「私は豊聡耳神子。仏なき世を救うために復活した聖人、人呼んで聖徳王です。しかし……やはりこの世界でも、仏道は廃れていませんね。読みが甘かった。私にはもっと学びが必要なようです。」
「民には仏道を広めればよい 道は我らだけのもの 布都!屠自古!豪族乱舞を仕掛けるぞ!」
曖昧さ回避
原作における「聖徳道士」は該当記事を参照してください。
東方ロストワードにおいて「聖徳道士」は、L1世界線(通常)の豊聡耳神子の二つ名として採用されているが、同時にA13世界線(パラレルワールド)の神子の二つ名にもなっている。この記事は、主に後者の方を指す。
実装形態 | フェス限定 |
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式 | 攻撃式 |
気質 | 御来光 |
拡散 | 東方のインフルーエンス |
集中 | 黄金の剣ジパング |
スペカ1 | 眼光『十七条のレーザー』 |
スペカ2 | 光符『救世観音の光後光』 |
ラスワ | 『詔を承けては必ず慎め』 |
概要
神霊が溢れる世界の豊聡耳神子。
この神子の世界では神霊が舞う異変が長期化している。
時を経て幻想郷にて蘇った豊聡耳神子は、『かつて視たこの国の未来の姿』だけでなく、『幻想郷の未来』も視たのだろう……とされている。
もしこの世界の神子が、彼女の世界の『幻想郷の未来』を視て、何かを思ったとしても、それが、『異変、騒動を長期化する』に足る理由となりうるだろうか。そうだとしたら、彼女は未来に何を『視た』のだろうか?
後述のメインストーリーで先行登場した。
L1世界線の神子とは違い、心綺楼以降から身に着けていたマントが無い。
メインストーリーでは
メインストーリー第1章EX2「異変時空の片隅で」の『人境と魔境の狭間』にて登場。
別世界から「幻想孤島」の世界の香霖堂に主人公より前に来ていた。霖之助曰く、一緒にいた聖白蓮と言い合いになっていて、早く出発して欲しくて困っていた時に主人公がやってきたらしい。
霖之助から記録用の封結晶と神社の秘宝を受け取った主人公と共に、その封結晶を異変の前線に立つ者に渡すべく『地獄』へ向かうことになる。
この白蓮と神子は折り畳みの境界そのものである『複霊』を判別できるようだが…
プレイアブル化
実装形態 | フェス限定 |
---|---|
式 | 防御式 |
気質 | 日の出 |
拡散 | 遣隋の教訓 |
集中 | 白膠木の彫像 |
スペカ1 | 名誉『十二階の冠位』 |
スペカ2 | 召喚「豪族乱舞』 |
ラスワ | 『神霊大宇宙』 |
2022年7月7日に開催された「十欲知りて全てを解すフェス」にて実装された。狂気の宇宙妖怪や盤石なるデーモンズゲートに続く、防御式のキャラクターである。ただ、2人とは違いこれまでの原作キャラと比べると火力は微妙(他が強すぎるだけなのだが……)。
テーマ曲
神霊廟の神子のテーマ曲は、モリモリあつし(非可逆リズム)の「僕達はまだ(終点に)居ない」。原曲は「聖徳伝説 ~ True Administrator」。
原作ネタ
拡散ショットは1回目の通常弾幕、集中ショットは3回目の通常弾幕の再現。原作ではその弾幕を突破した後、「名誉「十二階の冠位」」「召喚「豪族乱舞」」が発動する。
台詞の元ネタ
- 「お前の欲望も、全てさらけ出せ!」「この欲達はどうせ君には扱えません。さあ、残りの欲も晒しなさい。」→「この欲達はどうせ君には扱えません。十の欲を同時に聴き、理解できる私の能力が必要なのです!さあ私を倒して見せよ。そしてお前の欲望も全てさらけ出せ!」(自機:霧雨魔理沙)
- 「次に君はこう言うでしょう。」→「それこそ過去も今も、そして未来も……次に君はこう言うでしょう──。」(自機:博麗霊夢)
- 「君の行動は筒抜けです。」→「──その必要は無い。何故なら、君の行動は筒抜けだからね。」(自機:博麗霊夢)
- 「欲は人間の本質を語る。」→「欲は人間の本質を語ります。十の欲を理解すれば、人間の全てが判るというもの。」(自機:博麗霊夢)
- 「心の欲を見ましょう。」「言葉は無用です。」→「判っています。君の心の欲を見れば言葉など無用。私と戦い、打ち勝って功績を上げたいのでしょう?」(自機:東風谷早苗)
- 「気にしなくてよい。」→「気にしなくてよい。私の復活にもそれが有利になるのです。」(自機:東風谷早苗)
- 「君も道(タオ)を学ばないか?」→「不老不死として蘇った者同士、相手と競い合い、道(タオ)を学び合うのだ!」(自機:魂魄妖夢)
- 「隠す必要は無いわ。」→「隠す必要は無いわ。私には全て判る。人間の欲を見れば判るもの。」(自機:魂魄妖夢)
- 「『和を以て貴しと為す』。私は君と戦う理由は無い。」→「君から欲が溢れ出ているわね。私は君と戦う理由は無い。『和を以て貴しと為す』です。」(自機:東風谷早苗)
- 「あの紅白の巫女、私の所へ来たのとは少し姿が違いますが、やはりどう見ても陰陽道の使い手だわ。本人に自覚はあるのかしら。」
- 「白黒の子も青い巫女も、私たちと共に不老不死を目指すといい。神霊廟を修行の場として解放するのも、悪くないかもしれませんね。」(魔理沙と早苗のパラレルエンディングでは道教の修行をしている様子(魔理沙は"つもり")が見られる。)
- 「あの剣を二振り差した子、どう見ても道士よね。同朋だわ。こっちの世界なら、共に競い合う道に進んでくれるかもしれません。」(「神霊廟」では欲が欠けた妖夢を道士と勘違いする描写がある。)
- 「この季節は、相変わらず祭りが多いですね。神々を祀るのは大切なことです。ほら、あそこで能楽をやっている付喪神がいますよ。」
ボイス
- ボイス1「欲望をさらさせる程度の声」
→「この欲達はどうせ君には扱えません。十の欲を同時に聴き、理解できる私の能力が必要なのです!さあ私を倒して見せよ。そしてお前の欲望も全てさらけ出せ!」(自機:霧雨魔理沙)
- ボイス2「世に和をもたらす程度の声」
→「さあ私を倒して見せよ。それがこの世に和をもたらすのだ!」(自機:東風谷早苗)
- ボイス3「不老不死の為政者程度の声」
→「不老不死として蘇った者同士、相手と競い合い、道(タオ)を学び合うのだ!さあ私を倒して見せよ!そして不老不死の為政者として復活して見せよう!」(自機:魂魄妖夢)
余談
気質は『日の出』。かつて日出処天子(ひいづるところのてんし)を名乗ったとされる聖徳太子を意識したチョイスである。
概要の通り神霊廟での立ち絵に寄せた容姿だが、L1世界線のものと明確に区別をつけるためなのか目尻が吊り上がっているなどの多少の違いもある。
小ネタ
スキル
スキル1「虚構の幻想入り」・・・”神子の伝説が全て作り物であると言われ始め、今現在では超人的な能力を持つ人間が居なくなってしまい彼女の偉業は全て虚構だと思われてきたタイミングで霊廟ごと幻想郷に移動した”というバックストーリーから。
スキル2「日出処天子」・・・厩戸皇子が遣隋使小野妹子に持たせた国書の中で「日出處天子致書日沒處天子無恙云云」(日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無き(つつがなき)や、云々)と自らを「日出づる処の天子」と名乗ったエピソードから。これを見て煬帝が怒ったのも有名(中華思想では天子は1人であるため。本当は文帝に対して仏教重視での対等の扱いを目指した表現であって煬帝相手のものではなかったらしい。)。
スキル3「渡来の神仙術」・・・豊聡耳神子が霍青娥に勧められた道教の研究で得た超人的な能力のこと。『渡来』は「外国から海を越えて渡ってくること」で、青娥は道教を広めるという体で自分の力を見せびらかすために仙人の居ない国東の国”日本”にやって来て、神子に道教を教えた過去がある。
特性1「太子信仰」・・・
特性2「兼知未然」・・・『日本書紀』にある記述で「兼ねて未然を知ろしめす、兼ねて未だ然らざるを知ろしめす」という意味。要は未来を知ろしめす(未来予知)ということ。この記述の存在から後世で「未来記(日本国未来記・聖徳太子による予言)」の存在が噂されるようになった。
特性3「聖は聖を知る」・・・
ショット
「遣隋の教訓」はもちろん遣隋使のことだが、解説文では第一回(600年)の遣隋使派遣は厩戸皇子によるものではないかという説にも触れている。
「白膠木の彫像」は、飛鳥時代の内乱丁未の乱で厩戸皇子が仏法の加護を得るために白膠木を切って作った多聞天・広目天・増長天・持国天の四天王の像のこと。
スペルカード
スペルカードは神子の初登場作品である東方神霊廟のものから採用されている。
- 使用者より「前座のみんな、ご苦労だった。そろそろ大詰めかな。どうやら悪意に満ちた妖怪達は参加を控えているみたいだし、こんなぬるま湯の大会なら、私に敵う者などいないだろう。平和的な弾幕で優勝を貰っていくぞ。」
- 「調和の中に不規則性があり、美しい色彩が自然と馴染んでいくような、そんな弾幕だった。密度は高いがゴチャゴチャしている訳では無く。その辺に悔しいがセンスを感じる。」
(The Grimoire of Usami 秘封倶楽部異界撮影記録」 名誉「十二階の冠位」)
ラストワードとして採用された「神霊大宇宙」は、東方神霊廟のモードの一つ『OverDrive』限定のスペルカード。神子の下に集まった神霊を『大宇宙』に見立てている。
原作風のキャラの大半が「元のラストワードに多少別の要素を加えたもの」や「完全オリジナル」のラストワードを用いてるのに対して、神子だけは原作からそのままの状態での採用である……はずなのだが、先述の通り本来「神霊大宇宙」はあくまでラストワードではなく"『OverDrive』の中の普通のスペルカード"である。
普通のスペルカードをラストワードに変えて使用しているケースであるため、『"東方LWオリジナル"の"ラストワード"』として位置づけされている(同様の例にL1世界線の神奈子の「神の御威光」がある。)。
関連タグ
メインストーリーでは(ネタバレ注意!)
※メインストーリー第1章EX2のネタバレを多分に含みます。
道中の『異変の前線』、そして主人公の知り合いに似た弾幕使いの『複霊』と戦うことになったが、3人はなんとか撃破していき、『地獄』へと進んでいく白蓮と神子、そして主人公。
しかし、目的地に近づくにつれ何者かの妨害によって感覚が働かなくなり、目的地に着けるか怪しくなってきてしまう。
”神社の秘宝”は、妨害しているのは「白蓮と神子の『天敵』」としているようだが…
実は第1章EX2に登場したこの白蓮と神子も「異変の前線」と同じ『複霊』だったことが判明。複霊を「複霊である」と認識できたのも、自分自身が複霊だったためだった。
式神を操る式神(の『複霊』)を喰らったことで変性した「九尾の狐」もとい新妖怪「式神使い」は、吸収した能力の一部を使って、「異変に侵された世界が呼び寄せた式神のようなもの」である『複霊』である白蓮と神子に直接干渉し、妨害していた。
そして異変が進行し、ついに地底世界は上に向かって崩れ去ってしまう。白蓮と神子はその衝撃から主人公をかばい、致命傷を負ってしまう。謎の木箱の中身である怪腕が九尾の狐を撃破した後、「人間と共に戦うのも、悪くなかった」と言い、それを『本物の自分』に伝える約束を主人公と交わした後、『複霊』として消滅した。
怪腕「『複霊』とお前たちが呼んできた存在。それは本物同然の模倣品。」
「しかし、その『思い』に本物も偽物もない。ひとつの、独立した『そのもの』だとーー」
「お前は体験してしまった。」「分かっているな?」
しかし、それでもまだ倒れない九尾の狐は最後の足掻きとして、折り畳みの異変を"進めて"しまった。主人公たちが辿り着いた先にいたのは……!?