概要
これまでポケモン黒化(特にアニポケの登場人物について)といえば、ニコニコ動画のMAD等がきっかけとなってファンの間で広まることが多かったが、このスイレンの場合はアニメ新シリーズ開始早々、まさかの公式側からの提供という形で視聴者に衝撃を与えた。
もっとも、ゲームでの彼女もトレーナーを口車に乗せて油断させる場面がある(下手をするとそのまま試練に突入し、ヨワシに全滅させられ金をむしり取られるハメに)ので、黒化の素質自体は元から備えていたのかもしれない……
誕生
ゲーム・アニメ共にジョーク好きであったり、アニメではツッコミを入れられた後にてへぺろでごまかしたりと、大人しくもどこか小悪魔的な魅力のあるスイレン。
『ポケットモンスター サン&ムーン』5話「アシマリ、がんバルーン!」(2016年12月1日放送)は、そんな彼女の初のメイン回であった。
スイレンが中心となって海でのフィールドワークを行っていた時、海ライドポケモンたちを狙ってロケット団が襲撃する。
ライドポケモンのラプラスやホエルコだけでなく、釣りで仲良くなったママンボウやラブカス、サニーゴたちも捕まってしまう。
それに気づいたロケット団の面々は、「何か余計なオマケが付いてきてない?」「ライド以外の雑魚はいらないのニャ」と騒ぎ立てる。
その時だった。
「……雑魚?」
それまで明るかったスイレンの表情に影がかかり、ワントーン低い声でニャースの台詞を繰り返した。
闇スイレン誕生の瞬間である。
それからアシマリと共に、サトシをサポートする形でラプラスたちを解放。怒り出すロケット団に対し、今度は
「……許さない、アンタたち」
とドスの効いた声で宣戦布告。ムサシのミミッキュのシャドーボールをアシマリのバルーンで跳ね返し、ロケット団の気球を撃墜した。
この5話は釣りの技術を披露する姿や人前で緊張する姿、赤面する姿など、スイレンの色々な表情を楽しめた回だったが、ある意味最も話題をさらったのはこの闇スイレンだったと言えるだろう。
また、同話のアシマリとの出会いの回想で既に容赦のない一面は見えていた(スカル団への仕打ちなど)という見方もある。
16話では、アシマリがモクロー共々行方不明になった際によく似た表情をしている。マオ曰く「アシマリのこととなるとスイッチが入る(=この表情になる)」とのこと。
視聴者の間ではネタにされることが多く、pixiv内でもスイレンを色々な意味で黒化させた作品が徐々に増えているが、公式における彼女の黒化はあくまで「ポケモンへの強い愛情と悪者を許さない強い正義感」故であると言えよう。
54話ラストにて、マーマネがウルトラホールの先の石(?)を記念に持って帰っていた際、それをネタにマーマネにウルトラビーストに取り込まれる事を口にする。この時のスイレンは、顔に影が差していた。すぐに「嘘で~す」とてへぺろしたけど、割と冗談に聞こえない恐ろしさがあった。
94話でもポケモンスクールをお化け屋敷に変えてゴーストポケモンごと夢の世界で騒動を起こしたホウ&スイに向かって最大級の影を放出して2人を震え上がらせた。これはポケもんだいでの後日談でも発揮され、側に居たアシマリすら怯えさせている。
余談
- 5話でニャースが言い放った「(ライド以外の)雑魚はいらない」という台詞について、「雑魚」は元々小魚の総称であることから、捕まったママンボウやラブカスを指して言ったのであれば間違いではないという指摘もある。しかしこの場合、ニャースはもう一つの「取るに足りないもの」という意味で使ったと考えられるため、スイレンの怒りを買ったのは当然と言えよう。
ポケスペでは
ポケスペでのスイレンはスカル団に対しても非常に強気の姿勢で出るなど原作やアニメとは比較にならないほどの闇スイレンを見せていた。何れの世界であれ間違っても彼女を怒らせてはいけない。