概要
お釈迦様に捕まり、五行山に封じられた孫悟空は、三蔵法師の弟子となったが、平気で(正当防衛とはいえ)悪人を殴り殺すなどまるで反省した様子が無かった。それを知った観世音菩薩は悟空を封じるべく三蔵にこの金輪を渡した。
三蔵法師は観世音菩薩から教えられた呪文を唱えることでこの金輪を締め付ける事が可能であり、悟空の乱暴を諌める時に使用した。その圧力は、あらゆる武器をものともしない石頭の持ち主である悟空が、その痛さの余り七転八倒する程に強烈。
悟空が天竺に辿り着き、釈迦如来から闘戦勝仏として認められるとこの金輪は外された。『西遊記』の物語は、頭に手をやった悟空が緊箍児がもうないことを知って安堵するシーンで終わっている。
作中では、観世音菩薩は他にも「禁箍児」「金箍児」なる類似宝貝を有しており、前者は黒魔王(黒熊怪)に、後者は紅孩児の封印に使用し、二人とも観世音菩薩に帰依し改心した。
なお金箍児の方は腕輪足輪が付属しており、頭を締め上げると同時に強制的に着座し手を合わせることを強要されるという豪華版になっている。
パロディ
- 手塚治虫原作の長編アニメ『ぼくは孫悟空』では、猪八戒の数珠と沙悟浄の髑髏の首飾りも同様の制御宝貝ということになっていた(この映画では八戒と悟浄は最初から悟空の弟分扱い)。
- 『ドラえもん』では「風の子バンド」というこれによく似た道具が登場する。
- 『ドラゴンボール』では八戒をモチーフにしたウーロンに対し、三蔵法師ポジションのブルマが「PP(ピーピー)キャンディー」なる飴で同様の枷を付けている。
- 『ドラゴンボールZ』の映画『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』では、ブロリーの拘束具が禁箍児をモデルにしたものになっている。
- 『デジタルモンスター』では、孫悟空をモチーフとしたゴクウモンに着けられた。原作同様サンゾモンがお仕置きとして使う。