ヴィクセン(キングダムハーツ)
ゔぃくせん
初登場作品である『キングダムハーツ チェインオブメモリーズ』に登場したXIII機関の中では一番の古株であり、そのことを主張して後輩に威厳を見せようとしたり、自分の才能に過信しがちである。
しかし、後輩達からいびられたり、親代わりをしていたゼクシオンに利用されたりなど、非常に運がない役回りであった。
劇中ではマールーシャら地上組がソラを手中に収めて機関を乗っ取ろうと企てているのに対抗して、レクセウス、ゼクシオンら地下組と結託してリクを手中に収めようと画策。
偵察のため地上組の元へ出向いたり、リク=レプリカを創り出してソラと戦わせるなどの暗躍を行うが、それらの身勝手な動きを機関のリーダーに報告されたくなかったらソラを始末するようにとマールーシャに脅される(Re:COMでは上述の失態をマールーシャ達に嘲られ、プライドを傷つけられたヴィクセン自身が汚名返上と名誉挽回を目的に自らソラを倒すべく出向く展開に変更となっている)。
ソラを撃退するためにトワイライトタウンのフロアで対峙するも、力及ばず敗北。
なお、機関はソラを組織の都合の良い手駒として動かす為に忘却の城へ一行を招き入れており、ヴィクセンはソラと対峙した時から偽りの記憶をナミネによって植え付けられている事に気付かれ兼ねない=機関の計画を台無しにしてしまう危険がある事をうっかり発言してしまっている。
これによって「機関への反逆の意思がある」という断定によりマールーシャから命令を受けたアクセルにより始末され、機関メンバーで最初の犠牲者となる。
なお、消される間際のアクセルとのやり取りが一部ファンの間で妙な人気を誇っている。
ヴィクセン「や……やめろ……消えたくな……」
アクセル「じゃあな、センパイ」
しかし続編である『358/2days』では、登場期間こそ短かったものの、彼がいなければ『358/2days』の物語が始まらなかったと言っても過言ではないほどに重要な役目についていた。
『BbS』では人間時代の姿であるエヴェンが登場した。姿こそヴィクセンその物であるが、ディランとエレウスを敬語でたしなめる、イエンツォを助けたヴェントゥスにお礼を言うなど、性格や話し方が非常に落ち着いており、エヴェンとヴィクセンを比べると、まさにどうしてこうなったである。
『キングダムハーツ3D』では他の弟子達と共に人間として復活。しかし体調が優れず、ディランと共に寝込んでいるらしい。
『キングダムハーツ3』のPVでは金目になった状態で登場していたが、本編にて、真のXIII機関としてサイクスに迎えられ、再びノーバディになった事が判明。
自身がこれまで研究してきた『レプリカ計画』が、機関員のうち何人かにレプリカの器を用いるなど真XIII機関にとって一番重要な要素となり、その作成及び調整を任す為に再び機関に招かれたのだという。
一方で、デミックス同様に真XIII機関の中では補欠という立ち位置であり、レプリカに関する事以外の役割は基本的に他の機関員の補助など、旧XIII機関時代よりも扱いが悪くなっている気もしなくもないが、意外にもヴィクセン自身は何故かその事について特に不服に感じている様子をみせないでいる。
…というのもあれだけぞんざいに扱われたXIII機関にわざわざ再ノーバディ化してまでも、また舞い戻った理由は「人間と同じ血肉を持つ完全なレプリカ」の完成であり、その為なら再びノーバディになろうが、ゼアノートに利用されようが構わないという、研究心の為には最早自分自身さえも道具の如く軽く扱ってしまう程の狂信ぶりをみせていたが…
※ネタバレ注意
…実は上述の言動はすべてゼアノート達を欺くための演技である。
その本当の目的はある人物と共に自分がノーバディに堕ちてから行ってきた悪行に対する『償い』の為に完成したレプリカ技術によって消えた者達を取り戻す力になることだった。
曰く、「人々に役立てたい」と願って研究する研究者でありながら、その気持ちを見失っていた自分の行動に対する償いのためであった(再びノーバディになったのは、いざというときノーバディとしての力を使えるようにするため)。
終盤、闇の探求者アンセムが賢者アンセムを連行しようとして、それを止めようとしたハイネ、ピンツと小競り合い(というかアンセムが一方的に抑え込んでいた)の最中、ダスク達をけしかけて、賢者アンセムの逃走を助けた後、同じく補欠のデミックスの協力のもと、賢者アンセムと完成した素体をイェンツォの元へ届け、ロクサスの復活に貢献した。
普段はシールドで身を守りつつ、氷の魔法で相手を牽制しながら戦う。
シールドは武器としても利用し、手元から離れて操ったり氷塊を纏わせて巨大な剣に変える事も可能。
シールドにはほとんどの攻撃が通用せず、カードブレイクで隙を作ったり素早く死角へ回り込まなければダメージを与えられない。
KHIIFM+で追加ボスとして登場した際は、上記のCOM時代とは戦い方及び攻略法が異なる。
シールドで身を守るのは同じだが、今回はシールドにHPが設定された事でシールドを破壊→ヴィクセンへ直接攻撃といった流れが基本的な戦法となる。
また、科学者としての特性も戦闘能力に活用され、こちらを追尾する魔法陣をソラが踏むと戦闘データが採取されていき、アンチフォームと同じ姿をしたソラの偽物「クローン・ソラ」を召喚する。
データ採取にはレベルが存在し、データを採取された時間が長くなるほどレベルが上がり、レベルが高くなればなるほどクローン・ソラの能力がどんどん強化されていく。
358/2Daysではミッションモード限定で操作可能。
大まかな性能は魔法寄りのものだが、同じ魔道士タイプのゼクシオンには今一歩及ばず、武器による通常攻撃も威力が低い上に非常に大振りで使い勝手が悪く、決め手らしい決め手に欠ける。
しかし魔力が高水準であることは事実なので、カスタマイズをしっかりすれば前線で華麗に戦う科学者の姿を拝める。
ディレクターおよびキャラクターデザイン担当の野村哲也氏は、彼を『へタレ』と称しつつも『KH2のゼムナス、COMのヴィクセンと言えるくらいにアクが強い』など、讃える(?)発言をしている。製作スタッフには非常に愛されているキャラである。
また、漫画版キングダムハーツを描いている天野シロ氏が「一番好きなキャラ」と発言した上に、漫画版KH2では彼のレプリカが登場。なんとあのザルディンを一撃で倒してしまった。
リク=レプリカとシオン、イエンツォといった子供と関わりが深いため、一部のファンから『お母さん』という認識があるようだ。
声優、話し方、設定などが、野村哲也氏がキャラクターデザインをつとめたファイナルファンタジー7の宝条とかなり似通ったところがあるが、レノとアクセルのように意図的に似せたかどうかは不明。(中の人は初代、二代目共に一緒である)
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