ACFF
あーまーどこあふぉーみゅらふろんと
PSP用ソフトとして2004年に発売されたアーマード・コアシリーズ初の携帯作。初代PSP版、大幅な仕様変更を加えたPS2版、PSP版に追加要素を加えたベスト版「フォーミュラフロント・インターナショナル」の計3タイトルが存在する。
プレイヤーはACを操作できず、AI操縦の機体を1vs1で戦わせるというシリーズ内では異色の作品で、ゲームジャンルはアクションではなくシミュレーションゲームとなっている。
時系列は『SL』~『NX』の間。(ただし『NB』までのパーツが登場している)
新世代の興行として、AIによってコントロールされる非搭乗型アーマード・コア(Unmanned Armored Core,通称u-AC)を戦わせるバトルグランプリ『フォーミュラフロント』が行われている時代が舞台になっている。
現実世界のモータースポーツのような競技として扱われており、他のシリーズと比べてポップな雰囲気であるのが特徴。ストーリーもゴシップ、チーム買収、不正など暗い要素も少しはあるものの、基本は爽やかなスポ根ものである。今作で培われた技術によって後の『LR』でVRアリーナが開発されたという設定になっている。
プレイヤーはu-ACを構築する技術者『アーキテクト』として所属チームをランキング1位に導くことが目標となっている。PS2版ではこれに加えてチームオーナーから「5シーズン以内のリーグ制覇」という条件が突きつけられる。
シリーズ恒例のパーツ組み換えによる機体アセンブリの他、u-ACのAIロジック構築を行えるのが今作の大きな特徴となっている。
このAI構築は30秒間における一定の動作パターンが入力された「チップ」を入れ替えるというもので、機体特性とチップ順序の磨り合わせの奥深さはこのゲーム最大の魅力である。
AIも戦闘スタイルが3種類あって、回り込み型と引き撃ち型、重装型がある。
重装型は引き撃ち型に強く、引き撃ち型は回り込み型に強く、回り込み型は重装型に強い。
本作も例に漏れず人間キャラが映像として描写されることはなく、元がPSP作品のためかボイス付きの会話シーン等も殆ど存在しない。その代わりファンや他アーキテクトとのメールのやり取り、他チームの人事や事件のニュース報道など、世界観を盛り上げる要素は作りこまれており、死人が出ないこともあってキャラクターの掘り下げはむしろ多い方の作品である。
「フォーミュラフロント・インターナショナル」では「遠隔操作で動作するu-AC」という設定でプレイヤーが直接操作するモード『ネイキッド』が新たに追加され(これにより自律型のu-ACと遠隔操作型のN/u-ACが混在するリーグとなっている)、上下視点こそ自動ではあるがAC3PPより4年も早く「携帯機で操縦できるアーマード・コア」が誕生した。
- フォーミュラフロント:フォーミュラフロントとはモータースポーツを模したバトルグランプリ。フォーミュラ1同様、各地方に各グランプリが存在する。
- レギュラーリーグ:PSP版の舞台。対戦形式は5機のACから1機を選出する1vs1。従来のアリーナと同じく上位ランカーとの直接対決でランキングが入れ替わる。
- エキスパートリーグ:PS2版の舞台。対戦形式は5機のACによる1vs1の勝ち抜き戦。各シーズン1リーグ6チームの総当たり戦を行い、シーズン戦績でランキングが変動する。
- アーキテクト:u-ACのアセンブル、AIロジックの組み上げ等を行うチームの監督的存在。勝敗はアーキテクトの腕に掛かっている。
- Cu-AC:フォーミュラフロント玩具で、u-ACを小型化したモデル。NEWSでしか語られていないが、u-AC同様にカスタマイズする事が可能で世界大会も開かれている。販売しているのはエリアス・ユニバーサル・アミューズメント。