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鯨神

くじらがみ

神性を持った鯨型の存在、または宇能鴻一郎原作の小説とその映画作品のことを主に指す。
目次 [非表示]

特撮作品は、鯨神(大映作品)を参照。


概要

クジラと神性を結ぶ話は古今東西に存在しており、創成神話とクジラが密接に関わっている場合もあり、崇められて丁重に扱われることも多かった。ポリネシア神話におけるタンガロアタニファの様に、神や超自然的存在の取る姿として鯨が含まれている他、例えば「ヨナと魚」やケートスのように、鯨や関連する存在が神の使いまたはそれに類似する形で登場する場合も少なくない。


もちろん、捕殺はタブーであり、捕鯨を行っていた地域においても鯨を殺したことによる呪いや神罰が下るなどの話が、これまた洋の東西に存在する。日本でも捕鯨が盛んだった地域(少なくとも西日本)の全域に同様の話があり、「鯨を殺した途端に海が荒れだし、雲の間から巨大な女の笑う顔が覗き、漁師たちは全滅する」というバリエーションもある。


捕鯨をタブーとする説話としては、日本では八戸の「南部/日の出のオナイジ」または「鮫浦太郎」の話が有名だが、「恵比寿」や「竜宮」等への信仰と共に、実は日本でも鯨の殺生などをタブーとしていた地域の方が多かったという指摘もある。捕鯨は磯の破壊や伝染病の誘発、魚などの減少にも繋がるというデータも存在している。捕鯨に反対する地域住民と、他地域からの捕鯨業者との間の暴動も発生してきた(「鮫浦事業所暴動事件」が最も有名)。


アジアではクジラを竜や海神や竜宮等と関連付けることも多く、日本(捕鯨地域以外)の「えびす信仰」、ベトナムの鯨神信仰である「カー・オン」や「南海将軍」、中国(海南省周辺以外)や朝鮮半島では海上では鯨神(クジラ)に進路を譲る、等々の習わしがあった。こういった時、クジラは災難や魔物から人間を助けてくれるとされる。ベトナムでは「仁魚」とされた(中国語読みの「鯨魚(ジンユゥ)」に類似している)。朝鮮半島でも、仏教の伝来によって竜王信仰と混同される以前は、クジラは海を守る神とされ、とある国の国王が亡くなる際には、「自分は死後に鯨神に生まれ変わって国を護り続ける」という遺言を遺したという伝説も伝わっている。


鯨やイルカに助けられた、という話は世界中で昔から報告されており、なんと近年では科学的にも鯨やイルカが人間や別種の生物を助けることが判明してきた。陸上の動物でも同様のことはあるが、際立って多く報告・確認されているのは鯨類だけである。


同様や類似の性質を持つキャラクターの例

(創作においても、クジラを神や王と関連付ける事例は、ここに全て列挙するには多すぎるので、ごく一部のみを掲載する。)


余談

  • 上記では、クジラを竜宮の使いとして扱う伝承を述べたが、クジラは竜そのものとの関連性も神話上で強い。タニファケートス、中国や朝鮮半島の鯨神信仰と仏教伝来後の竜王信仰の関連性、イランの十二支バハムートリヴァイアサン、タンニーン、宇和島地域の牛鬼、など、鯨と竜の関連性は古今東西に多く見られる。

関連動画


関連タグ

クジラ  


化け鯨


大海獣:作中で鯨神と呼ばれるだけでなく、大映の鯨神>がモデルになったと思われるコマがある。


もののけ草紙:「鯨神」というエピソードがある。


まんが日本昔ばなしふるさと再生日本の昔ばなし:メイン画像である、八戸に伝わる「鮫浦太郎」または「オナイジ」を取り上げたことがある。

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