キャンティ(名探偵コナン)
きゃんてぃ
黒ずくめの組織の幹部の一人である腕利きの女性スナイパーで、同じくスナイパーのコルンとよく行動を共にしている。
左目周りにアゲハチョウをあしらったタトゥーを入れている。一人称は『あたい』で、乱暴で粗野な話し方をする。『ブラックインパクト! 組織の手が届く瞬間』初登場時には八つ当たりでジンの愛車をぶん殴っていた。
本名・国籍・年齢は不明だが、『漆黒の追跡者』で高木刑事(26歳)を「かわいいボウヤ」と言ったあたり彼より年上と思われる。
射撃の腕は優秀で、『漆黒の追跡者』では、遠くからNOC(組織の構成員)リストの入った小さなメモリーカードをアイリッシュごと撃ち抜くことに成功している。反面、しばしば待ち伏せ時間が長くなると癇癪を起こしており、『赤く揺れる照準』では、人目に付く形で狙撃体勢を取ったことから一般市民に発見されて危うく狙撃が露見しかけるなど迂闊で、スナイパーとしての資質に欠ける面を多く見せている。ジンに「退屈しのぎに関係ねぇ羊を狩るんじゃねーぜ…」と注意されたり、待機中にスコープから目を離してネットニュースを見て声を立てて笑ったのをラムに咎められたりもしている。
コルンとの協調性は高く、本人も狙撃時に頭を狙うのを好むが、コルンが「頭がいい」「右がいい」と狙撃箇所を指定してきた場合、必ず了承している。
直情的で荒っぽく短気、残虐な性格であるが、FBIからキールが脱出してきて再会した際は笑顔を見せている。スナイパー同士という繋がりからか、カルバドスがベルモットに見殺しにされた事で彼女をコルンと共に嫌っており「本当はとうの昔に殺ってるところさ! 『あの方』のお気に入りじゃなきゃね!」と吐き捨てている。なお、「もし捕まりそうになったらアンタに弾丸をぶち込んでやっからさぁー」と脅したが、彼女がこの程度で動揺するはずもなく「その時はちゃんと顔を狙ってくれる?」と返された。
ちなみにコミック83巻収録のSECRET REPORT記載の青山先生のコメントによると、「カルバドスと特別仲が良かったとかではなく、同じスナイパーとして許せない。キャンティは女だから余計に」だそうだ。
同REPORTではドライビングテクニックも一流とされ、実際コルンと行動を共にする際は彼女が車の運転を担っている。
カルバドスと上記のキールへの反応だけを見れば、意外と仲間思いな人物と言えるかもしれないが、そのキールに対してもFBIに捕まった彼女の捜索中、コルンが死んだと断言すると「それならまだマシさ」「寝返りでもされたら」と、彼女の命より組織の情報漏洩を懸念している。また、任務通りにメモリーカードを回収したアイリッシュを見殺しどころか、始末を命じたジンに異を唱えず(やろうと思えばヘリコプターで彼を回収できたであろう状況。とはいえ、重量制限はあるのだが)メモリーカードごと撃ち抜けて「ビンゴ!」と喜び、カナダのトロントでCNタワーの案内をしていたNOC(CSIS(カナダ安全情報局)所属)のアクアビットを射殺し宙づりになった状態で後ろの観光客に拍手される(観光客たちは彼が死んで血を流しているのに気づいてなかった)彼の姿を見て「スパイに相応しい死に様」と言ったり、観覧車のゴンドラから姿を消したキュラソーを裏切ったと認定して始末を命じたジンに異を唱えないどころか(ベルモットは「まだ彼女が裏切ったとは」と意見している)待ってましたとばかりに「こうでなくちゃね!やっちまいなコルン!」と嬉々として弾丸を浴びせまくり「死になキュラソー!」と実に楽しんでいるあたり、相手次第で仲間意識の度合いが異なり、特に抹殺対象となった相手に対しては仲間意識が皆無になるのかもしれない。
1109話では若狭留美の狙撃によって肩を負傷した。
- 名前(コードネーム)の由来は「イタリア・トスカーナ州のキャンティ地方で生産されるワイン」から採られてはいるが、名前の語感からたまに「キャン"デ"ィ」と呼び間違えられる事もままある。
- コンセプトはジンに媚びないキャラ。アゲハ蝶のタトゥーについて「私の蝶が羽ばたく時、人が死ぬ」というセリフを考えていたが、スナイパーは両目を開けて撃つので羽ばたけないという理由でボツとなった。
- 年齢についても「中の人が中の人だから、どっかで『(自称)17歳』とか言ってそうな気がする」などとネタ混じりに茶化される事もあったりなんかする。
- また、キャンティ役で準レギュラーになる前にゲストキャラかつ犯人役も演じた事もあった。
- キャスティング面においても「ガンダムシリーズの出演経験者」という例に漏れず、井上氏も「機動戦士ガンダム第08MS小隊」のアイナ・サハリン役(さらに言うと、同作の主人公であるシロー・アマダはあの京極さんの中の人だったりする)を筆頭に様々な作品に出演している。