レッドキングさん
れっどきんぐさん
概要
円谷プロ公認の擬人化企画により女体化(!)されたレッドキング。
レッドキングは元々「凶暴で怪力の持ち主だが、少々間抜けなところがある」という性格付けがなされているが、擬人化後も概ねこうした傾向を踏襲しており、強そうだがどこか可愛らしさを残したよなデザインにされていることが多い(1つだけ例外はあるが)。
また、意外にも、メディアミックス作品では「頼りになる力持ち」といった性格付けがなされることが多く、原典のような凶暴なキャラクターとしては描写されていないという面白い共通点がある。
人気の高い怪獣だけあって、様々な絵師たちによってデザインが施されており、現在のところ、エレキング、ゼットン、キングジョーと並び、電撃、プレックス、POPの各バージョン3種類のデザインが用意されている数少ないキャラクターとなっている。
プレックス版
ある意味、一番の問題作と言えるバージョン。
どういうわけか、プロポーション抜群の美女になっており、原作における脳筋キャラとはかけ離れたデザインとなっている。一応、腕や脚にレッドキングの装甲板を思わせる部位が存在するが、それ以外にはほとんど面影はない……というか、一目見てこれがレッドキングだとわかる人などそうはいないだろう。
あまりにも原典とはかけ離れた姿になってしまったため、ファンの間では賛否両論である。
一応、(また違った意味で)体を武器にできそうではあるが。
ちなみに、『ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEO』でレッドキングを使役していたグランデがモロに好みそうな外見になっているため、グランデホイホイのタグが一緒に付けられていることが多い。
電撃版
腕一本で稼ぐ 漢女の生きざま! (『ウルトラ怪獣擬人化計画 怪獣大図鑑 Vol.1』より)
コンセプトはなまにく氏曰く「脳筋ヒロイン」。鍛え抜かれた太い手足に鼻先に付けられた絆創膏は、いかにも力押し一辺倒の脳筋キャラのようなイメージを抱かせる。一方で、腰にフリルのような飾りを付けていたり、尻尾にちょこんとリボンを付けていたり、足にガーターを履いていたりと、女の子らしい一面も垣間見せている。「どこか憎めない悪役」というレッドキングのコンセプトをうまく表現していると言えるだろう。
初期に発表されたキャラクターではあるが、爆天童氏の漫画版には、今のところモブや写真としての登場に留まっており、目立った活躍はしていない。
小説版・アニメ版
「色んな人に色んな話を聞いて、それから何をやりたいか決めりゃいいんだ。
それで大怪獣ファイターになりたいってお前が言うなら、俺は大歓迎だからさ。」
声 - 五十嵐裕美
怪獣の因子を持って生まれてきたミュータント:怪獣娘の1人。
人間として暮らしている時の名前は不明。一人称は「俺」。
怪獣娘の格闘技大会:「大怪獣ファイト」の初代チャンピオン。現在はゼットンにその地位を譲り渡しており、小説版第1話では雪辱を晴らすべく激闘を繰り広げるも、一歩及ばず敗れ去る(アニメ版第5話でもゼットンに挑戦するも敗北したことが語られている)。
戦闘中は闘争心の塊のような性格になり、怪力を生かしたパワフルな戦闘が持ち味。一方で、口の中に隠しておいたミサイルで奇襲を仕掛けるなど、トリッキーな戦法も見せた。
原典では凶暴な暴れん坊であったが、本作では人当たりや面倒見の良い姉御肌として描かれており、黒田ミカヅキのように彼女を慕っている者も多い。また、堅苦しいことは嫌いなようで、ミクから「先輩」と呼ばれた際には、「レッドキングで良い」と言っている(しかし、結局ミクは「先輩」と呼ぶことを止めることができず、レッドキングの方も仕方ないと割り切ったのか、6話以降は「先輩」と呼ばれても特に反応は示していない)。
責任感の強いところもあり、「暴走している怪獣娘を野放しにしていると自分たちのイメージが悪くなる」という理由から、とある怪獣娘が暴走騒ぎを起こした際には、これの鎮圧と保護に当たっている。
可愛いものや甘いものが好きという意外に可愛い一面もあるが、本人はイメージを壊さないようにという配慮なのか、人前ではややがさつっぽく振舞っている模様。この点については第6話でアキからも指摘されている。
ピグモンとも知り合いであり、「レッドン」と呼ばれている。原典ではピグモンを岩で押し潰して殺害するという少々ショッキングな展開もあったが、こちらでは関係は良好な模様。
多少荒っぽいところはあるが、原典とは異なり、後輩たちを時に厳しく時に優しく導く良き先輩格として描写されており、これまで一貫して「暴力的」「脳筋」という印象の強かったレッドキングのイメージを良い意味で覆すことに成功している。
また、「格闘技大会の元チャンピオンだった」「がさつな面が目立つが悪人ではない」などといった点が、『ULTRAMAN』に登場したレッドを思わせるとの意見もある。
POP版
こまけーことはいいんだよ! (『ウルトラ怪女子図鑑』より)
ぱすてるデザインのPOP氏によるデザイン。一番最初に発表された擬人化レッドキングでもある。
体を覆う装甲板をビキニアーマーのような形状に大胆にアレンジした、セクシーながらも力強さを感じさせるデザイン(POP版は電撃版と比べると露出少なめのデザインが多いため、そういった点でも非常に珍しい存在)で、さながらアマゾネスのような印象も受ける。
女性らしい華奢な体型だが、腕や脚が異常に太く発達しているのが特徴(アーマーの一部という見方もできなくはないが)。"レッド"キングという名前故か、髪の色は赤い。また、「どくろ怪獣」という別名を反映してか、骸骨を象った髪飾りを付けている。
上記2つのバージョンと比べると可愛らしさの中に無理なく原典の力強さとカッコよさを落とし込んだ
デザインとなっており、ファンからの評価も高い。
漫画版
風上旬氏の漫画版では怪獣墓場で女子高生(!)として暮らすレッドキングが登場。
準レギュラーとして活躍している。
作中では「レッドキング」としか呼称されていないが、八つ裂き光輪で倒された回想シーン(本人は、この時のことを「気持ちよかった」と回想している)や、水爆を呑みこんだまま復活したという設定など、初代ではなく二代目であることが明確化されている。
『怪獣娘』版と同様、本作ではかなり丸くなっている……というよりむしろ、仲間には好意的で頼もしく、場合によっては自らの身を犠牲にすることも厭わない勇敢な(悪く言えば無鉄砲な)人物であり、作者も認める作中随一の男前キャラとなっている。
早い話が一昔前の熱血主人公そのものであり、既存のウルトラシリーズでいえば、『A』の北斗星司や『STORY 0』のゴライアンあたりを連想していただけると一番わかりやすいだろう。
ただ、姿が変わった影響からか、メトロン星人とちゃぶ台を挟んで仲良くお茶を飲んでいたり、エレキングとガールズトークに花を咲かせるなど、ちゃんと女の子らしいところもあったりする(制服着用時は赤面して恥ずかしがっていた)。
頭の悪さは相変わらず…ということになっている(本人も自覚している)が、こういったキャラクターにありがちな単なる脳筋や力馬鹿というわけではなく、木工が得意でエレキングのために本立てを作ってあげるという器用さを見せたこともある。
他にも、地球に取り残された際に住処がなかった時は湖で魚を捕食して逞しく生き抜いていたり、大工の棟梁に引き取られてからは借りた部屋をきちんと片付けて過ごし、とび職のアルバイトで生計を立てていたり、仲間たちが地球へとやってきた際にはアパートに住まわせるために大家である棟梁と交渉したりと、かなり高い生活力・生命力を持っている。
イカルス星人との四次元空間での戦いでは頭の悪さが逆に事態打開の切り札になった。
アパートの隣に住んでいたイカルス星人が只者でないことを直感で見抜くなど、勘の鋭さを見せたこともある。自室の窓から目撃した流れ星がメフィラスたちの乗ったUFOであると一目で認識できるなど、視力も抜群に良い。
生前乗り物に乗ったことがなかったため、乗り物酔いしやすいという弱点があることも判明している(ただし、酔ったのはUFOのみで電車は平気らしく、普通に乗車していた)。
余談
- 『ウルトラマンパワード』では、実際に雌のレッドキングが登場している。 ⇒ パワードレッドキング
- 『ウルトラマンギンガ』では、第8話のザラガス戦でヒロインの石動美鈴がレッドキングにウルトライブして闘うシーンがあるが、女性がライブしたために言動が完全に女の子のそれになっていた。歴代のレッドキングのことを知っているファンからすれば実にシュールな光景だが、同時に結構可愛かったりする…。もし、実際に"レッドキングさん"が存在していたら、こんな感じになるのかもしれない……?
- ちなみに、美鈴は劇場スペシャル2作目でもレッドキングにライブしている。