概要
てんとう虫コミックス45巻及び、藤子・F・不二雄大全集17巻に収録。
この紙人形を剥がすと、周りはそれを自分の姿に見えて身代わりとして使うことができる。ただし、この紙人形は多少自己中心的な考えも持っていて、役目以上の事をしてしまうこともある。
ストーリー
しずかの家のひな祭りパーティーに女子友達たちと共に呼ばれたのび太と出木杉。出木杉が雛人形についてのうんちくを話していると、しずかのママが菱餅型のケーキや甘酒を持ってきてくれたが、のび太はドラえもんも呼んできてと言われてしまう。その後、道中で野球ボールが飛んできたため蹴っ飛ばすが、そのせいで相手チームの打ったフライがホームランになってしまったと、ジャイアンとスネ夫に怒鳴られてしまった。
慌てて逃げ出し帰宅したのび太だったが、ドラえもんは部屋で座り込んでいて、プレゼントを階段の下に落としてしまったが、ネズミが飛び出して来たから取りに行きけないという。ケーキを食べたいのび太がそんなの気のせいだと、ドラえもんを急がせると、ドラえもんは身がわり紙人形のことを思い出し、これにプレゼントを回収させることにした。これにより無事プレゼントは回収され、ネズミも気のせいだったと分かったが、紙人形はそのままプレゼントを持って外へ出て、風に吹かれどこかに飛ばされてしまった。
これを追いかけるドラえもんとのび太だったが、その途中でジャイアンとスネ夫に見つかってしまい、先ほどの件を責められ追いかけられることになってしまった。それでも何とか家の塀に隠れることができ、紙人形を囮に使ってジャイアンから逃げるも今度はスネ夫に見つかってしまった。だがその先に先生がいたため、乱暴されずに済んだが、このままではしずかの家に行けないので、再び紙人形を囮に使い、スネ夫の目をそちらに向けさせた。
その隙にしずかに家に向かおうとした2人だったが、のび太はもっと漢字の勉強をするよう先生から言われてしまい、先生の家でみっちり勉強することになってしまった。そんな一方で紙人形達はボロボロになりながらも、次々にしずかの家にたどり着き、散々ケーキや甘酒を飲み食いしたことで、ドラえもんとのび太が先生から帰宅の許しを得て、しずかの家に来た頃には既にパーティーは終わっていて、2人は「そこまの身代わりは頼まなかったぞ!!」と悔し涙を流しながら怒って、紙人形たちを追いかけるのだった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1992年2月28日に、水田版は2024年3月2日にそれぞれ放送している。
1992年版
- ひな祭りに呼ばれた女子2人はつり目にそばかすの子と、太めな体系の子だった。また、出木杉がうんちくを言ったりするたびにのび太は横目で彼を睨んでおり、ドラえもんを呼んでくる役をのび太に指名したは出木杉で、理由はのび太がタケコプターを持っていたからだった。
- ジャイアン達が野球をしていたのは空地ではなく河川敷のグラウンドだった。
- のび太が「ネズミなんて気のせい」だと言うと、ドラえもんは目と口を細めて「じゃあ、のび太くん取って来てくれる?」と聞いたが、のび太も「僕もネズミはそんな好きじゃないしな」と返している。ちなみにプレゼントはしずかへの物だった。
- しずかの家に最初に到着したのはドラえもんの身代わりで、その次にのび太の身代わりが2枚同時にやって来た。そしてこの後少しではあるが、のび太が先生の目の前で漢字の練習をしているシーンが描かれている。
- ラストはドラえもんとのび太の「食べ物の恨みは怖いんだぞー!」というセリフで締めくくられている。
2024年版
- しずかと他の女子たちは着物姿だった
- 河川敷ではなかったが、ジャイアン達は1992年版と同じくグラウンドで野球をしていた。
- のび太が帰って来た時ドラえもんは押し入れの中で布団をかぶって震えていた。またプレゼントは皆へのための物だった。
- ジャイアンとスネ夫は野比家の前で待ち伏せをしていた。
- のび太とドラえもんが身を隠したのは路地に置かれたゴミ箱の裏。またスネ夫に「ここにいるのは誰だ?」と聞かれた際のび太は「そっくりさんじゃない?」と言ったが誤魔化せなかった
- のび太は先生に捕まった際ドラえもんに身がわり紙人形を頼んだが、ドラえもんがこれを出した時、既にのび太は先生に連れて行かれていた。
- スネ夫が追い付いた時、飛んで行った身がわり紙人形は公園の水たまりで溺れていた。また、漂う紙人形を見ていた犬は首輪でつながれてした。
- 今回はドラえもんものび太と一緒に漢字の勉強をしていて、2人がしずかの家に着いた時、外は夕暮れだった。またラストはドラえもんとのび太の「ケーキ、甘酒返せー!」というセリフで締めくくられている。