CV/山下啓介(第3作)、郷里大輔(第4作)、山本圭子(第5作)
概要
『ゲゲゲの鬼太郎』のオリジナル妖怪の1人で、(日本から見て)南方の国々からやって来た南方妖怪の一員。
なお、作品内では精霊も妖怪として扱われているので、もしかすると厳密にはヤシの木の精霊なのかもしれない。
初出となる原作『妖怪軍団』、アニメ化第1作、第3作の劇場版では妖怪チンポをリーダーとする“妖怪解放軍”の一員として妖怪未解放地区である日本で、日本の妖怪の地位を上げる目的で日本へと上陸。
第4作の劇場版では、自分たち南方妖怪の総本山であるバルル島の聖地に不老不死の妙薬を探しに来た日本人が聖地を荒らす事に怒り、リーダー格のアカマタや仲間のチンポと共に島の守り神である大海獣の力を宿した生命の水を無理やり飲ませて大海獣へと仕立て上げた鬼太郎と共に報復の為に、そして第5作ではランスブィルをリーダーとする5バ………もとい5人衆の一員として“世界征服”の野望の元日本へとやって来た。
椰子の樹を頭から生やした奇妙な顔(根元の部分に顔がある)をした姿の妖怪で、普段は椰子の木に擬態して木陰で一休みしようとやって来た人間の頭の上に堅い椰子の実を落として気絶させるという(多分場合によっては死んでしまうと考えられる事から)悪質な悪戯を行っている。
また、植物を自在に操る力も持っており、操った植物の枝や根で相手を縛り上げて拘束する戦法を得意としている。
弱点は火で、劇中では椰子の木に擬態して姿を隠しつつ操った植物で鬼太郎を襲うが、最後は鬼太郎が呼び寄せたつるべ火の攻撃で焼かれて耐え切れずにヤシの木の根元に目があるという不気味な正体を曝け出すとそのまま焼き尽くされて退治されてしまった。
第4期の劇場版では、弱点こそ変わらないが原作やアニメ第1作目のような正体は存在せず、最後は鬼太郎に負けて降参したアカマタと共に鬼太郎たちと和解すると住処であるバレル島へと帰っていった。
第5作目では顔の下に顎髭が生えた頭部の椰子の木以外は子供の背丈しかない程に小さな姿になっており、落とした椰子の実を瞬く間に樹へと成長させる能力を持つ。
ちなみにこの成長した椰子の木、周囲の気温を上昇させてその地域を南国の気候へと変えてしまう(考えようによってはかなりエコロジーだが)温暖化能力が備わっており、この力で北海道~東京の太平洋側に掛けて南国ムードへと変えたり、76話ではグアムを猛暑にして鬼太郎をバテさせるなどの効果を発揮していた。また、実の果汁には強力な回復能力が備わっている。
さらにスタミナと耐久力が他の3人(4人?)同様に恐ろしい程に馬鹿高く、鬼太郎の攻撃を受け続けていても全く値を上げるどころか歯ごたえがあって面白いと喜んでいた………。
そんなこんなでアニメ第5作目のやし落としは (アカマタは多分違うと思うが、)他の仲間達同様に世界征服を目論んでいるとはいえ、場当たり的な思い付きで行動している節が強く、また、南国出身の妖怪だけあって無茶苦茶陽気な性格の為に、原作、アニメ第1作(4作目は人間が悪いので除外)で登場した時のおどろおどろしさ地はかけ離れた全く違うその姿から、別にほっておいてもあんまり害はないんじゃあないかと考えた視聴者も少なからず多いのではないかと思われる。
とはいってもそのタフさと異常なまでの強さ(主に耐久力が…)から一様鬼太郎の関係者たちからは警戒対象として認識されているようだが…。