概要
『有限会社サイレンス(SILENCE)』のブランド『ソニア(Sogna)』から発売された成人向けゲームのシリーズ。
PCゲームのみならず、書籍・音楽CD・OVA、その他多くの関連商品が発表されており、一種のメディアミックス作品と言えなくもない。
pixiv上では主に登場人物『悪魔カレラ』『藤堂あすか』『本条寺あきら』『ライカ・グレース』そして『カーラ』のイラストが投稿されている。
元ネタの性質上R-18の場合が多いが、デザインの完成度から健全絵でもサマになる。
ソニアにはVIPERシリーズの他に『あにまーじゃん』シリーズと『ガイナロックR』という作品が、また有限会社サイレンスにはソニアの他に『サイレンス』『シークラス(C-CLASS)』というブランドがあった。
アニメ
VIPERシリーズの最大の特徴はアニメーションである。
『独自開発のエンジンによる滑らかな動画』と『実力派アニメーターと有名声優による魅力的なキャラクターと高品質な作画』はソニアブランドの大きなセールスポイントであった。
しかしWINDOWSの普及に伴い一般ユーザーのPCも飛躍的に性能が向上し、ビデオソフトと同等の滑らかな動画は他社作品においてもそれほど珍しいものではなくなっていった(1990年代末には既に『当時としては画期的だった』というニュアンスで語られていた)。
また、VIPERシリーズは成人向けということもあってアニメーターは別名義・声優は非公開というパターンが多い。
そもそもアニメーターのネームバリューを意識するのはアニメ愛好家のなかでも重度の趣味人であり、一般には『(有名作品)を手がけた(誰某)』といった形で言及されるのが普通であるが、別名義を用いている場合は(実際にキャラクターを見れば解る人には丸わかりであっても)解りやすく明言することははばかられるという事情があるため、販売を促進する要素としては微妙であった。
シナリオ
VIPERシリーズのもう一つの特徴としては、それぞれのシナリオに連続性や関連性は無い(続編であることが明確にされている場合を除く)点が挙げられる。
Vシリーズと称する初期の作品群が複数の独立したシナリオを収録した短編集の形式をとっており、1タイトル1シナリオの形式が主流となった後もこの特徴は継承された。
各シナリオの背景は現代劇(日本、外国)、SF、ファンタジーと多岐にわたり、メインヒロインだけでも相当な人数になるうえ、ほとんどが一発キャラである。
とはいえ、厳密には『連続性・関連性を示す要素が描写されていない』だけであり、それらが明確に否定されているわけではない。
『独立した個々の物語』という垣根を越えたキャラクターの競演の試みは
- 『ミュージックコレクション』収録のボイスドラマ →ラティvs留理
- タイピングVIPER →主人公・中田は夢を通じて過去作品の世界を行き来する
- VIPER GT1 〜あきらくんといっしょ〜 →舞台となるファミレスに来店するなどの形で、過去作品のキャラクターがカメオ出演
などの形でなされている。
別個のものであった世界観を後付け設定で統合するというのは∀ガンダムを連想させるが、これを試行したGT1がVIPERシリーズにとって悪い意味での黒歴史となってしまったのは皮肉な符合といえよう。
ちなみに、脚本はすべてP・ウォリアーが担当している。
架空のキャラクターに魅力を与えるのはデザインだけではなく、セリフや行動を通じて描かれる性格設定も重要であり、漫画などの原作が存在しない場合は特にシナリオの影響が大きい(その一方で、シナリオの偏向や破綻がキャラクターの魅力をスポイルする事例も間々ある)。
この点を考慮すればどのキャラクターの魅力もP・ウォリアーの功績になる部分が少なからずあるといえる。
…のだが、実際の市場の評価としては、キャラクターは(デザインと大まかな背景設定に関する限り)概ね好評であったのに対し、物語の展開は賛否両論であった。
特に『F40』『F50』『RSR』で顕著であった『ハードな陵辱劇を中心とした陰惨で救いの無い物語』は、アダルトゲームの分野においては古くから一定の需要がある定番ではあるものの、『アニメーターと声優によるキャラ魅力』が評価されてきたVIPERシリーズとでは相性がよいとは言い難かった。
タイトル・キャラクター
タイトル・キャラクター名には自動車関連の語句から取られたものがいくつかある。
以下に各作品の発売年月日とタイトル、主要な女性キャラクターのみ列記する。
ここではPCゲームに限定し、小説・漫画・音楽作品・OVAは除外とした。
- VIPER -V6-(1993年06月25日)
アフタヌーン→ 六美 一代
ダブルインパクト→ 美保 久美
- VIPER -V8-(1993年09月10日)
ALIEN WAR→ シルビア
- VIPER -V10-(1994年03月11日)
ノーザン・ライト→ あすか
チルドレンズ・プレイ→ 優紀
- VIPER -GTS- 悪魔は再び(1994年11月25日)
- VIPER -V12-(1995年04月21日)
魔法の賭博師トトカル☆チョミ→ トトカルチョミ(留理)
- VIPER -V16-(1995年12月22日)
IMAGINE→ 遥 貴子 奈美
- VIPER BTR 魔法の賭博師 トトカル☆チョミ(1996年07月05日)
トトカルチョミ(留理) ミルフィ(舞)
- VIPER CTR 〜あすか〜(1997年01月24日)
あすか 美樹
- VIPER -F40-(1997年11月07日)
- VIPER -M1-(1998年06月27日)
GREEN BOY→ なたね かずみ なみき
THE MAY WORKS→ マキ
- VIPER -F50- 未来特捜ブレイバン(1999年04月23日)
アンリ シャイア
- VIPER GTB -RISE AFTER-(2000年01月15日)
- 極楽VIPER PARADICE(2000年4月28日)
- VIPER GT1 〜あきらくんといっしょ〜(2000年08月31日)
- 極楽VIPER LANJERIE 赤(2001年4月13日)
- 極楽VIPER LANJERIE 黒(2001年4月13日)
- タイピングVIPER(2001年6月22日)
- VIPER -M5-(2001年10月05日)
- 極楽VIPER LANJERIE 紫(2001年10月26日)
- VIPER -RSR-(2002年07月31日)
- VIPER -M3- 3.2(2002年12月20日)
- VIPER -V6- R(2003年3月20日)
エイリアンウォー
ダブルインパクト
- VIPER -V8- R(2003年8月29日)
子待川探偵事務所 〜社長令息営利目的誘拐事件顛末記〜
18日の禁曜日
デーモンズナイト
終焉
pixiv上に投稿されるVIPER(PCゲーム)のイラストはほとんどが登場するキャラクターを描いたものであり、作り手側の事情は被造物たるキャラクターの与り知らぬことである。
そのため、サイレンスの解散に関する事情もここで詳述はしない
…が、大まかに言ってしまえば代表取締役社長たるP・ウォリアーの経営姿勢(要出典)がユーザー離れ(要出典)と職人の離反(要出典)・品質の低下(要出典)を招き、業績悪化(要出典)の末に企業として立ち行かなくなった(要出典)、という(要出典)こと(要出典)であ(要出典)る(要出典)。
版権はホビボックスへ移行、一部を除くタイトルは販売サイトにてダウンロード購入が可能(2015年9月現在)であるが、今後『VIPERシリーズの新作』が製作される可能性はまず(要出典)ない。