概要
美しい姫、王女という身分にありながら、自ら武装して戦場に立つ女性のことを指す。
極めてざっくりと例えれば、「もしジャンヌ・ダルクがお姫様だったなら」といった感じであろうか。
かつての創作物ではガチガチの鎧姿や馬に跨った男装の麗人として描かれていた「女性の騎士・兵士」像が、近年の「夢・萌え・二次元美少女・フェミニズム」文化の発展とともに分化・変質。現実味や実用性よりも外観や架空を重視した鎧ドレス、ミニスカ軍服、華やかな色の軍服といった姿で描かれるのが定着していった(男性キャラクターに傾奇者や美形のマーマンが増えていったようなものである)。
今でも敢えて男装・フルプレートアーマーな者もいるが、女性性を否定する表現ではなく、生活感、萌え要素、個性の表現として描かれている。
そういったキャラクター表現を指して自然発生的に「姫騎士」属性と呼ばれるようになったものと言えるだろう。
彼女達の人物像・設定に多く見られる傾向としては、
- お飾りに甘んじない高い戦闘能力を誇り、「高貴なる者の務め」として陣頭に立って指揮を執り、闘う。
- 生真面目な性格の理想主義者かつ、民草や兵士達からも敬愛・信頼される高潔な人格者。
- 権力闘争による内乱や、他国・他種族からの侵攻に瀕した国を支えるべく奮闘している。
- もしくは敗戦によって壊滅したり敵占領下にある祖国を復興・奪還しようとしている。
……といった扱い・役どころで物語を盛り上げてくれるのがお約束となっている。
一方R-18分野では……
「王女でありながら凛として皆を導くもの」のイメージ故に「快楽に堕とされて醜態を晒す」役として大人気である。一気に堕とされる落差によるカタルシスが良いのだろう。くっ、殺せ!
ちなみに、エロゲ業界においては、姫騎士アンジェリカが有名な姫騎士陵辱作品として知られている。
姫騎士に該当する、見なされる事が多いキャラクターの一例
正式・直接的に「騎士」の称号を持たずとも、「高貴な身分かつ、自ら剣や槍を携えて戦場に立つ美貌の女性」といった要素を備えていれば「ほぼ姫騎士」「実質姫騎士」扱いされる事例も多い。ここではあえてそういった名も紹介する。
- アーシェ・バナルガン・ダルマスカ(ファイナルファンタジー12)
- アリーシャ・ディフダ(テイルズオブゼスティリア)
- 叛乱の騎士姫アンネロッテ(クイーンズブレイドリベリオン)
- エオウィン(指輪物語)
- グウェンドリン(オーディンスフィア)
- グラドリエル(プリンセスクラウン)
- クララクラン・フィリアス(シャイニング・ウィンド)
- サファイア(リボンの騎士)
- シーダ・ミネルバ(ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣)
- ハリエット=リーン=レイナ=クエント(ファンタシースターオンライン2)
- ヒルデガルド・フォン・クローネ(ソウルキャリバーシリーズ)
- ブーディカ(Fate)(Fate/GrandOrder)※公式が最大手
- マリー・アンジュ(ドキドキ!プリキュア)
- ユリアン(ウルトラマン80)
- リース(聖剣伝説3)
- リデル・エスカイア(ウチの姫さまがいちばんカワイイ)
- 綿月依姫(東方儚月抄)
- ワるきゅーレ/ワルキューレ(円盤皇女ワるきゅーレ)
姫騎士に該当するか不明
姫侍…武士道か騎士道かに違いがあるものの、ほぼ姫騎士と同じ
姫巫女…戦闘能力を持つとは限らない
妖精姫・舞姫・歌姫…物理攻撃で戦うとは限らない為、「魔法少女」の亜流であることも
格闘家姫・アクティブ姫…「お転婆」の表現であることも
※何に入るか迷ったら「戦姫」のタグを付けよう。
関連イラスト
関連タグ
姫と騎士…役がバラバラの場合
蛮族英雄…「ソード・ワールド2.0」のリプレイシリーズ。姫騎士に執着するプレイヤーと、本来どちらも身分を示す単語である「姫」と「騎士」が融合した姫騎士の概念を上手く理解できず混乱するゲームマスター(日米ハーフ)が登場する。