概要
神座シリーズとも。
噛み砕いて解説すると、時代ごとに異なる法則を敷く神がいて、その神が運営する宇宙の終わりの戦い、即ち神の交代劇のエピソードをそれぞれ描いている。神ごとに宇宙の法則や生命のあり方が大きく異なるため作品ごとにジャンルが変化するのが特徴。
各時代ごとに分類するとエピソードは合計で10あり、発表済みが4つ、無期限凍結が3つ、制作中が1つ、未発表が2つとなっている。
作品一覧
以下発売・発表順に記載。各作品のネタバレが含まれるので注意。
PARADISE LOST
時代は第二神座。「堕天奈落」の法により総ての生命が原罪を持ち、罪と罰を抱いて生きる人の世界。
かつて「神聖国家ソドム」と呼ばれていた「隔離街」を舞台に、死神と呼ばれる男と翼を持った少女の出会いから隔離街の勢力争い、やがて世界を大きく変える戦いへと発展していく。
作中において座のシステムなどについては触れられていないため、この作品がシリーズに含まれているのは『Dies irae』発売後の後付設定であった可能性が高い。ただ神の交代劇、詠唱などシリーズ共通の要素は既に存在していた。
Dies irae
時代は第四神座。「永劫回帰」の法により総ての生命が無限ループする世界。
魔人の集団「聖槍十三騎士団」と日常をこよなく愛する少年との死闘を描く。
神座というシステムを明確に描写するようになったのはこの作品から。
神咒神威神楽
時代は第六神座。「大欲界天狗道」の法により一人除く総ての生命が自己愛性人格障害にかかった世界。
諸外国からの脅威に対抗するため「天魔」が支配する穢土を攻略すべく集った「東征軍」の冒険活劇。
黒白のアヴェスター
時代は第一神座。「二元論」の法によりあらゆる生命が強制的に善と悪とに二分され、宇宙規模で終わりのない闘争を続ける世界。
その中で善側の異端児である一人の男が文字通り宇宙の全てを斬り伏せ、神の座に至るまでの軌跡を描く、冥府魔道の物語。
事象地平戦線アーディティヤ
時代は第零神座。正確には神座の時代が始まる以前、「呪い(アムリタ)」により全ての生命から死が失われた世界。
宇宙規模の高度な文明を築き上げた人類は4つの勢力に分かれ、観測に成功した『全ての始まりとなった座標』を巡って宇宙戦争が勃発する。その中で神座世界誕生の原因となる6人の若者達の戦いを描く。
現在クリエイター支援プラットフォームEntyおよびFantiaにて連載中。
未発表作品
第三神座
世界観 | 古代神話/超古代文明 |
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神話モチーフ | 不明 |
「天道悲想天」の法により争いを消し去るため人間の個性を排除し、群体的構造のディストピアが完成した世界。
その世界が突如として「未知」の何かに襲われ、永遠の楽園であった第三神座は崩れ始めてゆく。
第五神座
世界観 | 魔法科学/美少女ロボットアクション |
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神話モチーフ | 不明 |
「輪廻転生」の法により統一国家の誕生にまで至った世界。
だが、神の法に不満を持つ邪教団「転輪王の花輪(サンサーラ・ヴァルティン)」が第五神座どころか神座世界そのものの破壊を狙い活動を始める。
第四神座の転生者で構成される「黄昏の騎士団(ヴィーンゴールヴ)」がそれに立ち向かうが…。
無期限凍結
Dies irae PANTHEON
世界観 | 歴代の神座 |
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神話モチーフ | 不明 |
発売形態 | アプリゲーム(未配信) |
時代は第七神座。「八百万」の法により総ての生命の魂があるべきところに導かれる世界。
シリーズの最終章に位置し、全ての謎を解き明かすべく史上最大の戦いが描かれる。また第八神座、第九神座も登場する予定。
しかし共同開発会社の2度の撤退・倒産により所属会社グリーンウッドが解散。現在、凍結状態(事実上の頓挫)にある。
用語
こちらも参照。
- 神座
座とも。シリーズの根幹となるシステム。
主にその神の支配する宇宙・時代を指して神座と呼ぶ。
座を掌握した覇道神の性質が神座を介して伝播されることで宇宙の法則や生命のあり方が決定される。
- 神
神格とも。
端的に言うならば、自らの願い(渇望、不変)より生じた異能を宇宙の法則として永久に展開するまでに昇華した者達。この能力の段階を流出または太極と呼ぶ。
主に世界や他者に対する願いをもつ「覇道神」と、自身に対する願いを持つ「求道神」に分類され、神座に着くことができるのは覇道神のみである。
- 偽神
疑似神格とも。
覇道神から力の供給を受けることによって疑似的な流出・太極に至った者達。
疑似神格となった者は覇道神の分身のようなものとなり、神格を除けば最上位の力を持つが自力で流出・太極に至っていないため本物の神格には敵わず、無論神座に着くこともできない。大きく分けて「軍勢変生」によるものと「疑似求道神」と呼ばれるものの2種類が存在する。
- 軍勢変生
一部の覇道神が有する能力。
自身の覇道の下にある魂を率い疑似神格にする。
この能力によって疑似神格となったものは求道型であっても覇道神同様、太極発動時に随神相が顕現する。
- 随神相
ずいじんそう/カムナガラ。
覇道神及び軍勢変生による偽神が流出・太極の発動時に顕現する巨大な偶像。
有り体にいえば巨大なスタンド。
他者を制圧するイメージが具現化されたものであり、求道神には存在しない。
- 触覚
神座に着く覇道神が生み出す分身。神の代行者。
神座に着く覇道神は宇宙そのものといえる存在のため、主に触覚を用いて世界に干渉する。触覚にはオリジナルと同じ容姿と人格を持つ者もいれば、オリジナルとは全く異なる者もいる。
- 自滅因子
神座世界では、不老不死になったとしても魂が耐えられずいずれ滅びを求める「自壊衝動」が発生する。
これは神座に着く覇道神も例外ではなく、宇宙そのものである神は自身を滅ぼす存在を生み出してしまう。これが自滅因子と呼ばれるものである。
自滅因子はその発生源と正反対ながらも互いに強く惹かれ合う。癌細胞に例えられる自滅因子は自身と同じ特性を周囲に広げ汚染し、発生源から力を吸収し同格まで成長するが、発生源も死ねば自分も死ぬ共倒れの関係にある。その性質上、自滅因子は覇道適性が高い。
単細胞的構造である求道神や自壊衝動を持たない一部の覇道神は自滅因子が発生しない。また、覇道神ではなくとも、神と強い繋がりを持つ存在であれば自滅因子が発生することがある。
- 観測者
神座の交代劇においてその渦中に身を置き事を円滑に進め見届ける役目を負った者。
神座世界の根源「ナラカ」の触覚。
- 神座一覧
神座 | 神座名 | 覇道神 |
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第零神座 | 事象地平戦線アーディティヤ | なし |
第一神座 | 善悪二元真我(アフラマズダ) | 【真我】ミトラ・パラマトマン |
第二神座 | 堕天無慙楽土(パラダイスロスト) | 【無慙】マグサリオン |
第三神座 | 明星悲想天(ツォアル) | 【明星】ネロス・サタナイル |
第四神座 | 永劫水銀回帰(オメガ・エイヴィヒカイト) | 【水銀】メルクリウス |
第四神座自滅因子 | 修羅道黄金至高天(ドゥゾルスト・ディエスイレ) | 【黄金】ラインハルト・ハイドリヒ |
第五神座 | 黄昏輪廻転生(アニマ・エンテレケイア) | 【黄昏】マルグリット・ブルイユ |
第五神座守護者 | 無間刹那大紅蓮地獄(アルゾ・シュプラーハ・ツァラトゥストラ) | 【刹那】藤井蓮 |
第六神座 | 波旬大欲界天狗道(マハーマーラ) | 【波旬】マーラ・パーピーヤス |
第七神座 | 曙光八百万(アマテラス) | 【曙光】ヒルメ |
第八神座 | ? | ? |
第九神座 | ? | ? |
余談
「神座万象シリーズ」という名称はライターの正田崇曰く「神羅万象チョコのパクリ」とのこと。(ソース)
正式な名称が決まる以前は「神様シリーズ」と呼ばれていた。
同ライターがシナリオを務めた『戦神館シリーズ』では劇中劇として登場。セルフパロディも多く存在し、また『Dies irae』等と同じブランドの『シルヴァリオサーガ』第一作『シルヴァリオ ヴェンデッタ』でも台詞パロディがある。
関連タグ
呪術廻戦…領域展開の設定が覇道型創造や太極に似ている、主人公が格上に苦戦し続ける、中二病が多い、縛りの設定が戒律に酷似、宿儺と言うキャラが居る(然も声優が獣殿と同一の上に神座で良く居るバトルジャンキー)等、似た設定が非常に多く、神座が元ネタの一部では無いかと一定のファンからは考えられている。