概要
ポケモンはストーリー上で海を渡ったり、かつて行った町へ戻ったりしなければならない。
単純にダンジョンを進むだけでも道を細い木が塞いでたり、洞窟の次の階層へ行く階段の前にでっかい岩が立ちはだかってたり……
こういった時に手持ちポケモンのひでん技(フィールド技)を使う必要があるのだが、ひでん技は威力が微妙で実践的でないものだったり、一度覚えさせると忘れさせるのがめんどくさい(初代に至っては二度と忘れられない)ものである。
必須といわれるひでん技も組み合わせによっては手持ちを圧迫しかねないので極力抑えたい、というのがトレーナー共通の本音だろう。
そういう時に便利なのがひでん技を複数覚えられるポケモンであり、いつしかユーザーの間ではそういったポケモンを秘伝要員と呼ぶようになった。
特に戦闘で使い道のない秘伝技を1匹に集中させておけばその分だけ移動効率もよくなり、無駄な手持ち入れ替えをする必要もなくなる。
中にはその場で必要なひでん技を覚えてくれるのがこいつばっかりだったから……という理由で知らないうちに技4つが全部ひでん技で埋まってたなんて事もある。
なお、第四世代以降のフラッシュやあなをほるのように、ひでん技ではないが使い道あるフィールド技が混じっていても秘伝要員と呼ばれることがある。
世代にもよるがフィールド移動に重要なひでん技はみずタイプが多い事や、そらをとぶは特に重要なフィールド技である事から、秘伝要員は自ずと水タイプと飛行タイプの組み合わせになりやすい。
なみのりとそらをとぶはシナリオクリア後も使用率が高いフィールド技であるため、スペース全てをひでん技で埋めきれなくても上記二つの技を兼ねられるスワンナなども貴重な秘伝要員として扱われる。
だいたいの場合他がレベル高いのに一匹だけ15とか極端に低いままであることが多く、単にフィールド移動を円滑にするだけでなく、時には主力ポケの回復の隙を作るための壁として犠牲になる。
最終的にシナリオのクライマックスである四天王・チャンピオン戦まで連れて行って貰える事が多く、特に何もしなくても殿堂入りリボンも付けてもらえる。まあチャンピオン倒したときは間違いなくひんし状態だろうが。
ポケモンBWではアイリス/シャガ対策に加え、最初から秘伝要員として使ってもらう事を目的に普通のクマシュンがWi-Fi配信されたことがあった。
第7世代となるポケモンSMでは、手持ち以外の指定したポケモンに乗って移動する「ポケモンライド」というシステムが登場し、これまでのフィールドで使用する秘伝技のギミックが全てそちらに移行したため、秘伝要員も自然消滅することとなった。
主な秘伝要員
カイリュー (「ロッククライム」以外の全ての秘伝技を覚えられる。)
エンペルト (「そらをとぶ」以外の全ての秘伝技を覚えられる。)
ビーダル (第4世代のHM05に関して:うずしおは覚えるが、きりばらいは覚えられない。)
余談
「秘伝要因」と書く者がたまにいるが、「要因」は「原因」に極めて近い意味を持つ単語であり、「人材」とほぼ同義である「要員」とは、字面が似ているだけの全く違う単語である。
深刻な誤解を招くような誤字(誤変換)ではなく、使ったから何か悪い影響があるわけでもないが、間違いであること自体は覚えておいた方がいいだろう。
関連タグ
いあいぎり そらをとぶ なみのり かいりき たきのぼり ダイビング
フラッシュ きりばらい うずしお いわくだき あなをほる ロッククライム