「声……"デッカー"…あんたの声なのか?」
「俺の身体を…あんたの力…コイツを使って、あんたを叫べ……?なんだ…光…?」
『Ultra Dimension!』
「輝け…輝け…輝け、フラッシュ!デッカーッ!!」
『Ultraman Decker! Flash type!』
「デアァッ!!」
イチカ「あれは…!」
リュウモン「まさか…!?」
概要
特撮ドラマ『ウルトラマンデッカー』の主役ウルトラマン・デッカーの基本形態。
アスミ・カナタがウルトラDフラッシャーにデッカー・フラッシュタイプのウルトラディメンションカードをリードして変身する。
なお、第1話の初変身では「輝け」の部分を3回復唱していたが、基本は一回のようだ。
いわゆるバランスタイプだが、パンチや蹴りの一発でスフィアソルジャーを撃破できるほどに格闘能力も高く、力を振り絞ればスフィアザウルスの角もチョップで切断できる程の怪力を発揮できる。
ぐんぐんカットは右腕を引いて突き出すというもので、ウルトラマンダイナの初期のCG版のポーズを彷彿させる。
容姿
ウルトラマンダイナ・フラッシュタイプによく似た、銀・赤・青のカラーリングを基調とした形態。
3形態の中では一番原点のダイナに近い姿をしているが、クリスタル周りとプロテクターに配された宇宙のような模様が非常に特徴的で、こうした要素はダイナには見られなかった。また、プロテクターの形状もシンプルだったダイナのものと比べ、肩から胸部全体、そして左腕を保護するような複雑かつアシンメトリーなデザインとなっている。
さらに下半身の配色は概ねダイナと同じだが、上半身については右腕は赤、左腕は青と分かれており、プロテクターと相まってアシンメトリーなデザインを強調している。
また、右上半身はダイナというより初代ウルトラマンを思わせる配置となっている。
戦闘スタイル
この手の形態としては最早お馴染みなバランスの良い性能を持つ形態だが、変身者であるカナタ本人の性格が組合わさってか基本的に肉弾戦重視の重々しいパンチや体当たりを駆使したパワフルで豪快な戦い方が特徴。
どちらかと言うとチョップを多用するスピーディーな戦い方を得意としていた前作のトリガー・マルチタイプと比べるとやや鈍重な傾向も見られるが、こちらはより近接格闘戦をメインとしている分一撃一撃をに重きを置いた立ち回りになっている(単純にそれぞれの変身者二人の性格の差とも考えられるが)。
第1話時点ではまだ変身したてのズブな素人だったために勝手も分からない様子も見られたが、1年に渡るTPU訓練校の鍛練の甲斐あって比較的怪獣たちとも渡り合える格闘能力も身につけた。
ただ、やはりまだ序盤近くでは戦闘経験の不足からスフィアメガロゾーア戦ではトリガーが触手やビーム攻撃をかわしながら怪獣に接近していたのに対して攻撃をまともに食らってピンチに陥ったりすることもあった。
9話以降はケンゴから託されたウルトラデュアルソードも装備するようになったが、攻撃面に秀でていたトリガーと比べるとデュアルソード補助的に使っているのも特徴である。
必殺技
光線技
両手を十字に組んで放つ技。元ネタはウルトラマンダイナの必殺技であるソルジェント光線からと思われる。構えは元ネタよりも動作が多く、まずウルトラセブン21のアドリウム光線よろしく両手を額に当て、右手に赤いエネルギー、左手に青いエネルギーを発生させて円を描き、ウルトラマンネクサス・ジュネッスのオーバーレイ・シュトロームのように握り拳にした両腕のエネルギーを紫色にスパークさせてからソルジェント光線と同じ構えを取る。
この点、元ネタと名前やモーションが同じだったトリガーのゼペリオン光線とは趣が異なる。
光線の色も青と紫が混じり合ったような感じであり、効果音はソルジェント光線に近く、命中するとリングのエフェクトが出る。
- デッカースラッシュ
光を右手に集めて、光のカッターリングを投げる攻撃。すばやく、連続して放つことも可能。
ダイナスラッシュに相当する技。
- デッカービームスライサー(正式名称不明)
手から紫色のカッター光線を数発発射。ダイナのビームスライサーと効果音は同じ。
牽制技のようだが、スフィアソルジャー相手であれば一発で撃破可能。
- デッカーダブルスライサー(正式名称不明)
ダイナとティガのウルトラダブルスライサーを思わせる紫色の細長い光線で敵軍を薙ぎ払う。
- デッカーフラッシュ光弾 (正式名称不明)
両手の手首を合わせ、掌から虹色の光球を発射する。
ダイナのフラッシュ光弾に相当する技。
- デッカーフラッシュサイクラー(正式名称不明)
両腕にエネルギーを込め、開いて放つ光線。
ダイナのフラッシュサイクラーに似た技。
- デュアルトリプルデッカースクラム
『Decker Flash! Decker Strong! Decker Miracle! Ultra Combo!』
『Dual Triple Decker Scram!』
ウルトラデュアルソードにデッカーフラッシュタイプ・ストロングタイプ・ミラクルタイプのウルトラディメンションカードをスキャンし発動する技。
刀身に虹色の光を纏わせ、フラッシュ→ストロング→ミラクル→フラッシュとタイプチェンジしていき突撃する。
- デュアルマスターズゼロスクラム
『Zero! Z Original! Ultra Combo!』
『Dual Masters Zero Scram!』
ウルトラデュアルソードにウルトラマンゼロとウルトラマンゼット(オリジナル)のウルトラディメンションカードをスキャンし発動する技。師弟の力を纏ったウルトラデュアルソードで敵を一閃して切り裂く。『TAMASHII NATIONSスペシャル配信:ウルトラマントリガー編』でアブソリュートタルタロスに対して使用した。
防御技
- デッカーサークルバリアー
デッカーの守りの技。光の壁を作って敵の攻撃を跳ね返す。
- デュアルミラクルスカイスクラム
『Decker Miracle! Trigger Sky! Ultra Combo!』
『Dual Miracle Sky Scram!』
ウルトラデュアルソードにデッカーミラクルタイプ・ウルトラマントリガースカイタイプのウルトラディメンションカードをスキャンして発動する技。
ウルトラデュアルソードの幻影を複数分裂させバリアを張って防御する。
格闘技
- デッカーフラッシュチョップ
強烈な手刀を放つ。スフィアザウルスの角を一撃で切断するほどの威力を持つ。
- デッカーフラッシュパンチ
素早く強力なパンチを放つ。アッパーやフックなどバリエーションも豊富。
- デッカーフラッシュキック
空中からキックを放つ。スフィアソルジャーを一発で撃破するだけの威力を持つ。
その他
- 巨大化能力
等身大に変身した際、元の巨人に戻る為に使用。
活躍
- 第1話
スフィアに取り込まれながらも完全同化を振り払ったカナタのところへ、突然現れたデッカーにより力を授かり変身。
バランスタイプの強みを活かして、スフィアザウルス相手に善戦し、踏まれた際には上述のビームスライサーらしき光弾を放って怯ませ、その後気合のチョップ攻撃でスフィアザウルスの角を折り、生じたスキにセルジェンド光線を叩き込んで勝利した。
直後、地球を覆うバリアを展開し始めたキングスフィアを阻止すべく宇宙へと飛翔するが、先の戦闘で消耗していたのもあってか力及ばず、地球へと叩き落とされてしまった。
- 第2話
訓練中現れたデスドラゴの襲撃に伴って、カナタが変身し立ち向かうも、その前に足を挫いてしまっていたためそれがそのままデッカーにも引き継がれてしまい、苦戦してしまう。
しかしそれに応えたのかデッカー本人の意志がカードホルダーからカプセル怪獣3体のカードをカナタに渡し、カナタはその中からミクラスを選択・召喚。ミクラスの援護でデスドラゴの猛攻を何とか押し返して、セルジェンド光線を放って倒した。
- 第3話
スフィアによってゴモラがスフィアゴモラに変化、スフィア超振動波の影響で電子機器に障害が発生してGUTSファルコンの操縦が困難になってしまったため、カナタはHANE2にファルコンの操縦を頼みデッカーに変身、立ち向かう。
しかし、スフィアゴモラの増幅されたパワーに大苦戦してしまう。
そこでデッカー本人がストロングタイプのカードを渡し、カナタはそれにタイプチェンジしたため、そのままストロングタイプに出番を譲った。
- 第4話
通信販売カプセルにより出現したモンスアーガーの攻撃でGUTSファルコンが損傷したため、咄嗟にカナタが変身。
(完全な自作自演だが)ファルコンをキャッチして巨大化、たまたま足元に間欠泉が吹き出していたためファルコンの火をそれで鎮火してから、ビームスライサー光弾を放ちモンスアーガーを牽制。
その後ひたすらモンスアーガーの宣伝をする通信販売カプセルがうるさかったのでガン!と叩いて黙らせ、戦闘に突入したものの、ややパワー不足だったためストロングタイプにタイプチェンジした。
なおその際、町長にファルコンの翼を地元の間欠泉で鎮火するデッカーの様子が写真に収められてしまっていた。
- 第5話
暴走するエリーことエレキングをなんとか止めるべく変身。
本来は凶暴でないが故に、ユウコとエリーがやっていたポーズものまねごっこをやった……のだが再び自制が効かなくなりボコられてしまう。
電撃はしる尻尾に縛られ、倒さずかつ食い止めるための奇跡の力を求めたカナタは新たにミラクルタイプの力を獲得、タイプチェンジした。
- 第6話
地底怪獣パゴス襲来に伴い変身。
リュウモンの乗るGUTSファルコンの援護もありそこそこ互角に渡り合っていたのだが、そこへなんと地底からグドンの触手が現れ、無理やり地底へ引きずり降ろされてしまう。
2対1の劣勢に追い込まれたと思いきや、今度はそこにテレスドンと(ついでに)ツインテールの群体も現れ、地底怪獣勢揃いの大ピンチに。
しかしリュウモンがマーカー弾を放った事でネオマキシマナースキャノンが地上から直接撃ち込まれ、マーカー弾を撃たれたパゴスは真っ先に焼かれ、テレスドンとツインテールも倒されたため、残ったグドンをミラクルタイプにチェンジして倒した。
- 第7話
10年前にトリガーにより倒されたハズの闇のエネルギーをGUTSファルコンで調査していたカナタだったが、突如生えてきた触手(グドンのものではない)に撃墜され、デッカーに変身。
しかし迎撃しようにも、あまりに多く動きを封じられてしまう。
そこへスフィアのバリアを突破できたトリガー・スカイタイプが現れ触手を切り裂き、すかさずマルチタイプにチェンジしゼペリオン光線で焼き切ったため難を逃れた。
その後、スフィアメガロゾーアとなって蘇ったかつての闇の化身に立ち向かうためにケンゴとカナタは同時変身。デッカーとトリガーが同時かつ順にぐんぐんカットを披露する演出と共に巨大化して対峙した。
しかし曲がりなりにも前作のラスボス、力負けしてしまうためストロングタイプにチェンジした。
- 第8話
再度出現したスフィアメガロゾーアを倒し、囚われたカルミラも助け出すために再びトリガー/ケンゴと共闘。
ミラクルタイプの力をフルに使ってカルミラを引っ張り出したが、流石にこのとき力を使いすぎたのかフラッシュタイプに戻った。
彼女も含めた3人で最早闇の抜け殻と化したメガロゾーアに相対。グリッターゼペリオン光線やカルミラの光線と共に久しぶりにセルジェンド光線を発射、合体光線により今度こそ闇を葬った。
- 第9話
スフィアレッドキング出現を受け変身。
その際、援護に回ろうとするムラホシ隊長に待ったをかけ、自分はレッドキングを引き受けるからGUTS SELECTはグレースとの模擬戦を続けてほしいというカナタの意志を、ムラホシの言葉に頷きで返す形で直感的に伝え、そのままレッドキングを引き離した。
その後善戦していたが元々パワーが高い上に強化されているため、ストロングタイプにチェンジした。
- 第10話
山中のアジトにてシゲナガ・マキがネオメガスを起動させ、アジトが崩壊する中変身しカイザキ副隊長を救出。
ウルトラデュアルソードを持って戦うも、ネオメガスの体に傷一つ付けられずウルトラデュアルソードを叩き落されてしまう。
その後カイザキ副隊長がネオメガスのコントロール装置となっていたシゲナガのペンダントを破壊したことにより暴走したネオメガスの光線にセルジェンド光線を打ち負かされるも、GUTSホークによって腕を掴まれ運ばれる形で救出されそのままストロングタイプにチェンジした。
関連タグ
ウルトラマンオーブ:こちらも光線発射時にリングのエフェクトを発生させる。
ウルトラマンデッカーの形態項目