概説
うどん県を舞台とした、ゆるゆる日常系のハートフル・ファンタジー・ストーリー漫画。
新潮社の漫画雑誌「月刊コミック@バンチ」にて2012年8月号から2018年5月号まで連載したのち、Webコミック配信サイト「くらげバンチ」に移籍して2018年4月6日から2019年2月15日まで連載された。
pixivコミックでも配信されている。
作者の篠丸のどかは香川県の出身。また登場するほとんどの舞台地(主人公の実家などは除く)が実在の場所……どころか、ロケハンというレベルを超えており、もじりすらも無い完全な実名で登場している(つまり地域が取材協力の上で使用許可も出すという形で全面協力している作品)。
香川県では舞台地であり出身者執筆作さらに地域全面協力作という事もあり、かなり前面に押されてアピールされている作品。県内の大手本屋(香川県に本拠を置いている宮脇書店など)では、この作品の単行本の全巻が店頭平積み当たり前の状態になっている。また2014年11月3日から2016年10月27日まで高松琴平電気鉄道長尾線で本作のラッピング電車「ポコでん」が運行された。
さらに2016年2月10日、本作の主人公キャラクターである「ポコ」がうどん県広報部長に任命された。
そして西日本放送が香川県の応援の元、日本テレビへ売り込みに行く(地域が全面協力しているので、現地の常識としては当然の行動。いわゆるトップセールスの一種)。
結果2016年秋アニメとして日テレ、西日本放送(なお西日本放送は日テレとともに製作委員会に参加している)、BS日テレ、サンテレビ、ミヤギテレビ、日テレプラスで放映された。アニメーション制作はライデンフィルム。
舞台となっている香川県生まれの俳優である要潤がナレーションを務めた。
主人公宗太役の中村悠一も香川県出身である。
また、サブタイトルも、第6話の「東京タワー」以外は全て香川県ネタである。
なお、本作終了を機に、日テレとBS日テレは深夜アニメの放送枠をいったん廃止したが、2017年7月、日テレは「ナナマルサンバツ」、BS日テレは「ひとりじめマイヒーロー」で深夜アニメの放送を再開した。日テレの放送枠は「ナナマルサンバツ」から「AnichU」と枠名がついている。
日テレでは深夜枠が廃止されていた半年間、自社制作アニメは金曜午前の「それいけ!アンパンマン」だけという状態だった。
2024年10月に高松市のマンホール蓋のデザインに採用された。サンポート高松にあるホテルの東側と、屋島の麓にあるスタジアムの西側に設置される。
ストーリー
東京のデザイン会社に勤める俵宗太は、うどん屋を営んでいた実父の訃報をきっかけに故郷・香川に帰省する事となった。営業者である父が亡くなり休業中の実家で宗太は自分の名前も言えない不思議な子どもを見つける。困惑する宗太だったが、なぜか子どもは彼になついてしまう。成り行きによって触れ合う子どもと宗太だったが、ある時、宗太は子どもの体に狸の耳としっぽが生えている事に気づいてしまう。子どもは化け狸の化身だったのだ。それでも懐いてくる子どもを見捨てられなかった宗太は、狸の子どもを「ポコ」と呼び、改めて独立し高松にて個人デザイナーとしてUターン起業する。そしてポコと宗太の、少しおかしく少しあたたかい、香川県を舞台とした優しい日常が始まり流れていく事となる。
登場人物
俵 宗太(たわら そうた)
CV:中村悠一
本作の主人公。30歳。「俵製麺所」といううどん屋の息子であった青年。ポコに対しては多少、過保護のきらいがある。
ポコ(ぽこ)
CV:古城門志帆
人に化けることのできる狸の子供でもう一人の主人公。名付け親は宗太。人のときは金色の髪が肩ぐらいまで伸ばした3歳児くらいの男の子の姿をしている。実質、本作のマスコットキャラクター。
中島 忍(なかじま しのぶ)
CV:杉田智和
30歳。宗太とは幼馴染で香川の病院に整形外科医として勤めている。ガキ大将のような性格でギザギザした歯が特徴。反面、宗太からも「ガキだね」と言われる程に、子供っぽい性格である。
ポコからは「ナカジ」と呼ばれ、良い喧嘩相手として親しまれている。
いつも宗太と一緒にいるポコを目の敵にしている。だが本気で嫌っている訳ではなく、むしろ仲がいい。愛車はマセラティで、父親の影響でタバコを吸っている。
大石 凛子(おおいし りんこ)
CV:中原麻衣
宗太の実の姉(旧姓は俵)で、現在は高知県に住んでいる。現年齢は不明。結婚はしているが子供はおらず、親に孫の顔を見せられなかったことを後悔している。
昔から子供には好かれないタイプで初対面ではポコに怖がられていた。どろめ祭りの大杯早飲み大会で3年連続優勝するほどの酒豪であるが、あまり酒癖はよくない。ポコと接するうちに母性を感じるようになっていく。
田中 舞(たなか まい)
CV:皆口裕子
宗太が高校時代に片思いをしていた相手で、旧姓:真鍋。現在は結婚して二児の母になっている。宗太がポコの服を買いに高松市に行った時に再会してからはママ友のような関係になる。
田中 のぞみ(たなか のぞみ)
CV:本渡楓
真鍋さんの長女で、ツインテールが特徴で、ポコよりも背が高い。おてんばな性格で、ポコとは仲が良い。
藤山 紗枝(ふじやま さえ)
CV:花澤香菜
宗太の実家近くの会社に勤めるOL。かつて俵製麺所の常連だった。
藤山 俊亮(ふじやま しゅんすけ)
CV:福山潤
紗枝の実兄である僧侶。讃岐の狸伝説に詳しい。
隣のおばあちゃん(となりのおぱあちゃん)
CV:くじら
俵製麺所の近所に住むおばあちゃんで、口は非常に悪いが根はとても優しい。
大切にしている家の畑を荒らすものには容赦がなく、畑を荒らしていた狸(ポコ)を狸汁にしようとしていた。
CV:黒田崇矢
宗太の尊敬しているデザイナーが独自デザインおよび権利管理を行っているご当地の子供向けマスコットキャラクター。ポコのお気に入り。
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