登場作品:『機動戦士ガンダムSEED』・『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』。
一般には「ミーティア」と表記される事が多い。
固有タグとしては「M.E.T.E.O.R.」や「ミーティアユニット」と言うタグもある。
データ
分類 | ZGMF-X用アームドモジュール |
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全長 | 99.46m(MS連結時) |
全幅 | 60.12m(MS連結時) |
重量 | 552.42t(ミーティアのみ) |
動力源 | パワーセル |
概要
開発経緯
本来は現行MSの稼働時間やその他性能を上げるザフト版ストライカーパックシステムという位置付けの補助兵装として開発されていたが、ファーストステージシリーズへのニュートロンジャマーキャンセラーの採用に伴って無制限の大電力を活用した破壊力と機動力に主眼を置いた方向にシフトチェンジした。なお、C.E.73年に開発されるシルエットシステムには本ユニットを開発した際に培ったノウハウが活かされている。
設計はプラントにて艦艇関連の設計を担うヴェルヌ設計局とウェルズ設計局によって行われ、開発には統合設計局(アジモフ局・クラーク局・ハインライン局)も共同参加した。名称はMobilesuit Embedded Tactical EnfORcer(モビルスーツ埋め込み式戦術強襲機)の頭文字をとって名付けられた。
構成・運用
機体の各部に内蔵した大量のミサイルに加えて、大口径ビーム兵器と対艦用ビームソードを搭載したウェポンアームを兼ね備え、主推進器にはザフトの艦艇で幅広く使用されている「MMI-M729エンジン」の発展型が採用された。この高推力エンジンの搭載によって戦艦並の出力と戦闘機並の機動性を得たことで戦場のあらゆる場所に高速移動することができるため、単機で戦況を一変させる戦術兵器となりうる。
ただし、兵装などへのエネルギー供給と射撃統制システムは接続されたMSに依存している。そのため、核エンジンとマルチロックオンシステム(射撃統制システム)を持ち合わせるファーストステージシリーズ(フリーダム・ジャスティス)の機体と接続しなければ真価を発揮できず、真価を発揮できれば一度に多数のターゲットを捕捉、撃破できる。一応ユニットそのものにも動力源としてパワーセルが搭載されているものの、あくまで母艦であるエターナルとMSを行き来するための移動用および接続用であり、単体での戦闘は行えない。
また、両腕でウェポンアームを操作する都合上、普段の手持ち武器に関しては収納スペースが用意されており、パージされた際にMSへ射出することで通常戦闘への速やかな移行を実現している。
その巨体故にエターナルには機首両脇に接続する形で最大2機保持されている。また、この状態を「ハングモード」と呼び、艦砲として使用される。対空迎撃用武装と前方にしか撃てないビーム砲が固定武装であるエターナルにとっても重要な武装である。なお、『SEED』では艦砲として使用されたことがなく、初めて使用されたのは『DESTINY』PHASE-39「天空のキラ」である。
弱点
火力や加速に優れているものの、その巨体故に小回りでの素早い動きが要求される近接戦には不向きという弱点を持つ(この手の装備にはありがちなことだが)。作中でも、近接戦が得意とは言えないプロヴィデンス相手に一方的に斬り刻まれていた。その反省からか、2年後にデスティニーとレジェンドと交戦する際には事前にパージされた。なお、ジェネシスの被害により撤退していた連合とそれを追うザフトの間に入った際も、ザフト側の集中砲火の的になると判断したのか事前にパージしている。
また、防御兵装を一切搭載しておらず、加えて通常装甲なため実弾・ビーム問わず被弾にも弱い。しかし、ダメージコントロール性能に優れており、完全に破壊されるまではどの部位が破壊されようと残った部位は問題なく稼働し続け、たとえ本体の大部分を占めるエンジン部が被弾・爆発しても他の部位が誘爆することはない。
操縦適性
その強力さと巨体に応じた操縦難度であり、当代最高クラスのパイロットであるキラ・ヤマトとアスラン・ザラであっても乗りこなすまでに(調整込みとはいえ)2か月を要している。
開発時期
具体的な完成時期は定かでないが開発経緯から考えると、ファーストステージシリーズへの核エンジン搭載が決定したC.E.71年2月下旬頃には既に開発が始まっており、発展機であるリジェネレイトが同年5月5日にロールアウトしたためその時点で完成していたと思われる(そうでなくても、エターナルが奪取された7月1日には既に完成していた)。しかし、調整のほどは不十分であり、7月12日に行われたL4コロニー群での戦闘にてエターナルの艦砲として使用しようとした際、起動に時間を要しており結果的に使用されなかった。その後、7月13日から9月23日の間に試運転などが行われ、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦初日となる9月26日に初めて実戦投入された。
武装
ウェポンアーム
本隊とフレームで繋がっている武装モジュール。後端に取っ手があり、それをMSの手で掴むことで操る。
120cm高エネルギー収束火線砲
ウェポンアーム先端に存在する本ユニットの主武装の一つ。
アーム先端中央に備える大口径ビーム砲であり、核動力によって戦艦クラスの威力を発揮する。そのため、C.E.71年時点におけるMS用ビーム兵器としてはフリーダムの「M100 バラエーナ・プラズマ収束ビーム砲」すら凌駕し最強のビーム兵器とされる。しかしながら、ビーム兵器であることに変わりないため、フォビドゥンのゲシュマイディッヒパンツァーには平然と防がれている。
MA-X200 ビームソード
ウェポンアーム先端に存在する本ユニットの主武装の一つ。
上下に分かれた発生器によって出力される大型の対艦ビームソードであり、伸ばした中程で刀身が融合する。片方の発生器からのみ出力して小型のビームソードとすることもできる。
通常運用の範疇でも戦艦を一刀両断し、最大出力時には廃棄コロニーを両断するほどの刃渡りと威力を持つ。なお、廃棄コロニーを両断するほどの出力をファーストステージシリーズの核エンジンでは捻出できず、より高出力なハイパーデュートリオンエンジンが必要となる。
リジェネレイトがその両手足に同一のモデルを搭載している。
60cmエリナケウス 対艦ミサイル発射管
アームの根本付近に12連装×2基からなる対艦ミサイル。エリナケウスとはラテン語で「ハリネズミ」の意味。
60cmエリナケウス 対艦ミサイル発射管
本体側面に供える22連装×2と、テールスタビライザー上部に備える3連装×3からなる同名のミサイル。
93.7cm高エネルギー収束火線砲
「60cmエリナケウス 対艦ミサイル発射管」の側部に併設されたビーム砲。
MSを一撃で破壊する威力を持ちながら連射力にも優れている。本ユニット内で最も小回りが利く武装でもある。
その他
本体下部には接続したMSの手持ち武装を格納しておくスペースが存在する。格納した武装は本体とMSの接続が解除されると同時に前方へ射出される。なお、どのようにして手持ち武装を格納スペースへ入れているかは不明である。
接続可能な機体
核エンジンもしくはハイパーデュートリオンエンジンを搭載するMS全般が対象となる。
特にファーストステージシリーズ(ストライクフリーダム、インフィニットジャスティスを含む)は高度な射撃統制システムであるマルチロックオンシステムを搭載するため、ミーティアが有する多数の火器を一度に運用可能となる。
なお、ファーストステージに属するプロヴィデンスとリジェネレイトは運用に必要な要素を全て有する機体だが、前者は急遽のドラグーンシステム対応により巨大なバックパックが付いてしまったため、後者は本体のコア・ユニットはミーティアの発展型としてサイズも形状も近いため、接続は不可能と思われる(そもそもリジェネレイトは合体してくる側である)。
劇中において
ナンバー01~08までが存在するが、うち03と04はどの媒体でも登場していない。
SEED
01と02がザフトからエターナルごと奪取され、C.E.71年9月26日から27日にかけて行われた第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦にてフリーダムとジャスティスが装備する形で実戦投入された。なお、初めて名前が出たのは7月12日に行われたL4コロニー群での戦闘であり、艦砲として後期GAT-Xシリーズ3機を同時に相手取っていたジャスティスへの援護射撃に使われようとしていたが、起動に時間がかかったため結果的に使用されなかった。
初陣ながら地球連合がプラントへ向けて放った大量のMk5核弾頭ミサイルをフリーダムとジャスティスが共同で全て撃ち落とし、プラントの窮地を救った。その後ジェネシス発射に伴って一時撤退した後に日を跨いで再出撃し、再度プラントへ放たれた核ミサイルを全て撃ち落とした他、核ミサイルを擁するピースメーカー隊とその母艦を撃墜して回った。連合視点でのその脅威度は極めて高く、ピースメーカー隊の司令官がジャスティスとフリーダムの撃破を最優先するように命令したほどである。
01はアークエンジェルを狙っていたプロヴィデンスと交戦した際、ドラグーンによる全方位攻撃をその圧倒的な推力をもって回避しつつも翻弄され続け、その隙を突かれる形でプロヴィデンスのライフルやサーベルの一撃によってウェポンアームを両方損失する。それでもフリーダムの装備と本ユニットの推力を駆使して食い下がるが、その図体の大きさでは分が悪く右エリナケウスと左スラスターをドラグーンで撃ち抜かれ、止めと言わんばかりにサーベルで残った右スラスターも破壊され航行不能となったために即座にパージされる。それと同時に走行不能となって足が止まった所を狙ったドラグーンの猛攻にさらされ、本ユニットをパージしてその場を脱していたフリーダムへライフルとシールドを射出すると同時に爆散した。
02はジャスティスがヤキン・ドゥーエ基地に突入する際、基地の迎撃用弾幕の前では邪魔だと判断されたのかパージされる。その後はエターナルまで帰還した描写もなく行方知れずとなった(『DESTINY』にて08号が使用されていることからも人知れず破壊された可能性が高い)。
ASTRAY
戦後、ザフトに残存していたミーティアがジャンク屋組合に回収され解体予定だったが、05と06がは通常のバッテリー駆動機用に核動力を内蔵した改造モデルとして一時的に運用され、ジェネシスαが襲撃された際には傭兵部隊に貸し出されブルーフレームセカンドLとイライジャ専用ザクファントムが装備・使用している。
DESTINY
出自は不明だが、07と08がエターナルに接続する形で登場する。
マーチン・ダコスタの不注意によってザフトに所在がバレたエターナルがグラスゴー隊の追撃に遭い、その際に艦砲として使用された。
C.E.74年1月頭に行われたメサイア攻防戦にてストライクフリーダムが07、インフィニットジャスティスが08を装備する。共同でレクイエムの中継ステーションを破壊した他、MS部隊や艦船を迎撃する。デスティニーとレジェンド出現に際し2機ともパージされ、エターナルに帰還する。
その後、レジェンドを退けたストライクフリーダムが07を再装備し、メサイアを守る陽電子リフレクターの発振器をビームソードで破壊した後に、エターナルと共に対艦ミサイルの掃射でメサイア外装を破壊、そして戦艦用の大型ハッチからメサイア内部に侵入してフルバーストを行い収容されていた戦艦諸共メサイアを内部から破壊し尽くした。
崩壊するメサイアからは07をパージしたストライクフリーダムだけが脱出しており、その後に映った信号弾を放つエターナルにも07だけが接続されていなかったことからメサイア内に乗り捨てられた可能性が高い。なお、終戦後にプラント評議会の要請を受けてプラントへ戻るエターナルには本ユニットが2機接続されており、新造したもの(あるいは予備)と思われる。
バリエーション
リジェネレイト
ファーストステージシリーズの1機。ミーティアを発展させたコア・ユニットを本体とする、35m級の大型MS。デストロイが登場するまでコズミック・イラのMSとしては最大のサイズとなる。
ヴェルヌ35A/MPFM
ザフトが開発した多目的飛行モジュール。「ミーティア改」とも呼ばれる。ジンやシグーなどの通常のバッテリー駆動機用の延命措置として核動力を搭載したモジュールとして設計されている他、スペースシャトルのブースターとしても使用が可能。基本装備として耐熱シェルと呼ばれる大気圏突入用の専用アームを装備している。「ヴェルヌ35A」と名付けられている事からヴェルヌ設計局のみの開発と思われる。ちなみに、バッテリー駆動機用の延命措置という設定だが、設定画稿では核動力を搭載しているフリーダムガンダムが本機と合体している。
ジャンク屋組合で運用された際には、耐熱シェルにビームソード、機体各部にロケット弾ポッドが追加された戦闘用に改造されている。この改造モデルはジャン・キャリー専用のM1アストレイによって運用されている。
余談
ジャスティスの初期案によれば、同機の装備換装に対応する装備の一つの「大型MA」としてデザインされていたもので、MA側にもパイロットが搭乗するようになっている。ザフト版ストライカーパックという設定はこの初期案の名残とも思われる。
T.M.Revolutionが歌う同名の楽曲があり、これが名前の由来となった。本編でも挿入歌として使用されている。福田己津央監督曰く、二機ある内の一機は「インヴォーク(INVOKE-インヴォーク-)」とする案もあったらしい。
関連タグ
機動戦士ガンダムSEED 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
窮奇ストライクフリーダムガンダム:アニメ『SDガンダムワールド ヒーローズ』の登場人物。名前の通りストライクフリーダムガンダムをモチーフとしており、後期OP及び第24話(最終話)においてはミーティアとほぼ同様の形状と本体に対するサイズ差の武装ユニットを装備し主人公達と戦闘する姿を見せている。
デンドロビウム→先輩