RADIO-i
れでぃおあい
RADIO-iは愛称であり、正式な会社名は愛知国際放送といい、FMラジオにて外国語放送( 英語、中国語、タガログ語、スペイン語、韓国語、ポルトガル語等と日本語 )に特化したラジオ局であった。またこの放送局は日本国の一般放送事業者にて最初に他社へ事業譲渡や合併等を行わず自主的に閉局し解散した放送局でもある( なお、委託放送事業者の場合衛星放送においては特にラジオ向けでは閉局したものが複数存在し、移動体向け放送であるモバHO!を運営していたモバイル放送株式会社が2009年に放送終了している )。
この会社が設立された1999年は愛知万博開催や中部国際空港開港を控え、多くの外国人が訪れることが想定され、外国語で放送を行うラジオ局が必要だということで名古屋の財界が出資、2000年4月1日に開局した。
興和グループ( 名古屋の商社および医薬品や光学機器の製造などの会社 )の一員で放送機器類も全て興和製だった。サービスエリアをMIDLAND、パーソナリティはiJと呼んでいた。
外国語放送実施地域に定められている愛知県名古屋市、瀬戸市、豊田市、岡崎市、常滑市、豊橋市及び静岡県浜松市を放送対象地域としており愛知県と岐阜県の県境にある三国山に送信所を所有していた。
なぜ岐阜県の中濃地域や東濃地域( 比較的外国人が多かったとされる )を放送対象地域としなかったかは疑問がある。
放送実施区域外でも岐阜県美濃地方( ただしFM岐阜と混信する )、三重県の平野部のほぼ全域でも受信できたものの、逆に愛知県内でも山間部の東栄町、豊根村、旧津具村、旧稲武町などでは受信状況は不良であった。
元々外国語放送という聴取者が限定される放送を行っていたため、スポンサー取得が通常の放送局より困難であり、かつ「局のイメージに合わないCMは流させなかった」というスタンスを貫いたため開局時からずっと赤字が続き、2008年には興和が全株式を引き受けることになるものの、リーマンショックの発生その他諸々のためその赤字に耐え切れなくなり、2010年9月30日に閉局した。
なお当局でアナウンサーを務めていた広島明子氏は自身が運営するブログの記事( 外部リンク )でRADIO-iに他社から事業譲渡の打診があり、RADIO-iがそれを断ったを思わせる記事を書いている。
以後4年ほど外国語放送空白地帯となった愛知県を筆頭とする中京広域圏だが2014年4月InterFM NAGOYAが開局。周波数と空中線電力こそRADIO-iと同じだが、送信所所在地は三国山から東山タワーへ、豊橋と浜松に中継局はなく、浜松からの受信は名古屋本局の遠距離受信となる。その後2015年に局名をRadio NEOに改名して地域色を強く打ち出したがこちらも経営難を理由に2020年6月30日をもって放送を終了してしまった。