概要
「筋肉祭り」とは、『鎌倉殿の13人』第42話「夢のゆくえ」の裏話である。
朝廷の思惑通りに動かされていることも知らずに、若き鎌倉殿・源実朝は、御家人からの費用徴収が鎌倉に恨みを抱かせることになることを理由に反対する執権・北条義時らを押し切ると、父・頼朝の代から仕える長老の一人・八田知家を監督に任じ唐船造船に着手した。
鎌倉殿支持派と反鎌倉殿派が対立する可能性を考慮した義時は弟・時房と腹心の部下・トウに船の重量が増すよう設計図に細工をさせた。
そして、鎌倉殿・源実朝、執権・北条義時、有力御家人の大江広元、八田知家、北条時房、三浦義村、三善康信らが見守るなか進水が始まる。
しかし、重すぎた唐船は浜にめり込み、焦った八田知家(演:市原隼人)と三善康信(演:小林隆)は男たちと船を曳きはじめる。
三善康信が腰を痛めて早々と脱落するなか、上半身裸になり力を尽くす八田知家(推定年齢・当時70歳)、ふと気がつくと観客席の三浦義村もなぜか上半身裸になっていた。その姿にSNS上には「なぜ脱いだ」などの声が続出。「セクシー競演」「筋肉祭り」などと大反響を呼んだ。
義村を演じていた山本耕史は「僕が台本通りなんですよ。どちらかというと、イッチー(市原)が脱いだんだから。イッチーは脱いでいる設定じゃなかったんですよ。そもそも義村は『なぜか脱いでいる』と台本に書かれていて。僕がアドリブだと思われると、ちょっと実は心外(笑)。どちらかというと、アドリブは市原くんです」と語った。
SNS上には「衝撃の事実w」「にしても必然に思える『八田殿が脱ぐ』がアドリブだったとは驚き」「完全にヤマコーさんのアドリブだと思ってたよ、ゴメン!」などの声が続出。視聴者の驚きと爆笑を誘った。
余談
見事な筋肉美を披露した義村役の山本であるが、実は山本の筋肉ネタは今に始まったことではなく、「鎌倉殿」の21話において八重が鶴丸を助けに一人川の中に入っていくシーンで同様に義村が上半身裸になった際にも「ヤマコーの肉体に目が持っていかれる」という声が相次いだ。
実はそれこそが八重に起きた悲劇を山本の筋肉でそらそうとする意図があったことが、2022年12月17日に放送された『三谷幸喜の言葉~「鎌倉殿の13人」の作り方~』で明かされた。
主演の小栗旬は上記42話の筋肉祭りの他に山本が筋肉を披露するシーンがあると予告したが、その言葉のとおり47話冒頭で山本が上半身裸になって木刀をふるうシーンが挿入された(ちなみに、そのシーンに登場する三浦義村は設定上60歳に近い年齢になっているはずである)。
山本はひとつ前の出演大河ドラマである「真田丸」でも水垢離のシーンで見事な肉体美を見せつけた...のだが、ヤマコー本人曰く、「1回目(鶴松完治祈願の水垢離回)はまだ「仕上がって」いないので、2回目(秀吉臨終の際の水垢離回)をよく見てください」とのこと。どんだけ筋肉の仕上がりにストイックやねん。
さらなる余談ながら、ヤマコーの奥さんである堀北真希も筋トレが趣味であり、夫婦揃って筋トレ三昧という仲良し夫婦なのである。