概要
『わんだふるぷりきゅあ!』に登場する、兎山悟に飼われているオスのウサギ(ロップイヤーラビット)。
本編の3年前、ヘビに襲われて傷ついていたところを悟に拾われた過去を持つ。
一人称は、ニコの通訳に基づくと「オレ」。
悟や犬飼こむぎ(キュアワンダフル)、ニコからは「大福」、メエメエからは「大福さん」と呼ばれている。
他の人物からは、「大福ちゃん」と呼ばれることが多い。
誕生日は3月27日だが、これは本来の誕生日ではなく、悟に保護された日を便宜上誕生日としていると考えられる。
好きな色は黄色で、好きな食べ物はキャベツ。趣味はうさんぽ(散歩)で、水浴びは苦手な模様。
年齢は不詳だが既に成体。前述の過去から少なくとも3歳(人間換算で約36歳)以上であることが確定している。
大福は何かを伝える際、鼻を鳴らしたりボディランゲージで表現する(ウサギには声帯がないため)。
そのため、映画制作・公開までの間、キャストの設定はなかった。
さらに、大福は普段滅多に鼻を鳴らさず、ボディランゲージもあまり行わない。ウサギの中でも物静かな性格である。
当初、悟はこむぎや犬飼いろは(キュアフレンディ)がプリキュアであることを大福に伝えていなかったが、第6話で敵のガルガルが現れた際に2人と同行したことで、その事実を知ったと考えられる。
加えて第22話で、猫屋敷ユキ(キュアニャミー)と猫屋敷まゆ(キュアリリアン)がプリキュアであることも理解したと思われる。
大福は普通のウサギであるため、プリキュアたちと悟がニコガーデンを訪れる際やガルガルと戦っている際は基本的に留守番をしている。
第24話では、初めてニコガーデンを訪れた。この際、秘密主義のメエメエとは特に何か言われることはなかった。
ニコガーデンでは草を食べたり、パーティでクッキーを楽しんだり、ニコの卵を温めたりして過ごしていた。
なお、第29話でニコが復活した際には立ち会っていなかったが、第33話でニコと初対面した際も特に驚いた様子はなかった。
悟からは非常に大切にされており、大福が快適に過ごせるよう、部屋のエアコンを年中稼働させて室温や湿度を管理している。
外が暑い日は室内で散歩させることもある。部屋ではバタンと寝転んでくつろぐ姿も見られる。
一方で、外遊びの際には犬のこむぎを追いかけ回すなど、意外と積極的な一面を見せることもある。
性格
『一緒にいりゃ喧嘩の一つや二つするもんだぜ 腹いっぱい食って元気出しな』(第7話)
『不安ならオレを撫でな ちったぁ落ち着くだろ』(第36話)
前述の通り、大福は鳴き声を発することができない。しかし、動物の声を聞き取れる能力を持つこむぎによる翻訳で、大福の意外な一面が明らかになった。
こむぎによれば、大福は豪気でハードボイルドな男らしい口調で話しているらしい。
普段は気だるげな表情で感情表現も少ないため、冷静で可愛らしい印象を与える大福だが、そのギャップには悟も驚いていた。なお、こむぎは「カッコイイ」と評している。
また、大福は悟を「マブダチ」と認識していることも、こむぎの翻訳により判明している。
悟が「プリキュアたちの力になれない」と落ち込んだ際には、無言ながらも行動で励ましており、その姿勢から友情の深さがうかがえる。
また、一般的なウサギは抱っこやキャリーケースを嫌がるものだが(第32話でも言及)、大福は悟への信頼からか散歩中もバスケットの中でおとなしく、抱かれても平然としている。
その落ち着いた様子を見て、ユキからは「大物」「顔つきがただのウサギじゃない」と評されている。大福自身もこの評価を満更ではない様子で受け入れていた。
また、ユキに抱っこされた際も、悟の時同様に落ち着いていた。
第3話では、怪しげな卵に近づこうとする悟をリードを引っ張って止めるなど、勇敢な行動も見せた。
警戒心も強く、敵であるガルガルが現れると垂れた耳をピンと立てたり、「スタンピング(通称∶足ダン)」を行ったりして警戒することもある。
動物としての洞察力や直感にも優れており、悟のいろはへの恋心にも気づいていた。
彼が嫉妬心を誤魔化そうとした際には、呆れた態度を見せたこともある。
いろはの部屋の前で尻込みする悟を、バスケットの中から足ダンで叱咤激励したこともある。
第36話では、いろはとの恋路に悩む悟に対し、ニコの翻訳を通じて、
『早く告白しちまえよっていつも思ってた』
『悟は相手の気持ちを考えて引くことが多いけどよ 自分の本音をぶつけることも大事だぜ』
『いろはがどう答えようと気持ちは変わらないんだろ?』
『ならでんと構えてろ』
とアドバイスした。
さらに、第37話では、悟といろはのデートを監視するメエメエに対し、『人の恋路を邪魔するなんて野暮だぜ』『相手の幸せを願うのがダチってもんだろ?』とたしなめた。(こちらもニコによる訳)
そのうえ、二人の邪魔をしようとするメエメエに本気キックを食らわせ、制裁を加えている。
容姿
大きな垂れ耳が特徴で、左耳の先端は三つに分かれている(ヘビに襲われた際に齧られた跡)。
丸い薄桃色の頬を持ち、目は赤色。白色の毛で覆われた体の一部には灰色のぶち模様が入っており、頭のてっぺんに二束のアホ毛のようなものがある。
こむぎやユキとは違い、頭の後ろにハートマークはなく、まつ毛は強調されていない。(その代わり、頭の後ろには灰色の楕円形のマークがある)
首に水色のリボンが結ばれている。
外出の際はオレンジ色のボタンが付いた黄色いベスト(ハーネス)を着ている。
ウサギは首元の構造上、首輪に繋いだリードを引っ張る連れ歩き方は不適切とされている。これは、それに即した格好といえるだろう。
散歩中に雨が降った場合、水に濡れないように、バスケットの上からタオルを被せられる。
ハロウィンの時期では39話で吸血鬼(コウモリ?)、グッズでは王様の仮装をしていた。
公式グッズではレインコートや浴衣、アロハシャツ、背広を着たものも見られる。
いっしょにあそぼ! ニコさまのふしぎなたまごDXセットでは玩具オリジナルの服として花輪とオレンジのベスト、チャーム付きリボンを着けている。
悟との出会い
第35話にて、悟の口からいろは(および大福)との出会いが語られた。
前述の経緯で大福を保護した悟は、フレンドリィ動物病院&サロンへ連れて行った。
この際に悟といろはが出会ったため、大福は2人が知り合うきっかけになったと言える。
その後大福は、フレンドリィ動物病院&サロンでいろはの母・犬飼陽子に怪我を治療され、そのまま悟が飼うこととなった。
また、回想ではこむぎと遊んでいる姿も見られたが、この頃から水色のリボンを着用していた。
怪我の時にはしていなかったので、悟に着けて貰ったものと思われる。
また、こむぎがいろはの元に来たのが2年前なので、大福はいろはや悟と知り合った時期がこむぎより1年早い先輩にあたる。
ロップイヤーは人間が飼いやすいように、品種改良された種であるため、野生では存在せず、野生での生存も厳しい。
そのため、大福もかつてのこむぎ同様、前の飼い主がいた可能性が考察されている。
映画において
予告では、こむぎやユキ同様、ゲームの世界で2足歩行になっている姿が公開された。
そして公開初日、ゲームの世界では大福が喋れるようになり、驚くべき変化も遂げることが公式から発表された。声は中村悠一氏が演じる。
詳細は兎山大福の記事を参照。
余談
- 東映アニメーションから発売されているグッズでは商標登録の都合等により映画公開以前から『兎山大福』名義が使われていた。
- 動物形態のこむぎ・ユキ同様、公式では「マスコット」として扱われている。
- グッズ等でのイメージカラーは悟と同じオレンジだったり、体色と同じ灰色だったりと、安定していない。映画公開後は黄色が使われるようになるが、その後もオレンジや灰色が併用されている状況にある。
- 映画の公式Xにおけるプロフィール帳では、名前の欄以外が全て足跡になっている(これは動物形態のこむぎ、ユキも該当)。
- 『たのもしさ』、『マイペース』、『勇敢』の項目がマックスになっているが、ユキも『マイペース』がマックスだったりする。
- 初期設定ではハリネズミだったが、外で活動することや女児人気なども考え、ウサギに変更されたとのこと。
- ロップイヤーおよび「大福」という名前も、スタッフの一人が飼っているペットを流用させたもの。