もしかして:友情・努力・勝利
本格的にジャンプ三本柱と呼ばれるようになったのは、『ONEPIECE』が始まってから、『NARUTO』『BLEACH』が台頭してきた2000年代頃。
※諸注意
この記事ではファンの間での意見を取り揃えた総合的な結果となっている。そのため実際にこの並びで確定しているわけではないし、もちろん個人によっても挙がる作品は不変でない。
また、記事の内容が内容なだけにどうしても編集合戦が起こりやすい。俗にファンの間での取り決めであって公式的なものではなく、また作品間での対立を推奨するわけでもない。注意されたし。
1970年代
ハレンチ学園 | 男一匹ガキ大将 | 父の魂 |
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1968年に連載開始。「モーレツごっこ」と称するスカートめくりが小中学校で社会現象になった | 1968年に連載開始。『父の魂』の休載に伴う穴埋めとして連載し、番長マンガブームの先駆けとなった | 1968年に連載開始。1号(創刊号)から少年ジャンプを支えていた作品。主人公の人生を描く野球漫画 |
創刊当初には三本柱という概念は存在しなかったものの、この三作品の主要キャラクターだけに留まらず、作者のグラビアショットなどが並んで表紙を飾ることが多かった。中でも『ハレンチ学園』と『男一匹ガキ大将』は絶大な人気を誇り、伸び悩んでいた当時の少年ジャンプを大人気少年誌へと押し上げた功労者であった。
1980年代
北斗の拳 | キン肉マン | キャプテン翼 |
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1983年に連載開始。「お前はもう死んでいる」等のセリフで当時一大ブームを巻き起こした作品 | 1979年に連載開始。プロレスブームを牽引し、キン肉マン消しゴムが大ヒットした格闘漫画 | 1981年に連載開始。世界中でサッカーブームを起こし、後に多くの選手達に影響を与えた作品 |
この頃もまだ三本柱という言葉が存在しなかったため、現在から逆算してこの三作品が80年代の三本柱としてよく挙げられる。しかし、細かいことを言ってしまうと、80年代の看板作品は『聖闘士星矢』を含んだ四本柱であったこともまた事実である。
1990年代(ジャンプ黄金期)
ドラゴンボール | スラムダンク | 幽☆遊☆白書 |
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1984年に連載開始。全世界累計で2億5000万部以上を記録した大ヒットバトル漫画 | 1990年に連載開始。バスケブームを起こし、当時最多の初版250万部を記録したスポーツ漫画 | 1990年に連載開始。当時のジャンプとしては珍しく、女性読者から高い人気を博した作品 |
本誌の発行部数が653万部の歴代最高記録に達したこの頃から三本柱(三枚看板)という概念が生まれる。しかし、当時は友情・努力・勝利(通称:ジャンプ三原則)が、ジャンプの三本柱と呼ばれていた。
さらに90年代後半に入った頃には既に三作品とも連載が終了しており、90年代後半を『るろうに剣心』が一人で看板を背負っていたこともあった。これは後に「ジャンプ暗黒期」と呼ばれるようになる。あまりの人気から、三作品とも連載関連に際して編集部と揉めたとされており(スラムダンクの井上雄彦は後年、揉めた事は否定している)特に幽☆遊☆白書の冨樫義博の件は、ジャンプの作品ファーストから作者ファーストに変わる一つの転換点になったと言われている。
2000年代
ONEPIECE | NARUTO | BLEACH |
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1997年に連載開始。累計発行部数は世界最高記録である5億1000万部を突破した大ヒット漫画 | 1999年に連載開始。連載がスタートした直後から、順調に世界中で社会現象になったバトル漫画 | 2001年に連載開始。当時は圧倒的なクオリティから世界中で熱狂的な支持を得たバトル漫画 |
ここで初めてジャンプ三本柱という言葉が世間にも定着し始める。当時のジャンプの表紙はモンキー・D・ルフィ、うずまきナルト、黒崎一護の3組が横一列に並ぶことがよくあった。
また、この時期は『HUNTERxHUNTER』や『DEATHNOTE』など、三本柱以外にも多くのヒット作、看板漫画が誕生し、「第二次ジャンプ黄金期」とも呼ばれるようになる。
2010年代
鬼滅の刃 | 呪術廻戦 | 僕のヒーローアカデミア |
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2016年に連載開始。アニメ化から1年足らずで1億部を突破した社会現象バトル漫画 | 2018年に連載開始。ポスト鬼滅と呼ばれるほど売上を伸ばし続けているバトル漫画 | 2014年に連載開始。連載を重ねて着々と人気と地位を固めているバトル漫画 |
10年代は爆発的なヒット作が少なく、00年代の三本柱である『ONEPIECE』や『NARUTO』が引き続きジャンプの看板を背負いつづけていたことから、期間内に新たな三本柱が生まれることはなかった。しかし、10年代初期は『トリコ』、中期は『暗殺教室』、後期は『僕のヒーローアカデミア』が、それぞれ入れ替わりでジャンプの看板を担っていた時期があった(このような作品を準看板と呼ぶ)。
そこで2017年にジャンプが『鬼滅の刃』『約束のネバーランド』『ブラッククローバー』を看板作品へと押し上げようとする動きがあり、その中でも『鬼滅の刃』はアニメ化を機に累計発行部数が1億部を超え、『ONEPIECE』の年間売上を抜いて1位になるなど異例のヒットとなった。
そして2020年、『鬼滅の刃』の連載が終了してもなお留まることのない人気から、同時期にアニメ化が発表された『呪術廻戦』が飛び火的な人気を獲得。2010年代のジャンプを支え続けた『僕のヒーローアカデミア』を含めた三作品が繰り上がりで三本柱として数えられるようになる。一方で、2019年に連載を開始し、衝撃的な展開で瞬く間に人気を博した『チェンソーマン』を三本目とする意見もあるが、連載期間が短かったため異論を唱える声も多い。
2010年代は終了して間もない。どの作品を三本柱として扱うかはファンの間でも分かれるため、これらは所謂指標の一つなどとして扱うのが穏やかであろう。
2020年代
未定
番外編
ジャンプ+三本柱
SPY×FAMILY | 怪獣8号 | ダンダダン |
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2019年に連載開始。アニメ化前から初版100万部を突破したコメディアクション漫画 | 2020年に連載開始。ジャンプ+史上最速で累計部数300万部を突破したバトル漫画 | 2021年に連載開始。公開2日で100万PVを達成したオカルティック怪奇バトル漫画 |
『SPY×FAMILY』の爆発的ヒット以降、少年ジャンプ+で立て続けに『怪獣8号』『ダンダダン』が公開され、その3作品のあまりの人気の高さから三本柱として定着する。『ダンダダン』のコミックス第1巻が発売された際には、『SPY×FAMILY』『怪獣8号』に続く同アプリの看板漫画と報道され、三本柱が公式に認められることとなった。
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