概説
主に1947年から1949年までのベビーブームに生まれた世代を指す。やや広い意味では1945年の終戦後から1950年代前半に生まれた世代(ほぼ昭和20年代生まれ)を指すこともある。
つまり日本の昭和好景気のど真ん中を人生として過ごした人々であり、高度成長期~バブル期の最もパワフルだった頃の「幸福な近現代日本」を知る世代ともいえる。
一方で彼らの育った昭和20~30年代はまだまだ戦争の爪痕も色濃く残っていた時代でもある。集団就職の世代でもあり、中卒高卒就職も当たり前で結婚や出産も早かった(16歳結婚に10代出産もざらであった)世代である。また学生運動や狂乱物価、交通戦争、公害、オイルショック、そしてバブル崩壊など、昭和中期から平成に至る時代の荒波もひとしきり経験している。
そしてそんな激動の時代を駆け抜け今に至るため、「自分たちが日本を支えた」「日本復活の貢献人」といった自尊心も強く、その克服に「努力さえすれば何とかなった」という根性論をナイーブに信じているところもある。
この世代を親に持つ中でも早く生まれた者(概ね1969年生まれ以前)がバブル世代にあたる。逆にこの世代を親に持つ者の中でも遅く生まれた者(1970年生まれ以降)は就職氷河期にあたる。
そのためいつ子どもが生まれたかで老後の人生が左右されているケースも多い。特に氷河期世代の子どもを持ってしまったケースでは90年代に激変した社会価値によるジェネレーションギャップや世代断絶に悩まされる者も多い。
イメージ
日本の富と権力を握った「プチ成功者」として、武勇伝をやたら語りたがる、突然怒り出す、他人に苦労を押し付ける、ハラスメント行為に特化している、子どもはバブル世代のため苦もなくホワイトカラー職に就いてくれて、老後は我が子のおかげで可愛い孫にも囲まれ、高レベルのサ高住に入居して悠々自適、などのステレオタイプがあり、老人叩きのターゲットになりがちである。ひどい場合は1950年代生まれの「ポスト団塊世代」(しらけ世代)まで団塊扱いしていっしょくたに「老害」呼ばわりされることも。
もっとも、戦後の貧困に苦しみながら育ち、高度経済成長期には公害で健康を損ね、社会人になると仕事に没頭するあまり心身や家庭を壊し、あるいはバブル崩壊でリストラされ、子どもは就職氷河期のために人生を....という具合に、不遇な生活を送る団塊世代の人々もいくらでもいるわけで、上記のイメージは往々にして実態とは大いに乖離している。