や水母が足りなくなってしまったという事例も発生した。(ただ前述の通りここの難易度はそれほど高くなかったので入手したばかりの空母や水母でも少し育てれば十分対応できたのだが。)
激突!ルンガ沖夜戦
期間 | 2021年5月8日~6月22日 |
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史実 | ルンガ沖夜戦 |
新規艦娘 | 桃、伊203、巻波、Northampton、涼波、宗谷、Honolulu |
追加仕様 | 潜水艦隊攻撃、精鋭水雷戦隊司令部 |
新規敵艦 | 重巡リ級Ⅱ、軽巡ト級flagship、(新)軽巡ト級elite、輸送ワ級Ⅱelite、輸送ワ級Ⅱflagship、ルンガ沖重巡棲姫、軽巡新棲姫 |
前段3海域後段2海域の中規模全5海域のイベント。3月25日の運営twitterにて8周年記念日(4月23日)以降に開催するという初報が発せられた。4月14日のC2機関twitterにて前段作戦後半ではソロモン方面に展開、前段最終作戦は同方面の鼠輸送を阻止するために展開する強力な敵巡洋艦部隊に精鋭水雷戦隊の精強駆逐隊が反撃する戦いと発表された。
5月8日に前段を、5月21日に後段を開始。前段の開始は非常に珍しい土曜日のメンテであった。また本来後段はオンメンテで5月20日に開始される予定であったが、トラブルにより翌早朝に短時間のサーバー停止を伴うメンテになった。
今イベはいつもに増してゲージ本数が多く、E1-E3とE5は3本、E4に至っては歴代最多の4本の計16本となった。5海域でありながらこれは2020夏の7海域での本数15本を越えている数値である。また札も2020夏に並ぶ9枚となった。
今イベの新要素である「潜水艦隊攻撃」は潜水母艦と潜水艦の組合わせで雷撃回数が増えるというもので、これはイベント海域攻略には余り役に立たず、今イベがこれに必要なアイテムを配布するイベであったと見るべきであろう。その一方、「精鋭水雷戦隊司令部」はイベ海域での水雷戦隊に限るという条件であるが通常艦隊でも単艦退避ができるという司令部施設であり、さらには一部の艦は補強増設への配備もできるという代物であり、後記の二水戦との相性が非常に良いものであった。さらにはイベ終了後のメンテで通常海域でも退避が可能になり、利便性は更に向上した。
また、7艦編成の遊撃部隊や複数海域に跨がる札という1期に使用された後しばらくなりを潜めていた要素が久しぶりに活用された。また2020桃の節句での沖波改二以来のイベントの真っ最中のキー艦改二である高波改二の実装があった。
前段と後段それぞれの最終海域最終ゲージはともに「二水戦」札であり、上記の高波を含め当時の二水戦メンバーの特効倍率が非常に高く、大活躍するイベントとなった。しかし軽巡や駆逐艦だらけの艦隊である宿命としてボス戦で中破大破まみれになり夜戦でまともに戦えないという事態は避けられない・・・かに思われたが、ボス戦で警戒陣を使い被弾を抑えつつ攻撃力が余り落ちない下位の艦の一撃に賭けるという戦法が考案され活用された。
増援輸送作戦!地中海の戦い
期間 | 2021年8月21日~9月28日 |
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史実 | MA3作戦、MA5作戦(カラブリア岬沖海戦)、ペデスタル作戦 |
新規艦娘 | 長鯨、Conte di Cavour、第三〇号海防艦、Victorious |
追加仕様 | 特定難易度でのみ受託可能なイベント海域任務、基地航空隊の前進、機動部隊(航空)友軍 |
新規敵艦 | 集積地棲姫Ⅱバカンスmode、港湾夏姫Ⅱ、潜水夏姫Ⅱ、地中海弩級水姫、深海地中海棲姫バカンスmode、欧州装甲空母棲姫 |
前段2海域後段1海域の小規模全3海域のイベント。7月21日の運営twitterにて夏イベを8月中旬以降に開幕予定であると初報が発せられた。7月24日の続報で規模は比較的小規模、バカンスの季節に地中海方面に遠征をするイベであるとされた。また、6月のランカー報酬であるBarracuda各型の妖精さんは夏イベ後段作戦の新艦娘の妖精さんであると宣言された(これは後にVictoriousの妖精であったと判明した)。これまで艦娘にそっくりな妖精さんの存在に関してはファン同士の間で話題になることはあっても運営からは特に語られたことはなく、「艦娘の妖精さん」という表現が運営によって用いられたのは初めてのことである。さらに8月4日の続報にて8月20日開幕予定であると報告された。
8月20日深夜(21日未明)に第一海域が、22日に第二海域が、31日に最終第三海域が開放された。9月28日に作戦終了。
全3海域ながら第1・第2海域はゲージ3本、第3海域はゲージ4本と前回同様ゲージ本数が多く、「比較的小規模」とは何だったのがと思わされるボリュームである。ステージ数的には3海域だから小規模だがボリューム的には小規模とは言えない、という意味だったのかも知れない。
また今回はE1からE3まで全海域で難易度が高く、息抜きできるポイントが存在しないと評された。その中でもE3の道中マスであるMマスは非常に難易度が高く、特に甲難度では重巡ネ級改Ⅱ夏modeによる先制雷撃や砲撃で大破艦が当たり前のように出るため、応急修理女神の使用が最善着手であるとさえ評された(航空攻撃がここではそれほど強くなかったため穴機銃は重要性が低かったという側面もある)。後にこのE3Mマスに対し昼にやってくる機動部隊(航空)友軍の発表があり、すわ難易度調整だ易化だと騒がれたものの、蓋を開けてみればその内情は航空支援のようなものでダメージソースとしてはほとんど期待できないものであり、それどころか高速建造材を無駄遣いさせるものであるという評価すらされてしまうものであった。一方乙以下ではこの先制雷撃がなくなるため(それでも十分難しいのではあるが)難度は大幅に下がった。そのほか報酬と難易度のバランスもあり、最終的にはE3の攻略難易度の人数比率は甲から丁までがほぼ同じであった。そういう点では難易度設定が良く練り込まれていたという見方もできる。
また今回は特定の艦載機の特効が非常に強く、一部の組合わせは攻撃力倍率アップの重ね掛けもできたため、空母の攻撃が猛威を奮った。昼戦の空母の攻撃でゲージ破壊されたという局面も多かった。
また今回は特に低難易度攻略において札の管理が非常に厄介であった。今回も前回に引き続きE2とE3の複数海域に及ぶ札「Force H」があったのだが、「Force H」札が艦隊内の1艦にでも付いているとE3で先述のMマス方面に流され最終ボスと戦えなくなってしまうのである。これは丙以下でも事実上の札制限として機能してしまうものであった(E2でも丙以下で攻略するのならばあらかじめ「Force H」以外の札を付けてからE2を攻略するという逃げ道は一応あったが)。
帰ってきた鎮守府秋刀魚祭り→海上護衛!本土近海航路の防衛
期間 | (秋刀魚)2021年10月29日~(秋刀魚終了、本開始)11月19日~12月10日 |
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史実 | 南号作戦、復航4108船団護衛 |
新規艦娘 | 昭南、Scamp |
追加仕様 | 通常海域での海域周回型アイテム収集任務群とのリンク、札仕様の途中変更(追加)、増設スロットに搭載可能な潜水艦魚雷 |
新規敵艦 | 潜水鮫水鬼、駆逐ナ級Ⅱe(量産型) |
前段1海域後段2海域の小規模全3海域のイベント。
10月26日の運営twitter(1)(2)にて帰ってきた鎮守府秋刀魚祭りが例年の通常海域の他に限定海域でも漁が可能であること、および秋刀魚祭りが終わり次第その限定海域が秋イベの前段海域となり、同時に後段海域が開放されると発表された。なお、2021年11月8日の運営twitterによれば、前段作戦が「秋刀魚祭り」として開放されている間に同海域を攻略することで作戦参加札付与なく前段突破実績を開示する事が可能であるとされていたため、後段作戦開始後に前段作戦参加札の付与が開始されるのではと推定されていたが、その予想は現実のものとなった。
秋刀魚祭り開始時点では限定海域の表題は「帰ってきた鎮守府秋刀魚祭り」となっていたが、秋刀魚祭りの終了と秋イベ後段実装に伴い秋イベとしての表題「海上護衛!本土近海航路の防衛」に変更された。またE1のマップ名も「北海道沖秋刀魚漁支援」から「北方近海の哨戒」に変化し、大淀による紹介文も秋刀魚漁支援を促す文から来年の秋刀魚漁のための安全確保を促す文に変化した。
このイベントは「文字通りの小規模」と運営から発表されていたが、その看板に偽りのない例年にない低難度のものであった。E1は前述の通り秋刀魚祭り期間中であれば札を気にせず最強の戦力を投入でき、E2ボスは鬼でも姫でもないヲ級、E3はイベントラスボスとしては初の潜水艦属性であり随伴艦を無視して集中攻撃をかけることができたため、対潜装備さえ揃っていれば攻略は容易であった。結果甲勲章を獲得した提督は歴代のイベントの中でも特に多かった。また、難度が低かった影響で今回は2017年秋以来の友軍艦隊が来ないイベントとなった。
発令!「捷三号作戦警戒」
期間 | 2022年2月23日~4月1日 |
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史実 | 捷号作戦(捷三号作戦)、バトリナオ輸送作戦、ジャンボリー作戦、八幡空襲 |
新規艦娘 | 梅、山汐丸、玉波、冬月 |
追加仕様 | 超重爆の迎撃(アクション要素) |
新規敵艦 | 深海梅棲姫、横浜岸壁棲姫、集積地棲姫Ⅲ、深海玉棲姫、防空埋護冬姫、超重爆飛行場姫 |
2021年秋イベ終了直後の運営twitterにて、次期イベントが「冬イベ」であると発表された。
最終海域において「"冬"の名を持つ新艦娘」が実装されるとの予告がなされていた(具体的な艦名こそ伏せられていたものの、該当艦がただ1隻である上、既に「九州の防波堤の一部として、僚艦「涼月」と共に今なお日本を護り続けている」と明言されていた為、発表前から涼月が4年以上待ち続けた冬月の事だと悟っていた提督も多かった)。
また、2期では初めて日本艦しか新規実装がなかったイベントでもある。
2月22日深夜(23日未明)に前段作戦、3月5日深夜(6日未明)に後段作戦開始。
最終海域のモチーフは坊ノ岬沖海戦とも考えられたが、実際には太平洋戦争の末期に行われた八幡空襲であり、いよいよ敵側の重爆にB-29モチーフの「深海空超要塞」が現れはじめた。この深海空超要塞の防空は基地航空隊の準備だけでなく、飛来する際に正しいタイミングで画面をクリックまたはタップする必要があった。このクリックのベストタイミングは1秒以上あるためアクションゲームに慣れている提督には決して難しいものではなく大部分の提督には好感触であったが、それでもこれまではプレイ必須でないお遊び要素の飛べ!ゴトシープにしか存在しなかったアクション要素を導入された形であり、一部のアクションが苦手な提督やながらプレイをせざるを得ない環境の提督には絶望的な要素であった。
難易度は上記のアクション要素が人によって難度が極端に変わりうる点と、E5-2の欧州装甲空母棲姫が極端に堅い点とギミックにやたら時間が掛かる点以外はそれほど高いものではなく、甲クリアの比率も高めであった。イベントそのものよりもリアルの年度末に時間をいかに確保するかの方が難度が高かった提督も多かったことだろう。
激闘!R方面作戦、血戦!異聞坊ノ岬沖海戦
期間 | 2022年5月28日~7月13日 |
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史実 | ニューギニア・ソロモン諸島方面の戦い、坊ノ岬沖海戦 |
新規艦娘 | 伊201、早潮、倉橋、Maryland |
追加仕様 | 敵基地航空隊による対潜哨戒機運用、双方基地航空隊による反跳爆撃 |
新規敵艦 | 外南洋駆逐棲姫、軽母ヌ級Ⅱflagship、空母棲姫Ⅱ、近代化戦艦棲姫 |
珍しく季節の名を冠せず「次期期間限定作戦」としてのみ予告されていたイベント。開始後の5月29日にようやく前段は春イベ・後段は梅雨イベであると発表された。
前段作戦は5月27日深夜(28日未明)に第一・第二海域が、28日夕刻にに第三海域が開放され、後段作戦は6月18日夜に第四海域が、19日昼前に最終第五海域がそれぞれ開放された。
C2機関twitterからの告知によれば本イベントは大きく異なる二方面作戦海域構成となっており、前段は「ある陽炎型駆逐艦が没したR方面作戦」としてラバウルからラエに至るビスマルク海・ソロモン海での作戦が、後段は「血戦!異聞坊ノ岬沖海戦」として坊ノ岬沖海戦をモチーフとした作戦(if作戦?)が予定されていると発表されていた。また5月26日時点で発表されている上記のイベント名「激闘!R方面作戦」は【前段作戦】の名前と明示されているため、後段は別の名が冠されておりその名が「血戦!~」である可能性があると予測されていたが、実際、後段作戦開始後のバナーは前段・後段でそれぞれ別の作戦名のものとなっている(但し後段のバナーのタイトルは「血戦!異聞坊ノ岬沖海戦!」と!マークが1つ多い)。また出撃海域を選択する画面でのアイコンにイベント名が書かれておらず「期間限定海域/作戦海域」とのみ書かれている。
なお後段のモチーフ元である坊ノ岬沖海戦は史実で大和が戦没した海戦であるが、C2機関twitterによるトライアルマガジン『みたいな!』宣伝ツイートの追記として6月中の大和改二実装予定に言及されており、作戦期間中の6月8日に大和改二およびコンバート改装の大和改二重が実装され、縦横無尽の大活躍となった。
大規模反攻上陸!トーチ作戦
期間 | 2022年8月27日~10月14日 |
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史実 | トーチ作戦 |
新規艦娘 | 鵜来、夏雲、Langley、Brooklyn、Massachusetts、Ranger、Jean Bart |
追加仕様 | 海域突破報酬選択システム、特定エリアまで進軍して初めて付与される札 |
新規敵艦 | 空母ヲ級改Ⅱflagship、高速軽空母水鬼、試作空母姫バカンスmode、集積地棲姫Ⅲバカンスmode、戦艦未完棲姫 |
前回に引き続き、前段作戦が夏イベ、後段作戦が初秋イベと位置付けられている。
8月26日深夜(27日未明)に前段作戦開始。後段作戦は9月11日に開始。
今回は海域撃破報酬の一部が選択制で、最序盤では初心者に嬉しい明石や速吸が難易度丁でも入手でき、それらを既に持っているベテラン提督はネジや燃料を入手できた。
その一方で後段ではマップの途中まで進軍して初めて付与される札が決まるという仕様があり、さらにこれに札により針路が変わる仕様が組み合わされたことにより、難易度丙以下でも事実上の札制限が加わったり、乙以上では1回だけは出撃できてもその出撃で付いた札により艦隊内の札が2種類になって二度と同じ艦隊で出撃できなくなるという珍妙な現象が発生することになってしまったりした。
絶対防衛線!「小笠原兵団」救援
期間 | 2023年3月1日〜5月1日 |
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史実 | S21作戦、アイスバーグ作戦(沖縄戦)、ジャンボリー作戦、硫黄島の戦い |
新規艦娘 | 夕暮、Heywood L.E.、熊野丸、能美、Tuscaloosa、第百一号輸送艦 |
追加仕様 | 対潜空襲マス、煙幕、敵艦隊陣容のある程度の確認 |
新規敵艦 | 集積地棲姫Ⅳ、戦標船改装棲姫、深海重巡水姫、深海擱座揚陸姫 |
前段作戦は早春イベ、後段作戦は春イベと位置づけられている。
前段作戦は2月28日深夜(3月1日未明)に第一・第二海域が、3月3日に第三海域が開放され、後段作戦は同17日に第四・第五海域が、19日深夜(20日未明)に最終第六海域がそれぞれ開放された。事前に今回のイベントは時間を長く取ると予告されていたが、その言葉の通りイベント期間は2020夏に並ぶ史上最長タイの62日となった。
今回の新仕様である対潜空襲マスは潜水艦に空母戦力が伴っているのだが、この空母は離れたところにいるらしくこちらからの攻撃が一切不可能で、にもかかわらず砲撃戦パートでの攻撃は大和型ですら一発大破させるほど強力で、艦隊に戦艦がいれば当然のように2回攻撃をしてきて、無力化するには強力な対空カットインで攻撃機を一機残らず撃墜する以外にないという厄介な相手であった。本イベントはこの対潜空襲マスがE-2で何か所も登場し、(特に甲が)いきなり従来の最終海域(それも難しい回の)にも匹敵する難所というとんでもないイベントであり、ここで資材・戦力・時間を一気に消耗させられた提督も多かった。62日という長い期間がここだけでほとんど持って行かれたという提督も決して珍しくなかったという。
一方ここ以降は対潜空襲マスは出て来はするものの対処は容易でE-2の難度は何だったのかと言いたくなるような難易度であった。最終E-6では特に史実繋がりがあるわけでもない潜高型潜水艦に何故か約3倍という猛烈な特効補正が付いており、このカットインが刺さればそれだけで終了という有様。通常は潜水艦は対潜攻撃をくぐり抜けるのが困難なことが多いがここでは敵方の対潜攻撃艦は攻撃順が来る前に容易に壊滅させることが出来るためボスマスまで送り届けることも容易であった。
またイベントの最末期4月23日に艦これは十周年を迎えた。そのタイミングで短時間のメンテとともに深雪改二が実装され、同時に煙幕装備と、敵艦隊陣容を陣形を選ぶ前に第1~3番目の艦を確認できる機能が実装された。煙幕は敵味方ともに砲撃戦での命中率を大幅に低下させる効果があり、対潜空襲マスにおいて非常に役に立つ可能性を秘めている(が、いかんせん実装が遅すぎて十分な検証はなされなかった)。
船団護衛!輸送航路防衛戦、反攻上陸!ノルマンディー上陸作戦
期間 | 2023年8月9日~10月11日 |
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史実 | 第一水雷戦隊北海道周辺哨戒、タイガー演習(1944年)、ノルマンディー上陸作戦 |
新規艦娘 | 第二十二号海防艦、朝日、Salmon、稲木、白雲、C.Cappellini、Nevada、Javelin、Rodney |
追加仕様 | 複数の工作艦による母港泊地修理シナジー、阻塞気球 |
新規敵艦 | 深海釧路沖棲雲姫、トーチカ小鬼、標準型戦艦棲姫、トーチカ要塞棲姫、対空小鬼、Schnellboot小鬼群、欧州妹姫 |
前段作戦として内地及び内地隣接海域の海上護衛作戦をメインとした海域(第三海域は八戸以南の三陸沖方面が、第四海域は北海道厚岸沖がそれぞれ舞台となる)、後段作戦として欧州方面での大規模上陸反攻作戦(「カレー」「D-デイ」などのキーワードから後段タイトル発表前からノルマンディー上陸作戦と予測する提督も多かった)、とそれぞれ全く異なる方向への出撃任務が合体したイベント。
前段作戦は8月8日深夜(9日未明)に開放された。後段作戦は同26日に第五・第六海域が、同28日に第七海域が開放された。
※運営アカウントからはイベント開始前の時点で「前段作戦は、内地及び同隣接海域や周辺航路の海上護衛作戦を主軸とした【船団護衛!輸送航路防衛戦】を予定しています!」とのアナウンスがあった他、バナーにおいても『期間限定海域【前段作戦】船団護衛!輸送航路防衛戦』『期間限定海域【後段作戦】反攻上陸!ノルマンディー上陸作戦』と表記されており、2022年春イベ・梅雨イベの時と同様、前後段で別の作戦名となっている。
ただでさえ大規模なイベントであったが、それに実装時の不具合や大本営内での伝染病の蔓延が手伝い、イベント期間は64日と最長記録を更新した。
イベントの内容としては、海域のあちこちで重巡ネ級改が現れE1からいきなり超難関となった(ただ後から考えればここは戦力の節約などせず一軍を切っても問題ない構成であった)。またE4はギミック解除のための編成が当初は低速であり且つ高速+であるという矛盾した内容の物しか発見されず、1つめの分岐と2つめの分岐の間で低速艦を退避もしくは轟沈させなければならないのではないかと考えられ阿鼻叫喚の事態となった(これも後に退避なしで行ける編成が発見されたので提督達がデマに勝手に踊らされていただけだったと言える)。またE7は初のゲージ5本ステージでギミックも大量にあり攻略に非常に時間の掛かるマップとなった。そんな風に全体的に時間が掛かる内容であったが、先述の通り期間が最長記録を更新するほど長く、盆休みやシルバーウィークも期間に含まれていたため、時間が足りないという意見はそれほど無かった。
発動!竜巻作戦
期間 | 2024年3月1日~4月10日 |
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史実 | 竜巻作戦、新Z作戦 |
新規艦娘 | 伊36、平安丸、Drum、伊41 |
追加仕様 | 環礁マス(通常先制雷撃不可)と特四式内火艇系による特殊先制雷撃および特四式内火艇系複数装備による夜戦複数回攻撃 |
新規敵艦 | 米駆逐棲姫、戦艦水鬼改-改、米駆逐棲姫(量産型)、環礁空母泊地棲姫、新量産空母棲姫、深海伊号水姫 |
少しコンパクトな中規模作戦として発表された2024年早春イベ。前もって各媒体で潜水艦が活躍するイベントと予告がなされ、潜水艦および潜水母艦の育成が促されていた。
前段の開始が2月29日夜、後段の開始が翌3月1日夜開始予定とされていたが、前段開始のメンテは大幅に遅延し3月1日の朝開始、そのあおりを受けて後段開始も3月3日の昼前開始となった。
そして予告の通り、味方側にとっても敵側にとっても潜水艦(とそれを率いる潜水母艦)が活躍するイベントとなり、新艦もすべて潜水艦と潜水母艦となった。新要素としては環礁マスが登場。マップ上からはマスの見た目の変化がないため判別が難しいが、このマスでは環礁が邪魔をして通常の先制雷撃が不可能。環礁の浅瀬を乗り越えられる特四式内火艇系装備を持っていると先制雷撃ができるという仕様であった。
Operation Menace、新MO作戦
期間 | 2024年7月27日~9月24日予定 |
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史実 | カタパルト作戦(1940年)、メルセルケビール海戦、ダカール沖海戦、ビアク島沖海戦、珊瑚海海戦 |
新規艦娘 | Mogador、Valiant、Gloire、Phoenix、Lexington |
追加仕様 | 海外艦最新技術、夜間熟練搭乗員 |
新規敵艦 | 飛行場夏姫、港湾棲姫 休日mode、軽巡仏棲姫、太平洋飛行場姫、集積地棲姫V バカンスmode、深海珊瑚海水鬼 |
2024年夏イベ。当初は7月26日前段作戦開始予定とされていたが、メンテナンスの遅れのため、このイベントとの関連が深いフランスはパリで行われているスポーツの世界的イベントの開会式の真っ最中である日本時間7月27日早朝にイベント開始となった。後段作戦は8月8日夜開始。作戦期間は1ヶ月強を予定していたが延長により結局はここ最近の夏イベと同等の2ヶ月弱となる見込み。
前段作戦が欧州・アフリカ沿岸が舞台の"Operation Menace"、後段は太平洋が舞台の"新MO作戦"と称されており、3年連続で前後段で異なるイベント名の夏イベとなった。
今後予定されているイベント
未発表
ユーザーからの評価
※以下には、各イベント内容にまつわるネタバレおよび辛口気味の批評が含まれます。閲覧は自己責任でお願いします。
主に作戦海域のモチーフや登場するボスのデザイン、BGMなどの演出などには毎度気合の入りようが見られるものの、残念ながらイベントそれ自体の評価は高いとは言い難いのが現状。
批判される点は(前述の制限も含め)以下のような物。
イベント開始前について
- 事前情報が少なく不明瞭なため、先行勢の犠牲と献身のもと完成される攻略Wikiなどの情報を待つほかなく、その情報も具体的な開催期間やステージ構想、特効保有艦娘など重要性の高いものが大半
- その日どころか翌日明け方までかかることも珍しくない1期時代からのメンテの長さ、それにもかかわらず時折発生する深刻なバグ
- 後日の調整である程度持ち直すことはあれど「イベントに合わせて事前準備なくぶっつけ本番の抱き合わせ実装するせいでメンテ遅延やバグの原因になる」とまで言われ、歓迎されない新システム
イベント本体について
- プレイヤー側で調べなければならず、「ないことが最大の称賛要素」とまで言われる程の厳しい出撃制限
- 2016年秋イベントの極端な補正が猛威を振るいすぎた反省からか、未所持組に配慮し弱体化が見られる特効補正
- その一方、新規登場のボス級どころか、随伴で現れる通常深海棲艦ですら特効補正があっても相手にならないほどインフレを起こしている艦娘との圧倒的過ぎる個体性能格差
- ユーザー側に利点が一切ない水増し要素でしかなく、むしろ詰み要素にすらなり得る一海域の過剰なまでに詰め込まれた複数ゲージ、およびギミックの多さ
- ルート固定や出撃制限に少なからず影響する露骨な遠回り要素、および解放したところで速度や編成の制限が厳しくメリットの薄い短縮ギミック
- 資源面でのリスクの大きい支援艦隊、低コストながら制限が多く貧弱になりやすい友軍の仕様
- (例:「邀撃!ブイン防衛作戦」で登場した神鷹・対馬・択捉の通称「神鷹幼稚園」)
- 追い込まれたボスのパワーアップどころか取り巻きまで極端に強化される、複数回の戦闘の末ボスに辿り着くシステムと相性の悪い仕様
- 攻撃が当たるか外れるか以前にどの敵を狙うかさえランダムなことが上記と合わさり生じ得る、攻撃対象の嚙み合わなさによりボスを取り逃し得る「不運」
- 再入手の機会が多くない割に、次回以降のイベントでそれなりに重要度が高い報酬の装備群
- ボイスをオンにすると回避不能となるボスの長台詞
- 長いこと未実装の艦娘についてフライング言及する事態すら散見される割に、無関係の新規実装が多く水増し感の見られる追加艦娘の選抜
- 捨て艦をさせないシステムの確立に伴い、恒例化しつつある戦艦、空母の再びの深部海域クリア報酬化や駆逐以外の艦種のドロップ艦化
…といった具合である。
かなり乱暴な言い方をすれば「ユーザー側にモチベーションを向上させるメリットが薄い割に、課金などによる救済措置もないまま周回要素が増えた事実上の『苦行』」とも言える。
もっとも、これはあくまで最高難度の『甲』で挑んだ場合の話で、『乙』以下であればそこまで極端な問題ともなりえないことには留意する必要がある。
そもそも、運営側は第一期のイベント開始時点から現在に至るまで「自分の艦隊で可能な範囲で攻略して欲しい」と都度アナウンスしており、更に難易度導入以前は最終マップまで到達できなかった参加者の方が圧倒的に多かった事は付記しておく。
また、プレイヤー側に有利な新システム(噴式強襲や先制対潜、基地航空隊、対潜支援艦隊、友軍艦隊、特殊攻撃、煙幕、阻塞気球)等が徐々に追加されており、それらを活用することで相手側より何手も多い攻撃手段が用意されているため、こちらが圧倒的に不利という事は言い難い。
このため、事前情報を注意深く把握したうえで関連情報を調査しておき、現在の艦隊の実力や状況と新システムを十分に理解して取捨選択を行い戦略的に挑む必要性、もっと言えば欲しい報酬を手にできる艦隊戦力を日ごろから整えておくことが1期以上に重要であると言えよう。
しばしば「運ゲー要素が強い」と言われ、実際問題として「しっかり事前準備をやったからといって絶対確実にクリアできる」訳でもない側面のある艦これであるが、その本質とは「運ゲー要素をどこまで削ぎ落せるか?」「それを削ぎ落せない(=自身の艦隊の実力が足りない)ならどこまでの妥協を許容できるか?」を考えるものと言って良く、この点が、艦これの期間限定イベントが「定期試験」、そしてプレイスタイルが「盆栽」に例えられる所以でもあると言える。