曖昧さ回避
ハワイ神話のカナロア
ハワイで信仰される四大神の一柱で海・魔法・冥界を司り漁師の守り神でもある。創世神話クムリポでは「変なにおいのするタコ」と表現され、タコやイカ、ある種のハーブが化身であるといわれる。
同じ四大神の一柱の生命の神カーネとは仲が良いと言われ、神話では二人で旅をするエピソードが多く伝わっている。
他の地域の伝承
この神はハワイのみに収まらず、ポリネシア全域で様々な姿に変化し崇拝されており(ハワイでは「タ」の発音が無いので「カ」ナロアである)、地域によっては最高神や創造神とされている。
また、兄弟とされる「鳥と植物の父」こと創造神タネとは敵対関係とされることもある。
姿は諸説あり、魚と爬虫類の要素を持つ竜、鯨や、流星がシンボルとされる事もある。竜や鯨等の姿をしているという点では、例えば善なるタニファにも似ているかもしれない。
ニュージーランドのマオリ語ではタナロア、タンガロアと呼ばれ、空なる父・ランギと母なる大地・海にまつわる神であり、「魚類と爬虫類の父」とも呼ばれる。
また創世神話の一つであるパイケアの伝説(クジラの島の少女を参照)においても、パイケアはタンガロアの血を引く半神だとされている。
トゥアモトゥ諸島の神話ではファウメアを妻とし、生まれた息子トゥリア・ファウメアの妻であるヒナ・アラウ・リキを飲み込んだタコの悪魔ロゴ・トゥム・ヘレと戦ったと伝わる。
同様の神格はクック諸島ではラロトンガ(同名の島もある)、マンガイア、マニヒキ、マルケサス諸島ではタナオア、タカオアと呼ばれている。
ソロモン諸島ではタンゴゴアと呼ばれ、夜になると火のような姿で空を飛び、死者の魂を連れて行くという死神のような伝承が伝わる。
トンガでのタンガロア、タヒチのタアロアやサモアのタガロアは、世界を創造した最高神である。
なお邪神とされる場合があるが、キリスト教の宣教師がイカやタコ、爬虫類の神という存在に、拒否反応を示したためであると言われる。
また冥府神でもあるため、不幸や海難も司っているからでもあるという。
関連イラスト
創作での扱い
- 女神転生シリーズ
初出は『デビルサマナー』で種族は”邪神”。逆さになった青いヤリイカ姿で、腹部には人面のような模様が浮かんでいる。逆さなのはクトゥルーやクラーケンとの差別化のためであるという。
なお『ペルソナ2』では差別化されず共通のモデルを使用している。
※イラスト下部
タコツボに入ったタコの様な姿の海種。脆弱粘液で敵一体の防御力を下げる。
- デスティニーオブスピリッツ
レアで水属性の、ハワイの神像のような顔をした下半身が触手の男神。
登場人物の1人、マーカス・フィッシャーの搭乗機名がタンガロアで、エンブレムもタコ。一緒に相手する父デイヴ・フィッシャーのクラーケン(こちらのエンブレムはイカ)と合わせて「イカタコ親子」とも呼ばれる(ちなみにその後現れる母ナタリー・フィッシャーの搭乗機アモン・スパイラルのエンブレムはアンモナイト)。
ダンジョン「常闇の海」に出現するオウムガイのような海魔神カナロアとして登場。
- 最強ガーディアン・クルス
毒属性として登場。
カナロアという名前のロボットが登場。詳しくはカナロア(LBX)の記事を参照。
- 刻のイシュタリア
常夏の冥界神カナロアとして登場。
アニメオリジナルストーリー「星空の鍵編」にカナロアという名前のタコが登場。レギオン隊の司令塔であるアースバイロが連れているタコ。
山本弘作の自身や知人が本人として登場する、未来から来たアンドロイドたちによって、年度ごとに変革されていく世界を舞台にした星雲賞受賞の時間SF小説。登場するとある勢力の名が「タンガロア」である。
関連タグ
マウイ:名前にちなんで名付けられた島が存在する点で共通。
タンガロア:この神をモチーフにした東京放課後サモナーズのキャラクターの紹介記事。
オストガロア:この神が名前の由来。