図鑑データ
「陽炎型駆逐艦十二番艦、磯風。大丈夫、私が護ってあげる。」
一般名詞としては→磯風へ。
モチーフとなった実艦は→磯風(駆逐艦)へ。
なお、長らく「磯風」の記事に全ての用例が記述されていた事もあり、pixivにおけるタグ登録は「磯風」のみの形で行われている場合が多い。
第十七駆逐隊磯風、推参。
陽炎型駆逐艦「磯風」をモチーフにした駆逐艦娘で、2014年8月8日から開始された夏季イベント『AL作戦/MI作戦』の最深部クリア報酬として実装された。
詳細はイベント記事を参照していただきたいが、最深部E-6『本土南西諸島近海』は歴代最高難易度のEXTRAステージといった位置付けであり、クリア報酬である磯風自身も、数々の武勲を立ててきた歴戦の艦であるものの、ゲーム的には数多くの駆逐艦の中の一隻にすぎず、性能だけで見れば難易度に見合った報酬とは言えなかった。
そのためE-6クリアおよび磯風の配備はプレイヤーの強さの証明という意味合いが強く、一種の勲章のような扱いでの参戦となった。
なお、武勲艦故高い知名度を誇るキャラクターが、ほとんどのプレイヤーにとって無縁の存在とされた事には少なからぬ批判があったようで、このイベント以降完全攻略報酬は文字通りの勲章(甲種勲章)となり、艦娘は比較的容易に入手できるよう調整されている。
とは言え、肝心の磯風自体の入手難度は高止まりし続け、初登場から長い間イベント限定艦に留まり、後のイベント最終報酬が先に通常海域(4-5)でのドロップが解禁されるなど、「艦隊のツチノコ」を遙かに上回っていたと言っても過言では無い。
一方、後述する秋刀魚modeグラフィックの存在もあってか、2015年以降、秋のプチイベント「艦これ秋の秋刀魚祭り」期間中は1-6「鎮守府近海航路」の一部マスで限定でドロップ設定された(2016年は何故か確認されなかった)事もあった…が、2018年版の秋刀魚祭り終了以降も、引き続き同海域にて磯風がドロップしたという報告が、2019年2月現在でも攻略wikiやTwitterなどで複数挙がっている。
公式からは特にアナウンスは無いが、秋刀魚祭りの終了した10月26日には谷風丁改実装と同時に、磯風ら第十七駆逐隊の編成・出撃任務も追加されているため、これに合わせて常設化されたと思われる(その場合、先行実装から常設化まで実に4年2ヶ月あまりかかった事になり、秋刀魚祭りの期間を差し引いてもかなりの長さである)。
とは言え、磯風乙改の実装時点で十七駆の編成任務が既に存在していたにも関わらず、その時点では常設化していなかった(一方で江風など、改二や関連任務の実装と同時に常設化された前例も多い)ため、その遅さに不満の声も少なからず挙がっていた。
また、磯風の特徴の一つとして、1回目の改造レベルが非常に高い事も特筆される。
一般的な駆逐艦は殆どがLv20、一部のレア駆逐艦でも30~35程度(秋月型でもLv40)で一度目の改造が可能になるところ、磯風はLv45とかなり高く設定されている。これは実装当時の駆逐艦の中ではトップの高さである。
尤も、後に磯風と同等、あるいはそれ以上の改造レベルを要求される艦娘が駆逐艦にもそれ以外の艦種にも多数実装されている(ちなみに、現在駆逐艦で最も改造レベルが高いのは涼月とJohnstonで、共にLv55)ので、今となっては当初程の改造難易度には感じられないかもしれない(実装当時と比べて駆逐艦の高速レベリングも確立した点も大きい)。
デザイナーは第十七駆逐隊(開戦時)共通のパセリ氏。 ただし、CVは他3名が小松真奈氏であるのに対して、1人だけ異なる川澄綾子氏である。
磯風の容姿は伊達ではないぞ。忘れるな。
後ろ髪の一部は赤紐で毛先を括った状態で手前に流している。
制服は先行する浜風のものを長袖にしたような、紺と白の前止め式セーラー服とグレーのプリーツスカートという組み合わせ。胸元の黄色いスカーフや 手の白手袋も同様である。
靴下は左右非対称で、左が黒のニーソックス、右が黒のハイソックスを履いている。靴は異様につま先の尖ったグレーのパンプスのようなものを着用している。
下着は中破時に下が黒色である事がわかるが、上は確認できない。つけてない可能性もある。
艤装は駆逐艦トップクラスの重武装。
腰にジョイント基部があるのは他の陽炎型と共通だが、ジョイントから腰の両側に長門型のようなマジックアーム状の基部が伸び、左にはフレキシブルに動く4連装魚雷発射管が装備され、その根本には機雷が8つワイヤーで固定されている。右は第十七駆逐隊共通の2本の煙突と電探がひと纏めになったようなユニットを装備し、その底面に4連装魚雷発射管、上面に12.7cm連装砲が載せられている。
またその両腕にも拳銃型のグリップがついた艤装が握られており、右は連装砲、左は銃のような基部を挟みこむように連装機銃が裏合わせのような形でついている。
高めの身長や厚めの胸部装甲と併せ、外見での「お前のような駆逐艦がいるか」筆頭を務める。
磯風改…これでまた戦える。
改造すると容姿は変わらないものの、艤装の一部が変化する。
まず頭には電探の付いたカチューシャのようなものが後頭部に追加され、右手と煙突ユニットにあった12.7cm連装砲が撤去され、12.7cm連装高角砲に更新されている。
胸元のスカーフは大和型戦艦が胸元に付けているような金の注連縄状のものに変更。左脚のニーソックスにも白のラインが入るようになった。
その他菊水マークが各所に付けられており、同じ海戦で最期を迎えた大和を随所に意識しているようだ。
磯風乙改
2018年3月23日の更新で“乙”改という特殊な改造が可能になった。
雑誌で事前に告知され、また浜風も同時に乙改への改造が実装された。
必要練度はLv68で、浜風よりも1だけだが高い。「改装設計図」や「戦闘詳報」は不要だが「高速建造材x10+開発資材x40」を消費する。
火力が重点的に補強され、+12も向上される。また事前告知で「対空重視」とあった通り、対空値も+26と大きく向上している。
同じ坊ノ岬沖組で対空改装の霞改二乙は対空を高めたのと引き換えに火力・雷装が改二から低下したのと違い、火力・雷装・対空が同時に強化されるという吹雪改二に近い改装といえる。
また「素対空7以下の高角砲」と「対空電探」の組み合わせによる専用対空カットインが発動可能となっている。
2019年1月22日のアップデートで「13号対空電探改」・「三式水中探信儀」装備時に装備ボーナスが得られる様になった。これは浜風も同様である。
ボーナスは以下の通り
装備名 | 装備ボーナス | 累積の可否 |
13号対空電探改 | 対空+2(注1)、回避+2、装甲+1 | 可 |
三式水中探信儀 | 回避+2、対潜+2(注2) | 可 |
注1:装備ボーナスによる対空値の上昇分は対空砲火・加重対空値・艦隊防空値のどれにも影響しない。
注2:装備した場合「対潜値+12」のアクティブソナーという扱いになるが、先制対潜の条件には影響するものの対潜火力は上昇せず、対潜火力の計算上装備ボーナス分は素の対潜火力にも、装備の対潜火力にも加算されない。
容姿はマイナーチェンジした程度だが、以前より体格が良くなり、艤装もさらにマッシヴに仕上がっている。右側の船体を模した艤装と右手に「10cm連装高角砲」を新たに装備している。(吹雪改二と同様の装備だが、吹雪改二のそれよりも長10cm砲ちゃんにかなり近い印象を受けるため、長10cm砲ちゃんの頭部を持っている様な錯覚を受ける)
中破時には腰を低くした体制になっているが、そのせいで大変形のいい胸部装甲が丸見えになっている。
磯風の性格、嘗めないでもらおう。
表情こそ人を喰ったような「したり顔」であるが、性格は非常にまっすぐで一本気な武人肌。リーダー気質が強く、仲間思いで第十七駆逐隊の事を誇りに思っている。
まさに小さい木曾。
ただし質実剛健すぎるのも考えもので、戦闘以外ではかなり不器用なことが窺い知れる。
戦闘においても戦術など考えずに単縦陣ゴリ押しを図るなど、天然ボケ+脳筋疑惑もある。
料理の経験はほとんど無い上、センスも無い。
磯風を秘書艦にした際の時報では、朝食時に彼女の手料理が出されるのだが、それを食べた提督は腹を壊してしまう。比叡カレーですら提督が逃げてコメントを拒否した「だけ」でハッキリとマズいとは言われなかったのに対し、彼女の場合は何気に『艦これ』初となる明確なメシマズ。(自覚があるだけ幾分かマシなのだが・・・)
そのために私生活では仲間の谷風や浦風によく助けられているようだ。皮肉にもこの磯風のヘルプにより、第十七駆逐隊の他3名はいずれも何かしら料理ができる事が分かる。
ついでに亡国のイージスでは架空艦いそかぜに化学兵器GUSOHが搭載されている(手料理なんだろうか)魔装備ネタ http://seiga.nicovideo.jp/seiga/im4358793?track=seiga_illust_keyword ニコニコ静画
公式4コマでもその事には触れられており、曰く料理下手だが料理をする事自体は好きらしい。下手の横好きというよりは、ゲームとは違ってメシマズの自覚がない模様。お陰で部屋割りでは「彼女との相部屋は大変・・・。」と第十七駆逐隊のメンバーを戦々恐々とさせた。
第100回では秋祭りで屋台を出すことになった伊勢を助けるために自主的にお手伝いに志願。チョコソース焼きそばなるヤバい予感しかしないメニューを出すよう提案したが、さすがの伊勢もこれは却下してひたすら野菜の皮むきをさせていた模様。
なお、そのチョコソース焼きそば、後に「一平ちゃん 夜店の焼そば」が本当に出した。まさかの磯風の予言にスーパーで見かけて噴いた提督も多かったであろう。
また、144話ではさんまを焼こうと意気込むも吹雪たちに危険視され「なぜだ!!」といっており
(爆雷を使おうとしたため当然だが・・・)
次の回では調理係になれなかったらしくふてくされてしまい、
機雷を釣り竿代わりにしようとするなど精神的にはまだ子どもっぽい姿もある
余談だが、メシマズ駆逐艦として定着した感がある磯風だが、史実では捕虜に対して豪華な食事を提供し、後に捕虜が移送された赤城から「捕虜を甘やかしすぎだ」とクレームを受けたと言う逸話が残されている。
そんな武人気質で不器用な彼女だが、午後3時の時報では「余計なバルジが出来てしまうから」という女の子らしい理由でおやつを断るなど可愛らしい一面もある。
提督に対してもクールに接し、ともすれば「素っ気ない」と言われてもおかしくないほど事務的な対応を見せることもある。
しかしそれは提督を嫌っているからではなく、「戦闘以外で提督とどう接すればいいか分からない」という磯風の戸惑いからであり、苦手な料理をリクエストされて一生懸命に取り組んだり、体調を心配したりと、提督に好意的であることが伺える場面も。
ちなみに無改造状態ではお触りに対して手厳しいが、改にすると少し態度が軟化する。
他にも中の人と性格の近さからこんなネタも。
2019冬イベでは特効艦として選出されたため、彼女がとどめを刺す様を「約束された勝利の砲(エクスカリバー)」と称したとかなんとか。
ある報告ではLv157&「61cm五連装(酸素)魚雷【★max】」×3という条件とはいえ、1,000ダメージ超えという、文字通りの勝利確定魚雷CIを叩き込んでいる。
同じく中の人繋がりのネタでは、同型機を駆る相手に「邪道」呼ばわりされるほど小型機に過剰なまでの重武装を施したトリガーハッピーなこの子も。
とは言え、駆逐艦離れしたその容姿から夜戦(意味深)を図ろうとする者や、歪んだところでは敗北を味あわせて「くっ、殺せ!」と言わしめたい者なども後を絶たない。
pixivでも彼女が真面目に戦っているイラストはかなり稀だったりする。
性能は大事だ。それ無くしては戦えぬ。
改造前は対空と索敵と運の値が一回り高いのが特徴。それ以外では平均的な陽炎型駆逐艦である。
改造後の初期値は低く、全体的に陽炎型では低めとなってしまうが、最大ステータスは陽炎型改の最大値と大差なく、十分に近代化改修を施せば気にならない程度。
対空値が駆逐艦最高クラスの64であることと、運の値が陽炎型で雪風に次ぐ18であることが特徴。
雪風と並ぶほど数々の激戦を潜り抜けてきた艦なのに運18と言うのはむしろ低くも思えるが、雪風ほどの変態的幸運エピソードに恵まれてはいない事、最後は戦没してしまっており生き残っていない事から、20を超えないように設定されたようだ。
初期装備こそ期待できないが、改になると浦風改・時津風改同様に12.7cm連装高角砲(後期型)を持って来てくれる。これは駆逐艦装備としては最高クラスのものであるため、素直に嬉しい。
また、駆逐艦に搭載可能な電探の中では最高の性能を持つ13号対空電探改を持ってきてくれるのも嬉しいところ。
「磯風乙改」実装までは、改二が未実装という事もあり、実装組や島風・雪風・天津風といった突出した改止まりの面々に比べると、対空以外は平均的な駆逐艦止まりであったが上述の通り「乙改」で純粋な改二艦には一歩及ばないが十分な強化を受けており、寧ろ上記の3隻は昨今の駆逐艦に求められる対潜掃討任務に必要な先制対潜を満たす「対潜値」が圧倒的に不足している為、寧ろ汎用性の面では島風・雪風・天津風達の方が劣る。特に天津風は火力・雷装面では他の改止まりの陽炎型と差がない為現在の環境下では運用が限られている。
あっ、その焼き魚こそこの磯風が。美味いか?
2015年10月9日の更新で、プチイベント「艦これ秋の秋刀魚祭り」が開始され、なんと磯風に秋刀魚祭りmodeグラフィックが実装された。
そしてとても神妙な面持ちで秋刀魚を七輪で焼いている。
一応艤装は砲塔を左肩に下げて携えているが、秋刀魚の焼き加減の確認に必死な顔のおかげで印象が薄い。それ以上に右手に持った「単縦陣」の文字が入った団扇の方に目が行ってしまう。
また、イベント期間中は通常海域(南西諸島(2-x)・南方(5-x)・中央(6-x))で磯風がドロップするようになり、加えて過去に磯風を1回もゲットできていない提督限定で、1-5のBOSS・1-6のBマスでもドロップの可能性が生まれると、今までの扱いが嘘のような破格の大盤振る舞いがなされた。
中破時には前がフルオープンという大変危ない格好になる。
……が、恥ずかしがるどころか焼けた秋刀魚をドヤ顔で差し出している。
しかし肝心の秋刀魚は、何というか焼け過ぎで焦げているように見えてなくもない……。
「やってやったぞ!」と得意満面な磯風には申し訳ないが、状況が状況だけに「敵の砲火で燻した」、「じっくり焼けるのが待てずに七輪に余計なもの(燃料・弾薬)をつっこんで爆破させた」、「七輪の火力を強くし過ぎて自分もヤバくなった」……等々、なかなかメシマズイメージが離れてくれない。
まぁ、ホントに魚も焼けないのだったら「あっ、その焼き魚こそこの磯風が。美味いか?」の時報も怪しくなってしまうので、時報から察するなら焼き魚だけは多少まともに出来るのかもしれない。そう考えると、唯一の取り得である焼き魚に真剣になる磯風の姿もさらに可愛く見えないだろうか。
ちなみに限定ボイスも実装されており、内容は――
「司令、すまない……忘れてくれ……」
おそらく焼いている秋刀魚のことだと思われる。
戦前・戦中までは、「青魚の脂は体に良くない」と誤解されていたため、落語「目黒の秋刀魚」の噺にあるように皮面が真っ黒になるまで焼いて脂を落としてしまうのが通例だったことも、磯風の名誉のために記しておく。
……が2016年秋、秋刀魚祭りの気配を察して「練度を上げた」「秋刀魚でも何でも焼いてやるさ!」と豪語し、万全の状態で挑むも、いざ本番で煙に盛大に咽る醜態を晒してしまう……。
浦風から焼き方のコツを聞いたらしいがどうも違うようで、当人も「おかしい、何かが違う……」と困惑する。もしや「忘れて」ほしいのは、普段の凛々しさとは遠い料理でのぽんこつな側面なのかもしれない。
11月4日の更新で晩秋限定ボイスが実装され、秋刀魚の失敗から料理の練度向上を静かに決意する、生真面目で可愛らしい姿を見せてくれる。
…むかえた2017年。彼女自身からの言及はないのだが、矢矧の初夏ボイスで秋の備えて秋刀魚を焼く練習を始めた事が述べられた。しかし7月14日から秋の備えて練習とは余程去年の失敗が響いていたのだろう。その後9月29日のアップデートで「鎮守府「秋刀魚」祭り二〇一七、開幕!」となった。彼女の練習の成果は、海防艦松輪の「秋刀魚」祭りボイスで「秋刀魚、美味しい♪ 磯風さん、ありがとう。少し苦いけど、美味しいです。」と「少し苦い」の部分が気になるがちゃんと食べれるモノを提供出来る様になったようだ。なおこの2017年秋刀魚祭り期間中に【Extra Operation】1-6. 鎮守府近海航路の複数のマスでのドロップが報告されているが、本来1-6は海防艦択捉と秋刀魚の期間限定ドロップに指定されていた海域で、事前アナウンス一切なしの突然のドロップに提督達も一瞬何が起きたのか把握出来なかった。
余談だが、このグラフィックでケッコンムービーを見ると焼き魚に一生懸命になってる最中に指輪を渡すという中々面白い光景が見られる。
また応急修理要員・応急修理女神で復帰させても、珍妙な光景が出来上がる。
ついでに2015年の秋刀魚祭りでは磯風が通常海域でもドロップするようになっていたため、焼き魚に一生懸命になりながら「大丈夫、私が護ってあげる」と言い放つ磯風が各地で目撃された。