「勝てばいいんでしょ。勝てば。」
プロフィール
概要
隊員に自分より年長の戦闘員がいるにもかかわらず、隊長を務めている数少ない人物。
チームメイトからは「葉子(ヨーコ)」、「葉子ちゃん」と呼ばれている。
毛先がはねたセミロングの髪ときつめな目つきが特徴的。けっこうキツめな性格をしているが、それを含めて一定数ファンが存在するらしく、容姿に優れている事が窺える。
ただし、香取本人の本命は烏丸だそう。
オペレーターの染井華とは家が隣同士の幼馴染で親友。四年前の第一次近界民侵攻で家族を喪った華がボーダーに入ることを聞き、自分も入隊した。
一次侵攻で自身も家を失い、家族を亡くした華を見たからか、三輪や華に次ぐ城戸派。
人物
非常に移り気かつ気分屋な性格。隊長ではあるものの天才肌ゆえにチームワークという観点の欠けた行動が登場当初は目立った。他にもランク戦と防衛任務のスケジュールが被ったことに不公平だと不満を漏らしたり、ロクに記録を見ずに三雲隊の実力を過小評価したりしている。
最初はアタッカーだったが突然ガンナーに転向し、さらに今度は半年ほどでオールラウンダーに再転向したという経歴を持つ。
チームメイトの若村麓郎が2年かかっても届かずにいるマスタークラスに僅か半年で到達し、一人に追い込まれた劣勢から得点をあげているなど非凡な戦闘センスの持ち主だが、日頃あまり訓練はしていない。他にも連敗で順位を落としてやる気を失い、隊長にもかかわらずランク戦直前の作戦会議にも参加しようとしないなど幼い態度が目立つ。そのため、真面目な若村とは衝突が多い。一方で香取に好意を寄せている三浦は彼女の行動に殆ど異を唱えず、親友の染井はドライかつ達観している面があり喧嘩の仲裁に入ったりはしないため、隊の調子や雰囲気は香取の機嫌一つで振り回されている。
ただ、彼女の場合は「努力しようとしない」と言うよりも、その優れたセンスゆえに幼い頃から大抵のことはすぐに出来てしまったがために「努力の仕方が分からない」と言った方が正しく、香取本人も「勉強や工夫は苦手」と吐露している。性格の方も自信家である反面、積み重ねが無いため精神的に脆いところがあり、感情の起伏も激しいため、根は年相応に子供っぽい。また幼なじみの染井との友情はかなり厚い。今のチームにも香取なりに愛着を持っており、遠征選抜試験では自分が遠征に行く気がないことを嬉しそうに聞いてきた修に「香取隊(チーム)でなら行くわよ」と睨みながら返している。
若村曰く、本当に不機嫌な時は会話を拒否してくるとのこと。三浦によると、香取自身が上手くいかなくてもあまり不機嫌にはならないが香取隊がうまく行ってないと割と深刻になりがちとのことで、タイプ的には賢いけれど理屈よりも感性が上回るタイプで、本人は不機嫌にはなりたくないが自分ではそれを止まらないから他人との会話を拒否してしまうとのこと。不機嫌な時には不機嫌から意識をそらせる物を用意しておくといいらしい(例として甘いもの)。
イニシャルが「K」であるにもかかわらず加古隊にはスカウトされなかったようで、そのことを気にしている。
余談
週刊少年ジャンプ掲載時はベイルアウト後に胸元に葉っぱが一枚だけプリントされたTシャツ(「葉」子に掛けたのだろうか?)というかなりダサい私服を着ていたことで話題になったのだが、コミックスではチェック柄に変更されている。この件については後に作者が「マネージャーにデザインを一任したらやらかされた」と語っている(関連イラスト参照)。
アニメ2ndシーズンでも香取の服装はコミックス準拠だったため、今となっては基本的に当時発売されたジャンプ本誌でしか拝めない、ある意味貴重な姿となっている。
作中の登場人物の中では家族が全員登場した最初の人物。顔立ちや髪の色は母親似、髪質は父親似の模様。
トリオン体の時のみバストサイズがアップしており、サイドエフェクトまたはニセ乳の疑惑をかけられている。公式で。(単行本17巻表紙裏より)
烏丸の後輩として誤解されることが多いがプロフィール見ればわかる通り同い年である。
活躍
三雲隊がエースの遊真をより活かすために取り入れた新戦術である、修のスパイダーのワイヤー戦法に悉く引っかかってしまい、途中で修の注意を引くために挑発するも、逆に自分がイライラを募らせる羽目になるなど試合の主導権を握ることが出来ず、遊真が修と合流する前後に若村と三浦を落とされ孤立、自身も右手と右足を失ってしまう。
しかし、まだ同点に持ち込めるチャンスがあることを冷静に判断し、ぶっつけ本番で修のワイヤーを使いワイヤー機動を披露して修を撃破し、非凡な戦闘センスを見せる。
続けざまに遊真も落とそうとするが、修が倒される直接に仕掛けたワイヤーで動きを封じられ、遊真のマンティスで撃破された。
試合後、新参者の三雲隊に惨敗したことですっかり自暴自棄に陥ってしまい、負けた悔しさから喚き散らしボーダーを辞めるとまで言い出したが、最終的に三浦と華に励まされている。
7日目の試合の直後に若村から勢いで行動するなと釘を刺され、「次の試合では全て麓郎の指示通りに動く」と約束し、若村の指示に従って行動する。しかし、いきなりの指揮官委任に対し若村は現場で有効な指揮ができず、隊の持ち味を活かせないまま那須のバイパーと置き弾メテオラによる挟撃を受けて若村はベイルアウト。その失敗のショックが大きかったために若村は指示を出せなくなる。
その後、華の指示で若村に事前に持たされていたスパイダーを使用。ワイヤーも利用した機動戦を展開、単身で諏訪隊、那須と交戦。両隊のエースである諏訪と那須を撃破するが、堤の反撃を受けてベイルアウト。最終戦績は2得点、B級11位となった。
試合後に若村から指揮がうまくいかなかったことについて謝罪されるも、「別にあんた1人のせいじゃない」と冷静に返している。
また、ROUND5で玉狛にやられた原因となったトリガーであるスパイダーを取り入れたことについて、諏訪は「あいつも自分を変えようとしてるってことかもな」とその変化を好意的に捉えていた。
遠征選抜試験編では7番隊の隊長となった諏訪から指名を受け、宇井真登華、隠岐孝二、三雲修と同チームとなる。しかし、ランク戦で惨敗した修と同じチームになることが嫌だったのか、「おとなしく木虎とかにしといてよ!」と抗議していた。
なお木虎と香取は能力値が拮抗する関係にあり、更に同じスコーピオンと拳銃を使う万能手であり、名前から母音を除くと同じくKTRになると言う共通点がある。また、2人とも烏丸に好意を寄せている。後に香取もスパイダーも使うようになり、更に特徴が被ることになった。
1次試験の閉鎖環境訓練では、開始早々に上述の件で諏訪に文句をぶつけたのを皮切りに、A級に見られていることなどお構いなしに相変わらずのワガママぶりを発揮。
更に、事前アンケートで修が自分を『一緒に遠征に行きたくない人』に選んでいたこともあってか彼に対する当たりがきつく、試験中は栄養の吸収効率が良いトリオン体で半日過ごすことを踏まえても備え付けの食糧が足りそうにないと分かると(冗談だとは思うが)「メガネは断食でいいわね」とサラッと言い放ち、修が開始早々にトリオン切れを起こした時は自分も関与していることを棚に上げて修を責め、修のトリオン切れがたたって初日の成績が最下位になった時は何とか怒りを飲み込んだものの物凄い形相を浮かべていた(修がトリオン切れを起こしたのは訓練用施設へのトリオン供給を2回行ったためで、最初の1回は香取がやらせたものなのだが、当の香取本人はそれについて言及していない)。
こうした態度の悪さが目立ったためか、1次試験初日の個人成績はチーム内でトップだった一方でA級からの評価点は全体で最下位のマイナス13点だったことが24巻で明かされている。
ただし、人物の項でもある通り本当に機嫌が悪くなると会話を拒否するため、一定程度はポーズである模様。実際、部屋割りで個室を希望して駄々をこねた際も、希望の通りになるとみるや即座に態度を引っ込めていた。
3日目の夜に香取隊のチームメイトの染井と若村の部隊が下位になっていたことで、急にやる気を無くしてしまう。誰とも会話せず食事も取らず1人ベットで寝ていたが、諏訪が修に烏丸とデートさせてと頼めないのかと問い掛け、修のやってみていいと言う発言に速攻で起き上がり修に本当かどうか詰め寄り、修の「はい」と言う返答であっさりとやる気を取り戻す。その後諏訪から、「三雲が遠征選抜試験に合格したら」と言う取り決めをした。4日目には修が考えた映像問題の攻略法を若村11番隊にも共有する様に提案したり、深刻そうにしてた修に発破をかけるなど、修への態度も徐々に変わっている。
戦闘スタイル
ポジションはオールラウンダー。スコーピオンと拳銃型の銃トリガーを使用している。
攻撃力と機動力を生かした近距離での戦いを得意としており、両手に拳銃を持った状態で肘からスコーピオンを出したり、逆にスコーピオンで切り結んだ状態から拳銃でゼロ距離射撃を行うといったオールラウンダーならではのテクニックもマスターしている。
前述の通り僅か半年でマスタークラスに到達し、遊真のために用意されたワイヤー戦術に土壇場で適応してみせるなどそのセンスは極めて高い。実際に柿崎からも「どんな状況でも点を取れるエース」と警戒されており、実際に追い込まれた状況から得点をあげている。
他の隊員では現在のNo.4攻撃手で学習能力強化のサイドエフェクトを持つ村上が「半年ちょっとで荒船(マスタークラス)を追い抜いた」と言及されており、ポジションの相違はあれど半年で(しかも村上と異なり鍛錬への意欲は決して高くないのにもかかわらず)8000pt貯めてしまう香取の潜在能力の高さが窺える。
B級ランク戦ROUND8ではスパイダーを使用。ワイヤーを活かした機動戦のほか、ワイヤーを直接相手の足元に刺して動きを止めるといったテクニックを披露した。
しかしやはり殆ど訓練をしていないためか、基礎的な実力は個人ポイントが9000ptを超えるような所謂「上級者」には及ばないようで、彼女の戦闘を見たガロプラのコスケロは「昨日見た槍使いの方が強かったよ」と評している。
実際にアクション一つ一つを観察すると各トリガーの基本動作をハイレベルに組み合わせているだけで、影浦のマンティスや緑川のピンボールなどの発展的なテクニックは用いていないことがわかる。逆に言えば、隊としての戦術らしい戦術もなく本人も基本テクニックだけでB級上位~中位と渡り合っているという事でもあり、センスの高さが窺える面でもある。
ヒュースの見立てでは「A級クラスはあるかもしれない。B級上位は確実」と極めて高評価。
同時に「香取隊は彼女の能力によるワンマンチーム」という評価もしている。
パラメーター
トリオン | 攻撃 | 防御・援護 | 機動 | 技術 | 射程 | 指揮 | 特殊戦術 | トータル |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
6 | 9 | 6 | 8 | 7 | 3 | 5 | 2 | 46 |
トリガーセット
メイントリガー | サブトリガー |
---|---|
スコーピオン | スコーピオン |
アステロイド:拳銃 | ハウンド:拳銃 |
シールド | シールド |
グラスホッパー | バッグワーム |
※ROUND8ではスパイダーを使用。
関連イラスト
↑作者がマネージャーに「やらかされた」と語る葉っぱTシャツ(色はイメージ)