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ハサウェイ・ノア

はさうぇいのあ

ハサウェイ・ノアとはTVアニメ『機動戦士Ζガンダム』より登場するガンダムシリーズの登場人物。小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』およびそれを原作とした同名の映画作品では主人公を務める。
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「言葉で人を殺すことができるということは、覚えておいて欲しいな。」


「じゃあ教えてくれよ、この仕組みの深さを破壊する方法を。」


「人類全部が、地球に住むことは出来ないんだ。」


「なんとでもなるはずだ!」


※この記事は閃光のハサウェイ本編の大幅なネタバレを含みます!閲覧は自己責任でお願いします!






CV:花中康子(TV版Ζ)/佐々木望(CCA,ゲーム版閃ハサ、アーセナルベース)/小野賢章(劇場版閃ハサ)

概要編集

ブライト・ノアミライ・ヤシマの間に産まれた長男。

アニメ・小説機動戦士Zガンダムで初登場して以降は、アニメ・小説機動戦士ガンダム逆襲のシャア、アニメ・小説機動戦士ガンダム閃光のハサウェイなど複数の作品に登場する。


閃光のハサウェイでは主人公を務める。パイロットとしての才能に優れたニュータイプで、ファンネル・ミサイルを操る。




人物編集

少年期編集

天真爛漫な性格でスペースシャトル「天鹿」で同乗したクェス・パラヤとはすぐに打ち解け、スペース・コロニー「ロンデニオン」では彼女とお互いの家庭環境について話し合いながら地球とほぼ見た目の変わらないコロニーの環境について語り合った。

この頃から思惟を感じ取るセンスがあり、戦場で苦しむクェスを感知して、それがジェガンで戦場に出るきっかけとなった。

映画・徳間小説版では自分を庇って戦死したクェスの死の際に激昂する部分を見せ、その怒りの発露としてクェスを殺したチェーン・アギを殺害した。

『ベルトーチカ・チルドレン』では、牽制でビーム・ライフルを一射し、クェスを殺害してしまったが、その時には当たってしまったことに動揺して、クェスを殺めたことに気付く暇などなかった。


青年期編集

小説版編集

品の良い青年でスペースシャトル「ハウンゼン」で同乗した閣僚、その家族からも高評価である。

マフティー・ナビーユ・エリン内では、現場でモビルスーツに乗り作戦を成功させていくことから、周囲の人望は厚い。


映画版編集

小説を原作にした映画では内面をスタッフが解釈して表現していく。

村瀬修功監督はハサウェイを「感情と思想に引き裂かれているキャラクター」だと考えており、アフレコの際には「ハサウェイは壊れた人間です」と説明した(参照)。

劇中での演出にも、上品な立ち居振る舞いを見せつつも筆跡にはどこか異様さが漂い、ある動機をもって乗り込んだシャトルの中では何事もなく機内食を平らげて行動に不審な点も見せないなど、精神的な歪さも窺える。


また今作では、小説版とは異なり搭乗するガンダムが、ハサウェイの要望でAIによるサジェストや補助などはOFFにされているという設定がある(参照)。


来歴編集

機動戦士Ζガンダム編集

UC0087、7歳の頃に母ミライに連れられ妹チェーミンとともにホンコンへと渡る。

アウドムラがホンコンへ寄港した際にアムロ・レイカミーユ・ビダンらと面識を持った。

その直後アウドムラを追ってホンコンに到着したベン・ウッダーに拉致され、アウドムラのクルーを脅迫する人質という形で戦争に巻き込まれているが、アムロ、カミーユらの活躍によって救出され、事無きを得ている。


機動戦士ガンダム 逆襲のシャア編集

映画・徳間小説版編集

UC0093、13歳の時にシャア・アズナブルの地球寒冷化作戦を受けて母ミライと妹のチェーミンと共に宇宙に上がり父親のブライトと合流しようとしたが、政府高官のアデナウアー・パラヤが特権で割り込んできた事から、シャトルに乗れなくなってしまう。

だが直前になってアデナウアーの愛人キャサリンが同行を拒否した事から、アデナウアーは空いた一席をノア一家に譲ることにし、ミライは息子の成長を期してハサウェイをシャトルに乗せ、ハサウェイもそれを了承した。

この時、アデナウアーの娘であるクェス・パラヤと出会い、心惹かれる。


宇宙へ上がりブライトと再会するが、シャアの下へと走ったクェスを取り戻す為にラー・カイラムに密航。

この際、ブライトの鉄拳による「修正」を受けるが、覚悟を決めた彼を後押しするアムロの薦めもあり、乗艦を許されることになる。

しかし、アクシズを巡るロンド・ベルとネオ・ジオンの決戦の最中、軟禁に近い状態で艦に留まっていたハサウェイは、戦場に出たクェスの思惟を感じ取り、ラー・カイラムの甲板へ急ぐ。そこではチェーン・アギアストナージ・メドッソが口論を繰り広げていて、チェーンに押されたアストナージに流れ弾が直撃し、ハサウェイの目の前で殺害されてしまう。

ハサウェイはそのまま艦載されていたジェガンに搭乗。生まれて初めて自分の意志で戦場へと赴いた。この際、ラー・カイラムの対空砲火を避けながら、ギラ・ドーガ1機を撃墜する戦果を上げるなどニュータイプとして覚醒し始める。


そして、クェスが乗るα・アジールに肉薄して彼女の説得を試みるも失敗。

そんな中、チェーン・アギリ・ガズィが放ったグレネードが二人に接近。クェスはハサウェイを庇う形で直撃を受け、撃墜されてしまう。

これに激昂し、ハサウェイはチェーンのリ・ガズィに向けてビーム・ライフルを乱射。チェーンの必死の制止も空しく、彼女を殺害してしまう。

皮肉な結果だがハサウェイがリ・ガズィを撃ち墜とした事によって、チェーンの持っていたサイコフレームの試料から大きな光が発散され、それを切っ掛けとしたかの様に、周辺空域の連邦軍がアクシズ落下阻止のために集結し始める。

取り返しのつかない人の死を体験したハサウェイは、アクシズが巨大な光の虹の中で地球への軌道を変えていくのを、放心状態で泣きながら見送った。


ベルトーチカ・チルドレン版編集

物語の後半、クェス・パラヤが乗るα・アジールアムロ・レイの乗るνガンダムを押し潰そうとしていた。モビルアーマーの巨体がのし掛かればモビルスーツなどはひとたまりもない。遠くでそれを目撃していたジェガン搭乗のハサウェイは牽制でビーム・ライフルを一射。しかし、それはα・アジールのコックピットに直撃し、ハサウェイはクェスを図らずも殺害してしまうのだった。



機動戦士ガンダムUC 虹に乗れなかった男編集

本作はアニメガンダムUCのストーリー担当である福井晴敏がシナリオを書いた。

UC0093、シャアの反乱直後のブライト・ノアを主役にした物語で、回想では『逆襲のシャア』において、ブライトが目を離した隙にラー・カイラムより姿を消したハサウェイ。その行方が判明したのは戦闘が終結した後の事であった。

半壊し虚空を漂うジェガンのコクピットから回収されたハサウェイ。よほど怖い思いをしたのかハサウェイは口をきける状態ではなく、戦乱の終結から一ヶ月あまりが過ぎたあとも、父親であるブライトは本人の口から事情を聞くには至れなかった。クルーたちの温情でハサウェイの行動は残されておらず、アニメとは異なりジェガンのフライトレコーダーも故障していた為物理的証拠はないはずなのだが、連邦上層部はブライトを査問にかける際、この件とカムラン監査の核兵器無断持ち出しの件で恫喝。結果、ブライトは二人の罪を帳消しにする代わりにアクシズショックの真相の隠蔽に手を貸すことになるのだった。


機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ編集

小説版編集

ベルトーチカ・チルドレン』以後ハサウェイは、α・アジールを撃墜した事になっている。その戦果のおかげで無断でモビルスーツに搭乗した軍規違反は帳消しになっており、連邦の戦勝ムードのおかげで広報誌にも載ったためか、ハウンゼンに乗っていた閣僚達やケネスにもその時の出来事が周知の事実となっていた。


その後のハサウェイはしばらくは軍におり、大学に入ってからはコロニーの農業ブロックで動きっぱなしの農作業に明け暮れていた。


地球の環境はそれだけで彼の鬱病への治療に良い働きをし、香港で植物監査官の実習の監査を受ける間にケリア・デースという女性と出会い恋人になった。

ケリアと付き合い始めてからハサウェイの精神はより安定し、彼女は何度も見舞いに来てくれ、一緒にアパートで暮らす真似事もしたのだが、ケリアが非合法居住者であった為に、二人は正式に結婚する事が出来なかった。


実習の最中にハサウェイ達はアマダ・マンサン教授の元に来訪するクワック・サルヴァーなる初老の人物と面会する事となった。

クワックは連邦軍で将軍にまでなった人物で、彼曰く、マフティーの組織の存在、連邦がマンハンターを使って居住許可証のない人々を毎年数十万人単位で虐殺している中、地球への特権階級の移住が益々加速している実情を教えられた。

この状態を放置すれば地球の再生などあったものではないと悲観するクワック。どこかキナ臭いことを望んでいることを感づきながらも黙視出来ない事態であると感じたハサウェイはその後、実習を受けながらマフティーの組織についてや個人と組織の問題、そしてシャア・アズナブルの経歴を学んでいく。その結果、シャアの辿り着いた、人類を産んだ地球を滅亡させてはならない、保全すべきという結論にハサウェイは強く共感した。

ケリアは当初、マフティーに参加する事でハサウェイが積極的に変わっていきいずれ自分と同じく非合法居住者となってくれるのでは、という淡い期待を持っていたが、マフティーに参加してから一年が経つ頃には、ハサウェイは中枢の戦闘員となり、地区の支援要員でしかなかったケリアの元から、むしろ次第に離れていく事となってしまった。


宇宙世紀0100年代、アデレードの地球連邦議会では、一部の特権階級が地球の土地を私物化できる法案が強制的に可決されようとしていた。それを阻止すべくハサウェイは戦艦に搭載されているエンジンを小型化したミノフスキー・クラフト搭載のモビルスーツ「Ξガンダム」を駆り、アデレードを襲撃する。

しかしその前に立ちふさがったのは、お互いに不思議な友情を感じ始めていたケネス・スレッグ率いるキルケー部隊だった。Ξガンダムを駆りアデレードをもう一息で陥落させるところまで追い詰めるハサウェイだったが、ペーネロペーとの交戦中、議事堂周辺に張り巡らされたビーム・バリアーによってΞガンダムは機能を停止し、襲撃は失敗。全身に大火傷を負ったハサウェイは捕らえられ、銃殺刑に処された。


映画版編集

第一部

宇宙世紀105年、短い軍役を得て植物監査官候補生となったハサウェイ・ノアは秘密結社マフティー・ナビーユ・エリンとして、閣僚たちの暗殺を行っていた。


その他のメディア編集

ボンボン版逆襲のシャア編集

此方は連邦軍のMSパイロット候補生として登場、アムロに鍛えられている。また、候補生仲間もオリキャラとして登場し、シャアの野望に挑んだ。


ゲームにおける扱い編集

ゲーム「GジェネレーションF」で乗機のクスィーガンダムとともに『閃光のハサウェイ』が参戦してからは主役としての扱いになっている。

ギレンの野望シリーズでは、参入の遅さと初期は戦闘系能力値がすべて一桁なのがネックであはあるが、能力値の上昇が高くBランクからはNT補正もつくので、NT値が上乗せされたバーナード・ワイズマンぐらいの強さになる。


声優編集

アニメ『機動戦士Zガンダム』では、児童期のハサウェイを花中康子が担当。

アニメ『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では、佐々木望が担当。以降のゲーム作品では青年になったハサウェイも佐々木が引き続き演じた。

アニメ『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』では、小野賢章が担当。

映画化の際は佐々木本人のTwitterによれば当初本人には知らされていなかったが、刑事警察機構の調査局部長のゲイス・H・ヒューゲストとして出演した。

声優交替が正式に発表された後に、佐々木は「キャラクターは声優のものでない」とのコメントを送り、後任声優の小野賢章へのエールを送った。


関連項目編集

機動戦士ガンダム 機動戦士Ζガンダム

逆襲のシャア 閃光のハサウェイ

ブライト・ノア ミライ・ヤシマ

クェス・パラヤ

アムロ・レイ シャア・アズナブル

チェーン・アギ

マフティー・ナビーユ・エリン

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