概要
バンジョーとカズーイの大冒険やスーパードンキーコングを作った元レア社スタッフが集結し、バンカズの精神的続編として「Project ukulele」というプロジェクト名で開発された。
2015年5月2日にkickstarterに登録され、わずか30分で目標金額に達成した。
2017年4月11日(日本時間は4月12日)にLinux、Mac、PS4、Windows、Xbox One、Switch版が発売。
日本国内ではPC版とswitch版が販売中。
公式日本語対応前のPC版は有志によるバンジョーらしさを再現した、非公式日本語パッチが配布されていた。しかし公式日本語化に伴い配布は終了。→外部リンク
「非公式ローカライズのほうが評価が高いってどういう事なのよ」
「シッ!それは言っちゃいけないよレイリー」
……前述の通り公式ローカライズより非公式のほうが評価は高い。
理由として好みの問題では片付けられない和訳の怪しさ、誤字、脱字、不自然な改行、ジョークの削除等があるため。
とはいえプレイに支障をきたさない程度なのが幸いか。
「クリアした後に非公式時代の動画と比較するのも楽しそうね」
ちなみに、「ユーカレイリー」は「ウクレレ」の英語読み。先輩と同じく名前が楽器。二人(二匹)合わせてウクレレなのだ。
バンジョーとカズーイの大冒険の精神的続編だけあって、良くも悪くもその方向に突っ切っているとも言えるような意識した要素が多いが、それ以外のレア社作品を意識した要素と思われるもある。例えば以下のようなものが挙げられる。
- 回復アイテムが虫→バトルトード
- トロッコステージ→スーパードンキーコング
- ラップ調のテーマソング(下記参照)→ドンキーコング64
その一方、バンカズとの大きな違いとしては「タマゴやハネなどの大量に持ち歩ける消費アイテムがない」事が挙げられる。アイテムの物量作戦に頼ることは出来ず、適宜アクションの使いこなしがバンカズ以上に求められることから、アクションRPG的要素はかなり減ったと言えそう。
代わりにパワーゲージが登場し、強力なアクションを使用すると消費する一方で、一定時間のリキャストタイムを置けばすぐ全回復する。どこで飛ばしどこで休むかの判断力が問われる。
愉快なキャラクター達
主役
Yooka(ユーカ)
緑色が映えるカメレオン(ゲーム内では一貫してトカゲと呼ばれている)の男の子。
パンツは履いてない。(ただしパンツの雑誌を買っているあたり、欲しいとは思っているのかも
しれない)
先輩とは違い、アクション面を含めかなりの多芸である。
虫が好物であり舌で捕まえて食べることで体力を回復 する辺り先輩のカエルを思わせる(こちらは蝶なのに対しあちらはハエでどちらも飛んでる虫)。
アートブックの初期案では虎だった。
Laylee(レイリー)
赤っ鼻がかわいい紫色のコウモリの女の子。毒舌。
先輩と比べて体が小さいため、超音波での遠距離牽制などの補助役。
だが、その一方でユーカを一定時間持ち上げて羽ばたけるほどの力はある。
悪役
CapitalB(キャピタルB)
黒幕らしきハチの男。よく見ると右目が血走っている。悪の企業「ハイボリータワー社」の社長。とある本を探しており、それを使って宇宙の理そのものを書き換えようと目論み、世界中の本をマシーンで吸い込んでいる。
彼の手下らしきハチがステージのあらゆるところにいる。たとえ、雪と氷に囲まれていても。
更に彼の管理施設では時々彼のつぶやきが聞ける。
ちなみに序盤、会長と話をしているが、彼の上司なのか、取引先の会長なのか不明。
NPC
Trowzer(トラウザー)
パンツを履いた赤い蛇。…動きづらくないのだろうか。
セールスマンでレイリー曰く「詐欺師」とのことだが実際は不明。
トランシーバーを持っており、時折誰かと通話している。
ハイボリータワーでは無料でスペシャルアタックを教えてくれるが、各ワールドでは羽ペンが必要になる。モグラポジであり、システムとしては兄のほうに近い。
言語では「s」を伸ばして使う癖がある 例:ssspecial
公式ローカライズではどもり口調、非公式ローカライズ版では「さ行」が「シャシュショ」的になる口調だった。
ちなみに続編では非公式版の口調が採用された。
「いつの間に口調変えたのよ。前作であなたをどもり君って呼んだのに」
「そこは大人の事情でシュ。プロのセールスマンは口調を使い分ける必要があるんでシュ」
「どもり口調だとセリフが読みにくかったのも理由の一つじゃないかな」
Dr.Puzz(ドクター・パズ)
かなり人間っぽい見た目のタコの女科学者。金魚鉢を逆さに被ってる。
元々は、ハイボリータワー社の社員だったがドクター・クアックに自分の研究を横取りされてしまい、どこぞのまじない師よろしく、クアックを毛嫌いしている。
唯一、クアックから奪われずに済んだD.N.RAYの光線でいろんなものに変身させて、ユーカとレイリーをサポートする。
彼女との会話に「彼女もD.N.RAYの影響を受けている」事を示唆する内容が含まれているが続編で……。
金魚鉢の中にはバンジョーシリーズのどこかで見たような金魚がいる。
Rextro(レクストロ)
オレンジ色のティラノサウルス。 N64からそのまま出てきたようなカクカクボディ。
首からはメダルをかけており、それと同じコインがあれば彼の機体で遊べるようになる。
スコアボードやメモリーカードなど、一昔前のゲームネタを持ってくる。
(これに対して二人は、なんだそれ…な反応)
アートブックによると本名はRextro 64us(レクストロ・ロクヨンサウルス)だそうな。
Kartos(カートス)
トロッコの老人でグランドブックの世界に眠る財宝を探す冒険家。ヨーホー!
ダイヤを一定数集めるマインカートゲームを運営(?)している。
とあるステージでは彼が大活躍する。
Vendi(ヴェンディ)
黄色い自販機。彼女のクエストを攻略すると冒険で役立つTonic(バンカズで言うと「チート」)を貰える。
解禁したトニックは彼女の元で自由に付け替えができるが、効果をつけられるのは一個だけで同時にはつけられない。
そのため、バンカズでの公式チートが原則一度にいくらでも同時使用できる事実上の能力拡張に近いものであったのに対し、こちらは能力の付け替えであるためチート的なニュアンスは大きく減った。
Blasto(ブラストー)
ユーカの友達の大砲。赤い鳥が口から出入りしており、この鳥が原因で風邪気味。
Dr.Quack(ドクター・クアック)
紫色の液体の入ったガムのガチャガチャに首だけだしてる鴨でキャピタルBの右腕。移動は車輪。
敵側の博士ポジションで、本吸い取りマシーンを作ったのも彼。…見た目から想像するに首から下はだいぶグロい状況な気がするがどうやって生きてるのだろうか?
笑い声は「MAWAHAHA!」
余談だが、Quackには「ガーガー鳴く」の他に「偽医者」の意味もある。
シリーズ恒例のクイズも担当している。
INEPT(イネプト)
双眼鏡のような平たい頭の黒い機械。とあるゲームデバイスのパロディだとか。
予約特典で遊べるTOYBOX+版の案内役。
セキュリティである以上、初対面で警戒するのも仕方がないのだが、
「Destroy! Kill!」は言いすぎなんじゃないだろうか。
口癖か、ノイズ音か「Bzzz...」とよく言う。
またの名をCorplet Security(コープレットセキュリティ)コープレットは敵キャラの名前。
ていうか、今作の敵はコープレットなんとかシリーズっぽい。
本編では意外な個体が登場する。
Shovel Knight(ショベルナイト)
ゲスト参戦。3D世界に迷い込んだばかりで酔っており残念ながら活躍はしてくれない。
etc...
アイテム(?)
Pagie(ペイジー)
キャピタルBがマシーンで吸い込んだときに散らばってしまった本のページ。
グランドブックの世界に入るのに必要。 更に世界をでかくしたり(本もでかくなる)も出来る。
今作は常に顔がついており、必要あらば喋る。ジグソー枠。
Quill(ハネペン)
黄金に輝くハネ。実はよーく見るとはねペンであることが分かる。
なんと1ステージ200枚存在(メインステージには10枚)。 オンプ枠。
Mollycool(モーリクール)
水色基調の分子のようなもの。
パズのD.N.RAYを起動させて、ユーカとレイリーの変身に使う。マジックドクロ枠。
PlayCoin(プレイコイン)
レクストロのメダルにもなっているカクカクメダル。一度渡せば、ミニゲームを無料で何度も遊べる。
GhostWriters(ゴーストライターズ)
バンカズにおけるジンジョーに該当するキャラクターで5匹のお化け。ただし棒立ちで救出を待っていただけのジンジョーとは異なり、収集難易度は高め。また、色によって明確な傾向が出ているのが特徴。
- 色別紹介
- Normy(ノーミィー)黄色、何もしないが よく探さないと見つからない。
- Ann-Gree(アン=グリー)赤色、近づくと襲ってくる。
- Evie(イービィー)緑色、近づくと逃亡する。
- Heidi(ハイディー)青色、一瞬だけ姿を現わす。 「ヒヒヒ」と笑う。
- Fee-Dee(フィーディー)紫色、口を大きく開けており、何かを食べさせてくれとせがんでいる。ゲップをする。
Health Extender(ヘルスエクステンダー)
このゲームでは体力が蝶で示される。
これは体力を増やすもの。ハニカム枠。
入手時のMEのメロディーラインはバンカズ1におけるクイズショー制覇のまんまそれ。
Power Extender(パワーエクステンダー)
特殊なアクションをするとパワーゲージが消費される。
これを取るとパワーゲージが伸びる。
バンカズと違って消費アイテムというものが基本存在しないため、新規要素である。
Pirate Treasure(パイレーツトレジャー)
とてもわかりづらい場所にある、見るからに取ってはいけないオーラをかもし出す、紫色の宝石の目が填まった黄土色に光るドクロ。
ゲットカウントなしでどこに使うのかも不明。秘密のたまご枠だが、入手に特別な条件は必要としない。
リマスター版『Yooka-Replaylee』
2024年6月、本作はリマスター版にあたる『Yooka-Replaylee』の製作を発表(情報:ファミ通.com)。
オリジナル版は日本での展開が積極的でなかった割にSteamでは日本での売上が上位5番目という快挙であり、今回は最初から日本語対応になる。
続編
2019年10月8日に続編「ユーカレイリー インポッシブル迷宮(Yooka-Laylee and the Impossible Lair)」が発売された。
国内の対応機種はPC、Xbox One、Switchの3機種。前作とは打って変わって先輩のゴリラっぽいシステムになっている。
前述のとおりローカライズはだいぶマシになっている。
「非公式ローカライズの事を何も知らず、前作から続けてプレイしたらトラウザーの口調あたりできっと驚くわ」
「レイリー、そろそろ怒られそうだからやめたほうがいいと思うよ」
愉快なキャラクター達 再び
Yooka(ユーカ)
主人公その1。 (ゲーム性の都合上)前作よりできることが大幅に減ってしまった。
今作から物を咥える事ができるようになった。大口を開けながらモゴモゴいうのでかなりシュールである。
Laylee(レイリー)
主人公その2。 毒舌は相変わらずである。先輩のシステムに則っているため、彼女がいないとどうしようもなくなる事が多々。
とはいえダメージを食らっても即座に退場はせず、ランダムに動く彼女を一定時間以内に捕まえることができれば復帰できる。
CapitalB(キャピタルB)
今回も懲りずに世界征服を企むオッサン。 今回はハイブマインド(Hive Mind)なるものを使い、スティング王国(Royal Stingdom)の蜂という蜂を洗脳している。 冒険は彼と戦って負けたところから始まるのだが、全くゲームを進めずに彼に挑むことができる。
しかしながら、ここでもし勝つことができたのなら、別のエンディングが見れるとか…?
NPC
Queen Phoebee(クイーン フィービー)
今作から登場、蜂たちの住まうスティング王国を統率する女王。仕方がないことではあるが影は薄い。
彼女に話を聞くと、キャピタルBの真の目的は王国の支配ではないことがわかる。
Trowzer(トラウザー)
前作の時点で紛い物を売りつけるやつだったらしいが、今作は輪にかけてあくどい商売をしている。 というのも、T.W.I.T.コインを一定数渡さないと次のステージがある区間に通してくれないというどっかのロストワールドのワニとかクマとかもビックリな事を平然とやってのけている。
Pagie(ペイジー)
まさかのNPCとして登場。 彼の頼みを聞いてあげると新たな場所に行けるようになる。
Dr.Puzz(ドクター・パズ)
割と序盤でなんかヤバそうな機械とともにいる。 この機械のスイッチをどこかに置き忘れたらしい。 なお、起動後はお察しである。
Vendi(ヴェンディ)
今作はあくまでもトニックの説明役。 (公式の情報によると彼女に乗れる上に足音SEがわざわざついているらしい。)
Planker(プランカー)
前作にもいたNPCだが、今作は仲間が増えた。 羽ペンを渡すといいことを教えてくれたりそうでもなかったりする。 出会ったら渡しておいて損はないだろう。
Blasto(ブラストー)
どこかにいる大砲。 今作では彼の相棒の赤い鳥がチュートリアル役として序盤に出てくるが、彼との話でこの鳥の名前がわかる。 (ネタバレかもしれないのでしばらくは伏せておく)
他にも新たに追加された無名NPCや、前作からなんで続投されたかがいまいちわからないやつもいる。
アイテム(?)
Beettalion(まもりバチ)
ステージゴールであり、収集要素。 集めれば集めるほどキャピタルBと戦うときに有利になる。(だからといって簡単になるわけではない)
ちなみにスタッフの名前が元ネタらしく、中にはどっかで聞いたことのある名前がいる。
Quill(ハネペン)
今作はバナナよろしく大量に取れる。使いみちは主にトニックの購入やヒント料金などの買い物である。
GhostWriters(ゴーストライターズ)
何故か今作は羽ペンと一体化(?)してる。大量の羽ペンをくれるが、基本的に前作と大体同じ攻略法を用いる。
T.W.I.T.Coin(T.W.I.T.コイン)
各ステージのどこかに5枚隠されてる。 とあるトニックを使うことでうっすらではあるがキラキラした音が聞こえる。
立ち位置的には歴代のコインに近い感じだが、隠し方からするにゲーム進行に必要な「ウ」 といったほうが伝わりやすいか。 ニャム。
Tonic(トニック)
この世界のどこかにある薬。 今作はなんと3つまで持てる。
見た目を変化させるだけでなく、難易度を上げたり下げたりもできる。
また、ものによって羽ペン取得数に倍率がかかる。 羽ペンが少なくなる代わりに簡単にするか、羽ペンを増やす代わりに難しくするかはお好みで。 とはいえ最終的には結構な数が要求されるので留意すべし。
Laylee Bell(レイリーベル)
いつものタマゴめだまとレイリーの翼がついた呼び鈴。 レイリーがいない時に鳴らせば一個消費して即座に戻ってくる。(飛び回っているときでも有効)
レイリーがいるときにはただ鳴るだけなので、無駄遣いすることがない 割と親切設計。
Checkmate(チェックメイト)
アイテム扱いしていいかはわからないがとりあえずここに。
いわゆる中間地点で、通り過ぎると写真を撮って記録してくれる。 ローディング中のプチ情報によるとドクター・パズが作ったそうな。
また最近のゲームに則り、何度もやられると金色の個体が話しかけてきて任意でゴールまで飛ばしてくれる。 どうしてものときはお世話になろう。
番外編
ユーカレイリーとインポッシブル迷宮の有料DLCとして、Yooka-Laylee and the Krackle Stone(ユーカレイリーとクラックルストーン)という長編漫画がある。
大体の内容としては、トラウザーからお宝と引き換えに「この世に一つしかない鍵」の先にあるグランドブックの世界からクラックルストーンを探す といった感じ。
もちろん全編英語なので、読めない方はスマホ辞書を片手に読むことをオススメする。
おまけ
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Oddity:制作の経緯が同じ。