概要
ターミネーター3に登場したターミネーターで、前作に登場したT-1000型の後継機。
今のところ派生作品を含め人型のターミネーターでは最新モデルである。
未来では人類の抵抗軍にターミネーターが鹵獲され、逆に兵器として使われる事が増えてきた為、その対策として初の対ターミネーター用のターミネーターとして開発された。
これまでのターミネーターは基本的に自身のパワーを活かした格闘戦や、別途用意された火器(例えばライフルやピストル等)を装備して戦うのが通例だったが、このモデル最大の特徴は内部フレームに武器を内蔵している事である。
これによりタイムスリップの際には持ち物を一切持たせる事が出来なかった従来機種と違い、プラズマ砲等の未来の超兵器を過去に持ち込む事が可能となった。
また、標的の顔写真やDNA情報も内蔵されているデータベースに保存されている為、T-1000の時の様な無駄な殺しはせずに標的を迅速に抹殺する事も可能になった。
またインターネット回線に侵入し、標的の勤務先や住所も調査出来る様になった。
外装にはT-1000と同様に液体金属を使用しており、対弾性が高く少々の銃撃は直ぐに復元し、フレームの体格に近ければ外見も自在に変身が可能である。ただし、フレームがあるのでT-1000の様に液化してドアの隙間をすり抜けるといった芸当は不可能である。
武装展開時はフレームが剥き出しになるので防御力が低下するが、「可鍛性セラミクスチタニウム装甲」で構成された骨格を破壊する事は相当な威力の重火器でも困難(T-850曰く「破壊は不可能」)である。しかし、関節部分の強度はそれと比べて低い(劇中で自切したり、T-850に腕の関節を外されている)。
「ナノテク・トランスジェクター」と呼ばれるハッキング機能も装備しており、他の機械を支配下において戦わせる事も可能。ターミネーター(T-1、ハンターキラー、T-850)に対しても有効である。しかし、精密なプログラムをされた機械を乗っ取るのは難しいらしく、劇中でT-850を操った際はCPUをハッキングしきれず再起動されてしまった。
T-800、T-1000に続きジョン・コナー抹殺が目的であるが、劇中序盤ではジョンは未来に存在するスカイネットに居場所が特定されないように住所も電話も持たない生活をしていたので、未来でのジョンの支援者の抹殺、及び現代のスカイネットの起動を目的に行動していた。(ジョン発見後はそちらも目的にしている。)
またスカイネットが起動した後は、「サイバー・リサーチ・システムズ」(CRS)の職員の抹殺の指示を受け、操ったT-1やハンターキラーを差し向けてその施設にいた全職員を抹殺した。
また今のところ、スピンオフを含め同機種の再登場は無い。
能力
- 擬態
179cmと高身長で無駄な肉が全く付いていない程引き締まった体型をしており、ベースの容姿となった人間は美貌とプロポーションを持った女性モデルであり、完璧な美しさを求めて造形された。
またT-1000と同じく接触した人物をコピーし成り代わったり、胸部だけを大きくする事等も出来る。
内蔵火器及び武器
本モデルの最大の特徴が、武器を現地調達していたT-800系列やT-1000に対し、未来の先端科学技術で生み出された強力な遠近武器を内蔵している点が挙げられる。
事前の広告では内蔵武器は2億種類(10億種類とも)と謳われていた。
弱点として、どの武器も腕の部分を変形させて使用する為に使用の際タイムラグが発生し、隙が生じる。劇中に登場したモノのみ。
- プラズマ砲
T-Xのメインウエポン。右腕に内蔵されており強力な光弾を発射する。
その威力は非常に強力で消防車を一発で粉砕させたり、公式設定では約900kgのT-850を約十メートルほど吹き飛ばしパワーセルを1個破損させる等を披露した。しかし、欠点として連射が出来ない上に弾道速度があまり速くない。
- ナノテクノロジー・トランスジェクター
主に左手に内蔵されている。使用する際は指先に搭載されているデータ転送用「ポイント・ドリル」を使用して他のマシンのプログラムを書き換え、それを自在にコントロールが可能となる。
対象が機械類であれば、車両やロボット兵器等や旧型T-800系列のターミネーターモデルすらも操れる。
しかし弱点として、精密なプログラムが成された機械は完全には操り切れない事もあり、激闘の末、半壊させたT-850にジョンと[[ケイト>ケイト・ブリュースター
]]殺害のプログラムに上書きしたが、元の二人の安全を確保及び保護すると言うプログラムから不当な命令として遂行を強く拒否され、一旦停止からの再起動が為されしまいそのプログラムが消去された。
プラズマ砲の代替武器。右腕に内蔵されている。
プラズマ砲より威力は劣るが、広い効果範囲を間を置かず発射し続けられる。T-850との格闘戦時にも使われるがT-850の骨格にダメージを与える事ができなかった。しかし、T-850が電気をT-Xに流した際に火炎放射器に使うプラズマエネルギーが暴発、結果的にT-850を瀕死」状態にする事に成功。更に火炎放射器に使うエネルギーは少量の為であったので破損する事は無かった。
作中では、コピーした人物の殺害やT-850の運転する車の天井を抉じ開けたり、巨大電子磁石となる粒子加速機に捕まってしまった際の破壊に使用している。
外見
グレイ型宇宙人に似た細身のエンドスケルトンが本来の姿であるが、作中で赤のレザースーツを着たシニヨンヘアの白人女性に擬態した姿のイメージが強い。
漫画版ではパーティードレス姿で伸びた髪を纏めた女性に擬態する等、原作とは姿が異なっている。
関連タグ
REV-9…『ターミネーター:ニュー・フェイト』に登場。同じく金属骨格と液体金属のハイブリッドだが、破壊力よりも人間社会への潜入に適したモデル。
ターミネーチャン…こち亀にパロディとして登場する。どちらかと言うとT-XよりもT-1000に近く武器にも変形が可能。
民ねーちゃん…『行け!!南国アイスホッケー部』に登場。主人公を未来から暗殺しにタイムスリップしてきたアンドロイド「シーモネーター」の姉と言う設定。シュワちゃん似の「USO-800」、液体金属の「ZURI-1000」に続く3体目のシーモネーターでありシリーズ初めての女性型である等T-Xとの共通点が多い。と言うか一応こっちが先。
パロディキャラが映画を先取りしてしまった珍しい例と言えるだろう。
イヴ-8…『EVE/イヴ』に登場。こちらも女性型アンドロイドで金髪や赤い服装が共通しているが、どちらかと言うとT-XよりもTOK715に近い。
メカゴジラ…「対ゴジラ用の戦闘メカ」として開発される事が多い。また初代メカゴジラは合皮ではあるが、ゴジラに擬態していた。