松(艦隊これくしょん)
まつ
2020年6月26日のメンテ(完了したのは27日)後に開始された2020年梅雨イベント「侵攻阻止!島嶼防衛強化作戦」で登場。
前段作戦最終海域:小笠原諸島沖「反転!敵任務部隊を撃て!(E-4)」の突破報酬。
松型の1番艦。
常緑樹の松の葉を思わせる緑髪翠眼の持ち主。やや癖のある髪は、後ろ髪を左肩から前に垂らし、千鳥格子文様の入った赤い布(松の雌花を意識したデザインではないか、という見解も)を結わいてまとめている。頭頂部からは2本のアホ毛が跳ねている。
服装は、上衣が国防色(暗いオリーブ色)ベースに襟と袖口が白地に黒線一本、かつ肩から腕にかけて帯状にグレーのラインが入ったショルダーループ付きのセーラー服。下衣は白地に裾に黒線が一本配されたスリット入りのスカート。更にその上から艦首のような意匠の黒いコルセットを着用している。このコルセットは前からジッパーで閉める形になっているが、スライダーの引き手の部分が錨の形となっている。胸元にはライトグリーンのリボンを結び、腰には左に浮き輪を、右に髪を結わいているのと同じ柄の赤いスカーフをそれぞれ下げている。手には黒手袋をはめており、左手首には腕輪(半透明の緑色……ではなく、黒ベースに緑色の細いラインが側面に入っているもの)をしている。また脚には黒タイツを穿き、その上からヒール部分が舵となったブーツを履いている。
艤装は背中に背負うタイプのもので、基部上層には左右に25mm三連装機銃が据えられ、中央には前マストと煙突が立っている。また手には12.7cm単装高角砲を持ち、太腿には爆雷(左)と4連装魚雷発射管(右)をベルトで留めている。中大破するとかなり激しい損傷ポーズとなり、大きすぎず形の良い胸部装甲のラインがあらわになる。
元気ハツラツな性格で、戦闘時にも、張り切って戦う台詞が多い。提督の呼び方は、駆逐艦には珍しく「提督」呼び。提督に敬語を使い、提督に食事を用意されて「はっ、恐縮です」と言ったりするなど、かなり真面目。母港でも「次の作戦準備で待機中です」と答えるなど、備えは万全のようだ。
他にも、旗風を先輩と呼び、清霜も「さん」付にする※など、目上(というか就役が先立った艦)への礼儀はきちんとしている。
一方、同じく松より先に就役してはいるものの、「よつ」こと第四号海防艦に対しては例外的に、年の離れた姉とでも言うような接し方をしている。本人の幼さもあるが、同時に史実で松の反転突撃が第四号海防艦を生き延びさせた事もあって向こうから「松のあねご」と慕われているためであろう。
※清霜は、起工こそ松より早かったが、進水、竣工就役共に清霜より先んじている。第四号海防艦も進水・就役は4海防の方が早い。従って、松と第四号海防艦は艦の格の違い(甲型駆逐艦>丁型駆逐艦>海防艦)で序列化しているようである。
また、どうやら食べる事自体は結構好きなようで、自ら作る献立については秋月型の面々のように比較的質素なものではあるが、それでも間食に蒸かし芋を持っていたり、また第四号海防艦からの差し入れの芋羊羹を提督と二人でお茶請けにしていたりと、何だかんだで食べ物に関するボイスの数は少なくない(時報の実に4割弱が何らかの食事に関係するボイスである)。夕食に提督から振舞われた手料理に喜ぶ様を見ても、食事を楽しんでいる様が見て取れる。
数多い妹たちは自慢のようで、時報では2番艦の竹に言及する。
松型駆逐艦が戦時量産型として設計されたことをふまえ、性能は控えめ。ただ、神風型よりは、若干ながら高め。性能の低い艦の常として、その分、燃費は良い。
また、実艦が生存性向上目的で機関シフト配置が採用されている事もあり、装甲値に関してはほとんどの改二駆逐艦よりも高い55という高水準。
尚、史実では大発こと大発動艇の小型版とでも言うべき十米特型運貨船(小発動艇、通称「小発」)をデフォルトで搭載していたものの、大発と小発ではひとまわり大きさが違うせいで勝手が違ったのか、あるいは単にゲームバランス上の都合なのか、少なくとも現段階では松が大発を装備する事はできない。
また、いくら松型が船団護衛向けに対空対潜能力に重点を置いた設計とはいえ、主砲の門数が少ない上に高角砲の性能も秋月型未満である事から対空値はそこまで高くはなく、また対潜能力も実際には従来型駆逐艦の中で比較的対潜装備が充実していた白露型と同程度であったため対潜値自体も白露改二や海風改二より若干低い程度でしかない。もちろん固有対空カットインや無条件先制対潜攻撃などといった特殊能力を持っている訳ではない。
姉妹艦がアレの母艦となった忌々しい史実もあり、一部で期待された甲標的の搭載も不可能である。
とはいえ、仮にできたとしても素の雷装が日進よりも低い72で、甲標的込でも素の雪風改(雷装89)に及ばない。素火力も42と睦月型並の水準である為、夜戦火力も魚雷カットイン装備で綾波改二の連撃火力の1割増し程度であり、彼女の運が凡運だと考えるとダメージ期待値はむしろ低い。この為後段作戦での雑魚退治兼フィニッシャーとしての運用には力不足であり、到底その任には向かなかったと言わざるを得ない。むしろ、通常海域での駆逐艦を要求する海域・任務(例えばキス島やグアノ環礁)での周回に向く性能に落ち着いていた可能性が高い。
実艦の雷装が四連装魚雷発射管一基四門のみでは致し方ない所だろう(勿論魚雷に手は抜いておらず酸素魚雷を搭載しているが、いかんせん予備を搭載するスペースがなかった)。魚雷一発で当時最新鋭の米駆逐艦の一隻を秒殺した二番艦ならまだしも、そのような史実がない松にとっては無理な相談である。
なので、同イベントで実装された駆逐ナ級Ⅱのような、高対空で敵機を叩き落とし先制雷撃を見舞うという傍若無人な運用は仮に載せられても不可能であったに違いない…。(皮肉にも、一部のプレイヤーに松に期待された運用とも言える)
メリットである装甲の高さも、一部改二駆逐艦は増設バルジを搭載可能である為それほど大きなアドバンテージではないのも痛い。
既に先制対潜と対空カットインを両立している米駆逐艦娘が存在していたのも向かい風である。工業力の違いのせいで中途半端なスペックになってしまった。
ある意味、『艦これ』においても素の能力値よりも特殊能力や装備による差別化が重要視されるようになったが故、期待が先行しすぎたとも言えるだろう。
「マツ」と呼ばれている艦娘は彼女の実装以前にも存在しており、例えば松輪が佐渡から「マツ」と呼ばれている事が明らかとなっている。
また、他に「松」の字を冠する名を持った艦娘として松風もいる。奇しくも両者とも船団護衛中に小笠原諸島の沖合で敵艦の攻撃によって戦没という似たような最期を遂げている。なお、何の因果か松が突破報酬となっているE-4海域戦力ボスマスはかつて松風が突破報酬となった2017年冬イベE-2海域のボスマスとほぼ同一地点である。
このように、「松」が被る艦娘がいるため、pixivで松に限って検索したい場合には、マイナス検索を利用するなど、工夫が必要となる。
最期の時に一緒だった第四号海防艦は、この海域で邂逅可能(ドロップ艦)
編成ボイスで所属先を名乗る際、無印では第十一水雷戦隊と言及している。一方、改では実装当初所属駆逐隊である第四三駆逐隊……ではなく、運営側のミスで「第四十三水雷戦隊」と言及してしまっていた(どう考えても史実の水雷戦隊の数に対して番号がインフレし過ぎである)。なお、松の戦没時の艦長が松以前に艦長として乗艦していた艦も実の姉の名前を言い間違えるというミスを実装以来長らく続けているので、言い間違えの妙な因果とは言えなくもない。
もっとも、実際のところ松は駆逐隊として行動した事は一切なく、就役済みの同型艦と海上で並んだことすらたった一度しかなかった(初陣となる伊号輸送作戦の直前に、横須賀軍港で就役直後の竹と並んでポンツーンに係留されたとの証言が竹水雷長によってなされている)。これが鑑みられたのだろうか、7月31日のオンメンテ以降、松改は駆逐隊ではなく第3729・4804両船団護衛時点での「第二護衛船団旗艦」を名乗るように修正された。
コメント
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