概要
世界平和のため、科学者に集められた特殊な力を持つ3人の戦士「究極戦隊ダダンダーン」が、
世界征服を目論む軍団「ハッピードロッパーズ」と、彼らが放った6つの卵から産まれた怪物達と戦う勧善懲悪ものの対戦アクションゲーム。3人のプレイヤーのうちいずれかを選んで、CPU専用のボスキャラと戦っていく。システムとしては「格ゲー」と「アクションゲーム」の中間に位置する。2人同時プレイが可能で協力してボスキャラと戦える。
日本版では、当時の業務用基板としては珍しく(対戦アクションゲームとしては初めて)歌入りのテーマ曲が挿入されており、「闘え!ダダンダーン」を子門真人が歌っている。
ちなみに、『魂斗羅ザ・ハードコア』の隠しルートで子門真人をモチーフにしたボス(シモン繋がりか後述の鎖のムチによる攻撃やサブウェポンのクロスによる攻撃はシモン・ベルモンドがモデルになっている)が登場し、登場時に鎖のムチで壊れた蝋燭から出てくるパワーアップアイテムや、ブーメランよろしく飛ばす飛び道具がたい焼きだったりと「およげ!たいやきくん」がモデルとなっている。
ノーコンティニューでゲームをクリアすると、バッドエンドよろしくプレイヤーがボスキャラ達にやられる場面をバックにエンディングが流れる。
タイムボカンシリーズのオマージュである"懲りない三悪"と言う意味合いで続編を予感させる終わり方であるが、結局続編は登場していない。
ちなみにグッドエンディングは一回コンティニューしないといけない。
実はコミックゲーメストからコミカライズされている。作者は伊藤霊一。
ストーリーは一応小鉄をメインに据えている。
また、ゲーム本編では描かれなかったハッピードロッパーズ誕生の経緯(特にハッピーの境遇)が描かれている。
家庭用移植はいまだに一度もされていない。
登場キャラ
究極戦隊ダダンダーン
本作のプレイヤーキャラクターで、地球を支配しようと企む魔の手から平和を守る3人の正義の戦士。
名称不明の科学者が司令官。
小鉄
中国拳法をベースに忍術や骨法を組み合わせた暗殺技の使い手で、自らの生命力を引き換えにする強力な技を会得している。
上半身裸でふんどしとプロテクターのみ、という露出度が高く漢らしいコスチュームに身を包んでいる。
右腰にくくりつけている瓢箪は、漫画版では「滋養強壮の妙薬」と呼ばれる回復薬が入っている設定になっており、これをコンティニューの描写として表現した。死の淵にあった際に復活した小鉄は、祖父に「いざという時までその瓢箪の中身を開けるな」と言われていたそうな。
アン
ダダンダーンの紅一点で、ムチのようにしなる手足と放電と気弾を駆使して戦う。
趣味がヨガとクッキングと女性らしい一面を持つ。
イーグル
一切の過去が謎に包まれた陽気な男性(ただし、海外版だと国籍がアメリカになっている)。
頑強な体格を活かしたプロレス技を操る。
飛び道具技が無い代わりに高い攻撃力を持ち、スコアも稼ぎやすい。
モンスター
ハッピードロッパーズによって放たれた卵から孵化した6体の怪物たち。
ステージ毎に水曜スペシャルの川口浩探検隊みたいなタイトルコールが出てくるが、
最初に選んだステージのタイトルは必ず「闘え!正義の勇者ダダンダーン」になり、
前述のテーマソングがBGMとして流れる。
(ただし海外版ではオミットされ、舞台となるステージのBGMに変更されている。)
ステージ:イラク
コードネーム:CENTAUR
タイトル:「神か!? 悪魔か!? 聖地に潜む謎の影」
鎧を身に纏った半人半獣。片手に装備してある盾をヨーヨーのように投げてくる。
ステージ:ブラジル
コードネーム:MOAI
タイトル:「人外大秘境! 恐るべし呪いの巨神」
体術やリップルレーザーのようなビーム攻撃を使う動く石像。
グラディウスシリーズに登場した同名の敵がモチーフになっているが、
本家とは違い胸部のところまで上半身があり両腕もある。
BGMはグラディウスIIのモアイ面のアレンジ。
ステージ:中国
コードネーム:DIABLO
タイトル:「轟く雷鳴! 嵐を呼ぶ地獄の鬼神」
青い肌でザンバラ髪の鬼。
雷を使ったり、片足を突き出して竜巻の如く回転しながら突進してきたりしてくる。
海外版では悪魔という扱いなのか、名前が上記のコードネーム「ディアブロ」に変更されている。
ステージ:バミューダ
コードネーム:FUNGUS
タイトル:「魔海の恐怖! 襲いくる驚異の生命体」
不定形のモンスター。腕を伸ばしたり、体そのものを変形させたりして攻撃してくる。
一定のダメージを与えると体が赤くなって暴走する。
海外版では上記のコードネーム「ファンガス」に変更されている。
ステージ:ノルウェー
コードネーム:DRAGON
タイトル:「暗闇の罠! 地底湖に眠る古代幻獣」
地底湖から出てくる首長竜。口からブレスや玉を吐いたり、噛みつき攻撃を使う。
赤・白・青の3種類の形態に変化するが、体力は共通。
漫画版では、同一のドラゴンが「属性切り替えで変色する」という解釈になっていた。
また、鳴き声が何かの怪獣を思わせるが・・・。
ステージ:ケニヤ
コードネーム:BRAINY
タイトル:「赤い戦慄! 迫りくる魔の眼光」
巨大な脳みそから触手が生えた生命体。
触手を腕代わりにして攻撃したり、目からビームを放つ。
沙羅曼蛇のボスが元となっているが、こちらは目をガードするためのシャッターがついている。
BGMも沙羅曼蛇のボス戦のアレンジ。
ハッピードロッパーズ
各地のモンスターを全て倒すと、本拠地でもある「浮遊戦艦ドデスカデン」で最終決戦を行うことになる。
途中で新造人間キャシャーンのツメロボットをオマージュにした敵ロボットを倒しつつ、3体のボスと順に戦う。
タイトルは「史上最大のバトル! 地球の平和を取り戻せ!!」。
ミスター・珍
ハッピードロッパーズの頭脳担当で、登場するモンスターやメカはほぼ全て、この男が作り上げたもの。自身も「ダッカー」というメカに乗って甲板で戦う。
このダッカーはグラディウスシリーズの同名の敵キャラが元ネタで、ボスとしての登場は『グラディウス外伝』のヘビーダッカーよりも先である。
ダダンダーンの司令官である科学者とは「何らかの因縁」を持っていることが漫画版やCDドラマで明かされ、特に漫画版ではより深く掘り下げられている。
ガルガ
ハッピードロッパーズの怪力担当。最終ステージの二番手として、ゴリラ型ロボット「メカゴリラ(海外版では「メカエイプ」)」に乗って戦艦内部の機関室で待ち構える。
原始人みたいな衣装で見た目も脳筋に見えるが、前述のメカゴリラを乗りこなしているため決して頭は悪くない。
CDドラマでもミスター・珍のメカ制作や修理を手伝っている描写がある。
ハッピー
ハッピードロッパーズのリーダーで最終ボス。
「ハッピーバスターエース」に乗ってブリッジで直接対決する。
かつては富豪にして名家の生まれなのだが、バブル崩壊によって没落したことで周囲の人達は掌を返して離れていってしまう。
このことで人間に対する失望を味わい、人間達への怒りと復讐からハッピードロッパーズを結成したことが漫画版で明かされている。
ラスボスだけあって多彩な攻撃パターンを持ち、体力ゲージが4分の1になるとコックピット部分だけになり攻撃パターンが変化、スピードが格段に速くなる。
ゲージの減り具合で背景の計器やモニターに変化が起きる。
関連作品
- ラブプラス : 一部作品で自室で聴ける曲に「闘え!ダダンダーン」のインスト版がある。
- ときめきアイドル : 「闘え!ダダンダーンV」が収録されている。
- ボンバーガール : 本作をモチーフとしたボンバーガール「テッカ」が登場しており、小鉄とアンの間に生まれた娘という設定である。
- 隠忍 NINJAMASTER : 同じタイプのゲーム
- ウォーザード : 同じタイプのゲーム。対戦も可能(ただしモンスターは使えない)。
- ゲーメスト : 「今度誤植があったら担当が小鉄のコスプレをしてお詫びします」で有名。そのため「ダダンダーンは知らないけど小鉄は知っている」と言うネタも。