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キングマイマイ

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きんぐまいまい

キングマイマイとは、『帰ってきたウルトラマン』など円谷プロダクション制作の特撮番組に登場する怪獣の名称である。

概要

 二足歩行するオーソドックスな恐竜的スタイルを持ちつつ、昆虫のように脱皮によって大きく形態を変える怪獣。別名「変幻怪獣」

第32話「落日の決闘」に登場。

幼虫

身長40m
体重1万5,000t

 竜神岳の地底で長い間氷漬けの状態で眠っていたが、度重なる地震によって目覚め、地上に出現した。

 なお、この地震は心臓の鼓動によって誘発されたもので、10年前にも竜神トンネル崩落を引き起こしたらしく、作業員だった太郎少年の父親が犠牲となっている。

 武器は強靭な肉体と尻から噴きだす爆発するガス。要はオナラである。

 硬い皮膚を持ち、MATのミサイルランチャーやバズーカの攻撃を受けてもビクともしなかったものの、跳ね飛ばされた上野隊員の持っていたリュックが右腕に命中し、中の爆薬が爆発、右腕を失ってしまった。

 しかし…

成虫

身長48m
体重2万5,000t

 落日の時、蝶の様に脱皮して成虫になった。翅が生えて空を飛べるようになり、ダメージを受けた腕も元通りに再生した。

 武器は口から吐く強粘性の糸。巨大な複眼は地上から月面に置いた1円玉を観測できる。死んだふりをしてウルトラマンジャックを縛り上げるなど狡猾さも増している。

飛行スピードはマッハ5、翅から放たれる突風は風速100mほど。

視力は10万km先を見通すとされている(出典:「ウルトラマンオフィシャルデータファイル」(デアゴスティーニ)87-9より)。

 反面、肉弾戦は苦手なようで、ジャックに翅も尻尾も折られてしまい、騙し打ちでどうにか糸で雁字搦めにするも回転で簡単に解かれ、最期はウルトラブレスレットが変化した爆弾「ブレスレットボム」を飲み込まされて胃の中で起爆され、爆死した。

 キングマイマイが登場する第32話は、「11月の傑作群」の中でも内容、映像共にコミカルな部分や明るいシーンが目立つ内容となっている。

内山まもる版

 第9話「ウルトラマン 夕陽に死す」に登場。TV版の再生ベムスターのポジション。

 ナックル星人の手下としていきなり成虫の姿で出現。坂田次郎が入院していた病院(に見舞いに来ていた郷秀樹)を襲おうとしたが、ジャックのスペシウム光線で瞬殺された。

 第33話において、成虫形態がエレキングの相棒として登場。

 口から弾丸(?)を射出するという本編には見られなかった攻撃方法を見せるが、最終的に敗れ去る。

酩酊!怪獣酒場

 第37話にてモブ客として登場。

余談

 実在生物で「マイマイ」と呼ばれるものは二系統存在する。

 一つは陸生巻貝のいわゆるカタツムリ類、もう一つがドクガの近縁種であるマイマイガで、キングマイマイは後者をモチーフとしている(「幼」・「成」と呼ばれるのはそこに由来)。

 ドクガ科に属しはするが毒性を持つのは孵化直後のみで、しかも余程のアレルギー体質でもない限りは接触による実害は無い。むしろ問題となるのはその食性で、ある調査では300種に上る植物を食害すると言われており、大発生した場合の被害は甚大なものとなる。

 とりあえず作中でどちらの特徴も引き継がれなかったのは幸いと言えるかも知れない…。

 キングマイマイの幼虫の鳴き声が「ウルトラマンタロウ」に登場したバードンの鳴き声によく似ている。

 登場回である第32話「落日の決闘」は、今まで特撮監督や助監督としてシリーズを支えてきた大木淳吉(大木淳)氏の本編監督デビュー作であったので、デザインは既に円谷プロを退社していた池谷仙克氏が、脚本は千束北男氏が提供した。

なお、当エピソードでは人間大のジャックが洞窟を脱出すべく、太郎少年を抱えて岩壁を掘り進みながら脱出して巨大化するというシーンがあるのだが、どう見ても突進で壁を壊したようにしか見えず、太郎少年の頭部が心配になるが、太郎少年はその後も元気にしているので命に関わる外傷は負わなかったようである。

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