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編集者:ペンギン5号
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アスラン・ザラ「お前の力はただ戦場を混乱させるだけだ!」

概要

ユニウス条約締結後、ザフトが開発した試作MS群「セカンドステージシリーズ」の1機。型式番号はZGMF-X23S。ちなみに「X」は実験機、「2」は航空機系統、「3」は開発ナンバー、「S」は「Second Stage(セカンドステージ)」を示す。命名はセイバーだが、表記は「救世主」を表すSaviorが当てられているので、発音としてはセイヴァーである。

ジャスティスは前駆型ともされており、兵装類にはその名残もある。双胴の戦闘機型MA(モビルアーマー)への変形機能を採用し、大気圏内外を問わない優れた機動性を発揮し、多様かつ高火力のビーム兵器での一撃離脱戦法を得意とする。

装甲にはヴァリアブルフェイズシフト装甲が採用されており、デュートリオンビーム送電システムにより、戦闘継続時間の延長が可能である。可能である。

フリーダムやジャスティスといったファーストステージシリーズの基本性能やその系譜となる高火力、防御力を両立している。頭のトサカセンサーも漏れなく搭載。

既にパワーエクステンダーが普及していたために稼働時間も長く、プラントからオーブまで、大気圏突入を含め補給なしで長距離を移動する事も可能だった。ビームサーベル・ライフル・シールドという「ガンダム三種の神器」も備えているため、汎用性も決して低いものではない。

実装された運用

開発自体は型式番号からも分かる通り、カオスよりも前であり、インパルスと並行して行われていたが、開発時のトラブルによって開発が遅れており、アーモリーワンでの強奪騒動の時も実験機のプロトセイバーでテスト中で、結果としてセカンドステージシリーズの中で(既にロールアウトしていたインパルスを除き)唯一ファントムペインによる奪取を免れた機体となった。ちなみに、呑気に解体を待っていたプロトセイバーは開戦前に奪取されてしまった。

ちなみに、デュートリオンビーム送電システムは一度も使われる事は一度もなく、パワーエクステンダーによる稼働時間の延長だけで前線を乗り切っている。

武装

MMI-GAU25A 20mmCIWS

頭部内蔵の対空機関砲。MA時は砲口がシールドで覆われるため使用不能。

MA-BAR70 高エネルギービームライフル

MA(マティウス・アーセナリー)社製のビームライフル。原型となったのはジャスティスやフリーダムに装備された「MA-M20 ルプス・ビームライフル」で、デュートリオンビーム対応仕様に改装されている。ルプスに比べ若干の小型化がなされているが、遜色のない威力を持つ。MA時は左肩アーマーに固定される。MS形態で使用しない際はリアスカートに装着。

デバイスの基本構造は他のセカンドステージシリーズ用のビームライフルと共通。セカンドステージシリーズのビームライフルはこの「MA-BAR70」をベースに各々の運用形態に適したアレンジが加えられている。

MA-M941 ヴァジュラ・ビームサーベル

アビスを除くセカンドシリーズ共通の格闘武装。両肩アーマーに格納される。

ユニウス条約の締結によるミラージュコロイド技術を応用した従来のビームサーベルの使用禁止を踏まえた、新しい技術でセカンドステージシリーズのMS用に開発された。

ジャスティスやフリーダムのラケルタを凌駕する出力を持つ。

なおユニウス条約では最終的に、両陣営にビームサーベル関連技術は許可されている(あまりにも不利益になりすぎるため)

M106 アムフォルタス・プラズマ収束ビーム砲

背部に接続された2門の大出力ビーム砲。フリーダムに装備された「M100 バラエーナ・プラズマ収束ビーム砲」の改良型で、エネルギー変換効率の向上により核動力機と遜色ない威力を持つ。MS形態では両脇に抱える形で使用する。

MA-7B スーパーフォルティスビーム砲

アムフォルタス砲身の上部に設置されたビーム砲。ジャスティスの「MA-4B フォルティスビーム砲」をバッテリー動力用に改良した装備で、威力重視のアムフォルタスと対照的に連射性能を重視している。

MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御機関砲

ZAFTガンダム目の機体やゲイツと同型の対空機関砲。MA時の機首部分(MS時の頭部後方ブロック)に2門を内蔵する。

MMI-RD11 空力防盾

左腕に装備される対ビームコーティングシールド。MA時は機体下面に装着され、死角からの攻撃に対応するとともに、ベントラルフィンによる整流効果を担っている。このため本装備が破壊ないし放棄された場合、MA形態への変形は不可能となる。

バリエーション

プロトセイバー

型式番号ZGMF-YX21R(RGX-04)。

重力下における試験を目的として製造されたセイバーのプロトタイプ。開戦前に地球連合軍特務情報局の手に渡り、新たに型式番号RGX-04が与えられ運用された。

重力下における風道試験のために白色のストライプが施されているが、イルド・ジョラールの意向からVPSの再設定を行わずにパーソナルマークとしてそのままにしている。

詳細はプロトセイバーを参照。

ヴァンセイバー

型式番号LV-ZGMF-X23S。

ライブラリアンでは珍しく、最新鋭のセカンドシリーズであるセイバーを再設計した改修機。もっともX23Sのデータをザフトから得られなかったことから、その設計上の原型となったのはプロトセイバーである。主翼の位置を肩部に変更したことでMS形態における空戦能力が向上。変形時には位置が下降しており、翼の形状を変えずにより効率的に揚力を得ることができる。更にインフィニットジャスティスのファトゥム-01を参考に、MS形態時に両肩上にアムフォルタス砲身を展開したファトゥム形態が追加されている。他にも頭部センサーの強化や形状変更に加え、機体のいろいろな部分に手を加えたことでベース機よりも全面的に性能が上がっている。

他のライブラリアン製ガンダムと違って固有のストライカーパックを持っていなかったが・・・。

ヴァンセイバー改

ヴァンセイバー イライジャ専用機とも呼ばれる。

ヴァンセイバーをイライジャ・キール用に調整・改修した機体。

ヴァンセイバーは高性能だったが、可変機という事からこれまでの機体との操作性の違いや高速形態での機動性にイライジャが扱いきれないという問題が生じていた。

そこで改修を依頼されたロウ・ギュールによって、鹵獲・入手していたネブラブリッツのマガノイクタチストライカーを装備。ストライカーに搭載されていたミラージュコロイドによって飛行時の空力を制御することができるため、更に微調整を重ねたことで操作性が格段に上がった。

余談だが、「MS形態時に両肩上にアムフォルタス砲身を展開する」事自体は原型機であるセイバーのMS IN ACTION!!の作例として披露されている(これが元ネタなのだろうか)。

劇中の活躍

ザフトに復隊したアスラン・ザラの乗機として運用され、彼の操縦技術と相まってゲルズゲーを撃破するなどの活躍を見せる。ムラサメウィンダムといった量産機相手にはほとんどの場合パイロットを殺す事もなく(但し第16話では当たり所が悪いとはいえ、ウィンダムを1機だけ爆散させている)完勝し、そうしたハンデを課しつつも同世代機種のカオス相手に互角の戦闘を繰り広げた。また、ガルナハンゲートでは拠点防衛用モビルアーマー・ゲルズゲーの両腕を切り落とした後、プラズマ砲で無力化した。

…のだが、無差別不殺攻撃を行って戦場を混乱させるキラ・ヤマトの行動に疑問を抱き、クレタ沖での戦闘においてキラの駆るフリーダムと直接対決。その際にキラからカガリとの不和を指摘され迷いを見せた不意を突かれ、修復不能なまでに四肢を切り刻まれてダルマにされてしまった。

ただし、上記のフリーダムとの戦闘においても実は力比べではフリーダムに押し勝っており、激突後もセイバーの方が体勢を先に立て直してビームサーベルを振り下ろそうとしていたため、キラが左手での逆手ビームサーベル抜刀という奇策を取らなければ逆にフリーダムが斬られていた状況であった(フリーダムはこの時シールドを捨てて突進していたので、ビームサーベルを防ぐ手段も無かった)。

撃墜された後機体はミネルバに収容されており、もはや残骸となったセイバーを見つめるアスランが何度が描写された。

余談

カタログスペックにおいては非の打ち所のない機体であるが、パイロットが迷いを持つ事で徐々に弱体化してしまった模範的な例である。

また、「近接武器が少ない為にアスランと相性が良くなかった」と視聴者に言われる事があるが、前機体のジャスティスも実質的には近接武器はラケルタだけであり、イージスや後期機体のインフィニットジャスティスのイメージに引っ張られてそういう印象が強いだけで機体相性は余り関係はない。

商品事情

立体物においてもMG化もROBOT魂化もしていない機体で、これはアスラン搭乗機では唯一である(厳密にはインフィニットジャスティスもROBOT魂化されていないが、その上級モデルのMETAL ROBOT魂ではされている)。

ガンプラはコレクションシリーズ1/144、HG1/144、1/100、アクションフィギュアはMS IN ACTION!!、ガシャポンSDガンダムフルカラーでラインナップされている。

中でも1/100の製品はチーフメカ作画監督の重田智氏や阿久津潤一氏の監修が加わり中々にシャープな造形に仕上がった一品である。

劇中ではフリーダムやインパルスのようにライフルをリアスカートにマウント出来るが、MA形態とハードポイント(右肩アーマー)が異なるためかいずれの立体物でも再現されていない。

ゲーム出演

スーパーロボット大戦シリーズではスーパーロボット大戦Zが初登場。移動後に使用可能なALL武器のアムフォルタスが優秀で性能に問題はないものの、パイロットのアスランが格闘中心でALL武器の無いインフィニットジャスティスに乗り換える為セイバー用の育成をするとしんどくなるという不遇要素がある。SEED DESTINYは複数回参戦しているのにもかかわらず、なぜかセイバーが使用できるのはZだけである。

GジェネレーションシリーズではSEED DESTINYのセカンドシリーズの機体としてはオーソドックスな性能でやはり長射程のアムフォルタスが優秀。オーバーワールドでは変形機能がオミットされており戦闘演出のみでの登場となっている。

連合VSZAFTでは家庭版にて参戦。参戦したセカンドシリーズの中では唯一のコスト560。判定の優秀な前格闘や便利なサブ射撃などを活用した援護能力や高機動などの長所を持つ一方で、変形機特有の癖の強い挙動や火力が同コストの機体の中では爆発力に欠けるなどの問題面もある。続編のⅡではコスト450になりシステム的に可変機が使いやすくなっており、攻撃面に問題は無いが機体の耐久値が非常に低く設定されており、一度捉えられるとピンチになる上級者向けの機体となってしまった。EXTREME vs.シリーズではアスランが乗ったガンダムの中で唯一プレイアブル機体になっておらず、アシストでの参戦に留まっているがインパルスのアシストとして登場したガンダムvs.ガンダムからどれも性能はあまり良くない。特にマキオンではガナーザクウォーリアのグレネードが特殊格闘に移動してセイバーのアシストが追加されたのだが、グレネードの相手の覚醒時に自爆してダメージを安く済ませるという便利な戦法を咄嗟に取る事ができなくなったので不満の声が多かった。例外としてグフイグナイテッドのアシストでは射撃の手段に欠けるグフの弱点を埋めてくれるので使用率は高い。

関連動画

関連タグ

機動戦士ガンダムSEED DESTINY アスラン・ザラ

イージス ジャスティス インフィニットジャスティス

セカンドステージシリーズ インパルス カオス ガイア アビス

ザクウォーリア

フリーダム

イモータルジャスティス…セイバーに近い変形機構を持つ劇場版登場のジャスティス。

Gセイバー…救世主を意味するセイバーの名を持つMS。生みの親は、同じ大河原邦男氏。

クラウドセイバー…2002年に発売されたゲーム「機甲武装Gブレイカー」で登場したフライングトルーパー。セイバーガンダム同様に双胴型飛行機形態に変形する上、パイロットの声優は石田彰氏色々な意味で因果を感じずにはいられない機体。果たして元ネタなのか否かは神のみぞ知る…。

スターセイバー…これもセイバーの名を持つが、こちらは剣の方のセイバー(SABER)であり、MSではなくトランスフォーマーの総司令官。じつは上記のGセイバー同様大河原デザインだったりする。飛行形態に変形する点も同様。

ウイングガンダムアリオスガンダム…セイバーと並んで不遇に名を連ねる可変機のガンダム。前者は最期は下半身消し炭とセイバーとはどっこいどっこいだが、後者は最終回で覚醒したのでまだマシな部類である。

デルタプラス別作品における可変機・不遇繋がり。カッコいいデザイン、長距離移動、もう一人の主人公が乗る前半の乗機など共通点が多いのだが、撃墜シーンこそあれど、最後はバラバラにされたり(OVA版のみ)とセイバー同様にロクな扱いがない。

リグ・コンティオアスランと似た無能を持つパイロットが駆るMS。TVシリーズの終盤に登場する最後の乗機として描かれ、最終的に翼のガンダムタイプのビームサーベルを受けてバランスを失うほど撃墜される点が共通する。

ビックバイパー…MA形態がそっくり。

リ・ガズィ・カスタム…変形パターンとエース専用機という点が同じ。ある意味セイバーのご先祖様。

コウサカ・ユウマガンダムビルドファイターズトライに登場するキャラ。模型の世界に飛び込む時のデビュー作としてHG1/144の製品を手にしている。

編集者:ペンギン5号
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