ジャック・ニコルソン
じゃっくにこるそん
1937年4月22日生まれ。アメリカ合衆国ニュージャージー州出身の俳優、プロデューサー、映画監督。(ジャック・ニコルスンと表記される事もある。)
1958年に映画デビューし、1969年に『イージーライダー』で注目を浴びる。以降、『チャイナタウン』『カッコーの巣の上で』、『シャイニング』、『バットマン』、『ア・フュー・グッドメン』、『ディパーテッド』など多くの作品に出演し、ハリウッドでの地位を不動の物にする。
2010年以降は事実上の引退を表明した。
デビューから今日に至るまで数々のアカデミー賞とゴールデングローブ賞を受賞し、引退後も多くの俳優から多大なる尊敬と賞賛を集める人物である。
1962年に結婚し、長女を授かるが1968年に離婚。以来、女性関係で騒がれたり、子どもを2人儲けたりしているが、基本的に独身を貫いている。過去には隠し子騒動も起きているが、現在は円満に解決している。
バスケ好きとしても知られている。特にNBAのロサンゼルス・レイカーズの大ファンであり、レイカーズの試合は欠かさず観戦している。
美術にも造詣が深く、ジャック・ベトリアーノやアンディ・ウォーホルといった20世紀美術のコレクションを所有している。また、若手時代に生活費を稼ぐためにMGMで勤務していた際、ハンナ・バーベラの両人から芸術的才能を買われ、スカウトされたことがある。
そのキャリアから、多くの著名人と交友関係を持つ。
マーロン・ブランドを尊敬しており、演技において強い影響を受けたことを度々述べている。若手時代にはブランドの代表作の1つ『波止場』での演技力に感銘を受け、何度も鑑賞したという。また、ブランドもニコルソンを賞賛しており、ブランドとは生涯公私共に親しい仲だった。
同期のデニス・ホッパーやモーガン・フリーマンの他、共演したピーター・フォンダ、ダニー・デヴィート、ロバート・デ・ニーロ、トム・クルーズ、レオナルド・ディカプリオなどといった俳優陣と親交がある。
『シャイニング』で監督を務めたスタンリー・キューブリックからはその演技を絶賛された。また、ニコルソンもキューブリックの手腕を高く評価している。その後何年にも渡り、今後の映画やプロジェクトについて連絡を取り合うなど交流が続いたが、1999年にキューブリックが亡くなったため、2人がタッグを組んだ作品はこの他に製作されることはなかった。ニコルソンは「もっと一緒に仕事をしたかった」と別れを非常に惜しんだ。ちなみにキューブリックが生前熱望していた企画『ナポレオン』の配役には元々ニコルソンが考えられていたという。
ハリウッド界の怪人
彼はアクションスターではないので、殴り合いやド派手なアクションがある映画にはほとんど出たことはない。
では彼が一体何に秀でて、ここまで上り詰めたのか?
それは、彼の並外れた演技力に尽きる。彼に抜擢される役はどれもまともな役ではない。
アル中、女ったらし、狂人、悪魔役……この手の役を演じれば、そこはもう彼の独壇場である。
彼の演技力に押されて、見ている観客が作品に飲み込まれてしまうほどである。
特に映画『シャイニング』は必見である。