もしかして→高僧チンポ(トムポ)
ねずみ男「ほら、二万円。おめえ○○○が3つついてるからってドロボウになるんじゃねぇぞ。」
概要
ストレートな名前の通り三本の生殖器を持つ妖怪で、そこから火炎、光弾、ジェット、風、猛毒の尿など色々なものを飛ばして攻撃したり液体噴射または風ジェットを出したり超能力で空を飛んだり海上を走る、ブロワーの如く風を吹いて道を掃除する他、ガス爆発級のオナラを武器とする下ネタがそのまま妖怪として具現化したような存在。
元となった伝承等は存在せず、水木御大が創作したオリジナル妖怪である。図鑑では、「チン○の威力で空を飛ぶユニークなやつ」「あまり近づきたくない妖怪」と説明されている。ロケットの如くジェット噴射するのは、水木のタブー?ネタの一つであるロケットマンにも通じる。
漫画
初登場は漫画「鬼太郎の世界お化け旅行」で、この時は特定の勢力に所属しておらず、単独で暮らしていた様子。上のねずみ男の言葉はその時のもの。割と金にがめつく、視力低下に悩むドラキュラ親分に雇われ移植用に目玉おやじを誘拐するが、報酬が安かったことに腹を立て離反し鬼太郎側に加勢する。ただしその後ねずみ男の口車に乗せられ、報酬目当てで鬼太郎一行を大量の水飴で生き埋めにする計画の囮をこなしたが、結局は自分も水飴を被せられてしまった(幸いにも風船よろしくオナラで浮かせてうまいこと離脱できたが、その際報酬を有耶無耶にしようとしたねずみ男にしっかり請求している)。
アニメ版
声:滝口順平(3期劇場版)古川登志夫(4期劇場版)岸尾だいすけ(5期)杉田智和(6期)
アニメでは南方妖怪の一員として登場するが、シリーズによって設定や能力が異なる。
3期
3期劇場版では南方妖怪のボスとして登場し、原作では無関係だったアカマタとやし落としとキジムナーと蛟龍を従え、ぬらりひょんの依頼に協力し両者をけしかけた。
登場当初は丁寧な口調でかなり大物感を出していたが、拠点の船に鬼太郎がせまると途端に荒くなり、最後は一反木綿の目隠し+鬼太郎のオカリナ槍で脳天をブスブス刺され暴走した蛟龍が船に激突すると、ぬらりひょんのボートで逃げ帰ろうとして醜い口論を繰り広げた末に岩礁に衝突させ死亡したかと思われたが、直後「この程度でくたばらんわい!」と海面から顔を出し、「それーっ、人呼んで3連チンポ噴射だーっ!!」とスクリーンいっぱいに股間をアップさせて飛びながら帰っていった(それあるんならわざわざボート乗らなくてもよかったような・・・)
4期
4期劇場版では一気にスマートな姿と凛々しい顔立ちになり、リーダー格のアカマタ(明確な上下関係はないようで、ため口で話しているシーンもある)・やし落とし・キジムナー達等とともに、南方のバルル島に暮らしている妖怪である。健康や長寿ブームに駆られた日本人が、南方妖怪が神と崇めるゼオクロノドンに由来する「命の水」を目当てに押し寄せ、彼らの聖地を荒らしたために怒り、日本を襲撃する。
無条件で飛行可能(ただし飛び上がる際に推進力なのかオナラをしているような描写もあった)となり、腰巻きを広げて股間から軌道調整可能な光弾を連射(このシーン、スロー再生すると発射直前にバッチリ書き込まれた股間部分が見える)して攻撃するが、日本を襲撃した際は集団で火炎を吐くキジムナーとともに上空からこれで人間を追い立てている。鬼太郎との戦闘でも使用したが、リモコン下駄を股間に当てられ顔が倍くらいになるほど悶絶しながら墜落。復活して再度攻撃するも、一反木綿に巻き付かれてバランスを崩し、落下先にいたキジムナー達を撥ねながらまたも墜落。
最後はアカマタと対峙し追い詰めた鬼太郎が、大海獣になっていた時にゼオクロノドンの子孫のシロナガスクジラ達が救った事に免じて許し、欲に溺れて手を出した日本人側の非を認めた事で和解し、そのままバルル島に帰還した。
5期
そして5期にてついに地上波初登場・・・となったが、あまりにも色々と露骨過ぎて規制に引っかかるためか、名前を「ポ」に略され、肝心の股間部分も短パンを履かされ、リング状の「ポービーム」も口からの発射に変更と、完全に下ネタ要素を隠されてしまった。その代わり実質ねずみ男の専売特許化していたオナラ攻撃を披露しているほか、4期劇場版の意匠返しとばかりに一反木綿をふんどしにしたこともあった。
今期では南方妖怪5人衆の一人という、4期以上に上下関係のない平等な立ち位置で、特にアカマタがメインの回では、彼や他の面々共々セットで何度も登場する。
子供向け雑誌で放送前に紹介された際は、4期の様な風貌に目からビームを出していたが、本編では人種差別扱いへの対処か、画像の様にかなり血色が悪い色合いになった(一応原作でもこんな感じの肌だったこともあるが)。この他、同様の風貌で口から火炎弾を発射するゲームもある。
6期
6期ではメイン枠のゲストキャラで単身登場し、他の南方妖怪達は出番がなかった(勢力としては取り上げられたが顔ぶれは異なり、彼とも特に関係なかった)。
4期劇場版や5期とは対照的に3期劇場版を思わせる短足で頭でっかちな体形となり、肌や毛髪の色も赤茶けた「らしい」色に戻っている。また後述の様に象徴たる股間こそ徹底して隠されたが、服を着ない祖国での習慣のため、「全裸はいけない事」というのが理解できない、カルチャーギャップキャラとして設定され、過去作のような下品な超能力は一切使用しない。
本編登場に先駆けOPにて鏡じじいや天邪鬼とともに綱引きをしているが、実質全裸で股間は丸毛が持つ扇子で隠されている。おかげで某動画サイトでは『放送事故』だの『チンポ100%』だのとコメントされた。
劇中で呼ばれる名前は「チン○」「チンさん」で一貫しており、最後まで名前が明かされることはない。画面に名前が表示されるシーンでさえ名前の後半部分が草に隠される徹底ぶりであった。
今期では困っている人は見過ごせない善良な妖怪として描かれているが、なぜ名前がおかしい点をさんざん強調されたかと思うと、外国人労働者問題を扱った社会風刺的なストーリーが繰り広げられている為である。今作からの新キャラであるまなとの心温まる交流も描かれるなど、過去作とはかなり毛色が違って、ネタ回ながら見どころの多い話になっている。
あらすじを説明すると、南洋の密林の中にある村で人間と一緒に暮らしていたが、たまたま手に入れた雑誌を読んで日本の豊かさを知り、貧しい故郷の村の暮らしを楽チンにすべく日本へと出稼ぎにやってきた。
ラーメン屋で店主に絡んでいたチンピラを追い払ったものの、全裸だったために逆に逮捕されてしまい、その様子を見ていたまなが鬼太郎に身元引受人を頼んだ事で釈放され、境遇を聞いて同情した彼女の応援を受け、就職活動に励もうとした。
ところが、面接では名前を言った途端に不採用連発。とりあえず本名ではなく「チンさん」と名乗る事で何とか物流倉庫に就職が決まるが、そこは日本人ばかり優遇され、立場の弱い外国人労働者は奴隷のようにこき使う超絶ブラック企業だった。
「終わるまで徹夜してでも働け」「嫌なら辞めろ」「働けないなら死ね」などと平然と暴言を吐く上司・大黒田のパワハラや、過酷過ぎる労働環境に耐えて必死に頑張っていたが、仲良くしていた同僚外国人パウロが過労で倒れてしまう。彼を休ませて欲しいと懇願するも聞き入れられず、それどころかさらに酷使しようとする大黒田の横暴な態度に、遂に堪忍袋の緒が切れて大暴れ。日本人労働者たちを叩きのめし、大黒田に拳を振り下ろそうとしたところで鬼太郎とまなが駆け付け、まなの説得により何とか思い留まった。
後日、物流倉庫はブラックな実態が世間に知られて閉鎖に追い込まれ、パウロは入院して健康を回復する。そして彼も新たな職場を見つけ、旅立って行った。その前途を祝福するかのように、空には3本の虹が浮かんでいたのだった(ちなみにその新天地は、境港だった事が最終回で判明した)。
余談
原作、3~5期ネタ
- 高僧チンポというキャラクターもいるが、彼も『墓場鬼太郎』がアニメ化された際には名前が変更されており、トムポとされていた。
- 安いと書いたドラキュラ親分からの報酬は日本円だと2200円とのことだが、4期の『鬼太郎対三匹の刺客!』にてねずみ男が紹介料目的でぬらりひょんの元に連れてきた五徳猫や如意自在(+山爺)への報酬はわずか500円だったことを考えると(直前にたんまり豪勢な食事にありつけたことや時代情勢などもあるだろうが)そこまで悪くはないかもしれない(そもそも金銭を使う場面があるのかもわからいような場所に暮らしているのだが)。この額は6期にもそのまま用いられたが、こちらではその場でしっかり「提示額と違う、安すぎる」と抗議している。
- 関連動画の通り、「トリビアの泉」にて「恥ずかしい名前の妖怪」と紹介され(67へぇ獲得)、4期劇場版の初登場シーンが使用されている。その際見つかりかけて「危ねえ危ねえ・・・」と漏らすねずみ男に合わせるようにナレーターの中江真司が「確かに危ない奴だった」と締めているが、明らかに「危ない」の意味合いが変わっている。
- 同回には水木の友人で、短編に登場する怪人物『アリャマタコリャマタ』のモデルにもなった荒俣宏も出演しており、紹介直後「いたかな」と思い出そうとし、解説後は「こいつか」と納得している。またビビる大木とゲストの矢沢心が大ウケして(大木は名前を見た途端「チンポ!?」と驚いている)20へぇを出している(ついでにあげると荒俣は12)。また同じくゲストの金子昇は「いてもおかしくない」となぜか自信満々だった。
- 御大は「力作のつもりだったけど、誰もそれほど騒いでくれなかったねぇ」「汚いから、不快だったんでしょうかねぇ」とコメントなさっておられた。ファンからすると、「パンチが効きすぎてた(意訳)」との事である。
- なお司会の八嶋智人からは「能力を特に生かすことのできない、少し悲しい(テロップでは「間抜けな」)妖怪」と言われているが、少なくともアニメでは1番頭が悪いといわれている5期でも能力を持て余すような描写はない。またインタビューで水木は「クソと小便を使う」と語られているが、こちらも使った描写はない(「世界お化け旅行」にてねずみ男に声を掛けられ、「今ウンコをしてるので少々お待ちを」と返したことはある)。なお割と流暢にしゃべっていた原作や5期に対し6期ではカタコト気味になっているが、それでも他者を気遣ったり残業前提な労働環境の劣悪さを異常と理解していたりと、むしろ5期より頭が回る感じだった。
- 6期でねずみ男を担当した古川は、チンポとねずみ男を制覇した。これでいやみも来れば文字通りレジェンドとなるだろうか?岸尾や杉田もそれぞれ銀魂でレジェンドになったし、杉田に至っては同名のキャラクターを演じた事があるが。
- 水木も水木で奥方が執筆したエッセイ「ゲゲゲの女房」がドラマ化した際、朝の番組でインタビューを受けていたにもかかわらず目を覚まさなかったりとフリーダムな人物だったが、そうしたマイペースで穏やかな人柄と社会風潮のズレのせいで、戦時中や鬼太郎が軌道に乗るまでは非常に苦労されている。
6期ネタ
- 6期では「チンさん」と言う、逆に「ポ」を抜いた名前で登場する事になる!! そりゃ、本来の名前で呼べませんわな……。原作でも、ねずみ男が「チンちゃん」と呼んだ事はあるが(参照)。しかし、ゲゲゲの鬼太郎共々ツイッターのトレンド一位を獲得した。
- 実は名前から「ポ」は抜かれていないが、最低限の対策はしなければならないのか、以下のような演出で「伏せ字」がなされた。ただし、ほとんど逆効果であった。
- 登場時の名前の字幕は、当人の股間共々、名前の3文字目の「ポ」の部分だけ、画面手前の草むらの茂みで隠れている。
- 彼が採用面接において名前を「チン」まで言いかけると次の瞬間、「ポ」から始まる物(鳩の鳴き声・ポチ・汽車の汽笛など)が出てきて、3文字目が誤魔化される。しかし全く伏字としての仕事をしておらず、それどころか名前は旧作から変わっていない事を強調しているとも取れる演出になっている。おまけにその都度落ち込む姿と共に「チーン」と効果音が鳴る始末。しかもよく見てみると不採用通知の宛名が、逆に「チン」と「゜」を画面外に伏せた状態でホのみが映されてもいる。
- 他にも電話が鳴ったり、口を塞がれたり、宣伝カーの声にかき消されたりなどされて、ほとんどコントになっていた。ちなみに宣伝カーでスーパーの広告ソングを担当していたのは沼御前/愛野おしえ役での再登場が記憶に新しい5期猫娘役の今野宏美である。しかもOPの替え歌。
- 一方で下半身に関しては花びらや蝶など様々なものがモザイクの代わりとなる対策を講じているが、ラーメン屋で食事していた際には3つの瘤が出来た観葉サボテンがモザイクになったものの、絵面的に全くモザイクとして機能していない。一応、いつも全裸という訳にはいかないので彼が腰巻を付けるシーンもあるにはある。でもやっぱり取れる。
- 警察のお世話になった場面では目玉親父が「日本で全裸は言語道断」と力説しているのだが、該当場面では明らかに「お前が言うな」とばかりに彼の全身を映している。
- 鬼太郎はそもそも彼を知らず、目玉親父は「珍妙な名前だったような気がするが」と記憶が曖昧、ねこ娘だけが名前を聞いたことがあったために目玉親父やチンさんの言動から本名を察して、フルネームが言われそうになる度に赤面するという不憫な目に遭った。対照的にまなは、ねこ娘の徹底的なガードや、その場面ごとにちょうどいい場所に遮蔽物が存在したおかげで、彼の下腹部を目にする事はなく、フルネームを聞く事もなかった(彼の故郷の習慣の延長で全裸状態にて来日したことだけは理解したため、赤面してタオルを用意した)。
- 演じた杉田が下ネタ関連で名言を残していたり、時折見せるフリーダムな面からかなりのハマり役だったと言える。というかある意味この回自体がフリーダムだったのではないだろうか。スタッフ自重しろ。
- 面接で名前を言った途端に不採用にされるシーンは、DQNネームやキラキラネームだと面接に落とされやすい事と掛けたネタだと思われる。(名前だけで落とす企業側も横暴ではあるが、彼は女性面接官の前で全裸で「チ〇ポ」と言うなど、文化の違いとはいえ下手をすればセクハラで訴えられかねない事をしているので企業側の対応もあながち理不尽とは言い難い)
- 交友を深めた同僚の外国人労働者の名前である「パウロ」は、戦時中に水木がトライ族に救われた際に付けられた名前である。扱いは真逆だが……。
- 今話全体を通して見ると、あちこちで強調されていたのが「楽チン」「ラーメン珍沈鎮」「珍妙」「賃貸」「球技禁止」「賃上げ」「ちんすこう」「鎮魂歌」……脚本遊び過ぎ。
- 彼が働いたブラック企業についてはこんな考察もある。。うーむ…。
関連イラスト
関連動画
(3期劇場版)
(4期劇場版)
(後のトムポ)
外部リンク
関連タグ
ゲゲゲの鬼太郎 南方妖怪 チンさん アカマタ やし落とし キジムナー
ハリモグラ(チンポ越えの4本の陰茎を持つ)
鳩 (同じくトリビアの泉で出た伝説のネタを6期で再現された。何の因果か、この回でも荒俣が出演していた。ちなみに、津軽弁では鳩をチンチン、チンチンをハトと言う。)
バラ(チンチンというバラの種類がある、フランス語で「乾杯!」の意味。)
ちんすこう・鎮魂歌・珍妙・ジャングル/アマゾン・賃金(チン金)・賃貸・楽チン・ラーメン屋 (6期でぶっこまれたネタ。ラーメン屋に関しては、ねずみ男の2期での食事シーンが有名だが、6期では何故かねずみ男の出番は無かった。)
ガメラ…鯨神・大海獣、亀、ジェット噴射、火球繋がり。前述の銀魂でもネタにされたことがある。ロケットマンのタブーネタであるスーパーマン達ジャスティスリーグも、ガメラを模した怪獣と戦ったことがある。グリーンランタンはガメラの姿を模した怪獣を具現化させた事もある。
いやみ、玉藻前、屁仙人、糞仙人、ビディ…シリーズに登場した下ネタ妖怪のごく一部。
燃えよ斬鉄剣(ルパン三世)…3期劇場版での中の人である滝口が演じた本作の悪役の香港マフィアのボスであるハゲオヤジの名前の読み方及びルパン三世が付けたあだ名がチン○繋がりである。
チンさん、ちんこ坊主、オットン…杉田が演じてきたチン○繋がり。
アイスノー星…6期鬼太郎の30分前の世界の中の人ネタ。チンさんと犬山まなのやり取りを見て同惑星の住人を思い出した視聴者も少なくなかったものと思われる。ちなみにpixivにも「ひょっとしたら予言者なのでは…」と思わせる内容のイラスト(漫画)が投稿されている。
シティーハンター…6期でチンさん話が放送された時期に上映され、鬼太郎役の沢城みゆきが吹替版で槇村香を演じた舞台を現代のフランスに置き換えた実写映画版にてスケベな事を意味する隠語と同じ恥ずかしい名前の男性が登場する。
無職転生…本作のアニメ版の主人公の前世(前世の男)を杉田が演じていて、主人公の父親の名前が6期で交友を深めた同僚の外国人労働者と同じパウロである。
ブラック★★ロックシューターDAWN_FALL…カルト集団「教育機関」のリーダーであるスマイリーという公式が病気な裸族繋がりなキャラを杉田が演じている。
ライブアライブ…リメイク版にて杉田が声を担当しているキャラが全編に登場していて、西部編は6期の出演者との共演エピソードとなっている。