シェイミ
しぇいみ
基礎データ
しぜんかいふく:手持ちからひっこめると、かかっていた状態異常が全て治る。
てんのめぐみ:このポケモンが使う技の追加効果発動率が2倍になる。
概要
花付きの草むらとハリネズミを合わせた様な姿をした幻のポケモン。
事実普段は花畑の中で暮らしており、身体を丸めると花の様に見える為誰も気づかないという擬態として役立っている。
また頭の花から大気の毒素を吸収し、分解して荒れた大地を一瞬のうちに花畑にする力を持つ。
その際、副作用として周囲に衝撃波を放出するが、それを利用したものがシェイミの専用技「シードフレア」である。
衝撃波は吸収した毒素の量に比例して強力になる性質があり、フルパワーの状態では時空を歪める程の威力を発揮するとされている。
荒地であったソノオタウンに一面の花畑を咲かせたのは誰あろうこのシェイミである事が示唆されている。ヒスイ地方と呼ばれていた時期のソノオタウンは荒地である為、この民間伝承が語られ出したのは比較的近世のことである事が窺える。
『プラチナ』以降では、自身にそっくりな「グラシデアのはな」を使用することでフォルムチェンジが可能になり、通常の姿はランドフォルム、変身後はスカイフォルムと呼ばれる耳が翼になった小型犬のような姿になる(下記バグで手に入れた個体は不可)。
2つのフォルムではタイプ、能力、特性、そして覚える技も違うが、技はフォルム間で相互共有可能。
ただしスカイフォルムでいられる期間は限られ、「ボックスに預ける」「夜になる」「バトルで『こおり』状態になる」のいずれかが起きると、強制的にランドフォルムに戻ってしまう。
スカイフォルムはランドフォルムと区別するためスカイミと呼ばれることが多い。
名前の由来は分類からもわかる通り、中国語で"ありがとう"を意味する『謝謝(シェイシェイ)』+ネズミからと思われる。
人に優しく抱きしめられ"ありがとう"の気持ちを感じると全身の花が開きだすとされ、「グラシデアの花」が咲く季節になると、感謝の心を届けるためにスカイフォルムとなって飛び立つと言われている。
初登場時は通常プレイでは出現しない幻枠……だったのだが、『ダイヤモンド・パール』であるバグを利用して強引に入手するというユーザーが多数出現。そのバグが原因で通常プレイができなくなることもあった。(現在修正プログラムの配信は終了)
後に2008年に公開された後述の映画公開時に『ダイヤモンド・パール』にて直接配信、『ポケモン不思議のダンジョン 空の探検隊』発売時にニンテンドーWi-Fiコネクションでシェイミの出現地点まで行けるようになるアイテムが『プラチナ』限定で配信された。
後者のほうはGTS制限(交換に出せるかどうか)はかかっておらず、捕獲ボールもニックネームも任意。
その後は各世代で配布が行われており、「グラシデアのはな」も各地方の誰かが必ず持っている。
余談だが、『プラチナ』でのみ見られるシェイミイベントは一見の価値あり。
『LEGENDSアルセウス』では剣盾とのデータ連動でシェイミと出会う調査任務に挑戦できることが公開されている。
ゲーム上の特徴
フォルム | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ランドフォルム | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | しぜんかいふく |
スカイフォルム | 100 | 103 | 75 | 120 | 75 | 127 | てんのめぐみ |
両フォルムで技は共有可能。ランドフォルムの時のみ「だいちのちから」などを、スカイフォルムの時のみ「おいかぜ」などを覚えられる。
技の揃いは良好で、くさタイプの主力技、補助技を一通り覚えられる。
また、専用技に「シードフレア」がある。威力120のくさタイプ特殊技で命中率も85と悪くなく、何よりの強みが追加効果で4割の確率で「とくぼう」を2段階も下げることである。
ランドフォルムはミュウなどと同じ種族値を持ち、物理特殊どちらを使わせても十分戦える。
くさタイプのお家芸「やどりぎのタネ」を中心に持久戦を展開すると戦いやすい。
カイオーガやグラードンなどに先手を取りやすいのが強みだが、くさタイプゆえに弱点が多く取り巻きにやられやすいのが欠点。
スカイフォルムは一転して優秀な速攻アタッカーとなる。
特性「てんのめぐみ」が主力技を強化し、「シードフレア」は8割で「とくぼう」2段階ダウン、「エアスラッシュ」は6割で相手が怯むという超強力な効果に変わる。
「てんのめぐみ」中で最速となる「すばやさ」種族値127から「エアスラッシュ」でずっと俺のターン!を展開できるのがとにかく強い。微妙な数値であるが故にスカーフの調整先にもなりにくい(130族抜きには先手を取られてしまうが)。
運ゲーを嫌って交代されても読み次第で「シードフレア」が決まれば「とくぼう」が大きく下がる為かなりのプレッシャーになりうる。
火力を出したければ「リーフストーム」で一気に勝負をかけたい。
くさタイプにしては「だいちのちから」「マジカルシャイン」などで他タイプの技を補完できているのも長所。
しかし、「クリスマスカップ」などのBW以降のインターネット大会では、バトルボックスに預けなければ選手登録ができない関係上、スカイフォルムが実質使用禁止という憂き目に晒されている。
仮に使えたとしても、ダブルバトルが主戦場になりやすい関係上ファイアローなどに怯えなくてはいけないのも苦しい。
ところが、ついにポケモンSMにてスカイフォルムのままバトルボックスに登録することが可能になった。バトルボックスに預けておく限りスカイフォルムは維持されるので、フォルムチェンジ可能な時間に縛られずスカイフォルムを選出できるようになったので、実質インターネット大会で解禁されたと言えるだろう。
アニメのシェイミ
劇場版『ギラティナと氷空の花束 シェイミ』
「ミーに感謝するでしゅ!」
声優は山崎バニラ。
テレパシーを使える個体がサトシ一行と出会い、二つの世界を巡る事件に立ち向かった。
やたらと恩着せがましい生意気かつツンデレな性格で、冒頭の台詞もそこから出たもの。その独特の声や語尾につける「でしゅ」が密かな人気を集める。
作中ではランドフォルムとスカイフォルムの両形態が登場。グラシデアの花の鱗粉に触れる事でランドフォルムからスカイフォルムに変化し、語尾も「です」になるなど、幾分か凛々しい性格へと変化する。
ただしゲーム同様、夜になったり氷で体が冷える事で元に戻ってしまっていた。
テレビシリーズ
168話で初登場。野生の個体でロケット団に襲われていたところをマイに助けられ一緒に行動しており、ロケット団の追跡を振り切るため小舟の中に隠れていたらうっかり眠ってしまいそのまま小舟が流され、サトシ達に助けられる。
『サン&ムーン』
104話で登場。DP編からおよそ8年ぶりの登場となる。
カプ・レヒレの能力で、マオが亡くなった母親と霧の中で再会し言葉を交わす中、グラシデアの花が次々と咲いていった。
そして霧が晴れてマオ母と別れた直後に後茂みから現れ、初対面のマオに懐いた事により保護されて旅立つ時まで一時的にマオと暮らす事になった。アマージョにとっては姉的な立場からほっとけない妹と言えない関係になる。
車に轢かれそうになったナギサ(イーブイ)を助けたり、風に飛ばされたマオの髪飾りを探しにいくなど穏やかで心優しい性格。しかしバトルに関しては難が有り、それよりも仲間の治療で技を使う。
花を採取していなかった為に劇中スカイフォルムへは変化していなかったが、146話のエンドロールでウルが食堂に帰り、土産として持ち帰ったグラシデアの花を嗅いでフォルムチェンジ。仲間と共に旅立っていった。
因みにこの時のスカイフォルムシェイミは目がマオ母と同じ仕様となっており、前述の保護シーンを含めて一種の生まれ変わりとも取れる描写となっている。
ポケモン不思議のダンジョンのシェイミ
『空の探検隊』で追加されたシェイミの里に在住。山を登るポケモンを案内している。
劇場版のような態度の大きい性格ではない、温和な口ぶりとなっている。
スカイフォルムとなって空の頂の頂上から麓まで下山する際は、一匹で主人公とパートナーとチームフロンティアのメンバー全員が掴まった状態で運搬すると言う離れ技を披露した。
仲間にするにはシェイミの里のイベントを終えた後に再度同地の頂上まで行き、会話する必要がある。
ポケモンレンジャーのシェイミ
『バトナージ』
配信限定ミッションで登場。
サブイベントを消化することで仲を進展させることのできるサブキャラクター、エレナとオイルの結婚式場に出現。式を挙げる二人の互いを思う感謝の心に惹かれて現れた。
が、金儲けのためにシェイミを捕えようとするヤミヤミ団に追い回されてしまう。
最終的に追い詰められて興奮しているところを主人公がキャプチャして沈静化。
改めて式を挙げた新郎新婦に花の雨と花畑を贈り祝福した後、アルミア地方にて新しい感謝の心に惹かれ、何処かへ去って行った。
『光の軌跡』
同じく配信限定ミッションで登場。
グラシデアの花が咲き乱れていた川辺を好んでおり、そこで主人公にキャプチャされておとなしくなる。が、高値で取引しようと目論むポケモンナッパーズに襲われ、スカイフォルムにチェンジして逃走。最終的に空中にて再びキャプチャされタルガ宅で一時保護される事に。
このミッションのクリア後、シェイミを第四世代ソフトへ送ることができるようになる。
ポケモンカードゲームでのシェイミ
ポケモンカードゲームXYで収録されたシェイミEXが非常に優秀。
現在のスタンダードレギュレーションではレギュレーション改正のため使用できなくなったが、BW以降のカードが使用できるエクストラレギュレーションでは猛威を奮っている。
…と思いきや、あまりの強さについに禁止カードになってしまった。