生まれ出でたるは 新たな夜の鬼
解説
重巡ネ級とは、『艦隊これくしょん』のキャラクターの一人である。
2014年11月14日からの期間限定イベント『発動!渾作戦』から登場した、新たな深海棲艦の一種。イベントの第一ステージ「第一次渾作戦」ステージのボスとして初登場した。
重巡といえば、これまで重巡リ級ぐらいしかいなかったが、新たな敵型の重巡型深海棲艦として先のイベントから登場した。
容姿
右側にサイドテールを結い、その右半分の顔は前髪と甲殻か液体のようなもので隠されている。
衣装はノースリーブの超ミニワンピースで、リ級ほど露出度は高くないが、グラフィックでのポージングもあって、丸みのある小尻がとても魅力的である。空母棲姫の第一形態と同様、脚を物々しい装甲で覆っており、その対比でふとももの美しさも際立っている。
首周りには深海棲艦の特徴である「歯」(形状からして下顎の名残り)が、喉を守るように並んでいる。また顎の先にはスカーフが靡いている。
艤装は背中に配管のようなものから生えた、双頭の主砲と、ふとももにマウントされた小型の副砲の二つ。
そこかしこに甲殻の名残りがあり、まるで「生まれたばかり」のような印象を与えてくる。
能力
最初に登場したeliteの状態で、リ級改flagshipに匹敵し得る高い戦闘能力を有する。
火力・雷装の攻撃面はリ級に軍配が上がるが、対空・装甲の防御面はeliteの時点で二段階上のレベルの改flagshipに差を付けている。
特に装甲は89と戦艦ル級elite(85)や戦艦タ級elite(88)を上回る固さである。
艦船 | 耐久 | 火力(無/装) | 雷装(無/装) | 対空 | 装甲 | 射程 |
---|---|---|---|---|---|---|
ネ級elite | 88 | 79/95 | 74/84 | 79 | 89 | 中 |
リ級改flagship | 88 | 88/104 | 80/90 | 58 | 80 | 中 |
そして重巡だけあって、夜戦火力は脅威的に一言に付き、ガンガン夜戦カットインをブチ込んでくるため、油断ならない相手といえる。
またボス艦隊の随伴艦として登場した際には“耐えて避ける壁”という独特の存在感を放ち、命中率が下がる仕様の連合艦隊にとっては厄介なデコイとなって提督たちを悩ませている。これについても4-5で本領発揮中、やめてくださいしんでしまいます……。
特にeliteは装甲および耐久のステータスの都合、旧火力キャップの攻撃を受けて装甲乱数で最低のものを引いたとしてもクリティカル無しでは1残る絶妙な調整となっている。これはつまり支援艦隊では落ちづらい仕様ということであり、実際支援艦隊が刺さったのに大破で留まりターゲットを分散してくる、ということも非常に多い。
実装から長らくの間eliteまでしか確認されていなかったが、西方再打通!欧州救援作戦の第2作戦海域(E-2)ボス旗艦としてついにflagshipが確認されてしまった。更に”艦攻”を搭載しており、各種性能も向上し脅威が増している。ただし無印駆逐艦が多い(難易度によっては最終形態にあの駆逐古鬼が含まれるが)あまり怖く無いかもしれない。
耐久は220と大和型どころか空母ヲ級の改flagshipを超え、装甲はアイオワ級に匹敵するレベルとなり、火力は長門型以上という、最早雑魚重巡洋艦とは呼べない性能となった(ただ、雷装のみeliteから変わっていない)。
装備は主砲×2・ソナー・艦攻である為、昼の弾着観測射撃は行えないものの、夜戦の攻撃が連撃である為『カットインが発動しない事を祈る』のが通用しなくなっており、ステータスの関係上eliteのカットインよりも威力が上である。尤も、elite時点で大和型やアイオワ級でもワンパンされる為大して関係ないが。
そしてこれほど高ステータスでも、彼女はあくまで雑魚の最上位でしかない為、一番恐ろしいのは複数・随伴で現れた時である。
事実、ネ級flagshipが随伴として現れたレイテ前編「Z6」ではS勝利を妨害する厄介者として猛威を振るった。
第2期では中部海域やEOだけではなく、南方海域の通常海域にも出現するようになり、出現頻度が増した。
重巡ネ級改
進撃!第二次作戦「南方作戦」にて初登場した”改”個体。
今までイロハ級の改は青いオーラを描き足される程度だったのが、彼女は右半分の甲殻から角が生えて口元と太ももが顕になる等、初めて艤装部分に差異が生じている。
航空巡洋艦のような挙動であったフラグシップとは打って変わってこちらは純粋な重巡洋艦という仕上がり。
難易度によってステータスが変動するが、一番強いものになると耐久390、装甲255の姫級に匹敵、ないし凌駕するバケモノとなる。
とんでもないタフさもさることながら命中精度も尋常ではなく、狙われたらほぼ確実に中破・大破させられるという有り様。下手にクリティカルを貰うと戦艦娘さえ中大破の危険さえある。
これほどの性能を誇りながらボスとしてだけでなくE-4のボス随伴に、はてにはE-6の二ゲージ目ボス前でダイソンのごとく二隻が“全難易度で”出現する。
無論重巡なので砲撃だけでなく雷撃もしてくるため、道中での厄介さにおいてはかのダイソンを上回ると言っていいだろう。
上述の如く「魚雷装備のダイソン」、または「航空艤装を省略したレ級」と言っても過言ではない鬼畜な性能から、一部からは“艦種詐欺”との声もちらほら……
改II&"夏mode”
侵攻阻止!島嶼防衛強化作戦では上位個体“改II”が実装された。しかも改ともども水着姿(公式呼称:夏mode)。もはやイロハ級という扱いそのものを疑いたくなる優遇っぷりである。
黒のホルターネックビキニに同色のパレオを巻き、右手には飲み物らしき水色の液体が入ったグラスを持ったその姿は完全に浮かれたバカンスmode。
なお、改IIの方は開幕先制雷撃を撃ってくる。なんてことをしてくれたんですか。
深海の門番
初出現以降も、改&改IIはたびたびイベント海域のボス前に陣取り、多くの艦隊の行手を阻んでいる。
もはやすっかり深海勢力の門番として定着している。
そればかりか、ボスの随伴艦としてもお馴染みの顔触れとなっており、酷い時には3隻同時という悪夢のような編成で出現し、ボスをステータスの暴力でガッチリ護衛してこちらに中大破を量産する地獄絵図を繰り広げる。
2023年4月のメンテナンスにて、敵味方の両軍の命中率を大きく下げる「煙幕」システムが導入された。
当然だが提督たちも新要素の有効活用の一つに、頭痛の種として久しいネ級改対策を挙げた。
……が、この煙幕は「空母による開幕航空戦や基地航空隊による航空攻撃」「電探装備を伴う」攻撃に対しては効果が薄まるという弱点もある。
そしてネ級改は電探装備であった。
結果、最大3重の煙幕による回避で逃げ切ろうにも、狙い澄ましたかのようにネ級から攻撃を当てられ、またしても中大破を量産させられる悪夢が舞い降りた。しかも今度は自艦隊で張った煙幕の影響で、こちらが先手を打って黙らせることが難しくなるという自縄自縛に陥るオマケ付きである。
特に猛威を振るったのが、2024年の夏イベント「Operation Menace」の後半、「新MO作戦」の最終海域E5-5。
彼女が陣取ったのは、またもラスボス前のZマス。
しかも今度は重巡夏姫の随伴で最大3隻という、地獄の果てのような惨状だった。
不幸中の幸いは、本イベントで「II」は道中に1隻も出現しなかった(一部のボスマスには「II」も配置されているが、全て連合艦隊の主力艦隊なので先制雷撃は無し)ことだが、Zマスの存在一つでE5の攻略難易度が大きく跳ね上がり、今イベント最大の問題児の1人として盛大に暴れ回ったのだった……。ただしネ級より乙作戦以上では単なる輸送艦の方が後段作戦ではヘイトを買っていたりもした。
余談
一部からは、高雄型や一部最上型の艦娘たちとの共通性を疑わせる容姿をしていると、もっぱらの噂。駆逐棲姫がある駆逐艦娘との関連が疑われているため、もしかすると……?
なお、史実の渾作戦で出撃したのは「青葉」「妙高」「羽黒」で、青葉・妙高は大破しながらも戦後まで生き残り、羽黒は『太平洋戦争最後の水上戦』といわれる「ペナン沖海戦」で壮絶な奮戦の末に戦没している。
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重巡棲姫 …… 2016年冬イベントで登場。双頭の砲塔パーツなど共通点が多い。